ソフトにハードの質感を出せるAD/DAコンバータープラグイン聴き比べ

最近はハード音源が次々とソフト音源としてリニューアルしています。しかしソフト音源で鳴らすと「どこか違う気がする」と感じるかもしれません。同じ音色であっても違うと感じるのは、ハードで使われているパーツが原因でその最たる部分がDAコンバーターです。

今日はそのハードの質感を再現するためのAD/ADコンバータープラグインをいくつか紹介したいと思います。100%の再現は不可能ですが、プラグインの組み合わせによりハードに近い味付けが可能になるので、「人と同じ質感じゃ満足できない」という人は参考になると思います。

AD/DAコンバータープラグインとは?

ADコンバーターとはアナログ信号をデジタル信号としてとりこむためのパーツですが、一言で言えばオーディオインターフェイスのインプットがADコンバーターです。取り込んだ音を再生するのがDAコンバーターアナログ信号をデジタル信号に変換するパーツ、オーディオインターフェイスのアウトプットがDAコンバーターにあたります。

サンプラーなどの場合は、そのADコンバーターの質も大きく問われますが、基本的によくいう実機の音と言われるのはDAコンバーターの部分です。

例えば、16bitの44.1kHzで高価なADコンバーターを使っている音源と、24bitの96kHzで安いADコンバーターを使っている音源では、ファイル上のクオリティ後者の方が上ですが、音質的には高価なADコンバーターを使っている音源の方あ音がよく感じるケースもあります。

AD/DAコンバーターとはこれらのハード音源やサンプラーのインプットとアウトプットの質感を再現することを目的としたプラグインです。

現在AD/DAコンバータープラグインとしてあるのは次の3つです。

  • RX-950(AD/DAコンバーター)
  • TAL-DAC(AD/DAコンバーター)
  • InfiniStrip (pre 90sのDAコンバーター)

またAD/ADコンバーターではありませんが、トランスのエミュレーションもハードの質感再現に重要な存在になりますし、ケーブルとミキサーを通したときの質感もハード音源を使うときに一つの個性になるので、ハードの質感を追い求めるプラグインとして次の2つも音作りを補佐してくれる役目をもったプラグインです。

  • MaterialComp(ケーブルエミュ、ミキサーエミュ)
  • True Iron(トランスエミュ)

ビットクラッシャーとは違うの?

AD/DAコンバーターの制度によって(12ビット)ノイズが発生します。この歪の部分をビットクラッシャーといいます。かなり細かく調整すれば、それらしい雰囲気は出てきますが、AD/DAコンバーターの方がよりハードの質感に近づけようという意思を感じます。

ビットクラッシャー比較!実機DSM-1とKrushどちらが太く汚せるか?

RX950

AKAIの12bitサンプラーS950の質感を再現したAD/DAコンバータープラグインです。

一番左のフェーダーボタンを押すと背面を表示できサイズとBrillianceを調整できます。

使い方としては、INPUTの量とAUDIO BANDWIDTH(サンプルレート3000Hz〜192000Hz)の扱い方が肝になります。個人的に192000HzMAXで使うより12000Hzくらいまでしぼって少し高域を削ることで「抜けの悪いハード感」を再現しやすくなります。またキックなどの場合は、思いきって7000Hzくらいまで削り、EQでそのあたりをブーストする方がよりハードらしい質感になります。

現在セール中で1,626円で購入できます。

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RX950を使ってみた感想→太い音は簡単につくれる

TAL-DAC

AD/DAをより細かく調整できるのがTAL-AudionoのTAL-DACです。TAL-DACは元々同社でEmualtor2エミュレーターを目指したTAL SamplerのDAC部分を抜き出して単体のプラグインとして発売されたものがTAL-DACです。

tal-software

2,722円

DACのモデリングに関しては、Emualtor2に限らず、MPC60やS1000のサンプラーの質感まで再現しています。

往年の名機と呼ばれたサンプラーの質感が手に入るTAL-DACの魅力

PSP InfiniStrip

先日紹介したPSP Audioのチャンネル・ストリッププラグインのMicPre 90sが12bitのADCを再現しています。

音質的にはドライブを過度にあげないのであれば一番トランジェントが潰れないのは流石最新のADCエミュだと言えます。

PSP InfiniStripを使って見えたチャンネルストリップの良さと可能性

サウンドデモ

ドラムループ

  1. 何もかけていない
  2. RX950
  3. RX950-True Iron-MaterialComp
  4. TAL-DAC
  5. TAL DAC-True Iron-MaterialComp
  6. PSP-Infinistrip
  7. PSP-Infinistrip-IRON-MaterialComp

という状態で聴き比べです。

まず、RX950に関してはレートの最大は192000Hzですがそこから10085Hzまで落としてあります。よりわざとらしい劣化の質感を出したかったからです。

TAL-DACはサンプルレートは10043でRX950に近い数字にしていますが、RX950と比べるとかなりこもる感じになります。PSP InfiniStripはサンプルレートの変更できないので、オーバードライブによる歪の質感によってハードらしさを求めました。

ソフト音源をハード音源の質感に変えるTrue Ironの使い方と設定

True Ironに関してはハードシンセには乗っていることはないD-12というトランスエミュレーションを選びました。この辺りは完全に私の好みです。MaterialCompはケーブルエミュだけでCompとは作動しないようにしています。

[特典付き]世界が注目するMaterial Compを作ったVoosteQインタビュー

ハードの質感というわけではないのですが、はじめてCDプレイヤーが出たときレコードとの音と差別化をはかるためにイコライザーとは別に内部回路で出音が若干ハイよりにチューニングされたのは有名な話です。

ハード音源にもそのようなからくりがあったかどうかはわかりませんが、エキサイター系で高域をプッシュすることでよりそれらしい質感に近づけるようになります。

クリアで前にでるボーカルミックスに役立つプラグイン&テクニック

さいごに

ソフト音源でハードの質感を出す。それは一見ものすごく馬鹿げた努力なのかもしれません。そこまでやるなら「「実機使ったらええやん」となるかもしれません。しかし、その作業にはロマンがあります。あと数年もすればおそらくもっと室の高いAD/ADコンバータープラグインが出てくるとは思いますが、DTMの一つの楽しみということで、みなさんもソフト音源にハードの質感求めてみませんか?

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