DTM中級者が覚えたい曲を良くするアレンジ駄目にするアレンジの違い

アレンジをするときにどうしても音色を詰め込んでしまうDTM初心者は多いです。しかし、これは中級者になっても改善する方法がわからない人が多く、実際のところ「別に問題じゃないでしょ?音が派手でかっこいいよね?」という意識を持っているが多いです。ここに「曲をよくするアレンジとそうでないアレンジの違い」が隠されています。

しかし、アレンジを良くするための話になると「理論でしょ?よくわからないよ」という人もいますが今回は理論的な話をせずに良いアレンジと駄目にするアレンジの違いについてお話したいと思います。

DTM中級者のアレンジの意識

DTM初心者に限らず中級者の多くがやってしまうのが音色詰め込み式のアレンジです。作曲にもなれて色んな音を自分なりに解釈してしまうことで「あれもいれよう、これいれよう」とにかく片っ端から詰め込みます。

初心者と中級者の詰め込み方の違いは「自分は少しは音色をコントロールできるようなってきた」という思い込みがありますが、それをそのままにしておくと、軌道修正できないくらいに「自分はできる」という意識がさらなる詰め込み式アレンジに発展します。

「誰のことか?」

「はい私のことです」

アホほど詰め込んだ上にまだまだ詰め込む、コントロールできないトラックが何百という数字を見て「おっ!こんだけトラックを増やせるようになったぞ」という経験かなり長い期間やっていました。

また、意図のないメロディの拙さを隠すためにに大量の音色でごまかすのも中級者に多く見られます。

「誰のことか?」

「はい私のことです」(2回目)

つまり、DTM中級者のアレンジにおいて大切なのは「一歩引いて冷静になって自分のメロディをみなすこと」であるとも言えます。

そして、アレンジを勉強するときに忘れがちなのが「優れたアレンジとは?」という問いです。音色やリズムの派手さに耳が行きがちですが、「このメロディにこのアレンジの理由は何のか?」わかりやすいメロディがない曲では「何がアレンジなのか」という問いからスタートするのが重要です。

そうやって「最適化されたアレンジの意図」を理解できるようになると、シンプルな曲であってもその中の「アレンジ妙技」が見えるようになります。

使用目的にあったアレンジ

ここでの目的とは「その曲がどのような目的で作られたか」ということです。歌ものであれば、歌を活かすアレンジ、インストものであれば、楽器が奏でるメロディまたはBGMとしての世界観がどのようなものであるか?です。

歌ものの場合

歌ものの特徴は次の3つです

  • メロディの存在
  • 歌詞の存在
  • 曲の構成

当然歌なので、歌詞が存在し、そこには歌手によるキーの問題があります。このキーを無視して作られた曲は歌手は歌えないので歌ものとして成り立たないことになります。そして、各楽器にも当然発音域なるキーが存在します。マルチソフト音源等を使うとキーの幅がない音色が多いので、自分がよしとする音域で使ってしまいますが、生楽器の場合そういうわけには行きません。歌ものであればいかに歌と歌詞がはっきりと聴こえるかかどうか?というのがアレンジの焦点になります。

「このはっきりと聴こえる」という言葉を「ミックスで解決するもの」と思い込んでいるDTMerは多いですが、こはメロディ作成(作曲)とアレンジの仕事です。

劇伴の場合

劇伴の場合、映像が主役です。音楽はそれをどう演出するかという部分で使われます。多くのDTMerは一番派手なBGMだけを聴き「サウンドトラックってこういうことだよな!」と思い込みますが、そうではありません。コードだけの曲、ドラムループだけでも曲として成立する場合があります。

また歌もののように定番の構成というのが劇伴には存在しません。映像の尺によってどこで切られてもいいような楽曲制作のスキルが求められます。

もちろんすべてのサウンドトラックにメロディがないという話ではありません。メロディがある曲の方が多いのは当然ですが、ピアノ一本、アコギ一本で書き、それが通用するアレンジ能力が求められます。何より、それを使い回せるほどのメロディ力も問われます。

映画音楽の場合などはこのメインメロが全てになります。

しかし、それとは逆に派手なアレンジが求められる場合もあります。つまりサウンドトラックから「なぜそのアレンジなのか?」という視点から以下のアレンジを意識することで「良曲」となるアレンジ力が身につけられます。

  • 楽器数が多いのか少ないのか
  • 音の派手さはどうなのか?
  • 構成はどうなっているのか、劇伴としてどのような使われ方(切られ方)をしているのか

楽曲背景の理解

アレンジとは「音楽の理解力」が問われる作業です。音楽は知らなくてもできてしまうことが多いですが、だからこそより深みのある音楽を作るために音楽背景に理解をしたアレンジをすることで深みを与えられるわけです。

音楽背景とは理論を含めて色々とありますが中級者の段階ではジャンルの「時代背景」について意識を向けることが大切です。ロックンロールからファンク、ハウスに、ポップス、近年のEDMなどがどのような社会のなかで成り立っているのかを考えます。

例えばコード進行一つにしても

ブルース進行の CーGーF(ⅠーⅤーⅣ)という進行であっても、本来のクラシックででは基本的に使われない進行です。それがブルースと言う形の中では何故使われたのか?

カントリー音楽はほとんどメジャー進行ですが、なぜマイナー進行は少ないのか?

これらの疑問を「なぜそうなのだろう?」という視点で考え仮設を立てます。この場合、「仮設が間違っていても構いません。大事なのはアレンジに深みを与えるための思考の訓練だと思えばいいのです。

そして、できればその仮設の裏付けをとることで音楽に信憑性がでてきます。

さいごに

曲を良くするアレンジは

  • ノリで作らずに冷静にメロディの意図を見直すこと
  • その音楽の使用目的を明確にする
  • BGM系の場合どのような使われ方(編集のされ方)をしているかを確認する。
  • ジャンルの背景(社会的)を意識する

かっこいい音色を作りたくてウズウズしているかもしれませんが、よりかっこいい音楽を作るために一番派手な部分から少しだけ離れて、地味な部分にも目を向けてみましょう。そこにこそかっこいい音楽になるためのアレンジになるための秘訣が隠れています。

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