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DTM 必要機材の失敗しない選び方– DTM 機材 –

DTMは始めるにあたって必要な機材がいくつかあります。それらをざっくりと並べると次の5つになります。

パソコン

ヘッドホン/スピーカー

オーディオインターフェイス

MIDIキーボード等

マイク

ですが、その中でも価格も性能もピンきりなので、調べていくとどれがいいかわからなくなってしまいませんか?

買ったはいいけれど使いこなせない

ツイッターでプロや有識者に聴いても「マイクは10万のものが必要だ!」「オーディオインターフェイスは安物を買うな」なという声にさらに迷ってしまうことも少なくありません。

そこでこの記事では私が所持している機材等のお話を踏まえながらどのような機材を揃えればよいのかを具体的に解説していきます。

タップできる目次

DTM パソコン

優先度

スマホでもできるが、本格的なDTMを始めるのには必要

DTMを始めるのに必要な機材ですが、最近はスマホ等で作曲をする人も増えてきています。しかし、本格的なミックスや専用のエフェクトプラグインにクオリティの高い音源等はスマホに入れることはできないので、やはりパソコン必要不可欠です。

私が使っているのはMacmini2018です。スペック的には次のようになります。

パソコン  Macmini2018

CPU  Corei7(i7-8700B)6コア 

HT使用時12コア 3.2GHz/ターボブースト(TB)使用時4.6GHz

メモリ 32GB

システム OS11.6.5Big sur

Macmini2018のメリットは省スペースというところです。本体自体がコンパクトにまとめられているので見た目はすっきりしています。

デメリットとして次の2点にあります。

発熱が高くCPUの負荷が上がりやすい

M1Macと比べると電気代が高い

発熱が高いとCPU負荷が高くなり、これがDTMに及ぼす影響は次の3つ

使えるプラグインの数が制限

書き出し時に時間がかかる

最悪PCが壊れる

実際プロの作曲家さんでノートパソコンを使っていたのですが、発熱で壊れて買い替えた人もいます。

なので、私は外部ファンを追加し冷却効果を高めています。

懸念するところとしてはintelでないと動かないプラグインやDAWの存在ですが、最近はかなりの製品がM1に対応しつつあるので、これからDTMを始めたい人であれば迷わずM1チップの入ったMacがオススメです。

DTM オーディオインターフェイス

優先度

高品質な録音と再生をしないのであればなくてもDTMは可能

私の場合はレコーディング等でも使うのでApogeeのensemble Thunderboltという少し前のを使っています。購入した理由はMacとの親和性にあります。

ApogeeのオーディオインターフェイスをLogicで使うと、マイクプリやソフトリミッターの項目が追加されます。そのあたりの使い勝手は他社のオーディオインターフェイスではありえないレベルなのですが、最近のApogeeはOSのセキュリティとの相性でドライバが外れるとの不具合が報告されています。

各有私もスリープするとオーディオインターフェイスのドライバが外れるなどの不具合に装具しています。

なので、私の経験上最近のMacでApogeeを使うのはリスクがありと感じているため、オススメはできません。

追記、Montereyにしてから、一切の不具合が解消され完璧な安定動作を取り戻しました!

過去に使ったオーディオインターフェイスで圧倒的な安定感を誇ったのがフォーカスライトのRED 16LINE

しかし、これはプロ中のプロ機でありお値段もとても初心者にオススメできるものではありません。

初心者におすすめできて使い勝手がよかったのはMotuのM4です。音質、使い勝手ともによく、価格も手頃で「オーディオインターフェイスで迷っている」と言われたら私はM4をオススメします。

またマイクプリのカスタマイズで有名なBlack Lion Audioのrevolution 2も比較的、安定しているのとM4に比べると音に元気があったので音質的にはrevolution 2がオススメです。

コレ以外で最近気になっているのがUniversal AudioのVOLT 476です。デザインも可愛いですし、音も音質に定評がある610シリーズのマイクプリを再現し、コンプでは1176のエミュレーションを搭載している。素晴らしいオーディオインターフェイスです。

もしオーディオインターフェイスを使わないけれど音はキレイに再生したい場合はUSBケーブルタイプのヘッドホン変換ケーブルを使うと高音質な再生環境のみを作り上げることが可能です。

モニタースピーカー

優先度

ヘッドホンがあれば優先順位は低い

最近はヘッドホンをメインで使う人も増えてきていますが、スピーカーはある方がミックスは捗ります。しかし1000円程度のスピーカーでミックスができるかと言われるとクオリティの高いミックスはできません。

安いスピーカーはあくまで確認用途で使うレベルの話で本格的なミックスには不向きです。

なので、1000円程度のスピーカーの購入で迷っているならばその金額をヘッドホンにまわす方がベストです。そういった意味でも優先度は3としています。

ではコスト的にどれくらいのものを購入すればよいのか?

個人的には最低でもペアで4万は出してほしいです。その中でもIK Multimedia iLoud Micro Monitor はビギナーからプロまで幅広くオススメできる高性能なスピーカーです。

私が使用しているのはADAMというメーカーのA7Xという型番です。最近新しいの発表されましたが、まだまだ現役で良い音を鳴らしてくれます。

このスピーカーのメリットは次の3つです。

50kHz超高域が再生できる

30Hzの低音もわりと確認できる

音が好みである

50kHzは耳で直接きくことはできない周波数帯域ですが、上がキレイにのびることでシンバルや空気感の確認がわかりやすいです。つまり下手に高音域をイコライザーでプッシュする必要がなくなります。

また、低音域は30Hz付近まで余裕で再生できます(確認の方法はサイン波を再生して聞こえるかどうか)そのためこちらもローエンドが足りないからイコライザーでプッシュ!ではなく、低音域の素材の置き方をしっかりと吟味できます。

そして、全体的な音質としてカラッと乾いた心地よい音を出してくれるので、ポップスからロック、クラシックにEDMまで幅広いジャンルに対応しています。

最新のA7VはルームチューニングとしてSound IDのソフトと連動できるので部屋の中でルームチューニングに悩まされることなくベストな音を再生してくれます。

ADAMの製品はA7X以外に上位機種S2VT7Vを使ってみました。S2Vはやはり次元が違う音ですが音を鳴らすたびに新しい発見を与えてくれるスピーカーです。自分の曲で使えば見たくない音まで見えてしまいます。

T7Vも超高域が25kHzまでとA7Xの半分ではありますが、音の速度感は素晴らしくコスト抑えた素晴らしいモニタースピーカーです。

部屋の大きさによっては「大きすぎるスピーカーはそのスペックを活かせない」という話があります。しかし私は8インチくらいまでならば多少小さい音で鳴らしてもしっかりとそのスペックを感じ取れるように思いました。

なので、もしスピーカーを購入するのであれば4インチ〜7インチ(8インチ)がオススメです。逆に4インチいかだと低域の量感が少し少ないように思うかもしれません。なので私がADAMの中でオススメできるとしたら、T5Vがオススメです。

DTM ヘッドホン

優先度

時間帯によっては騒音問題に鳴りかねないのでヘッドホンは必ず必要

ヘッドホンにはオープンタイプとクローズタイプの2種類があります。

オープンタイプ音が外に逃げる(遮音性が低い)
クローズタイプ音が外に逃げない(遮音性が高い)

オープタイプは音の広がりと装着感が良いので聴いていて気持ち良い音ですが、録音重視の環境だと漏れた音をマイクが拾ってしまうので注意が必要です。

クローズタイプで有名なのはSONY900STです。ですが、現状新品は作っていませんが、パーツ自体は多くありますし、状態の良いものも見かけることもあるので、気になった購入しておいても良いかもしれません。

決して現代的な音ではありませんが、40年近く業界の第一線で使われたヘッドホンなので音質に間違いはありません。

普段私が使っているのはSonyのMDR-Z1000というタイプのもの、これは同社の定番ヘッドホン900STをブラッシュアップしたものでフラットな特性で5Hz〜80kHzまでの周波数待機を再生できるスグレモノです。

これを上回る形と評価したのが上記のスピーカーで紹介したADAMとULTRA ZONEが共同で制作したSP-5

ヘッドホンでありながらスピーカーから音が出ているような空気感が特徴的です、

ただ、これらも価格帯から行って初心者にオススメできる価格とは言いにくいです。(MDR-Z1000に関しては生産が終了しているので中古のみ)です。

そこでオススメなのはオーディオテクニカのATH-M50xです。SonyのCD900STより音の傾向としてはかなり派手めです。

なので、細かいあらを探すような使い方には向きにくい部分もありますが、はっきりとした音質はテンションが上がる気持ちよさがあります。個人的には2万円以下ではプロ用とに耐えられるヘッドホンとしては最有力候補といえます。

アジア産のものですが安い割に音質もよく頑張っている印象があります。上記の2つよりはスペック的には見劣りする部分はありますが、元気な音で鳴ってくれるので、視聴候補に入れてもよいではと思っています。

DTM レコーディングマイク

優先度

ボーカルやギターの弾き語りには必要ですが、レコーディングをしないのであれば必要なし

ボーカルや生楽器を録音する場合に必要になります。私はプロが使うノイマンU87ビンテージというマイクを使っています。

西ドイツ時代に作られたマイクですがその音質の深さと味わいはやはり素晴らしく。これでないと出せない音があるように思います。

ではDTM初心者がマイクを購入するとしたらどれがオススメか?と言われたら、U87のキャラクターが近くて評価が高い MXL 2003Aが良いのではと思っています。

2003はU87の特性を徹底的に再現したことで有名になりました。2003Aになってから音が変わったという人もいますが、それでも価格帯からみても非常にコストパフォーマンスが高いマイクであることに変わりはありません。

一時代を築いたと言われるRODEのマイクですが、基本的にかなり高域が耳に付く音質です。よく言えばハイが抜けるために音が良いように感じるかもしれませんが、そのハイが作り込まれすぎているため自然な音質は言い難いです。

マイクに求めるのはどこまでフラットに録音できるか?です。

そういったいみでも2003Aは多少の色付けはあってもうU87に近い音質を再現しているので、定番の音質を求めるのであればMXL 2003Aがよいと思います。

MIDI キーボード

優先度

あれば打ち込み速度は大幅に変わるが、マススだけでもできないことはない

しかし、マウスだけでの入力はどうしても速度面などで遅くなってしまう可能性があったり、リアルタイムで弾きながらレコーディングができないので、やはりあった方が便利といえます。

私が打ち込みに使っているのはArturia KeyLab 88 Essentialです。一見すると電子ピアノのようにも見えますが、音源は搭載されていないので、パソコンと接続してDTMの打ち込み鍵盤として使用します。

MIDIキーボードとシンセサイザーの違いは音色を内蔵しているかどうかになります。

一方でシンセサイザーは音源が内蔵されているのでパソコンと接続していない場合でも発音装置(スピーカーやヘッドホン)がれば音を鳴らすことが可能です。

音源が搭載されているシンセサイザーのメリットはそれほど多くはありませんが、ハードウェアから再生される音はソフトシンセは毛色が違い、独特の存在感も持ちます。

未だにプロの多くがハードウェアのエフェクターや音源を使う人いるのはハードウェアならではの質感でないと自分の意図した音が出せないからです。

ですが、DTM初心者の場合はあくまで使いやすい方を選択するとよいです。

最近ではミニ鍵盤を搭載したシンセサイザーが注目を集めています。見た目は可愛いのですが搭載されている音色はアナログシンセだったり、近年のEDM系のジャンルに対応できるほどの存在感があります。

DTM デスク(テーブル)

優先度

普通のデスクでも問題なし、あれば最大瞬間モチベーションは上がる

普通のデスクでもDTMは可能ですが、見た目の存在感や専門的に設計されているだけあってDTMが捗ります。

私は使っているのはwaveboneというメーカーのHeadquarterというDTMデスクです。

,MIDIキーボードを置くためのスライドテーブルの構造があまり私にとって使いにくい部分だったのが残念ですし、これは多くの人が共感する部分かもしれません。

もしDTMデスクは割と自作する人も多いので普通のデスクを購入してカスタマイズする方がコストパフォーマンスはよいですし、浮いたお金で音源の一つでも購入した方がクオリティは上がります。

まとめ

DTM機材は主に次の5つです。

パソコン
モニタースピーカー
ヘッドホン
MIDIキーボード
マイク
DTMデスク

これらの購入基準はあくまで「どんなことをしたいのか?」という目的から逆算するのが一番無駄がありません。

ボーカロイドで録音等は一切しないのであればオーディオインターフェイスは必要ないか、または最小限の機能があれば十分でしょう。そうなるとマイクも必要がありません。

そのうえで「やっぱり何を買えばいいかわからないから適当にいい感じのやつを見繕って」と言われたらこのような一体型もあるのでそれを購入しておけばスピーカーを除く、必要最低限のDTM機材を購入できます。

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