30曲書いたDTMerが今後もっと良い曲を書くために必要なポイント3つ

ある程度曲が作れるようになってくると深く考えなくても音楽は作れるようになりますよね。でもそれって本当に良いことでしょうか?「曲が作れるのに問題もなにもないでしょう?」って思うかもしれませんが、ある程度作れるようになったのなら拘る意識をもつことで、今よりクオリティの高い曲を作れるようになります。

「でも、何をどう拘ったらよいのかわからない」という人のために拘るべきポイントを3つに絞り、それらについて詳しく書いています。

クオリティを意識するメリット

これ私の話ですが、その昔、2年で400曲くらいは書いてそれらを片っ端からオーディションに出していた時代がありました。

1年で200曲作ってオーディションに送るも評価されない生活を2年くらい続けた結果

その時の方法は、「いかに楽に速くつくるか」というスタンスでした。しかしそれらはどこからも拾われることなく埋もれていきました。もちろんその時の経験が今の自分を支えているのでそれらが無駄だったわけではありませんが、もし今回の記事のことを正しく理解できて行動できていれば、もっと良い曲を作る技術を手に入れられたと今ならば思います。

同じ曲数を書くのであればクオリティを伴った曲を作れるようになるのが一番だと思いませんか?

音のクオリティのとは?

クオリティが高い音には色んな定義がありますが簡単には次の3つです。

  • 録音状態のよいオーディオデータ(ノイズがない)
  • よりらしさが出ている打ち込みデータ(ベタ打ちではない)
  • 演奏レベルが良い(ピッチ、タイミング、音色)

録音状態のよいオーディオデータについて

プロのレコーディングスタジオでもない限りある程度のノイズが乗ってしまうのは仕方がない…と思っているかもしれません。しかし、ここが成長する人とそうでない人の分かれ道でもあります。

「仕方ないよね?この環境ではよくやっているよね。うんいい音だよ!」と現状に満足するのか

「ダメだぁ家でギター弾いたら外の音とかめっちゃ入るし、犬泣いてるし、おかんの声はいってるしw(ここまでひどいのはそれはそれで問題ですが)」という理由からお金を出して専用スタジオを使って良い音を経験する。どちらが上達するのかを考えた時間違いなく後者です。

なぜならクオリティ向上のために時間とお金の対価を払っているわけですから、そこで得られた経験はさらにより良いものを作る糧になります。だからといってスタジオのお金をかけなければいけないという話ではありません。高いプラグインを買わなければいけないという話でもありません。

例えば部屋の騒音1つにしても「どうやったらこのノイズみたいのを消せるかな?」という意識が大切という話です。マイクの周りに布団を置くだけでも残響はある程度消せます。カーテンを閉じるだけでも吸音効果は上がります。

アンプシミュのノイズが激しければ「どうやったら消せるか?」という良い音=ノイズがない音 という考え方をベースにして試行錯誤するのが重要になります。

よりらしさが出ている打ち込みデータ

生楽器には生楽器特有の音の変化があります。ギターでいえばチョーキングやビブラート、ストリングスで言えばエクスプレッションによる時間変化、などそれらをコントロールできてこそクオリティの良い打ち込みトラックになります。

数十年前にかなり効果なストリングス音源を使ってエクスプレッションも何も打ち込まずにプロの作曲家の先輩に聞いてもらったことがあります。そのときに「これ、音色に助けられてるなーwこの音じゃなかったら聴けたもんじゃにだろうね」と言われました。

「音色のクオリティがよかったらそれでええやん!」と当時は思いましたが、「よりらしさ」を求める姿勢がより音源への理解を深めることを知った今、自分のその音源を聞いたら「あー音色に救われてるなー」と同じように思いました。

最近のストリングスやブラス音源などの生楽器系は本当に簡単にリアルな音を打ち込めるようになっています。その音色が完璧にハマれば下手に抑揚をつける必要はありませんが、常に「音色に助けられてないかな?」という意識を持つことで音源のポテンシャルを発揮できる意識を養われます。

演奏レベルが良い

当然といえば当然ですが、生楽器は打ち込みと違って演奏の粗さがすぐに出ます。そしてそれは曲のクオリティを著しく下げます。「そんなこと言ってもしかたないよ」と思うかもしれませんし「完璧を求めてたらいつまで立っても曲なんかできないって言ってたよね?」と思うでしょう。

それはそのとおりです。でも演奏レベルがダメだといつまでも曲のクオリティは上がりません。でもどうやって演奏レベルをあげたらいいかイマイチよくわからないという人もいるでしょう。

そこで重要なのは「ピッチ(音程)、タイミング、音色)この3つの意識です。

ピッチ(音程)

ピッチを良くする方法はそんなに難しくありません。音を聴くです。ただ多くのDTMerやミュージシャンは「聞く」であって「聴く」ではないです。

この違いは

  • 聞くは無意識
  • 聴くは意識

つまり遠くで何かが聞こえたという波動的な何かを感じたのが「聞く」です。意識するときは「耳」を使うので「聴く」は集中している状態です。ピッチに関し正しく聴くを続ければピッチ感覚は鍛えられます。

もちろんこの流れから「耳コピ」に繋げられればそもいいのですが、歌本やDAWのピアノロールを見て自分が作ったメロディをしっかり聴くだけでも効果はあります。

「ピッチ修正すればいいじゃないですか?」と思うかもしれません。

ピッチ修正による考え方で重要なのはより良くするためではあって駄目なものを良くするという考え方ではないということです。つまりプラスをよりプラスにしていくのが正しい使い方であってマイナスをプラスに近づけるためのものではありません。

ピッチ修正ありきで考えるのではなく「ピッチ修正なしでうまく聞こえるようにする」という意識の方がより音楽的なクオリティが上がるのは理解しやすいと思います。

そのための方法として倍音を聴くトレーニングはオススメです。

誰でも簡単に倍音を聞きとる方法を紹介!ミックスや作曲技術が向上します。

タイミング

個人的にピッチよりタイミングの方が大切だと個人的に思っています。リズムが適当だと各パートとの絡み合いが悪くなりコンプのかかり方もわるくなります。曲の頭で合うだけでも音楽的にうまく感じるのはリズムが合うべき場所で合っているからです。それより安定感が生まれます。

音色

ボーカルであれば「はっきり歌う」という意識と「適当にモジョモジョ歌う」この意識であればどちらが「抜ける音」になると思いますか?当然抜ける音は自信が溢れているので、歌詞もはっきり聞き取れます。ギターであれば適当な音色作りをしたギターと意図が明確で作り込まれたサウンドでは説得力が違います。

これらをどれくらい深く意識できているかが楽曲のクオリティに比例しますが、そんなことを気にしなくても良くも悪くも音楽作れてしまうのも事実です。しかし明確な意図なしに作られた曲と明確な意図で作りきった曲のどちらの方が熱量に溢れているかと言われたら当然後者になります。

これらを作曲もしたこともない状態から意識できるのであれば素晴らしいことですが、覚えることが多い状態ではそこまで意識が回りません。だからこそある程度曲をかけるようになった今、次のステップに向けて手癖で意図のない作曲を大量生産しないためにも覚えておきたいことです。

楽をせずに拘りをもつ

DAWで作曲をすると、フレーズもコピペで簡単ですし、テンポも自由に変えられます。作業時間を短縮する「時短」といえば響きはいいですがその行為に音楽的なよい響きが得られるとは限りません。

果たして今その時短をする必要があるのか?ということを考えたことがありますか?

良い音とはどれだけ拘り抜いてきたのか?という経験から得られるものです。楽をして得られるものではありません。

「ん??でもDJとかってさぁフレーズ基本コピペとかしてたんじゃね?」って思った人はするどい考察しています。確かにフレーズサンプリングによって作られる曲はあります。ですが、すべてがコピペではありません。フレーズだけをコピペしたなら、それ以外ではかなり作り込まれていたりします。

キック1つの何十時間もかけたり、ギターの音色の何日もかけたり、拘るところとそうでないところをしっかり意識することで曲にメリハリがつきそれがある一点を超えたとき曲が熱をおびはじめます。

DTMでまったくそういうこだわりのない打ち込みをしている音楽には感動しないのは相手を温めてあげるだけの熱量が存在していないからです。

最小限の音で聴くことができるか?

メロディやコードなどに自信がないとすぐに「音色」に逃げます。ぶっちゃけていうと何かあればSuperSawに逃げるみたいな感じです。音色が派手だとそれだけでうまく感じたりします。拘り抜いた先に音色に拘るのは大切ですが、作曲の段階、メロディやコードなどシンプルな骨組みを作っている段階ではむしろ音色に拘るのは逆効果です。

そして、アレンジにおいても音色に頼るのではなく、音色をコントロールする意識をもって音を扱うことで、フレーズなどの意図がより明確になります。

次の30曲のクオリティを上げるためのスキル

それは質問力です。質の良い問いは質の良い答えを出してくれます。そのために「今自分のやっていることを具体的に理解できているか」が重要になります。

誰かにわからないことを訊く場合やネットでわからないことを調べる場合も、正しい質問力があって初めて、自分が求めている答えにたどり着くことができます。何を聞いたらわからない状態では望ましい答えは得られません。

そのためにも試行錯誤をしながらも「どうして〇〇をしているのか?」「なぜそれをする必要がるのか?」を明確することで行動が具体的になり、わからないこともめた具体的になります。

悩みを解決!DTMerが絶対身につけたいおきたい「質問力」とは

さいごに

「どうせプロを目指しているわけじゃないから、そんな難しいことなんて気にしてたら楽しくないよ」と思う人もいるでしょう。もちろんその人達はその人達なりの楽しみ方をするのが一番です。

ですが、「もうちょっとうまくなりたいなー」と思う向上心は誰にでも出てくるものです。そのときに今回の記事が少しでも役に立つことができれば嬉しいかぎりです。

今後DAWが便利になればなるほど、アナログテープで録音する超こだわりのDTMerたちが出てくると思います。なぜならばDAWは誰が何をやっても同じにできるというメリットが逆にデメリットになることを知っているからです。より手間をかけてより拘り抜いた音楽を堪能できるのは作り手にとっても聞き手にとっても良い時代になってくるとは思います。

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