初心者がDTMミックスに失敗しないための3帯域解析法

どうもUGです。

「ミックスがうまくなるオススメのプラグインを教えて欲しい」

結論から言えば上記の内容で悩んでいるDTMerにはプラグインは必要ありません。

 

では「どうすればうまくなるのか?」

前回

ミックスが上手くなりたいDTM初心者の8割が勘違いしているプラグインの使い方

こちらで優先順位について軽く説明しました。

 

ミックスは各楽器の音量バランスが大切で、そのためには優先順位が重要というお話しです。

これができていないとミックスは失敗したことになります。

 

これはミックスを各楽器ごとのバランスという大きな視点で捉えた時に

有用な考え方ですが、今回は楽器の中での優先順位についてお話しします。

 

これがわかると

ミックスがこもったり抜けないという悩みもかなり軽減されると思います。

 

それでは詳しく見ていきましょう。

楽器の場合も基本は優先順位

このブログでとにかく出てきますが、

ミックスの基礎は「音量バランス」です。これが完璧であれば

正直モノラル再生してもある程度聴くことができるほどです。

 

低音がどれくらい出ているか?

高音はどれくらい?

中音は…

 

ミックスが苦手な人はまずこれらをしっかり意識しながら、曲を聴いてみます。

しかし、どうやって意識していいかわからない人もいます。

そこで簡単なポイントは自分が作った曲の

スネアとハイハットとクラッシュ・シンバル

これがリファレンス曲(自分が参考にしたい曲)と比べて大きくないかだけを

比較してみてください。

 

ミックスが苦手というDTMerの多くはこの3つがとにかく大きい傾向にあります。

なぜなら、

スネアはアクセントとしてはっきり聞こえてほしい

ハイハットはリズムを刻むのに大きく聞こえてほしい

クラッシュシンバルは派手に聞こえないとインパクトが弱い

こんな印象を持っている人が多いです。

 

この3点を意識するだけでもミックスはかなりまとまりかっこよくなります。

 

ではそれができたら、もう少し楽曲全体でのバランスを確認していきましょう。

そのために必要なのが帯域確認です。

 

帯域確認

http://www.unipex.co.jp/seihin/story/pdfdata/pa_story10.pdf

 

帯域分布と横に 超低域、低音域 中低音域 中音域 中高音域 高音域 超高音域と

書かれています。この場合周波数を7つの帯域に分けて言えることがわかります。

EQなどでは7バンドEQという言い方を言ったりしますね。

3帯域とはギターアンプのLOW MID HIGHと同じようなものだと思ってください。

 

この帯域を言葉で表すと次のような感じになるのが一般的にな表現方法です。

これをベースにして音作りをすればそれなりの効果をつけることができるのですが、

正直なところ7バンドは操作するポイントとして数が多すぎると私は思います。

 

なので帯域幅を次のようにまとめて3つに分けてしまいます。

 

もちろん慣れてくれば、より多くの帯域を使って細かい音作りをするのはよいでしょう。

 

ただ今の目的は「失敗しないためのミックスのための考え方」のための帯域解析法です。

最初から多くのことをコントロールしようと思ってもうまくは行かないので、

できる限りシンプルに考えます。

 

では、もう少し具体的に見てきましょう。

 

よくキックの音作りの時に

50hzをあげて1khzをくらいをカット、3khzを少し持ち上げる。

という方法をすることがあります。

 

しかし作業の前にずやることが2つあります。

 

それは、

「素材の音を聞く」ということ。

「素材の音を言語化する」

 

音を抽象的に捉え具体的に答える

「素材の音を聞く」を聞く重要性

なぜ聞くことが大切か、

それは音楽だからです。

 

音楽とは耳で楽しむエンターテイメントです。

その楽しむ要素の音を耳で確認していないというのは

聞くひとのことを考えていないことになります。

 

聞いた人がどんな印象を受けるか、これを正確に把握しておかないと

聞いてもらう人にあなたの想いが伝わりません。

 

kick1つにしても「このキックでユーザーをノリノリにしてやる!」

と言ったような意図がない場合、

真の意味でのあなたにしか作れないキックではなくなります。

 

音色はたとえプリセット音であったとしても「そこに意図があって」初めて

オリジナルと言えます。

 

もしこの意図がないキックの音を具体的に表現するとしたら

「カラオケのような音色」と言えるかもしれません。

 

「素材の音を言語化する」

音という抽象度高いものを具体的に説明できるということは

音を手足のように扱えるということでもあります。

 

例えば先ほど「朝までこのキックだけで踊らすぜ!」という意図があった時に

そのためには何が必要か、ということを考えなければいけません。

 

そして、リファレンス曲のキックなどを聴き比べた時に

「あーこのドゥーンっていうところが気持ちよく踊れるんだ」と答えを出すかもしれません。

 

「このドゥーンをEQの帯域でいうと「40hz」くらい。?」

「自分の今使いたい音は40hzの帯域が十分に入っているかな?」

 

このような考え方をしながら、音作りこんでいきます。

そうすれば「意図がユーザーに届きやすい音」が完成します。

音が完成すればそれが音楽にと変わっていきます。

 

 

これらを明確にしておくのはDTMerの仕事の1つと言えます。

 

初心者に多いのは素材の音を確認せずに「キックだからこの周波数をいじれば良い」

という思い込みだけで音作りの作業をしていることが多いですが、

それはやめた方がいいです。

 

これらを踏まえた上でドラムの音作りをしていきましょう。

ドラムの音作り

kickの作り方

キックと言ってもいろんなキックの音があります。

今回紹介するのはLOGICのEXSサンプラーに入っている。

リリースもアタックもオーソドックスなアコースティックドラムのキックの音です。

ちなみにこれはベロシティ127で演奏したキックです。

 

この音を聞いてどんな印象を受けるか言葉で説明できますか?

なぜそんなことが必要かというと、

音というのは抽象的な世界です。その抽象的な音に説得力を与えてこそ

生きた音色になり、ユーザーにを感動させることができます。

 

この音色について次の視点で言葉にしてみます。

 

音色の傾向(どんなジャンルに向いているか)

帯域(キックがどんな帯域でなっているか)

音の特徴(アタックがある、余韻がある)

 

これらをベースに考えると

 

「オーソドックスなアコースティックなキック」(ロックポップ何でも何にでも合いそう)

「低音はそれなりにありそう」「必要以上に増やす必要はないかもしれない」

「中音域が籠っている感じがする」

「高音域はあまり感じない」

「リリース(余韻)はあまりない、ドライな印象」

 

となりました。

もちろん思いつくままあげてもらっても構いません。

 

しかし、これらは慣れていないと言葉にするのは難しいかもしれません、

なので気に入った音はどう言う傾向があるのかを調べる(考える)癖をつけることが大切です。

そうやって比較する要素が増えれば増えるほど音に対する認識量が高まります。

 

聞いただけでわかる人はそれでもいいですが、

わからない人の場合はスペクトラムアナライザーを使って

情報を視覚化すると良いでしょう。

 

しかし、ただスペクトラムアナライザーを使ってもどうみたら良いかわからない人もいると思います。

そこで役立つのが先ほどの「3帯域解析法」です。

こうやってみると低音域はそれなりにあります。

中音域と高音域はあまり差がないように見えますね。

 

音のアタックや余韻(リリース)に関しては比較するものと比べる

相対的な解釈でもオッケーですが、

より拘りたいのであれば、オーディオ波形で見るとより細かくわかります。

このキックの長さは余韻を合わせても0.6秒程度、

波形の振幅を確認できるのは0.2秒程度ですね。

 

このように自分が扱う音の情報を集めます。

 

さて、このキックを使う場合、どういう音作りをしたいか?

それより前に

「なぜこの音を使いたいか?」という発想から始めます。

 

この音でロックを作りたいのか

EDMを作りたいのか?

この音を聞いたユーザーにどんな反応をさせたいか?

 

その目的を叶えるためにどういう音作りをすれば良いか、という順番で考えます。

 

パッと見た限り低音域はそこそこあります。

実際聞いてみも低音域を感じることができます。

 

キックで大事なのはふくよかな低音感です。

これを生かす音作りを考えたとき、どうすれば良いか、

しっかりとしたキックは楽曲の安定感を作ります。

 

さてこのままでも良いと思う人もいるかもしれませんが、

もっと低音感が欲しいと感じる人もいるかもしれません。

 

この時に「じゃあ低音域をEQであげる!」と考えるのではなく

他の帯域を削るという発想に切り替えることで

失敗しないミックスができるようになります。

 

どういうことか?

まずはその具体的な処理をしたこちらの音を聞いてください。

処理していないキックはこれです。

 

何かキックにさらに安定感が足されたような感じがしませんか?

 

これをスペクトラムアナライザーで見るとこうなります。

 

並べてみると

中音域がの低域よりががっつりなくなっているのがわかります。

こうすることで中音域のお山がよりはっきりと見えるようになりました。

 

ではなぜ中音域をカットしたか?カットできたか?

ミックスがわからない初心者でも中音域をカットするという考え方にいきつけるのか?

ということが気になるところだと思います。

 

ここで約立つのが3帯域解析法です。

 

つまり3つのうちどこを削れば、自分が出したい音になるのか?ということです。

 

その説明をする前に「なぜ足してはいけないのか?」ということについて

説明します。

 

キックの音量は一度決めたら変更しない

低音を足せば他の帯域が目立ちにくくなるので、

カットしたことと同じような効果は得られるかもしれませんが、

低音域すでにかなりのパワーを持っています。

そこをあげるということは音がミキサーのレッドゾーンに入ってしまいます。

今回の音もすでにピークメーターは0.2という表示つまり、

ほぼレッドゾーンみたいなものです。

 

音楽はキックだけで成り立つわけではなく、ドラム全体にギターにピアノにベースにと

あらゆる楽器をバランスよく整える必要があります。

 

キックが楽曲の安定感を生むための要ですから、存在感がなくなってはいけません。

本来であれば、キックはピークメーターで-10程度のところが良いと言われています。

これについてはまた後日お話しますが、

つまりキックは音量を決めたらそれ以上の上限はすべきではないのが

失敗しないミックスの前提であるとも言えます。

カットするのは明確な意図をより明確にするため

話を戻します。

キックにおいて低音は外せません。

次に高音域はキックの輪郭をはっきりさせるもの

いわばキックと他の楽器の境界線みたいなものと考えれば良いかもしれません。

もちろんこの境界線は他の楽器の境界線と重なる部分もあるので、

扱いには注意が必要です。

 

しかし、やはり高音域をあげることで

音の形が見えやす苦なり、聞こえやすくなります。

なので、もし、高音域をカットしてしまうと、

音がぼやけてしまうということになります。

 

しかしだからと言って、なんでも高音域を足せば音の輪郭がはっきりするか?

というとそうでもないありません。

 

さて残るは中音域です。

この中音域が一番人の耳に届きやすいところです。

ボーカルやギターやピアノも基本この中音域の楽器です。

ではキックにおいての中音域はどんな音かというと、もう一度

中音域をカットした音声ファイルを聴き比べするとわかるのですが、

「ポコっ」とした音がなくなっているのがわかると思います。

 

この音がどこまで必要か?というのは

「明確な目的」に当てはまるかどうか?という点になります。

 

つまり

明確な目的に当てはまらず、なおかつ、明確な目的を強調できる

中音域はカットできる可能性が非常に高い帯域と言えます。

 

よくイコライザーは引き算で使えというのはこういうことです。

 

このあたりはこちらの記事でも詳しく書いてあるので

参考にしてください。

トップエンジニア飛澤正人に弟子入りして盗んだミックステクニック3つ

 

さいごに

初心者がDTMミックスに失敗しないための3帯域解析法

どうでしたか?

 

各楽器のバランスを取るために、各音色のバランスを考える、

そこにも明確な意図がなければいけません。

 

失敗しないためのDTMミックス

ポイントは

  • 3帯域解析法で各楽器の周波数を確認する。
  • 音を聞き、音のイメージを言語化する
  • 楽曲の安定感の要のキックにおいて何が必要で何が不必要かを考える

 

難しく考えるのではなく、シンプルに考えていくと、

見えにくいものが見えてくるようになります。

 

そのために必要なのが「明確な意図」です。

音源やプラグイン以上にしっかりと使いこなして欲しい考え方です。

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