音場と音像を理解すれば奥行き感のあるミックスを作ることができる!

ミックスが平面的になる音がパッツンパッツンになってなんか割れている気がする

これらはクオリティの高いミックスとは言えません。

しかし、たったこれだけを覚えるだけで平面的なミックスから立体的で奥行きのあるミックスが

できる方法があります。

 

それは「音場と音像」の理解です。

ミックスで躓くのは上記の言葉を正しく理解していないからです。

これを理解できていないと教則本買って読んでも

「なんとなくわかるようなわからないような…」みたいな感じになってします。

 

でも、「音場と音像と言われてもピンとこない」という人もいると思いますが、

大丈夫です。「音場と音像」をさらにわかりやすく理解するために3つの

キーワードを用意しました。それが

 

トランジェントと周波数と音量です。

 

上記の言葉が音場と音像にどう影響してくるのか、

ゆっくりと1つずつ読み進めれば必ず理解でき、

あなたのミックスを劇的にとは言いませんが、確実に

「奥行き感のあるミックス」を作ることができます。

ざっくりとした奥行き感のあるミックスの作り方

まず一番近くに置きたい楽器と一番遠くに置きたい楽器を考えます。

次に左右に置きたい楽器を決めます。

 

ミックスの中で一番手前に置きたいのは基本「Kick」と「Vocal」になると思います。

 

左右に置きたい楽器もジャンルによって違いますが、

ギターをダブルで置いたり、ピアノをLにシンセをRにみたいな人もいるかもしれません。

ここまでは平面的なイメージです。

ここから立体的に捉えます。

 

これに対して一番遠くに置きたい楽器は曲によって違うかもしれませんが、

パッドであったりドラムのルームであったりするかもしれません。

その奥に置きたい楽器はトランジェントを遅くし、EQやフィルターで高い周波数をカットし、

音量で調整する。

最も手前にある楽器との間に「トランジェント」「周波数」「音量」の距離が作られるわけです。

 

ただここで気をつけたいのは、ソフト音源によってはすでにある程度ルーム感があったりするものも多いで

音色との兼ね合いを考える必要があります。

 

ではこれらを具体的に説明するとどうなるかを以下でお話したいと思います。

立体感のあるミックスをするのに必要な立体的なものの見方

雑誌などでこういう図を見たことがある人いると思います。

これは左右をLとR上下を周波数の高さを表しています。

このままとくになにも考えずにトラックをパンニングすれば二次元なミックスです。

しかし立体的なミックスをするときはこんな映像をイメージします。

映像がごちゃごちゃしてすみません。

色が濃いのが前面で薄いものが奥にあるイメージです。

LRにおける奥行きは「音が小さいか大きい」によって判断している人もいます。

もちろんそれで奥行き感を感じられるケースもありますが、

基本は楽器のアタックがなくなるほど、「アタックがある音源と比べ」

奥行き感を感じることができます。

 

具体的な奥行き感の出し方1(トランジェント)

そこで登場するのがコンプレッサーです。

コンプの役目は音量差をなくすことで全体的な音圧のそこあげにありますが、

アタックを操作することで、音の立ち上がりを弱くし音を後ろ側へ配置しているような

音にすることができます。

 

しかし、DTM初心者にはコンプは難しいです。

どのくらいのアタックすればよいかわからないケースもありますし、

音色によってアタックの数値も違いますし、他のパラメーターとの兼ね合いもあります。

 

そこで登場するのが「トランジェントシェイパーです」
DTMerが知っておきたい「コンプ」と「トランジェント」の違い

トランジェントはかなりざっくりいうと音が持っているアタックの成分です。

音のヒットする部分とも言えます。

シンセサイザーのADSRのアタックほど遅らせることは出来ませんが、

楽器の音色に影響を与えない程度にアタックを調整できます。

このトランジェントと音量を調整するだけでも、奥行き感をコントロールできます。

 

しかし大事なのは何でもかんでもトランジェントをかければよいという話ではないことだけ

強く意識してください。

奥行き感で大事なのは「対比」です。対比するものがあってこその奥行き感です

奥行き感の出し方2(音の周波数)

音の明瞭度は距離で変わります。

雷などを想像してもらればわかるかもしれませんが、

遠くでなっている音は「ゴロゴロ」です。

しかし真上でなったときはすごい「ピカ!」というとても高い周波数も聞こえます。

 

友人としゃべるときも遠くにいる声が聞こえにくいのは「音の輪郭」を理解しやすい

音の高い周波数が距離によってなくなっているためです。

 

最近のドラム音源はルーム音が収録されていることが多いですが、

これもマイクの位置とドラムの距離によって変わっているわけです。

当然、ルームのマイクをドラムから遠ざけていけば

ドラムとマイクの間には距離ができます。この距離も「奥行き感」の一つと言えます。

 

奥行き感をつけたい音にはハイカットを入れたり

楽器の輪郭がある高域の周波数を削ることでマイクの距離が変わったように感じ

結果奥行き感を演出する手助けになります。

奥行き感の出し方3(音量について)

最初に音量ではない!と言っておいて

音量の話をすると「どっちやねん!」ってなってしまいますね。

 

奥行き感はトランジェントで作るとことが理解しやすいのですが、

今度はトランジェントを調整した楽器の音量をコントロールすることで

ものの見え方を調整するイメージです。

 

ステージでいうと

トランジェントは決められた線からどれだけ後ろに下がるかということ。

しかし、下がってもミキサーで同じ音量を出すことは可能になります。

あくまで音量は同じで「ちょっと後ろに下がった」だけという見え方をしている状態です。

そこで、下がった楽器の音量を下げることで

「見た目と同じ大きさの音量になる」を作ることで

より明確な奥行き感を手助けするという感じです。

音場と音像の違いについて

奥行き感とセットで語られるのが「音像」という言葉

しかしこれと似た言葉で「音場」という言葉があります。

両者の違いは

楽器の位置(定位)を音像

音の空間自体を音場

 

とされています。

音像処理というのは広げるというよりは各楽器にフォーカスをあてることで

前後の存在の明瞭度が上がった結果「わかりやすい奥行き感」を

感じられるものです。

つまり奥行き感はプラグイン任せでできることではなく

当然そこには意図とした奥行き感が先にないといけないことになります。

Zynaptiq INTENSITYが新しいマスタリングの世界を誰にでも見せてくれる明るさとパンチを与えmixを元気にするプラグインHIKUの使い方

これらのプラグインを使うときにも注意したいところです。

 

コレに対してわかりやすい奥行き感になるのが「音場」です

これはどんなステージかホールか?といった要素を含む言葉です。

ホールリバーブを作れば音が壁にぶつかって反射するまでの距離を作ることができます。

わかりやすい「奥行き感」です。

 

勘違いしやすいのは「ホールリバーブ=奥行き」ではないということです。

まずは自分の中でどんな奥行き感を求めているのか?

これを決めることができないとすべての奥行き感リバーブ処理のみで解決することになります。

 

さいごに

各楽器との間における「トランジェント」「周波数」「音量」の距離

これが奥行き感の正体です。

 

奥行きの作り方がわからないためにリバーブを使ってしまい

コレジャナイ感で悩む人はこの3つを意識するとミックスの改善の手助けになると思います。

 

そしてこれらはDAW付属のプラグインで十分にできることなので

「奥行き感を出すにはこれが一番!」みたいなプラグインを無理して買う必要はありません。

 

ミックスの奥行き感はミックス自体を立体的に捉えるものの見方をすると

しっくりくることが多いので、悩んだときは立体感の図を参考にしてみてください。

 

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