DTM初心者は作曲するのに8トラックから始めるのが良い3つの理由

「プロの作曲家はトラックは何百トラックもつかうらしい」こんな言葉聞いたことありませんか?プロ=多くトラックを使う=だから曲が良いアマチュア=使うトラックが少ない=だから曲が良くない実際トラックの多さが楽曲のクオリティに比例していると考えている人も多いです。

しかし、ここには落とし穴があります。トラックが多くなればそれだけコントロールする必要があるそれはスキルによって「管理しきれない」トラックが増えてしまうということです。DTM初心者は情報に流されやすいです。いろんな情報をもってスキルの向上とクオリティアップを目指しますが、トラックの数の多さだけを見て「数こそ正義だ!」みたいな理由でトラックを多くするとどうなるでしょう?

管理しきれない大量のトラック意味がよくわからないトラックなどがひしめき合うことになります。そのような楽曲をDTM初心者は上手くコントロールできるでしょうか?

だったら大量のトラックは忘れてしっかりとコントロールできる範囲のパートを作り込んだほうがよい楽曲になります。

トラックが多い=良い楽曲と思う理由

トラックが多いということはそれだけ楽曲の色彩感が出ます。逆に言えば少ないトラックは「色彩感にかける」という捉え方ができます。しかし、楽曲の良さ=色彩感とするならば過去に多くのトラックを使っていなかった時代の曲は「良くない」という解釈が容易になってしまいますが、そんなことはありません。

当然、その時代に求められているサウンドの傾向性を理解したうえでのトラックコントロールが前提となりますが、「数の多さ」が良いとされてしまう理由はあくまでその時代の流行りです。ピアノの弾き語りであっても良い曲は良いです。

なぜトラックが多くなるのか?

色彩感を求めた結果からトラックは増えていく。よりマクロなコントロールをすることで音色の存在感を得ようとした結果です。

dtmトラック数はどれくらい?多いことのメリット・デメリット

でも詳しく振れていますが、基本はレイヤーサウンドとトラックの分解によってトラックが増えていきます。例えばドラムトラックは普通に打ち込めば1トラックになります。しかし、個別の音色をキックやスネアなどを作り込もうと思うと一つのトラックではカバーしきれません。そこで

  • キック
  • スネア
  • ハイハット
  • タム(個別に分けるケースもある)
  • Room
  • OH

この場合ドラムだけで6トラック使うことになります。個別にわける理由は文字通り、より音色一つ一つの存在感を高めるためです。これらの音の作り込みはプラグイン等で行うのが一般的です。しかしDTM初心者が一つの一つの音色の作り込みにどれだけ知識と意図を持ち合わせているでしょうか?おそらく「プリセットから適当に選んだコンプやEQをかける」ということになります。

1トラックのときよりはその方が音の存在感を出すことができるかもしれませんが、果たしてそれはクオリティが高いと呼べるのでしょうか?確かに音作りにおいて一つひとつを丁寧に学んでいくことは大事だと思いますが、音作りの意図を見出しにくい、プラグインによる音質変化についてそれほどまだ多くを理解していないDTM初心者であるならばむやみにトラックを増やさずにドラムのフレーズや、タイミング等ぐらいに的を絞った方がクオリティが高くなると思います。

隙間が空いているからトラックを増やす

最近は通常のドラムパターンに複数のパターンを重ねてグルーヴを作っていくことが多いですが、そこに意味がなければただ単に余計な音が増えただけになってしまいます。リズムの音が増えることで「なんかかっこよく感じる」と思った人は多いと思います。それはリズムの音色が複雑になればなるほどビートが派手になるこれも色彩感によることの演出がかっこいいという印象につながっています。

よくある話でその曲のビートは8ビートで良いのに「隠し味」として16ビートのリズムを入れる当然ノリが細かくなることによるメリットは生まれますが、そのノリがその曲に必要なのかどうかをジャッジできる耳とセンスがないと無駄なトラックを増やすだけになってしまう可能性は高いです。

「隙間があれば音を入れる」これは思っている以上に高等テクニックです。「空いているから入れる」のではなく「そこが空いているのには意味がある」という意識を持ち合わせた方が楽曲のクオリティは高くなります。

DTM初心者は8トラックでよい理由

さてこれらを踏まえたうえでやっと本題です。DTM初心者は8トラックから作ることをオススメします。なぜならば、少ないトラックで聴かせられる曲というのは各パートの意図がはっきりしている=アレンジ力が高い曲=ミックスもやりやすいつまり「聞いていて飽きない曲」と言えます。

トラックの管理のポイント

音色作りに迷わない

上記でも説明しましたが、レイヤーサウンドでの考えかたです。そのトラックは何のために存在しているのか?音を太くしたいから…厚くしたいからという理由でむやみにレイヤーをしてもその意図が正しく機能するとは限りません。ベースの低音感が足りないからサブベースを足す前にキックの音色を見直すことで回避できるケースもあります。スネアをレイヤーすることで抜けの悪い音になるケースもあります。などなど、トラックを必要以上に増やすことでおこる問題はときに自分のもっている知識以上になるケースがあります。

そうなると、解決は容易でありません。だからこそ管理できるトラックを少なくすることでそのようなトラブルを回避することができます。

聞きやすい音楽

複雑なフレーズが入り混じったトラックは「最終的に何を聴かせたいのかわからない」ということになります。歌ものであれば「歌」を聴かせたいはずなのに、あんなフレーズやこんなフレーズが飛び交うトラックが多いと、耳が安心して一番聞きたい音を追うことができなくなります。

ミックスがしやすい

トラックがむやみに増えると当然音同士のぶつかりが増えます。これは音色作りにも言えることがですが、ミックスができないと嘆く多くのDTMerは無駄なトラックを使っています。必要最低限のトラックで作れば音のぶつかりや団子状態は回避できます。

音がぬけない!こもる原因をとりあえずEQで簡単に解決する方法

8トラックのルールにおまけの縛りを入れる

できるのであれば同時発音数は32を意識します。つまり1トラック4音です。「32なんて無理だよ」と思う人がいるかもしれませんが、発音数の内訳を考えてみるとそれほど複雑な話ではありません。

  • ピアノでコードとベース(オクターブ)で弾いたらその時点で最低6音を使います。
  • リードギターで2音
  • サイドギターでコードを鳴らすことで3音〜6音
  • ベースで1音
  • ドラムではキックとクラッシュを同時に鳴らせば2音
  • ボーカルで1音
  • コーラスで1〜2音
  • シンセトラックで4音
  • とりあえずすべての音を鳴らしきったとして24音です。

あまり現実的な鳴らし方ではないこの方法で24音です。この状態でもあと8音鳴らせます。ここから「省略できる音」などを間引けばさらに4音〜6音くらい省ける可能性があります。この省くという方法は少しばかり理論的な部分の話にもなるのでできなくても問題はありません。

このようなルールを絞ることで目的にそった音色選びが可能になるので審美眼も磨くことができるようになります。

さいごに

DTM初心者はトラック数の多さを気にする必要はありません。トラック数の多さがクオリティとしてつながるには、まずは必要最低限のトラックで曲を作れるようになってからです。そこからは僅かなレイヤーサウンドがクオリティにつながることを認識できるようになります。

まずは8トラックで作ることを意識してそのうえで同時発音数を32で扱えるようになるとさらに意図のあるサウンドになっていきます。

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