DTM初心者が編曲の仕方で悩む5つのポイントと解決方法

  • メロディはかけるけどそこからどうやって編曲していけばいいのか分からない。
  • かっこいい編曲のコツを知りたい。

編曲は大変です。なぜなら「一本のメロディ」に大きなドラマを作り上げる仕事だからです。かっこいい編曲ができなくて悩んでいる人も多いと思います。

この記事ではDTM初心者が理解できるようにシンプルに編曲のポイントを5つ

  • 音色の選び方(なぜその音?プラグインを使う理由は?)
  • コード進行について(コード進行からくるイメージ)
  • テンポについて(その曲そのテンポでホントにOK?)
  • 音の高さ
  • 編曲って本当は何?(理論を超えて問いかける)

編曲とは

編曲とは

編曲は目的によって、大きく分類することができる。

  • 原曲の指定と異なる楽器編成で演奏するため。独奏のための編曲も含む。
  • 原曲と異なるジャンルやスタイルで演奏するため。
  • 演奏者が独自色を出すため、また他の必要からの大まかな修正(ヘッドアレンジ)。
  • 未完成と思われる原曲を完成させるため。

wikiより

作曲がメロディを書くことに特化した仕事なら、そのメロディより分かりやすく伝えることが編曲の仕事といえます。しかし、そのためには技術的に覚えることも多く、メロディは作れても編曲は難しいと考える人が多いです。だったらいきなり全部やろうとするから難しく思うわけで、ここでまず「どんな音色を選ぶのか?」という視点から編曲を見てみたいと思います。

音色の選び方や考え方(時代にあった音色を選ぶ)

その時代を彩ったサウンドというのものがあります。言い換えれば音色がその時代を作ったという言い方もできます。これを知って編曲時に音色を選ぶのか、しらずに選ぶのかで音楽の説得力は全然変わってきます。

90年代を代表するジャンルの一つといえばTKこと小室哲哉によって作られたダンス・ミュージックです。今ほど多様化されたダンスミュージックではなく、ディスコやユーロビートが主なダンスミュージックとして好まれていた時代です。そこで活躍した音色がご存知JD-800の53番のピアノです。

さて、このサウンドに目新しさはあるでしょうか?もちろん使い方によってあるかもしれませんし、世代によってTKサウンドを知らない人も多いので再認識される音色かもしれませんが、やはり一時代を築いたサウンドでもあり世代を超えて認識されている割合が多いため、目新しさを見出すのは難しい音色といえます。

 

80年代のPOPSに使われたサウンドといえばYAMAHAのDX7のエレピでしょう。クールな都会をイメージさせるにはぴったりのこの音色も当然「手垢が突き倒した音色」です。今後どこかで再燃する可能性もありますが、普通に使ってしまうとやはり80年代〜90年代前半を彷彿とさせるサウンドです。他にもゲートリバーブを多用したドラムマシンのサウンドやシンセベースなど80年代を代表するサウンドの一つと言えます。

 

70年代になると無機質であまり作り込まれていないアナログシンセの音などはまさに70年代のを感じさせます。またエレピで言えばウーリッツァーやローズ。クラビネットにオルガンなどデジタルにはない生楽器のサウンドが時代を作っていました。

これらはほんの一部でしかありませんが、その時代を彩った音色であることに間違いはありません。一般的な答えもいいですが、「自分にとってはこの音色に時代を感じる」というものが見つかればそれはあなただけの価値観になるので大切にしましょう。そういう音のチョイスや捉え方にも編曲のオリジナリティは現れてきます。

「明るいか暗いか」曇ったピアノサウンドときらびやかなピアノサウンドどちらが明るい未来を感じますか?

おそらくきらびやかなピアノサウンドではないでしょうか?(昔私はここで曇ったピアノサウンドと言ってましたwひねくれてますねw)音色は倍音が多く含まれていると明るく少ないと暗い音色になります。

気分が落ち込んでいるとき、そんな世界を作りたなら曇った音色はわかりやすくできると思います。

音質も音色(悪いなりの理由を考える)

2000年以降になるとデジタルMTRやDTMのDAWなどによって劣化のないマルチトラック録音をパソコンで出来るようになり、ノイズがなくクリアな音質がスタンダードになっていきます。

90年代にもデジタルMTRはありますが、まだカセットMTRもあり、アナログからデジタルへの過渡期とも言えました。サンプルレートやビット深度は今よりも低く「CDと同じ音で録音可能!(44.1kHzの16bit)というコピーがすごい!と言われていた時代です。

さて、これらを踏まえたうえで考えたいのは「音質」もまた時代を作った音色の一部という見方をすることで、音色に対する理解がさらに深まります。今ほど抜けが良いわけではなく、解像度が良くなくても時代がその音質を受け入れたわけです。

そこで重要なのは自分が今使おうとしているその音色の音質にどんな意味を与えようとしているかということです。最近のDAW内蔵音源であればアナログシンセの音からDXのエレピに最新のEDM系の音色まで幅広く含まれています。

そしてその音色は誰でも同じように選べてしまうわけです。だからこそ「音色にどういう意図をもたせるか」という視点が一歩抜きん出た編曲の視点になるわけです。

音色にあったエフェクトプラグインの選び方

例えばmoog的なシンセリードを使った場合、そこに最新のイコライザーやコンプなどで処理をするのか、アナログライクな音がするイコライザーやコンプを使うことどちらが「よりその音色の魅力を引き立たせることができるのか?」という視点で考えてみます。

例えばディスコ調のジャンルであれば、最新のクリアなプラグインを使うよりアナログサウンドを得られる方が音色的にもマッチします。なぜならば70年代のミックス環境にクリアなイコライザーやコンプなんてものはないからです。

「そうか!わかったじゃあ全部アナログ的な音がするプラグインにすればいいんだね!」と思うかもしれませんが、それをすると今度は逆に吐出するサウンドがなくなってしまいます。つまり今という時代の中に「エッセンスとしての70年代のサウンドを取り入れる」という考え方をすることで。シンセリードの音は時代を超えた存在になるわけです。

例えば、今と昔で音質の違いは低音の解像度が随分変わりました。低域がクリアになればなるほど現代の時代性にあった音色として感じやすいです。であるならば、それを知った上で、ベースの抜けを少しだけ悪くして、サチュレーションレベルの歪をベースやキックだけにすれば「クリアな音質の中に存在するドライブ感」ということでキックやベースをより目立たせることが可能です。

編曲に理論は必要?

編曲には理論が必要という人も多いです。確かに理論があれば便利なこともありますが、しかし、そんなものがなくてもかっこいい編曲はできます。

でも、編曲が上手くいかない理由は編曲の良し悪しではなく編曲をどう捉えているかが重要です。

編曲で悩む理由はずばりメロディをどうしたいか?という意図です。

本来編曲とはメロディをいかすためのものですから良いメロディを意識せずによい編曲は出来ませんが、そのメロディをどんな世界につれていってあげたいか?を意識しているかどうかがポイントになります。

コード進行

先にも少しお話しましたが、アレンジの役割は音楽の世界観を作ることにあります。その世界観を作る要素の一つがコード進行です。進行というくらいなので時間軸があります。つまり物語が進んでいく要素を思ってください。

例えば、C-F-Gというスリーコードですが、これはどういう印象を受けるかを考えます。

私はとてもストレートでわかりやすい印象を受けます。その理由は全部メジャーコードであるということ。

明るく、迷いがない

そして往年のロックはこのスリーコードから出来ているため勢いを感じやすい。

こういう要素が説明できます。

 

ではAm-G-E7

こちらはマイナー進行です。

イメージとしては

暗い、重い、

やる気がでない。

財布落とした

彼女に振られた

いきなり雨が降り出した。

電車がとまった

 

といったマイナー特有の要素を感じることができます。

(マイナス要素はでやすいなw)

こういう世界観を作ることができるのがコードです。編曲の仕方がわからない理由はこの部分を考えずに理論的なことを覚えようとするからです。

編曲で大切なのは感覚です。理論ではありません。

曲からそういう情報を受け取ってこそ、リスナーとの間に共感が生まれます。世界観を作るということは共感を作ることだと思ってください。

テンポ

速いか遅いか?このことでどういう要素を作ることができるか考えてみましょう。テンポが遅いとやはりゆったりとした気分になります。

落ち込んでいるときは速いテンポより遅いテンポの方がより現状の重たさを感じのではないでしょうか?

車も走行速度が上がれば車体は軽くなります。テンポが早くなればなるど快活な気分になるので、

テンポが世界観に及ぼす影響はコード進行なみに大きいと言えます。

音の高さ

音の高さは気分の高揚感や緊張感があります。つまり音程が上に上がっていけば、気分は高揚して下がれば、落ち着いていきます。

(ここも昔の私は逆らってました…ホントに可愛げがないw)ギターの速弾きがハイポジションで弾く理由はやはり高いことによる緊張感が心地よいからです。

しかし、緊張感は心地一番!といところで出てこそ発揮します。必殺技みたいものです。

ギターソロの緊張感を最大限に聞かせたい!という意識があったら他のAメロやBメロのギターの音は高くしますか?しないと思います。なぜなら、ずっと必殺技を出し続けていたら何が必殺技かわからなくなるからですw

編曲とは一言でいえば演出である

メロディを主人公としたときどんな世界を作ってあげたいか?主人公をヒーローにするにもヒールにするにもすべては編曲次第です。

さいごに

理論不要の編曲論を書いてみました。まず「何がやりたいのか?」という明確な意図なしでは編曲はできません。

  • 「かっこよくしたいのか?」
  • 「ださくしたいのか?」
  • 「なぜそうしたいのか?」

優れた編曲ができる人たちはこのあたりが明確です。

編曲をこりたくなる気持ちはわかりますが、こった編曲で世界観を本当に伝えることが可能かどうか考えるべきです。