DTM初心者がMIX上達におすすめEQプラグインを買う必要はない理由

「DAW付属のEQプラグインは音が悪いらしい」こんな話きいたことありませんか?「そうか自分のMIXが下手な理由はDAW付属のEQを使っているから」とこのような答えを出してしまったあなたはMIX技術のレベルアップには1年以上かかります。逆に「本当に音悪いの?何を根拠にそんなこと言ってるの?」と疑ってかかる人はおそらく一ヶ月もしないうちにDAWのEQを正しく使いこなしMIXスキルを身につけられます。なぜならば

  • 自分にそれを本当に理解できる知識がない以上無駄な時間を必要としていしまうことをわかっている

と言えます。そもそもEQの良し悪しを判断するものが無い以上「良くないらしい」という情報は主観的な解釈でしかありません。そうなると「別に悪いという人がいてもいいけど、今の自分にとってはどうでもいい」という結論になります。

そのうえでEQの使い方について最低限覚えておきたいのは「EQの役目が基本はカットである」という事実。これさえわかっていればDAW付属のEQが音が悪いという話がどれだけ馬鹿げているかわかります。

このカットを覚えるのであれば高いお金を出してEQを買う必要はありません。

今日はその基本的な使い方をDAW付属のEQでばっちり覚えてしまいましょう。

EQの正しい使い方と認識の仕方

イコライザーの意味は「均一化」です。つまり大きいところをカットして全体のバランスを整えるのがEQの仕事です。もちろん意図的に特定の帯域をブーストする音作りの方法もありますが、そのブーストの意味を理解せずに「高域をあげると気持ち良いからとりあえずブーストする」なんて使い方をすると今度は低音がなくなってしまったから「低音をブースト」という終わりの見えないEQ沼に入ることになります。

よくあるのがドラムのキック50HzあたりをEQで3dBブーストするという話。キックはもともと50Hz帯域を多く含んでいる楽器です。そこを3dB上げる目的を理解しないと上げる意味がないどころか、MIXの邪魔になるだけです。

これはとあるソフト音源のキックの音色です。40Hz〜100Hz付近を多く含んでいます。またキックのAttack成分になりそうな1540Hz〜9000Hz付近は低音成分の半分以下の音量しかありません。ちなみにこのキックはDAWのミキサーでは3dBくらいまでメーターが揺れます。(Trure Peak)キックの音量はジャンルによもよりますが、おおよそ-10dbくらいが一般的なのでかなり大きいといえます。

これに「キックはとりあえず50Hzを3dBくらい足しておく」という言葉を鵜呑みにDAW付属のEQでプッシュしてデフォルトのキックと比較してみます。

緑が最初の方で赤がEQでプッシュしたものです。プッシュしている以外の帯域にも影響が出ていますね。しかしこの画像で大事なのは、True Peakが-1.6まで上がっていることです。そしてそのピークは当然先程EQでプッシュしたのが原因です。正直大きすぎます。もちろんここからフェーダーで下げてバランスをとるわけですが、本当にそこまであげる必要があったのかどうかを考えないといけません。

そもそもこのキックでどういう音楽を作りたいのか?という疑問を持てるかどうかです。

スピード感のある音楽の場合ローエンドの多いキックではスピード感が損なわれます。2バスで「ドコドコ」16分で刻む時正確に16分を感じるためには低域よりAttackがある高域が必要です。なぜなら低域は輪郭を感じにくい帯域だからです。これは一例にすぎませんが、EQをするまえに「自分はどんな曲を作ろうとしているのか?」を明確でないと最適なEQになりません。「でも最適なEQは難しそう」と思うかもしれませんが、「どういう音楽を作りたいのか?」という明確な意図がすべてを解決してくれます。

不必要なEQはご覧の通り他の帯域にも影響がでます。

ローカットについて

これもついていないDAWはほとんどないですが、「とりあえずローカット」で考えるのではなく常に目的から逆算します。ローカットをする目的は「輪郭をもたない低域」のボリュームがあまりにも大きすぎる場合です。なぜ低域が大きいと問題になるのかというと、コンプレッサー等を使用したときにコンプは一番大きい音から反応するようになっているからです。

つまり本来かかってほしい帯域より前にローエンドに反応してしまうのは困る。だからローカットが必要という考え方につながります。だから「絶対ローカットが必要」という話にはなりません

 

確かにローカットすることで音圧を出しやすくはなりますが、その結果、迫力のない音にもなりやすいです。「必要なLowを残す」を意識をもつことがミックス上達のコツでもあります。

カットとブーストの役割

EQはカットです。こう覚えて問題はありません。なぜなら、出過ぎた帯域は削る。これは音源収録時についてしまった部分ですが、もともと含まれていない帯域、例えば

キックで超高域(18kh)をブーストしてもおそらく増えるのはノイズです。多くのKICKに必要な成分はそんな高域に含まれていません。そんな部分をブーストしても意味はないのです。収録の仕方が上手くない音源ほしい帯域がない(例えばふくよかさがほしいのにmid-lowがない)とかそういう音源のmid-lowをEQで上げても持ち上がりません。ないものはEQであげられないこれはEQを扱ううえで絶対覚えておくべき言葉です。

さいごに

ミキシング技術をあげたいDTM初心者がEQを買う必要がないのは、これらの基本的なことはDAW付属のEQで学べますし。有償とDAW付属のEQの違いが音楽にどのような影響を与えるかを理解するのは作曲に迷いがなくなってからの話です。

1万円の専用EQでは作曲の悩みは解決できません。作曲の悩みが解決していない曲のMIXはよいものになりません。私ならEQにお金をかけるなら一回でもいいので誰かに作曲についての手ほどきを受けます。その方が明らかに作曲のスキルが上がりそれが巡り巡ってMIXスキルにつながると痛感しているからです。

EQができることはカットとブーストこの2つです。そして大事なのはカットです。カットを覚えた後にブーストです。そして言えるのは、カットするだけなら標準EQでなんら問題ないということ。AIプラグインを使うことでこれらのEQの悩みの時間を解消しより作業に専念するのも手ですがある程度のEQのカットの概念は覚えておいたが方が、AIプラグインをより扱いやすくなれます。AIプラグインに関してはこちらの記事を参考にしてください。

ミキシングソフトを使うメリットは何?DTM初心者は使うべき?

 

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