失敗しないEQプラグインの使い方と選び方は誰でも簡単に理解出来る!

EQの音の違いをしっかりと認識したいと思いませんか?EQの音の違いを認識できれば音作りやミックスをするときに「なぜこのEQでは思い通りの音にならないのか?」を理解でき、意図にあったEQ購入を検討できる知識がもつことができます。

いろいろなEQプラグインが出ていても「なんかNEVE系って音が太くていいよね」「SSL系って音がクリアだよね」こんな感じの捉え方をしている人はわりと多いです。その結果「VST プラグイン おすすめEQ」を鵜呑みにして実は必要なかったEQに散財することもなくなりますし、ミックス、作曲のためのEQの使い方がかなり改善します。

方法は簡単です。スペクトラムアナライザーを使ってEQカーブを測定することでEQの違いを確認できます。

今回の記事を読んでもらうことでEQの違いを認識できる知識を身につけることができます。さらに「よし、じゃあ自分もちょっと試してみよう」と手持ちのEQプラグインを聴き比べすることでさらに多くの知識がみにつきます。

測定EQプラグインの種類と設定

LogicProXのテストオシレーターを使ってWhiteNoiseを発生させそれに各EQを通して音の変化を確認します。EQの設定は2000Hzを15dB Q の値は2.0とします。Qの数値は高くなるにつれてカーブが鋭く鋭利になっていくと思ってください。Qの幅についてはプラグインよっては2.0までしか上げられないためにその数値となっています。

測定のEQは次の9つです。

LogicProX Channel EQ

bx_console SSL 4000 E

bx_console SSL 4000 G

bx_2098 EQ

FF Pro-Q3

izotope Neutron3 EQ

elysia museq master

Oxford EQ

TR5 Classic EQ

LogicProX Channel EQ

カーブとスペアナの表示がほぼ同じです。これを基準に見ていきます。

bx_console SSL 4000 E

Plugin Allianceより出ているSSL 4000 Eのエミュレーションのチャンネル・ストリップです。LogicProX Channel EQのと比べると同じQの数値であっても幅が全然違います。当然、音作りにもかなり影響があるので、同じ設定であってもここまで違うとEQの種類が適材適所で違うものが求められるのもわかる気がします。

bx_console SSL 4000 G

こちらもPlugin Allianceより出ているbx_console SSL 4000 Gのエミュレーションです。ほとんど違いがないと言っても過言ではありません。しかし実はこの2つ、2kHzの15dBブーストをしているのですが、持ち上がっているのはそれより低い1570Hzです。これが実機の忠実なエミュレーションによるものかわかりませんが、この辺りのクセを理解していないとイメージどおりの音にはならないかもしれません。

機能的な違いはいくつかありますが、HMFの設定した値をボタン一つで3倍高い数値変更できます。2kHzの場合はX3ボタンを押せば6kHzといった感じです。ª

bx_2098 EQ

こちらもPlugin Allianceより出ているAMEKの9098EQをエミュレーションプラグインです。音が非常にクリアでEQにもクセがないように思いますが、SSLとは違い2.0kHzの15dBブーストで持ちあがるのは2.5kHz〜2.9kHzまで持ち上がっています。そもそも15dBというブーストをすることはあまりないと思いますが、下手にあげてしまうとかなりピーキーなサウンドになってしまうおそれがあります。

FF Pro-Q3

Fabfilterの究極デジタルEQと呼ばれている FF Pro-Q3です。カーブの方向性はChannel EQと似ている感じですが、こちらの方がカーブは甘めです。これらを重ねることで、このような違いがあるのがわかると思います。

izotope Neutron3 EQ

鋭利なQ幅になり、Channel EQと近い雰囲気になります。izotopeのEQは無味乾燥で味付けがないというのはこのQ幅の影響もあるでしょう。ざっくりとしたQ幅のEQプラグインのあとにizotope Neutron3 EQを触るときはちょっと注意したいですね。

elysia museq master

マスタリング用のEQとして有名なelysia museq masterのエミュレーションです。マスタリングということで鋭利なイメージをしていましたが、そうではなく割とざっくりとしたしたQ幅です。

Oxford EQ

使いやすさと音の素直さで有名なOxford EQです、Oxford EQはフィルターのQ幅を4つのタイプから選べる仕様になっています。

TR5 Classic EQ

最後はT-racksのTR5 Classic EQです。初代はアナログサウンドのぬくもりを再現することを目的としてシリーズでしたが、バージョンアップを重ねるたびにデジタルなサウンドになってきているように思います。Q幅もChannel EQに近い雰囲気があります。

izotope Neutron3 EQ  elysia museq master  Oxford EQ  TR5 Classic EQを重ねてみるとやはりizotope Neutron3 EQのQ幅の鋭さが目立ちます。

ナチュラルなEQの定義って何?

よく「このEQはナチュラルだ」という言い方をしますよね。このナチュラルおそらくはパラメーターを動かしたときの変化の仕方だと私は考えます。デジタルではパラメーターの分解能が段階的になります。アナログはそういったデジタル的な段階がないために変化の度合いが自然になりそれが「ナチュラルなEQ」という言葉につながっている一つの要因ではないでしょうか?

さいごに

結論としては同じ周波数とブースト量であっても持ち上がる周波数などにはかなり違いがあることがわかります。2kHz帯域は耳につく帯域でもあるので、EQのピッキングのわずかなニュアンスをEQで調整しようとするときQ幅によってその調整するポイントがかなりかわってきそうです。

当然、イコライジングをするときは他の帯域を同時に扱う場合もあるので、位相のズレなどの発生によるサウンドの違いは出てくると思いますが、Qの幅がここまで差があるとは思っていませんでした。補正目的で使うのならばQ幅は狭い方が他の帯域に干渉するのが少なくなりますが、このQ幅だけをもっとEQの良し悪しとするのはちょっと早い気がします。

ですが、音の傾向性についてはQ幅を参考にすることでEQを選ぶ参考にはなります。

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