Gullfossを使えばDTM初心者はミックスはうまくなる?使い方を説明

チート系プラグインといえばizotopeのOZONEやNectorやNEUTRONが有名ですが、

それよりさらにチートと呼ばれるのがGullfossです。

インテリジェントEQというAIによってその音源がもっとも美しく聞こえる

EQ設定を自動してくれるというものです。

もう、かなり騒がれているので知っている人も多いと思います。

 

便利なチートプラグインはDTM初心者にとっても気になるところですが、

私の見解からすれば「「条件付きで購入するのはあり」という判断です。

この条件とは

ミックスについて勉強したうえで購入するということです。

 

なぜならば良い曲もミックスも比較できるだけの

知識をもつことで、よりその良さが理解できるからです。

 

セールで安くなっているとは言え定価は21,000円ですから

決して安いプラグインとはいません。

これを使ったら良い曲になるとかそういうプラグインではありませんが、

ここに魔法を見出してしまう人も多いので、

魔法ではなく現実をみるためにこの記事を参考にしてもらえたらと思います。

 

音がよくなるとは

まず、これらのプラグインを使うことで得られる

「音がよくなった」という結果について考えてみたいと思います。

 

この文脈は主にミキシングを生業としていないDTMerが

「高音域が強調されることでぬけがよくなる」こで

得られる結果として多く使われます。

それが一番わかりやすい音の変化です。

 

しかし良い音とは果たしてなんでしょうか?

良い音とは何か?聞かれて答えられるDTMerはどれくらいいるでしょうか?

 

そもそも良い音とは「イメージしていた音」です。

言い換えれば「音楽的な良し悪しを除いても本人がこれでよい」と思えた音が良い音というわけです。

 

これはミックスに限らず作曲にも言えます。

そもそも音楽や美術などの芸術的な存在は

主観的な評価をもって存在することが許されています。

しかし、聞き手ありきの場合、それも大衆的に心地よいとされる

音を作りたい場合は自己満足の音は客観的な評価は得られません。

GULLFOSの使い方とAI解析の結果の意味

Gullfossは音のバランスの最適化をAIベースで判断しています。

つまり出過ぎたところを引っ込めて足りないところを補う

というのがGullfossのやっていることです。

しかし、パラメーターの使い方がいまいちわかりにくいという人もいるみたいなので、

何がどうのように変化するのをわかりやすく確認するために

440Hzのサイン波にGullfossを使ってみて確認します。

サイン波なので倍音はありません。

 

GullfossはEQポイントなどはありません。

この上記のパラメーのプラスかマイナスよって効果が変わります。

RECOVER0〜200%は主となる帯域以外を高める

TAME0〜200%は主となる帯域を抑える

という意味があります。

まずはRECOVERを100%にした場合

はこのような形になります。

440HZ以外の帯域が持ち上がっています。

ただなぜ、このような解析意図に至ったのかはわかりません。

 

そもそも、440HzをAI解析させることにあまり意味はないので、

主となる帯域以外の高め方はこのような形をベースにしているという目安程度の

見方がよいのかもしれません。

 

一方TAMEをプラス100にすると440Hzが-6.1db減少し、それ以外が強調される形になりました。

BIASプラスマイナス100%の数値の変更が可能で、

用途は主となる成分の微調整

プラスにするとRECOVERよりの効果

マイナスでTAMEよりの効果があります。

BIAS100%

TAME-100%

BRIGHTENは高域強調的な意味がありますが、

プラス値の変化よりマイナス値の変化の方が

低域の自動調整がよりわかりやすい動きになっているように思います。

BRIGHTENをマイナスにすることで「音に丸みがでる」というのも

この結果から納得できます。

BOOSTは変化の値がプラスマイナス50dbです。

プラス変化で低域が強調され高域が抑えられるということです。

プラスに50dbにしたところかなり高域が抑えられています。

一方マイナスの値ではプラス時ほどの低域の変化はありません。

この結果だけを見てGULLFOSの良し悪しをみる必要はありません。

パラメーターがその音にどういう反応を起こしているかという

ポイントを見ることで理解を高めることが目的です。

GULLFOSを使う前に

NEUTRONなどのAIプラグインを含めて言えるのは

「そのプラグインを使ったらプロレベルのミックスにしてくれる」というものではありません。

「えーそういうものでしょ?」と思う人もいるかもしれませんが、

音質の傾向が「プロのようなサウンド」になるだけで、

そもそもの作曲や編曲レベルが底上げされるわけではないのです。

 

元が悪い曲はどんなにチートプラグインを使っても良い曲にはなりません。

しかし、良いプラグイン=良いミックス=楽曲もよくなる

と思い込んでいる人も多いので、まずは作編曲レベルの底上げをすべきです。

 

そのうえで、AI系のちからを頼るのであれば「あなたにない視点」で

ミックスの手助けをしてくれるのがAIプラグインです。

GULLFOSを効果的に使う方法

まずは自分でミックスを一通りやってみることです。

最近はパラデータ付きのミックス教則本も販売されています。

 

これらを使って一ヶ月ミックスを練習してみてください。

そのうえでGULLFOSを使ってみることでその凄さが実感できると思います。

GULLFOSがいくらすごいすごいと言われても

「すごい」を比較できる耳を持っていないとその魅力は半減しますし、

それを使う意図も「みんなが良いっていうから」という理由になってしまうのは

あまりクリエイティブな考え方とは言えません。

 

そのためにも、まずはある程度自分でミックスを経験してみるのはとても良いことです。

 

これが昔だとかなりの時間をかけて覚える必要があったのですが、

教則本やパラデーターを使ってその概要を覚えたうえでの、AIによるサポートを正しく

使えればミックスレベルは短時間の間でそれなりのものに仕上げていけるようになります。

 

作曲レベルをあげたいならばミックス時間を減らせという記事を書いたことがあります。

 

そもそも、ミキシングエンジニアという専門職が存在するのに

そのミキシング技術も覚えてしまおうというのは作曲をしたい人からすると

あまにもやることが多すぎて時間の無駄になってしまう。

ならば、AIに任せようとというわけですが、

ミックスがなにかもわからずにいきなりAIに任せても

「それが正解かどうかがわかりません」

何をもって正解とするかは先程もお話した「主観」によるところですが、

Gullfossを使ったことによるビフォーアフターをよりわかりやすくするためにも

まずは自分でミックスをやってみるのが大切です。

 

最低限1ヶ月程度はミックスが何かくらいを理解するために勉強をするのは

無駄ではないですし、Gullfossの効果を120%フルに使い切ることができます。

さいごに

Gullfossを使えばDTM初心者はミックスはうまくなれるのか?

という答えはNoです。

それはどのプラグインにも言えます。

それを使うことで質の良い学びを得られるのであれば

GULLFOSはよい指導者的なプラグインかもしれませんが、

やはり自分である程度ミックスについての知識を深めることが重要だと思います。

なぜならば、その学びも何を持って「良し悪し」と判断するのかはもっている知識と

関係しているからです。

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