fxpansion BFD3のパラアウトの設定には少しだけコツが入ります。とくにLogic Pro XでBFD 3を使っている場合は注意が必要です。この記事ではBFD 3のパラアウトの設定方法とパラアウトしたものをオーディオへの書き出し方法について説明しています。
BFD 3を買ったけどもう少し基本的なところから覚えたいという人はこちらの記事から読みすすめるのをオススメします。
BFD 3パラアウトのやり方
BFD DRUMを立ち上げたときは設定を変更していない限り、Kick,Snare,Hi Hat、Tom〜といった順番で並んでいます。
このときアウトプットはすべてMasterとなっています。このマスターの部分をクリックするとパラアウト選択できるようになります。
BFD3のKickとSnareはさらに階層があり、KickにはInとOutとSubがありSnareにはTop、Bottom、Sideがあります。音色によってはSubとSideがないものもあります。
これらにもパラウとを設定することは可能です。KickとSnareのアイコンの下にある→をクリックすると階層が表示されます。
ここでのパラアウト先は好みによるところなので、SnareとKickをすべてパラアウトしてDAWで音を作るもいいです。私の場合、Kick InをMono1へOutとSubを混ぜてMono2にしてDAWに出力しています。本当すべて個別で出力したいのですが、現状のLogicProではBFD 3をすべてパラアウトすると少し問題がでてきます。次にそのことについてお話します。
BFD 3とLogicの設定について
BFD3のドラムキットを個別アウトに設定します。BFD3は複数のバリエーションをもつマルチ出力に対応していますが、今回は「ステレオ8モノラル8」という出力にしています。
BFD 3の設定とLogicの設定は次のようになります。
BFD3 | Logic |
Kick In mono1 | BFD3 17(モノラル) |
Kick out mono2 | BFD3 18(モノラル) |
Kick sub mono2 | BFD3 19(モノラル) |
Snare Top mono3 | BFD3 20(モノラル) |
Snare Bottom mono4 | BFD3 21(モノラル) |
Snare Rim mono3 | BFD3 20(モノラル) |
HH mono5 | BFD3 21(モノラル) |
Tom L | BFD3 22(モノラル) |
Tom M | BFD3 23(モノラル) |
Tom H | BFD3 24(モノラル) |
OH | BFD3 3-4(ステレオ) |
Room | BFD3 5-6(ステレオ) |
画像にするとこうなります。
BFD 3のOHやRoom以外のambmixの出力はデフォルト状態でBFD 3のメイン出力に送られている状態ですが、BFD 3のMasterアウトはミュートにしているので、LogicProXのミキサーに表示されているInst1には何も出力はされてきません。
Instと書かれているのはBFDのデフォルトとなるトラックです。(Aux7は削除ミスなので何も出力されません)
さて先程お伝えしたLogicProでBFD 3をすべてパラアウト(12ステレオ、12モノラル)(24のパラアウト出力)を選択するとおかしくなるのはLogicProはAU3に対応しましたがBFD 3がAU3に対応していないためにモノラルの出力先がステレオの片方のチャンネルになってしまうというものです。
この解決方法としてはBFD 3でモノラルアウトしたい音色(KickやSnareの個別アウト+Hi Hat、Tom類)の出力のMono1からではなくMono5以降にすることでLogicPro側のモノラル12にアサインすることができます。
Mono1から4までを使わないという考えです。
ただ、個人的にKickSubやSnareのSideをDAW側で音質調整したいかと言われると微妙なところでもあるので私は8モノラル8ステレオの出力で音作りをしています。
BFD 3の書き出し不具合とは?
上記の状態でバウンスすると緑色のタグトラックすべてがオーディオ化されることになるはずですが、なぜかOHが書き出されていません。
しかし、一見OHが書き出されていないように見えますが、
実はInst1がOHになっています。
ちょっとわかりにくいですよね?トラック名だけ変えればそれで済むのですが、きちんとOHが書き出される状態にするためにはInst1と書かれたBFD 3のステレオアウトのミキサーをミュートにするかまたは、フェーダーをゼロにしぼります。
この状態で書き出すと
ちゃんとOHが表示されます。ただ、Inst1に謎の出力が出てきしまいますw当然ゴミデータになるので削除しなければいけませんこれもこれで手間といえば手間ですね
バウンスするときにリージョン以上の長さの時間を短縮する方法
LogicProXはプロジェクトの長さがデフォルトではぜか129小節となっています。これを知らずに書き出すと129小節の長さをバウンスすることになります。
129小節バウンスするとはいえ、書き出されるリージョンは今回で言えば2小節、オーディオのテール(余韻)を含めると7小節なので無駄に長いデータが作成されるわけではないのですが、
無駄な時間は待ちたくないものです。その場合の解決方法はコントロールバーの右端にある下↓からコントロールバーとディスプレイをカスタマイズを選択し
LCDのプルダウンメニューからカスタムを表示し「キー/プロジェクトの終了」をチェックするとCmaj 129と書かれたウィンドウが表示されます。この129がプロジェクトの終了を意味するので、ここを任意の小節に設定します。これで、書き出すせば、7小節だけでバウンスは終了します。
まとめ
ひょっとしたら私の環境だけなのかもしれませんwまぁ絶対的なバグでもないですし、ちょっと気持ち悪いなーくらいの感覚なんですが、私は気になってしまいますw
追加トラックが書き出されないときは音源のメインの出力をミュートまたはゼロにすることで対処できます。他の音源ではわかりませんが、よければ参考にしてください。
Logic Pro Xあるある
「ミックス作業の前に全部オーディオファイル化したいんだけど、マルチ出力の音源だけは[すべてのトラックで置き換える]で置き換えられない」
マルチ出力の音源をマルチトラックのままオーディオトラックにするには「バウンス」→「トラックを所定の場所に」を選択します。 pic.twitter.com/dAVXzIYYUl
— ひびき – Hibiki Eikyo (@otoneta_hibiki) August 24, 2019
どのDAWにもオーディオ書き出しは一長一短がありますが、この方法を使うことで、マルチ出力をもつ音源のオーディオ書き出しは随分と便利になります。
しかし私がよく使うドラム音源BFD 3をLogicのデフォルト状態で上記の方法を使うとうまく書き出せないので、注意が必要です。