midiトラックをオーディオ化しなければMix作業が無駄になる理由

Mixのクオリティを上げたい!そんな人の悩みをいくつか聞くうちに共通する行動を見つけました。それは2mixにするとき「midiトラックをオーディオ化していない」つまりソフト音源のままでミックスして書き出す(バウンス)」しているということ。

もしミックスのクオリティを少しでもあげたいのであれば各音源を個別にオーディオに書き出しをすることをおすすめします。

なぜなら書き出すことによって音源の癖を見抜くことができmixのクオリティが上がり。楽曲レベルを向上させることができます。

バウンスとは?

DTMをはじめたばかりの人のために簡単に説明すると、ソフト音源や録音したボーカルやギターを2mixのファイルにすることをバウンスといいます。バウンスには

オンラインバウンスとオフラインバウンスの2つがあります。

オンラインは実時間の長さをかけて2mixにしていく作業、オフラインバウンスは素早く2mixに書き出す作業で使っているソフト音源やDAWの種類にもにもよりますが、5分の曲が1分や2分程度で2mixにすることができます。ただオフラインバウンスにすると「DAWで聴いていたときと音が違う」という音質の変化が発生することがあります。

クオリティでとるか作業時間の効率化でとるか?というのがバウンスを選択するときのポイントになります

ソフト音源を書き出すメリット

1ソフト音源の癖がわかる

この癖というのは色々な意味がありますが1番わかりやすいのは「発音タイミング」です。

今回の記事ではサンプリング音源をテーマにしていますが、実はVAソフト音源でも発音のタイミングが異なります。

最初にもお伝えしましたがこれが1番重要です。ソフト音源の中には発音タイミングにばらつきがあります。耳がよければソフト音源使用時から「ん?なんか音が遅れているような気がする」という感覚から発音タイミングをずらして修正できる人もいますが、そうでない人は気が付かずにそのままミックスする人もいます。

フリーのものだったり安い音源に見られることがありますが、それなりに高価なものでもそういう音源があります。例えばKontaktシリーズに付属しているベース音源SCARBEEシリーズ

これで例えば次のようなフレーズを打ち込んでみます。

わかりやすいようにLogicProXのEXS24のドラムキットにあるキックの音で4つならしてみます。

どうでしょう?違和感を感じませんか?

ただこれに違和感を感じないからといって「私駄目なんだなー」と思う必要はありません。慣れればわかるようになります。

ではこれの何が問題なのか?を書き出した画像を見て確認してみます。

まずはキックの音から拍子の頭にジャストに揃っています。

次にベース音源。キックと比べると音が最大化する部分までが随分遅れているのがわかります。

キックとベースはタイミングが命です。意図的にずらす必要がない場合を覗いて基本は合わせた方が無難な結果を得られます。特に低音は発音タイミングをシビアにしないと曲のグルーヴ感が損なわれるので注意した方がよいでしょう。

 

さてここからは私が勘違いしていた見識による記事です。

さらに拡大するとわかるのですが、ベース音源は音量が最大化しているところが下にふれているのがわかります。

つまり位相が反転している状態です。

ちなみにキックは位相のズレはありません。

ちなみにこれらを位相とタイミングあわせると次のようになります。

合わせていない最初のやつと聴き比べしてみてください。↓

音が閉まる感じがあると思います。

逆位相と通常の位相のものを同時にならすと上にふれる+と下にふれる−で音がかき消えてしまいます。ベースとギターでは音色自体が違うので完全にかき消えるわけではありませんが、音に迫力がなくなりみすぼらしいものになります。こんな状態でいくらコンプを使おうがイコライザーで頑張って音作りをしても効果はありません。

こういう発見が書き出すことで可能になります。

もちろん耳で判断できる人もいるとは思いますが、なれていない人は手間であってもこういうところを確認できる(意識できる)がクオリティの高い曲を作れるようになる秘訣とも言えます。

ちなみに位相をもとに戻す方法は簡単です。各DAWには位相反転プラグインやイコライザーなどに位相スイッチがついているものがあるのでそれらを使うことで逆位相をもとに戻すことが可能です。

LogicProXの場合はGainというプラグインにPhase Invertというスイッチがそれにあたります。

位相系に関しては次の記事のプラグインを使うことでも補正することができます。

位相を理解すれば音に迫力と分離感があるミックスを作れる!

補足訂正

私の位相についての認識の甘さがあったみたいです。とりあげている内容についてプロのエンジニアさんから「位相、逆位相」という問題ではなく「位相差」「時間差」という問題で認識することがよいという話を聞きました。

今回の内容でいうところはタイミングの問題になるという話です。

この記事を読んでみなさんの知見が深まるきっかけになること嬉しいです。

巷でのオーディオ化への反応と対策

波形として見たときにそこから得られる情報

midiとしては見られる情報はピアノロールの長さや強弱による色の違いですが、オーディオ化することでより多くの情報を得ることができます。それが今回のタイミングだったりもします。

以外に多いのがアルペジオやスタッター系による同期問題です。このあたりは実際書き出してみないとわからないことも多いのでトライアンドエラーによる対策が必要になる場合があります。

https://twitter.com/melo_n_mIx/status/1285763975427141632

音源によっては書き出し時の音が違う「タイミングガチャ」的な音色もあります。こうなると発音時に「あー!その音じゃないのに」とイライラにの原因になります。

これが以外に大切だと思っています。midiだとつい簡単に修正がきくため「あとで変だったら戻せばいいや」という気持ちが音楽のクオリティにつながる部分があります。不退転の決意ではありませんが、あとには引けない!という気持ちで作るための書き出しも有用です。

最終的には自分の耳で聴いて「OK!」と思えるかどうかが1番重要です。必ずしもバウンスが必要というわけではありませんが、今回の記事の「タイミング」の問題や、音源によるエラーでは確認作業をするにこしたことはないですね。

「音楽は耳だろ!」という意見は当然ですが、耳が鍛えられていない状態では5感を総動員して良いものを作ろうとする意識が必要です。

ひと手間かけるだけでクオリティアップに貢献できるわけですからやらない手はないですよね。

このようにバウンスにおけるメリット・デメリットは人それぞれですが、音源として少しでも気になる場合は書き出し時のチェックをおすすめします。

さいごに

オーディオで書き出すことで音源の癖がわかるということを理解してもらえたかと思います。

すべてがこういう音源ではありませんが、こういう癖のある音源を使ってしまうと楽曲全体のクオリティに影響がでます。そのためにも音の正体を知るためにもMidiトラックのオーディオ化をおすすめします。

この他にも常日頃から書き出し癖をつけておくと、仕事などで「すべての音源をパラデータでください」となったときに焦って書き出しミスなどの予防にもつながります。またオーディオに書き出すことでソフト音源に使われていたCPUパワーを開放できるのもメリットです。

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