「MODOBASSを買ったけどイマイチリアルにならない気がする」「そもそもベースってどうやって打ち込んだらよいのかわからない」よい音源を買ってもそのポテンシャルを発揮できないとリアリティは得られません。今回はベース打ち込みにおいてモデリングベースという音源を使いリアリティを追求しMODOBASSをリアルに鳴らすための勉強方法についてお話します。
MODOBASSについて

MODOBASSはIK Multimediaの開発したモデリングベース音源です。モデリングベース音源とは本物の楽器からサンプリングしたものではなく、コンピューターの中でベースの特性などを作り出せる音源です。
MODOBASSのメリット
MODOBASSで得られるメリット多数ありますが、次の4つは特にモデリングによる効果が大きいものです。
- ベースの弦の新旧の音の差
- フレットポジションによる音質の差
- ピックアップの種類による音質の差
- 弦の本数のコントロール
これらを本物のベースから一つ一つ音を取り込んでいたら凄まじ容量になります。ちなみにサンプリングベースに挑戦したベースソフト音源の一つが
prominyのSR52ベースです。こちらはベース一本に26GBの容量で作られたサンプル音源です。

MODOBASSのデメリット
サンプリングとは本物の音色をそのままコンピューターに取り込んでいるため、発音した瞬間のクオリティはまさに本物です。一方モデリング音源であるMODOBASSのリアリティは近年よくなってきたとはいえ、サンプリング音源と比べるとまだまだ本物として捉えるには弱い部分があります。
MODOBASSでリアルに打ち込むために必要なもの
多くのDTMerがMODOBASSを使えばリアルなベースを打ち込めると思い打ち込みに試行錯誤をしているかもしれません。その答えをDTM教則本に求める人も多いです。しかし、MODOBASSのリアルな打ち込みはDTM教則本に答えはありません。
MODOBASSをリアルに鳴らすための方法はずばりBASSの教則本です。
DTM教則本では得られるものは次の4点です。
- スライドの打ち込みの方法
- ベロシティによる音質変化と数値入力の方法
- 音価の調整(短いとどうなるのか?長いとどうなるのか?)
- リズムによるジャンルの説明
あくまでDTM教則本の目的は「らしさ」を追求するための方法です。
そしてこの教則本がイメージしていると思われるベース音源はそれほどクオリティの高いものではなくDAWで標準に搭載されているものの場合があります。
当然この打ち込み方法からもMODOBASSをよりリアルに鳴らせる方法はありますが、MODOBASSの存在は上記の打ち込み内容を遥かに凌駕している音源です。
言ってしまえば何をどうやって鳴らすかという考え方は生のベースと変わりがありません。
生のベースを使って出来たフレーズやラインはベース音源にはない問題がはらみます。それが運指とフレットポジションです。ベースのリアルな打ち込みはこの運指とフレットポジションの理解こそが重要です。
弦とフレットポジションを使えば音は変わります。そしてその後に続くベースラインも変わり、そこにベーシストとしての作曲意図が出せるようになります。
ベースの教則本にはそのラインの作り方や、どのフレットポジションを使うべきなのかが書いてあるものが多いです。もちろん、そこまでリアルにするなら「もう誰かに弾いてもらえよ」と言いたくなる気持ちもわかりますが、それはどの楽器にも言えることです。
ピアノであってもギターであってもドラムであってもリアリティを求めるならば生の方がいいです。
しかし私達には良し悪しを覗いた「追求する」というクリエイティブな楽しみ方が存在しています。その追求心のさきにある一つ方法としてMODOBASSをリアルに豊かな響きにする方法としてDTM教則本より、BASSの教則本を参考にすることで得られるものの大きさがあるというのが今回のお話です。
おすすめベース教則本
私が個人的に読んで気に入ったのが、ベース・ライン作りをイチから学べる111のアイディアとテクニックです。この本の良さは
- ベースラインを発展させる方法
- メロディとの関係を意識したベースラインの組み方
- 発展させる上で使って良い音とその場所
これについて詳しく学べます。MODOBASSを持っていない人でもこの本から学べるものがかなりあります。ベースの打ち込みに迷っている人にオススメです。しかしMODOBASSを持っているとより理解が深まるのはグリッサンドやスライドを使ったラインがMODOBASSなら生ベースと変わらないレベルで再現できるのでダイナミクスな動きについて、かなり詳しく学べます。
例えばこれは書籍内の84個目「ペダルへのアプローチ」という項目を打ち込んだものです。ペダルノートとはコードは変わりながらも、ベースは同じ音をで演奏し続けることをいいます。一つ目は基本ライン、2つ目は発展ライン、3つ目は発展ラインその2となります。



MODOBASSを使えば弦の指定からフレットの指定まで自由にできるので、生ベースのラインが無理なく打ち込めます。
ジャズ、フュージョン、ファンク、ブルース、ロック、ラテン、R&Bのジャンルから一流プレイヤーが使ったベースラインが記載されています。この本でラインを学べばより特化したベースラインを手に入れることができます。ここでも
DTM教則本はKindle Unlimitedがオススメ
日によって読み放題になる場合もあったり、それが解除されることもありますが、月額980円でDTM関連書籍が読めるのはかなりお得です。上記で紹介した本もアンリミテッドに登録されています。今なら30日間の無料お試しで読めてしまうので「買うと1500円くらいするのは少し勇気がいるなー」「本当に役に立つかどうか不安」という人はアンリミテッドのお試し版をやってみるのは良いと思います。
上記の書籍に加え、Sound&recordingや、ギター・(ベース)マガジンに「99シリーズ」や「すぐに使えるシリーズ」などたくさんの教則本があります。






















DTMを学ぶにはDTM教則本だけ!というのはあまりにも小さい世界です。ギターをよりギターらしく打ち込みたいならば当然、ギター関連の書籍や音楽を聴いて見識を深めるのが一番です。
MODOBASSのようなリアルな音源であればなおさらですね。
まとめ
ベースに限らずリアルな音源であるならば、らしさを作るDTM教則本より本物のプレイヤー教則本からの方が得られる情報量が多いです。いままでDTMで覚えることはDTM教則本しかない!と思っているひとも一度プレイヤー目線で書かれているベースの教則本等を参考にすることで、よりクオリティの高い打ち込みができるようになります。
DTM教則本に限らず、あらゆる雑誌などもアンリミテッドに登録されています。「雑誌と作曲なんか関係ないでしょ?」と思うかもしれませんが、流行を意識するうえで雑誌などから得られるインプットは馬鹿にできません。
あらゆる情報をDTMの糧にしてしまえるセンスがあれば一つ飛び抜けたDTMerになれることは言うまでもありませんね。
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