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作曲初心者が身につけたい個性が消えない音楽の型の正体!

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DTM初心者と中級者、そして上級者は何をもって分けているのか?こんな疑問を持ったことはありませんか?「私はまだまだ初心者だ」「私はもう中級者だ」と主観の答えで考えるのもいいですが、私は「型の存在に気づくこと」これが初心者を卒業できる目安だと思います。

今日は「型」とは何か?なぜ「型の存在」に気づくことが初心者卒業になるのかをお話します。

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型通りでは音楽つまらない?

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よく「型通りでは音楽がつまらなくなる」と表現する人がいます。ですが私達が聴いている音楽の9割以上は決まった型から出来ています。

曲構成

Aメロ、Bメロ、サビ、

コード進行

F、G、Em、Am

メロディ

Aメロが低くサビが高い

リズム

8ビートや16ビートなど

おそらく作曲知識がない状態でも好きに作っていいよ。と言われるこれらの型を模倣した何かになる可能性があります。

この型とは「多くの人に伝わりやすい型」言ってしまえば「売れる型、商業の型」とも言えます。もし「いや、売れ路線の曲なんて興味がない!という人は自由に作ることをおすすめしますが、誰かに聴いてもらうこと心のどこかで意識するのであれ「型は個性をつぶすものではなく、あなたの才能を開花させるもの」という認識で捉えた方が作曲をシンプルに捉えることができます。

型を知ることにはメリット・デメリットがあります。

メリット・デメリット
曲が速く書ける意識しすぎると発想力が乏しくなる
作曲の手順を明確になる型以外の音楽の存在を受け入れらなくなる可能性
曲のバリエーションが増える

デメリットに目を向けると

やっぱり個性がなくなるんじゃんか!」

と思うかもしれませんが、作曲初心者の段階で個性を追い求めても個性の正体を理解していないと本当の個性には行き着きませんのでまずは型のメリットをしっかりと理解するところから始める方がよいでしょう。

音楽の型を知り作曲に活かすステップ

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音楽を聴く

例えばブルースを聞いたら「なぜブルースとわかるのか?」これはブルースの型がとてもシンプルだからです。基本3コードで作られているブルースはおそらく十曲も聞けばブルースの最低限の型はわかります。

ダンス系ユーロビートのの場合おそらく、ユーロビート特有のシンセリード(テケテーテケテー」というサウンドがユーロビートらしさと感じる人が多いと思います。他には4つ打ちキックに16分のスネア、これらもユーロビートらしさかもしれません。

では80年代のユーロビートとを聞いてみると、最近でユーロビートと思われているサウンドとはまた違います。では80年代のユーロビートと最近のユーロビートの大きな違いと共通点を探します。

このように「聴く」ことの意識は問題点を明確にすることができます。

ちなみに「聴く」と「聞く」の違いは、意識的に耳を傾けるが「聴く」 DTM初心者の多くは音楽を「聞いている」状態です。そこから「聴く」という意識にどうやってもっていくかが重要になります。

「音楽を説明する」

先程のブルースの話をもう少し掘り下げます。ブルースの3コードは基本)C7-F7-G7という単純なコードです。これが何小節でどのタイミングで切り替わるか?を説明できるかが

音楽の理解です。音楽を聴くという状態は「体で反応している」という状態です。ブルース・ロックなどを聞いてウキウキと楽しくなるのと同じです。そのウキウキのまま作れる人もいますが、そうでない人は「要素を理解する」ことに努めた方が作曲で困りません。

ブルースの進行をピアノやギターでコードだけ打ち込んでみて聴くとおそらくブルースらしさを感じられます。これが「型」です。ドラムもベースもメロディもなくてもそれを感じられるのはブルースにとっての最も重要な「型」はコード進行にあると説明できます。

どこまでも分解出来ないところま「問題」を掘り下げるとシンプルな説明にいきつきます。このように対象となる音楽を分解して「これは〇〇だな」と説明する癖をつけます。

そうすることで音楽の理解が広がります。しかし「ここまで分解すればもうないだろう!」と思っていても必ず新しい要素が見つかります。それが「成長」の瞬間です。

「実際作ってみる」

最初から上手くはできないのは当然としたうえで、真似から始めます。

ユーロビート系が作りたいならば「どうすればユーロビートになるのか」と考えます。さきほどの説明の欄でも書きましたが、「シンセリードだ!」と思えば、「ユーロビート、シンセリード作り方」と検索ができると思います。

このように作ってみて初めて躓いたときに「少しでも対象に対して説明できる力」があると問題解決はスムーズに進みます。DTM初心者は音楽が作れないのではなく、音楽を説明できる力がまだ弱いだけなのです。作ること自体は、センスではなく誰でも学べる知識なので、「とにかく言葉にする」ことが大切です。

間違っていても何も問題ありません。最初から間違いなく音楽の説明できるわけはないのです。大学で作曲を教えている教授であっても常に研究して新しい解釈を見つけ出しているくらいです。

続けていればできるようになる。

よく「続けていれば必ずできるようになる」というのはちょっと語弊のある言い方です。いつまでもただ「聞いている」だけでは成長は実感できません。聞くとはあくまで「ただ聞こえている」という状態です。

「聴く」に変われば「なぜそうなのか?」という理由を考え始められます。「なぜそうなのか?」を意識できれば、あとは気がついた要素を並べるだけです。

これで「ただなんとなく作った」音楽がより意図があるメッセージ性の強い曲になります。

数で見えてくる型?

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作曲の数は視点の強化です。多くをこなすことで見える量と広さがかわります。そこで身についてくるのが「型」です。

ロックの場合はどういう型なのか?EDMは?「型=ジャンル」ではなくジャンルを構成している要素と思ってください。「リズム、メロディ、ハーモニー、曲の進行具合、使われている音色の傾向」などです。その型に意識が向き始めたときが「初心者の卒業」だと私は考えています。

これを気づくためには100曲である必要はありません。ジャンル違いの曲を数曲作れば「あーそういうもんね」と分かる人もいます。すぐに気付けてしまう人を「天才」と思ってしまうかもしれませんが、そんなことは気にする必要はありません。

むしろ今この記事を読んで「型に意識を向ける」重要性を気づけたのだとしたら、かぎりなく中級者だと思います。あとはそれを形にできるかどうかの話です。

ジャンルの型

少しだけ音楽の型についてお話しておきたいと思います。

先程「型」とはジャンルを構成する要素であると説明しました。「リズム、メロディ、ハーモニー、曲の進行具合、使われている音色の傾向」とりあえずこの5つをすることで型が見えやすくなります。

歌ものの型について

わかりやすいところアイドル曲の型はイントロ(サビ)があってAメロがあってBメロ、そしてサビ、で構成されています。なぜこの型がになったのでしょうか?ぞくにいう「起承転結」の流れが物語としてもっとも受け入れられやすいからです。

ではAメロが2回続く曲があった場合、メロディの動きはどうでしょうか?1回目のAメロと2回目のAメロでメロディはどう変化しているか?大体同じパターンか3度上げのパターンが見受けられます。

音色の傾向性は1回目のAメロではギターが休みですが、2回目から入ってくるというパターンもよくあります。多くは「パターン」で作られています。このパターンは一度見えてしまえば、どうってことない要素ですが、多くのDTM初心者は音楽全体を一つの大きな流れとして捉えているため細部を見ることが苦手です。それゆえに構成要素がわからなくなってきます。

このように型に気づくためには今ある知識をもって辺りをつけることが重要です。そのために知識が「リズム、メロディ、ハーモニー、曲の進行具合、使われている音色の傾向」です。これだけでも多くの型を見つけられます。

ゲーム音楽の型

歌ものは型は先程お話しましたが、ゲーム音楽の型は歌ものとは随分ことなります。まず大きな違いとして歌もののようにイントロ−Aメロ−Bメロ−サビという構成になっているケースはまれです。なぜならばそのような構成をする意味がないからです。ゲームにおいてBGMはシナリオをよりよくするための演出です。もちろんOPなどでは歌もののような構成をしているものがあるのは、ドラマティックに見せたい意図があるからです。

しかし、例えばキャラクター設定やユーティリティ画面などではBGMのドラマティックな演出は必要ありません。なぜならば、そこから先のシーンに移動したときのインパクトがよわくなるからです。だからユーティリティ画面のBGMは基本1分以下の繰り返しが多く、BGMにも大きな流れがないのはそういうことです。これがゲーム音楽の型です。

このように「型」には「なぜそうなのか?」という目的が存在します。型がわかりにくい場合、その目的から逆算する形で音楽と向き合えば、その型が見えやすくなります。

個性とは

グーグル先生によると

こせい 個性他の人とちがった、その人特有の性質・性格。個人の特性。個体に特有の性質。

ということ他の人違ったその人特有の性質これを私はものの考え方(解釈)捉え方と私は思っています。あるメロディを聞いて切なくなったとします。他の誰も切なくなっていないのに何故切なくなったか。なぜそう解釈したのかという捉え方が個性になるというわけです。

作曲をするときも0から1が生まれるのではなくすでに自分のなかにある1をどう捉えるかそこが個性を探るきっかけになります。

個性とは0から1を生み出すものではなく1と1を組み合わせていくもの

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多くの人個性的(オリジナル)のイメージは0から1を生み出す的な印象を持っている人が多いかもしれませんが、音楽の歴史から見てもすでに0というものはありません。それは世の中に溢れている音楽を聞けばわかると思います。特にDTMで奏でる音楽は大衆よりなものが多いのでもうゼロなんていうものはないと思う方が自然です。

それでもゼロからイチを生み出すことに目的意識をもつことは否定しませんが、時間もお金も限られている私達からすればやっぱりもっと効率的に個性を見出したいものです。そうなると既存のもの同士の組み合わせかたが個性(オリジナル)とよぶのが一番効率的だと思います。

作曲の天才と言われたモーツァルトの話ですが、11歳で書いた「ピアノ協奏曲第一番」は独自の曲想がなく、過去の作曲家の真似をしながら作っていたました。11歳でそれをやってのけるというのはあるいみ天才かもしれませんが、ゼロをイチにしたわけではないということころがポイントです。

好きを掘り起こす

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個性に気づくためにズバリコレです!DTMで作曲をするならおそらく好きなアーティストがいると思います。◯◯のような曲を作りたい!こういう気持ち私もありましたし今でもあります。好きなアーティストの曲って何回も聞いていると思います。そのアーティストの曲を何度も聴いているとあるとき自分が「ああこのひとのこれ好きだなー」って部分がふいに現れることがあります。

一曲を通して好きというよりはもっとふと瞬間自分に語りかけてくるような小さく短い語りかけのようなものだと思ってください。それはリフだったりアレンジだったりそれは単なるメロディのドとレという動かし方かもしれません。

あなたが気づいたそのアーティストの「小さな好き」をちょっとだけ書き出します。「◯◯の音色は硬くて尖っている」とかでもいいですし、「メロディのこの上昇の仕方が何かツボ」みたいな抽象的でOKです。とにかく書き出してみてください。そして書き出した理由を考えてみてください。

  • 「なんで私はこの音色が好きなのかな」
  • 「いつから好きなのか?」
  • 「どこで好きなった?」

具体的な質問にこしたことはないですが、掘り下げられるだけ掘り下げてみます。

個性は過去に眠る

私の場合はTMネットワークが大好きで高校のときにシンセをはじめました。ではなんでTMネットワークが好きになったのか?TMの曲ってキャッチーなメロディと打ち込みのデジタル音で非常にアニメチックな印象を受けます。で物心ついたときにはアニメソングが好きでずっと聞いていた。TMネットワークの曲はそのときの自分の楽しい気持ちにさせてくれるから好きになった。と解釈しています。

これに正解はありません。私がこう感じたからという理由です。なぜ3歳ぐらいでそういうアニメソングが好きだったかと言われたらきっと生まれ持ってオタクだったからかもしれませんw(まぁアニメソングはわかりやすいので子供はみんな好きですけどね)自分の初めての楽しい経験を思い出せてくれるから私はその感情音楽でを掘り起こしたい気持で曲を作るプロセスが私の個性といえます。

年月が変わればまたその解釈は変わってくるかもしれません。その解釈の変化は経験によって得られたものなので「そう思ってたけど、今ではこう思う」って全然アリです。同じ音楽を聞いても受け止め方が千差万別なのは音楽にふれるまでのプロセスがみんな違うからです。楽曲を売る側からすればわかりやすく「切ないメロディが突き刺さる」なんて言われたら「あーこの曲は切ないんだな」と思い込もうとしますが大切なのは聞いた瞬間の自分の感情です。

「せつない曲」だからといってしんみりした気持ちで聞く必要はありません。音楽を聞いて自分に正直になった瞬間から個性が光はじめます。

個性的な音楽の作り方とは?

具体的にどうすれば個性的な音楽になるのでしょうか?それは自分の何かを刺激する音楽的要素を混ぜる合わせる1人のアーティストから集めてもいいですし、複数のアーティストでもよいです。そうやって作られたものが自分の何かに突き刺さるものであればそれが個性的なサウンドといえます。

そうした結果それが誰かの曲に似ていても恥じることはありません。だって結果似てしまったということです。ゼロがない以上似ることだってあります。それくらいの割り切りは必要ですしそれも個性です。もうわかってきたかもしれませんが、個性的な音楽というものがあるわけではなく音楽をどう捉えるかという考え方があるだけです。

自信がなかったりするときはその個性も他人の一言ですぐに否定してしまいがちです。でも、個性は自分だけの解釈です。その解釈を大切にしてDTMを続けることで必ず音楽に個性が宿ります。私がそれっぽいものを作り続けた20年間は自分の中のなにかを刺激するものを集め続けその結果が今の自分の立ち位置なのではないかと思っています。

誰かが言った「個性的であれ」その言葉より自分が信じる解釈こそがあなたの最強で最大の個性になります。

DTM初心者〜上級者の区分けは守破離で考える

DTM初心者は「守」の段階で何もわからない状態からのスタートです。DTMスクールで学ぶのも教則本で学ぶのもいいですが、基本を身につける段階です。そしてこの基本段階で大切なのが「型」を覚えるということです。これが今回の記事のテーマにもなります。

中級者は「破」です。講師や教則本の内容だけではなく関連情報の見識を含め、カスタマイズする段階です。そのためには「絶対正しい」と思い込んでいたものがそうではない場合も出てきます。

上級者「離」は今まで自分が培ったきた方法で新たな道を切り開くときです。自分が作り出した価値観をもって既存の型から離れる段階です。

これがDTMerを区別する「守破離」の見方です。上級者は違う学びにおいてまた初心者からスタートします。しかし、知識の応用をきかせることができるので、知識習得は最初に比べるとかなり速くなります。

まとめ

DTM中級者とは「型」に気がついた人です。もちろんその型は完璧なものである必要はありません。その存在に気がついているかどうかによって作曲スタイルは変わってきます。

今初心者で「もっと曲がかけるようになりたい」と思う人がいるならば「リズム、メロディ、ハーモニー、曲の進行具合、使われている音色の傾向」から型を理解するようにすれば、あっというまに中級者になれます。

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