ますますAIによるミキシングの時代が近づいています。「あなたはミキシングが得意ですか?」ここでイエス!と答える人はおそらくAIミックスプラグインは必要ありません。
名曲を目指して作曲に励むことをおすすめします。もしミックスを「苦手だなー」と「得じゃないなー」と感じるではあればこの記事を読んで「NEUTRON3やOZONE9」を使う本当の価値に気がつくことであなたのミックスの苦手意識はすぐに吹き飛びます。
DTM初心者の人には特にこのAIミキシングソフトを使うことをオススメしています。
いろいろな意見の中で私の結論としてはすでにミキシングエンジニアとしてバリバリのプロがこれを使う必要はないと思っています。しかし、ミキシングに自信がないDTMerは「利用するべき」と思っています。
「使うのではなく利用する」というのがポイントです。
現在はNeutron4になっています。Neutron4は使ってみると3よりはるかに出来ることが増えた印象ですが、シンプルな操作性は変わっていません。Neutron4の詳しい機能やサウンドでもを聞きたい人には以下の記事が参考になります。
NEUTRON3とOZONE9の目玉機能について
2からのアップグレードはいくつかありますが、NEUTRON3一番の売りは自動で音量バランスを取ってくれるMix Assistant(フェーダーバランス)(StandardかADVANCEのみ搭載している機能)
Neutron4ではvisualMixer上で音量Assistantができるようになったよ!
ミックスをする際もっとも大事なのはボリュームバランスコンプやEQは音量バランスが取れてることが前提なので、音量バランスが難しいと感じる人にとってはありがたい機能です。
OZONE9はMaster Rebalance機能とLow End Focus
マスタリングのポイントは音の透明さです。ミックスと違い1dbの世界の調整になることも多いですが、その僅かな差が人を大きく感動できるポイントにもなります。
透明な処理で難しいのは低音です。
OZONE9のLow End FocusはDSP処理によって低音の不透明さを回避できる機能です。透明感のある低音はプロでも頭を悩ますところなので、これをDTMerがソフト上で解決できるのならば使わない手はないですね。
では、次にNEUTRON3やOZONE9を使わないと損をする理由を詳しく説明していきます。
①10曲作る時間を手に入れられる
私が考えるAIミックスツールの役目は時短と人間としての最適化だと思っています。
例えばこんなシーンがあります。
作曲したい。
でも、会社や学校があるし、それ以外にもやることはいっぱい。友人や会社の上司に彼氏彼女の不平不満、親からの小言を乗り越えて、やっと大好きなDTMの時間いつかまわりからすごい!と言われる日を夢見て、作曲頑張ろう…と思って制作を始めるけど、もうメンタルはボロボロまた明日やろ。これが繰り返される。
AI MIXは自動ミキシングソフトと思われているかもしれませんが、実は作曲したいあなたのメンタルアシスタントでもあります。
NEUTRON3を使うことでミックスをしらない人でも80点のクオリティを提供してくれる。マスタリングって何?という人もOZONE9を使えば聞きやすく透明な素晴らしいものにしてくれる。
上記の技術、作曲をしながら覚えていこうと思ったらどれくらい時間かかると思いますか?その時間を作曲にまわすことができれば、一曲でも多く書くことができると思いませんか?
たとえそれが一日に一時間であったとしても一ヶ月で30時間、1年で360時間になります。
AIの力を使って手に入れた時間というソースを優先順位の高いものに割り当てることの
意味を考えればNEUTRON3やOZONE9が作曲にもたらす恩恵は計り知れないと思います。
そしてこの浮いた時間をどう使うのかがNEUTRONを手に入れる本当の意味なのかもしれません。
浮いた時間で
- 映画をみる
- 小説を読む
- 彼女とデートする
- 家族や仲間との時間を使う
- 創作活動に使う
そういう部分に一秒でも多く時間を使いたいのであればNEUTRONを使うこの意味を見出すべきです。
創作活動と書いていますが、私個人の考えとしては創作の糧となるインプットの時間を推奨します。
昔,
島田紳助さんがとあるゲーム会社を訪れて「自分らゲームばっかりやったり作ったりばっかしとったらあかん。楽しむ人が何を楽しいとわかるには自分たちが楽しまねばいかん。だから遊べ!」と言っていたことがありました。
至極名言だと思います。
私達もよりクオリティの高い思考をするための時間をNEUTRON3やOZONE9から得るべきではないでしょうか?
②クオリティの高いミックスを学べる
一つ質問です。
書籍で学ぶのとソフトに学ぶ違いは何でしょうか?なぜかAIミキシングを使うことに「楽をしている」とか「そんなんじゃうまくならない」とか言う人がいますが。私としては、優れた知識を手に入れるためには「書籍や人やAIは関係ない」と思っています。
この手のAIミックスを使ううえでもっとも重要なのはAIミックスはゴールではなくスタートという意識です。独学でミックスを学ぼうとしたとき、どれだけ「優れた講師」に教えてもらえるか?というのが上達の近道です。
この講師となってくれるのがNEUTRON3やOZONE9になります。あなたの専属ミキシング講師が24時間いつでも教えてくれるこれと同じことをDTM教室で学ぼうと思ったらいくらお金が必要になるか想像もできません。
何よりもあなたの曲に最適化されたミキシングの答えを教えてくれる
それがAIミックスの良い点です。独学で書籍や動画を見てもいまいちわからないことがあるのはそれがあなたのためのものではないからです。しかしNEUTRON3やOZONE9はあなたのめのミキシングの答えです。
その答えを信じるかどうかはあなた次第ですが、
「わからない状態で何から学べばうまくなるのか?」という段階のDTMerにとって少なくても「大きな間違い」というサウンドにはなりません。あなたの曲を80点のミックスレベルでマスタリングすることが可能です。
さぁ大事なのはここからです。
AIミックスから学び続けることであなたの中に「正解」とされる知識が蓄え続けられていきます。
その知識がある一点をこえたときに「別にAIミックスでなくても良い」と思い始めます。これはシンセのプリセットしか触れなかった人が自分で音作りをはじめるのと似ています。
この章の冒頭にも言いましたが、
NEUTRON3やOZONE9で作ったサウンドはゴールではなくそこで覚えたサウンド知識をベースにして次のステップにうつる。新しいオリジナルミックスのスタートを提供してくれます。
それがAIの役割だと私は思っています。
そしてスタートを切った瞬間の一歩は独学で正解が何かわからない人より遥かに大きな一歩で進んでいけます。
③自分の中に良質なミックス用プリセットができる
知識とはいわばいつまでも自由に取り出せるプリセットです。学ぶということはこのプリセットを増やしている過ぎません。
つまり我々は頭の中に優れたミキシングソフトウェアを作りたいわけです。言ってしまえばシンセだろうが、ミキシングであろうが、以下に良質なプリセットを持っているかどうかになります。
そしてそのプリセットを状況に応じて変更できるスキル。これが優れたミキシングテクニックにつながるわけですが、やっていることはAIと変わりませんw
NEUTRON3やOZONE9はあなたの頭の中に良質なプリセットを作ってくれるものとも言えます。
速く習得できるならばそれに越したことはない
DTMの中でもミックスは苦労して覚えないといけないイメージがあるのは私だけでしょうか?wなんか寿司の飯炊き3年握り8年世界みたいイメージがありますwとにかくやたらめっぽう叩かれるAIミックスですが、作曲ツールでAIがあるのにミックスツールほど騒がれません。
なぜか?それはAIミックスが一番人に近いからだと私は考えています。
つまり飯炊き3年握り8年しなくても寿司できたっみたい感じです。プロの厳しいレベルでなくてもそれなりのものが出来てしまいます。だからこそその簡単さえゆえの部分に警笛を鳴らしたい人がいるのでしょう。
しかし便利なツールを使うことをなぜ躊躇させるのか?
作曲をするのにペンと楽譜を使うのとDAWで使うのとどっちが便利かという話です。「いやいや、AIの話なんだからそこは違うでしょ」と思うかもしれませんが、AIだろうがなんだろうが自分のやりたいことに集中できるツールとしての役目をAIにさせるか自分でするかだけの話です。
AIだからAIだからとなんでもAIを敵視するのではなく、
出来る人こそ逆にAIの便利さを説明してほしいと私は思います。
AIミックスに求めるクオリティの高い基準
AIミックスが作るのはゴールではなく基準です。
それをゴールと捉えるかどうかが人のクリエイティブなセンスと言えます。NEUTRON3は現状世界最高のミックスでないのは開発を含め誰がも認めています。しかし、NEUTRON3の役目はミックスの自動化が目的ではありません。やるべきことに集中する時間を提供してくれていることです。
こんな話があります。
最近のJPOPの曲は自宅で作曲家がミックスした結果素人が聴いても音が割れまくってせっかくの曲が台無しになっているケースも珍しくはありません。なぜそんなことが起こるのかというとミックスの基準となるものがないからです。
そういう人にこそNEUTRON3のようなAIを使うことである程度のクオリティが保たれたミックスができます。これはプロやアマ両方に共通する話だと思います。NEUTRON3は現役エンジニアの人からすればまだ拙い部分が多く見受けられる部分があると書きましたが、
楽曲のクオリティがある程度保たれ、ミックスを学ぶきっかけとしてNEUTRON3は役立ち、その結果自分の音創りの方向性をエンジニアや伝えるべきに人に伝えられる作曲家にもなれると思います。
何を学ぶのではなく
誰から学ぶのかが大切とよく聞きますが、プロのエンジニアさんに手とり足取りミックスを教えてもらうことはあまり現実的ではありません。そして教えてもらうにもある程度の知識はあったほうがいいと思います。
それが正解か不正解かどうかはおいておいて、ベースとなる知識があったうえで教わることで知識の吸収はよりはやいものになると思います。
AIの先にある人間性
NEUTRON10くらいのときはおそらく有名エンジニアの手法までを再現しきったAIミックスができるようになると思います。
AIではありませんがwavesのシグネイチャーシリーズなどはそれと近いものがあります。しかし人は常に「面白み」を求めるものだと思っています。やはりみんなが同じことをやっていることに個性を見出したいと思うのは人としての当然の思考だと思っています。
これが私は人としての「クリエイティブ」な部分だと思っています。
その結果AIミックスを使わない時代がくるかもしれません。
「人にしかできないミックス」を突き詰めるきっかけになるかもしれません。そうすれば、「自分にしかできないミックスとは」とはという問はやがて「どうすればこのミックスで人を幸せにできるだろうか?」という問になるかもしれません。
ミックスであろうが作曲であろうが大切なのはそこに哲学が入っているかどうかです
それを得られるのであるならば人からミックスを教えてもらうこととAIから学ぶことに差はないと思います。便利な道具を見て「最初から簡単なものに頼るな」という味方は大昔の人から見たら今の人はすべてが簡単に済ませてしまっている状態です。
自分の行動と考え方をもっとも効率的に最適化できるのでがAIの役目だと思っているので使った方がよいと考えるならばどんどん使うべきです。
NEUTRON3はミックスエンジニアの仕事を奪うのか?
ちょっと余談ですが。誰もが思う「AIは人の仕事を奪うのか?」という疑問ですが、奪う人と奪わない人がいるのでその特徴を書いてみます。奪われる人の特徴は
本当は誰でもできる仕事を自分にしか出来ないように思わせている人プラグイン等を使って簡単に音圧をあげるようなミックスをしている逆に仕事を奪われない人は
その人でないとできない経験で培った価値観をベースにミックスをする人です。
機材やプラグインに左右されるのではなく人とのコミュニケーションのうえで自分ができる最残を提供し相手の価値観を満足させることを目指す人、仕事の先に相手の顔を創造しながらする人の作品のクオリティは高いです。
プロとアマチュアを比較するというクオリティではなく、今その人にできる高いクオリティというわけです。
細部に神が宿るではないですが、神とは魂のことと考えればミックスにおける個性とは何か?を考えることで自分にしかできないものが見えてくると思います。私の考えの結論は
「AIによって淘汰される人は人を感動させられる技術を磨いていない」ということだと思っています。
NEUTRON3をきっかけにホンモノのミックスエンジニアが生まれる可能性
作曲家の時短ツールとしてNEUTRON3は使われることが望ましいように書いていますが、NEUTRON3をきっかけにホンモノのミックスエンジニアが生まれる可能性も十分あります。
一つの一つのプロセスを勉強すればアシスタントプラグインではなくミキシング講師としてNEUTRON3からは学べることがたくさんあります。
最初はNEUTRON3で済ましていたのが「全部自分でコントロールしたくなった!」という人が現れてもなんら不思議ではありません。NEUTRON3を使いこなしてもいいでしょうし、そのさきにある個性を見つめるきっかけになるのもいいと思います。
よろしくないのは、「AIミックスだから駄目」という見方しかできないのではクリエイティブな思考をしているとはいえないと思います。
まとめ
NEUTRON3の話をしていたのに気がつけばAIの話になってましたねw
NEUTRON3を使ううえで大切にできたらよいと思うのは
- 自分のやりたいことにために時間を最大限使うためのツールとして考える
- NEUTRON3のミックスはゴールではなく基準である
- 常に向上心をもつことでNEUTRONを通してミックス技術を向上させることができる
という点です。
よくAIの話をすると仕事が取られる的な結論に至ることが多いですが、たしかに
AIを超える価値を提供できないエンジニアは仕事が少なくなってくるかもしれません。
しかし、人にしかできないことの価値を提供できる人にとってはあなたにしかできない=高単価な仕事になるわけですから
クリエイターにとってはチャンスな時代です。