どうもUGです。

ゲーム会社に入る数ヶ月前

知り合いの知り合い。あまり面識がなかった人から

「今度うちで音楽教室をはじめることとになりピアノ講師さがしてます。

UGさんやりませんか?」という連絡がありました。

ピアノをまともに弾いたことがない私でしたが

話を聞いているうちに

「やってもええかなー」と思い

OKしてしまったらとんでもない生徒さんがやってきたお話です。

独学すぎる独創的ピアノスキル

ピアノの講師しませんか?という連絡に

「はい?私まともにピアノは弾けませんよ」と答えました。

私は高校からキーボードで音楽を始めた人です。

ピアノの演奏方法なんか全然しりません。

一応音楽系短大には行きましたが、専門学校みたいなもので

入試に演奏テストはありませんでした。

在学中にピアノをやっている友人からは「音が硬いなー表情ないなー」

と言われ続けたくらいです。

 

しかし、連絡してきた知り合いの知り合い(ここではAさんとします)とは

以前ライブを一緒にしたことがありそのときの私の演奏をみて

「独創的な引き方をしているのをみて、この人やったら大丈夫で思いました」

って言われました。

 

ちなみにAさんは有名な音大のピアノ科の卒業生。

その人から「独創的」なんて言われたら悪い気はしませんが、

29歳の私のピアノスキルは

 

楽譜読めない

バイエルって何?ソーセージ?

インベンションの一番を通常のテンポの半分まで落としても20%も弾けない。

もちろん運指はめちゃくちゃ。

 

教室開講にピアノの先生が3人必要で

二人は決まっているが3人目が決まらないということ。

とりあえず話だけでも聞いてほしいということで、

そのスクールを運営する出版会社に赴きました。

ちなみにもうひとりのピアノの先生は

大御所の作曲家さんで

うひとりは音大のピアノ科卒の方でした。

 

音楽教室の内容は

歌謡曲のおあばちゃんをターゲットにした内容で

他にも、ボーカル・ピアノ

ギター・ウクレレ・クロマチックハーモニカ・大正琴・作詞・作曲・オカリナなどがありました。

 

とりあえず自分のピアノスキルを一通り説明しましたが、

「来るのは演歌とか歌謡曲をカラオケで歌を

うたいたいおばちゃんばかりだからこの歌本のコードと

メロディを覚えたら問題ないですよ。

それでも無理ですか?」と言ってきました。

 

歌本には20〜30曲くらいの歌謡曲がメイン。

コードは問題はなかったので、

あとはメロディを覚えてしまえばなんとかなりそうな気もしたので

「まぁこれくらいならなんとかなりますが、クラシック教えてほしいなんて

言われても無理ですよ!絶対、そうなったときは責任負えないけど

いいですか?」と答えると。

そしたら「そんな人間違ってもきませんよ。歌謡曲教室ですよアハハハ」

 

なんだ、それなら安心だアハハハ。先生引き受けますよ」と

気軽な気持ち契約書にサイン

ピアノがほぼ弾けないのにピアノ講師の肩書をもつことになります

 

はじめて来た生徒さんは◯◯希望

教室が開校して初日

いきなりの生徒さんがやってきます。その人は作曲がしたいということ、

大御所の先生はスケジュールが合わなかったので私のところへ来たわけです。

 

聞いてみると「和声」をならいたいとのこと、

一応芸大和声は2巻の途中くらいまでやってましたが、

すっかり忘れていたのでいそいで復習しました。

これがはじめての講師体験です。

 

開校して一ヶ月

教室の雰囲気にもなれてきた私に

とある体験レッスンの方がやってきます。

 

コンクール出場レベルのバリバリのピアノ経験者

イメージです↑w

 

めちゃめちゃ美人でいかにもお嬢様という感じのOLさん。教室に入るなり部屋を見渡して

「生ピアノはないんですか?」と聞いてきまいした。

「あはは、そうなんですよ、ピアノ教室ですが、電子ピアノなんですよね」

なにかものすごく嫌な予感が…w「適当に弾いてもいいですか?」と言ってきたので

「どうぞどうぞ」とスイッチを入れた瞬間

 

超絶技巧曲炸裂w(確かリストだったような)

 

清楚なお嬢様がいきなり体揺らして引き始めるその姿

 

わたくし脂汗放出!

 

そして一曲弾き終わりしばしの沈黙後に

 

「おじょうずですね」という言葉を最後まで言う間もなく

OLさんから一言

「先生も何か弾いてください」

 

弾けるかー!!!!!!!!

 

脂汗大量放出w

 

多少顔が引きつりつつも冷静に対処

 

しばらくお待ちいただけますか?

 

部屋を出て受付スタッフに

 

「いますぐに本社にいる◯◯先生(ピアノ先生)に来てもらってくれー

大至急じゃー」と叫びました。

 

そしてまた冷静を装いつつも部屋に戻ります。

 

本社から教室までは走って10分以上の距離、

 

ここから10分話題を繋がないといけません

 

「えっと、何歳くらいからピアノを始めたんですか?」

「二歳」

「二歳やと!こちとら16歳でキーボードデビューじゃあ!」

(心の声)

 

「音大出身者ですか?」

「◯◯大のピアノ科です」

 

こちとら専門学校レベルの音楽短大じゃ!

(心の声)

 

「ご家族はひょっとして音楽一家だったりしますか?」

 

「はい。父も母もピアノの講師を」

 

こちとら音痴の父親に5歳くらいのときに児童合唱団を経験した程度の家族じゃ

(心の声)

 

「好きな作曲家は?」

「先生?」

「はい?」

「弾いていただくことは出来ないのですか?」

 

脂汗大放出

 

ダメ、人生最大のピンチ

 

今のピアノスキルでいいから入った教室だから、

私はそれほど弾けません。ときちんと言ってしまえばよかったのに

そのタイミングを逃してしまったがために訪れたこの空気感

 

そのとき

がちゃ!

「どうもピアノ講師の◯◯です。ここからは私が担当します」

 

助かった…

 

余裕かましながら「それでは◯◯先生あとはお願いしますね」と

言い放って、部屋をでた瞬間、膝から崩れ落ちましたw

 

そしてしばらくしてやってきた社長にことを説明

 

「それは大変やったね。おつかれさん。でも今後はそういう人はこないでしょう

アハハハ」

 

アハハハじゃねー!!!

 

その方は結局生ピアノがないことが不満で入会されませんでした。

 

そして◯◯先生も一言

 

「私でもあのレベルの人は教えることはできませんよ…」とのこと

 

そしてその半年後私はゲーム会社に就職が決まったので教室をやめました。





さいごに

決して自分の身分を偽って生徒を集めたわけではないので、

詐欺とかじゃないんですが、生きた心地をしないとはまさにこのことでした。

振り返れば笑える話ですが、20代最後の秋にかいた脂汗の体験のおかげで

その後しばらく人前で多少あせるようなことがあっても

クールにすごすことができましたw

 

教えるために勉強すると

1人で自分のためにやっているときより身につきました。

教えるという責任をおうことで自分自身の成長を促すことができたのは

良い経験でした。

みなさんも「イマイチ勉強が身につかない!」と思ったら

ブログでも動画でもいいので、自分のやりたいことを伝えてみるといいですよ。