DTM部屋でミックスすると音の定位がわかりにくかったり低音が出すぎて聞き取りにくかったりすることあると思います。
正直完璧な再生環境はプロのスタジオにいくしかないのですが、やはり家でもできる範囲で良い再生環境を作りたいと思うのは誰でも同じだと思います。
そのためにいろんなオーディオグッズ(吸音材など)で部屋の鳴りをコントロールしている人も多いと思いますが、良いミックス環境を作るために吸音材を頼るのはまだ早いです。
吸音材を頼る前にしたいこと、それはスピーカーの位置です。
これを意識せずに部屋中吸音材を張り巡しても本来のスピーカーのポテンシャルを発揮できない可能性があります。
今回の記事読んで書いてあることを実践してもらえれば音の変化に驚こと間違いなしです。
スピーカーの位置
多くの人が壁ピッタリにDTMデスクをくっつけてその上に
スピーカーを載せているというパターンが多いのではないでしょうか。そしてスピーカーと壁の間に吸音材ミニソネックスなどを貼っているのではないでしょうか?
スピーカーはコーンがついている全面からしか音がでていないと思うひとが多いですが、実際はスピーカー全体から音が出ています。こんなイメージと思ってください。
スピーカーからは放射状に音が出ています。その音が後ろの壁に反射すると音が増幅されて出てきます。壁の材質などで音は変わりますが、強調されるのは低音域です。まるの部分は低音が強調されている部分と思ってください。
これが壁に近づけば近づくほど音の反射量が増えて低音が強調されます。
バスレフポートない場合でこれです。
あった場合はさらに低音が増強されます。低音があると迫力があるのでミックスしていると自分の曲に迫力があるように勘違いしていしまいます。
ミックス環境に大切なのはすべての帯域がフラットにきこえること、高音から低音まできちんと再生されることがミックス環境では大切です。
壁に音が当たると大きくなることがわかる方法
簡単にその効果を確かめる方法があります。
それはiphoneが入るコップの中に入れて音楽を再生してみましょう。
やってみました?
音がかなり大きくなったと思います。また低音の存在を通常より大きく感じることができたと思います。iphone程度のスピーカーでもこれだけ音が大きくなる
これがDTM用のスピーカーだったら想像はできますね?
吸音材では解決にならない
吸音材は基本低音に対して効果は弱いです。部屋のフラッター効果(手をたたくとバイン!と変な音の跳ね返りがある音)を改善する、つまり中広域あたりの音の改善を得意とします。
部屋全体に分厚い吸音材を張り巡らせるならば低音域の再生に多少効果はあると思いますが、壁ギリギリにスピーカーをつけて後ろに吸音材をはっても正直あまりミックスに有効的な効果はありません。
改善方法1スピーカーのレイアウト
DTMにおけるベストなスピーカー配置は再生した帯域まんべんなく聞こえることつまり再生音がフラットに近ければ近いほどよいです。
そのための方法としてARCなどの音響を改善ソフトSonarworks/Reference 3やIkmultimedeia のARCを使う方法もありですが、もっと単純な方法がありますが。それがレイアウトから見直すことです。
この離す距離はスピーカーの大きさよっても変わりますが、それはまず壁から15〜30cm離すことでも低音域の再生が改善されます。正直EQでLOWを3〜4dbくらい切ったような印象を受けます。
改善方法2インシュレーター
スピーカーを机に直接おいておくと低音を増強しスピーカーに不必要な振動を作り出します。低音は強調されスピーカーは無駄の振動をしているとスピーカー本来のポテンシャルは発揮されません。
インシュレーターを使うことで不必要な振動を抑え得ることができます。よくインシュレーターを使っても音が変わらないという人がいますが、音が変わるのではなく必要のない振動をカットすることです。その結果再生音はクリアになることがあります。
よくオーディオパーツを使うと
音がよくなると思い込んでいる
人がいますが、厳密には違います。
音がよくなっているのではなくスピーカー本来の能力を引き出せているかどうかです。いくら部屋中に吸音材をはってもスピーカーが持っている以上の能力は発揮されません。
そのあたりはしっかり意識しておきましょう。
まとめ
DTM部屋に必要なのは吸音材ではなく正しいレイアウト(機材配置)だ
いかがでしたか?
良い音で再生することでミックスレベルは向上します。
壁から10〜30cm離すと
「なんだか無駄だな」と思ってしまうかもしれませんが、
その30cmt程度の隙間から生まれる音楽は決して無駄にならないと思います。
良い音をつくるための環境
できる範囲でいいのでいろいろと考えてみましょう。