音がぬけない!こもる原因をとりあえずEQで簡単に解決する方法

  • ミックス時に音がこもる(モコモコする)
  • 音がぬけてこない (クリアにならない)

これらの問題の解決方法は簡単ではありませんが、シンプルに「抜ける音を実感できる」方法があります。それには特別なプラグイン(コンプやEQ)を買う必要はありません。

この記事に書いてあることを真似するだけで「音がこもる」と「音抜け」について簡単に実感でき。そこからミックスへの理解と編曲へのスキルアップにつながるので、ゆっくりと読み進めてもらえればと思います。

音がこもる原因

編曲

最初にも書きましたが、音がこもる原因は各楽器が団子状態になっているからです。これはミックスがどうというより編曲が原因になっていることが多いです。同じ周波数に楽器が集まれば一つ一つの楽器が見えにくくなるのはイメージできると思います。そしてその団子状態が起こる周波数は中域がほとんどです。なので団子状態を解消しようと思ったら「中域」をいかにすっきりさせられるか?というのが答えになります。

ではどうすれば「中域」をすっきりさせされるのか?という話ですが。ざっくりした説明は次の通りです。

  • 同じ周波数帯域に音がかぶるのを防ぐ
  • パンニングによって左右に逃がす。
  • コンプを使って音の奥行き感をコントロールし見せる音と見せない音を決める。
  • EQによって重なっている部分を削る

この中で最も簡単なのが「EQによって重なっている部分を削る」ということです。とりあえずもスッキリしたことを実感したいという目的であるならばパート毎に中低域をカットしてしまうのが良いかもしれません。結構乱暴な方法と思われるかもしれませんが、こもる原因を知るにはこれが1番やりやすいです。

しかし中EQでがっつり切ることで得られるスッキリした感覚は仮のものです。大切なのはEQなしでもそのすっきり感を感じられるアレンジにすることが大切です。

ところで中域って何?

実は厳密な意味で何をもって「高域」「中域」「低域」と決まっているわけではありません。しかし大まかな目安として次のように捉えられていることが多いです。

  • 高域は1kh〜20khz
  • 中域は100hz〜1khz
  • 低域は20hz〜100hz

しかし、各メーカーによってこれらの数値は異なります。

EQの基本がわかる!SCHEPS 73で学ぶイコライザーテクニック

そして最近は中低域、中高域というさらに細分化されています。グラフィックEQ(下記のような特定の周波数をピンポイントで上げ下げできるEQ)を扱う場合はかなり細かく周波数を扱える反面、慣れていない人には難しく見えることもあります。なのでそういう人はスペクトラム・アナライザー等を使って「中域」と思っている周波数「100hz〜1khz」の中で飛び出している部分を目で見ることをオススメします。

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なぜ中域が団子状態になりやすいのか?

これは各楽器がどの音域なのかを考えるとわかりやすいです。

ギターの場合

  • 1弦:330Hz (E4)
  • 2弦:247Hz (B3)
  • 3弦:196Hz (G3)
  • 4弦:147Hz (D3)
  • 5弦:110Hz (A3)
  • 6弦:  82Hz (E2)

エレキベース(4弦)

  • 1弦:98Hz (G2)
  • 2弦:73Hz (D2)
  • 3弦:55Hz (A1)
  • 4弦:41Hz (E1)

6弦E2で刻むことで82hzの波形が出ます。倍音を持たないサイン波ではないので、E2を発音させれば第二倍音であるオクターブ上の164hzの倍音が発生します。ベースでE1の41hzも同じく第二倍音が出て82hzの音が出ます。そこにキックを鳴らした場合これまた60hz〜5khzくらいまでの音が発生しスネアであれば200hzにピークを持った音が出てきます。後はピアノやシンセにボーカルが増えつければどこが一番最初に音の渋滞を起こすかはわかると思います。

低域や中域は大型バスが通りまくっているそんなイメージでもいいかもしれませんね。エンジニアの渡辺紀明さんが周波数について触れています。「何を聞かせたいか」という意図がないままローカットを推奨するものではありません。そのことについて渡辺さんのツイートはわかりやすいと思います。

そこをどうやって住み分けるかが音色作りの要であり、アレンジの領域でもあるのです。今回は「こもる」という原因をてっとり速く理解するためにざっくりとしたEQの処理で確認をしていますが、「こもり」はミックスで取り除くものではないということを頭においておいてくださいね。

EQはハイを足すのではなくローを削る

合言葉のように思ってもらっていいですw足りないからハイを足すのではなく多すぎるからローを削る。結果ハイが強調される。

LFを-4db削ったところを基準0dbと考えると303hz以降はその基準より5.41db上げた状態になります。これがEQを引き算的に考えるということです。ハイを上げてしまうとその分のボリュームが上がってしまいます。そうなるとバランスが大きく崩れます。ではなく特定の帯域を下げることでそれ以外の帯域が相対的に上げることができるこれがEQを簡単に使う一つの目安になると思います。

ShelfEQを使う

ShelfEQとは指定した帯域より上または下をがっつりカットブーストするというもの、ピンポイントの周波数を調整するものPeakといいます。このあたりは覚えておくと後々役にたつので覚えておきましょう。下の図がシェルフEQです。

303hzより下の帯域をがっつりカットしているのがわかると思います。

このような形で大まかにカットしたいところを決めてしまいます。EQ処理になれていない人が「こもる」原因をイコライザーで処理をしようとすると何が正解かわからなくなります。ここにスペクトラムアナライザーを使って周波数帯域を確認できるのあれば、それを見ながらやるのもいいですが、それすらもわからないのであれば、とりあえずとして「中低域」をどうにかしてやるという発想です。

本当は楽曲アレンジレベルで音の棲み分けが出来ていることが望ましいのですが、それは徐々に出来るようになっていく話。今は「即席対応」を覚えることで一時的に「こもる」原因をとってしまおうというのが今回のテーマです。

こもる原因の考え方

中域はいろんな楽器が集まりやすい場所というお話をしました。端的に言うと音を中域に集めなければよいという話でもあります。例えば、ベースがルートならばギターやピアノはコードのルートを演奏しないといった具合です。

DTMをやっていると何十、何百というトラックで曲を作ることができます。一つの音に4トラックくらい重ねるレイヤーという手法を使ったりもします。プロはどれだけレイヤーしても音がこもることはありません。なぜならば「ただ重ねるだけのレイヤー」ではなく「明確な意図があるレイヤー」だからです。

プロとアマチュアのサウンドの違いはこの明確な意図の洗練されているかどうかです。アマチュアのサウンドがこもる原因はこの意図に重きをおいていないからとも言えます。音を抜ける「こもらせない」方法はいかに無駄を省くか?というこの視点で突破口を考える方がもっともシンプルでわかりやすい方法かと思いますw

奥行き感で調整するこもる原因

こもる原因は同じエリアにこもる原因となる「中低域」が密集している状態と説明しました。とくに真ん中であるセンターに集まっているよりこもっている印象が強くなります。なので、まずはパンニングで左右にわけることで密集を回避させることを試みます。これだけでもすっきりとした印象になります。

しかし、何でもかんでも左右に分ければよいという話ではありません。

センターに存在してほしい楽器までも左右にわけるとそれは聞きにくい音楽になるだけです。

あくまで主役の存在を引き立たせるためのパンニングです。

そして、左右が決まったなら次は奥行きで距離感をコントロールすることで、こもりにくいミックスにすることができます。

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それでもまずは中低域の被りをコントロールする所から初めてくださいね。今回の記事はその中低域のバランスを変えることでこもる原因を実感するためのものです。

モニタースピーカーの位置

厳密な意味での音の濁りとは少し違いますが、スピーカーは全面からだけ音が出ていると思われていますがそうではなく全方位に音が出ています。音は部屋中を反射して耳に届きます。その結果濁った(必要以上に低音が強調されたり、左右の定位感がぼやけた)音になることがあります。

スピーカーの位置を整えることで適切な音が再生されます。結果、音がはっきり聞き取ることがでミックスや編曲にまでも大きく変わります。

ポイントはできる限り、フラットな再生環境を目指すのがポイントですが、そうは言っても、これはプロでも難しかったりします。そういう人のためにこういうプラグインがあります。

これは部屋の音響特性をマイクで計測して、スピーカーからの出音をフラットにしてくれるものです。

一部のプロの中ではこういうのに頼らず自力でルームアコースティックを(部屋の響き)を整えないと駄目だ!という人もいますが、多くのミキシングのプロの人が参考にはなるし、勝手損はない!そもそも自力でルームアコースティックなんかやったら時間もお金も飛んでいく!非生産性極まりない!という人もいるので、私も無駄なお金と時間は省けるなら省きたい方なのでこういうプラグインを使うのは賛成です。

さいごに

音がぬけない!「こもる」原因をとりあえずイコライザー解決する方法今回のとりあえずシリーズはEQのシェルビングの使い方でした。簡単に解決と書いてはいますが、根本的な解決には至っていませんw

大切なのは、音がひしめき合っている部分の楽器をどう振り分けるかです。

左右に逃がすもよし、EQで帯域バランスをとるもよし、しかし大事なのはなぜその帯域に音が集中してしまっているかを考える癖です。難しく考えるのではなくどうやればこもる原因を排除できるか?と考えた場合まずはガッツリ切ってしまう思い切りも有りだと思っています。

少し慣れてきたらこちらの記事を参考にしながら

そうだったのか!ミックスが3倍楽しくなるスペアナ活用方法

各帯域を意識した

初心者がDTMミックスに失敗しないための3帯域解析法

などを活用していくことでクオリティの高いミックスができるようになります。

もちろん何度もいいますが大切なのはアレンジレベルでの音の棲み分けです。ダメなアレンジをミックスでよくすることはできません。シェルビングの使い方ぜひ覚えてください。初めての人でも簡単にできますよ。

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