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SSL Fusion Violet EQレビュー

音の輪郭や体格をしっかりと聞かせたい。そんな用途にぴったりなイコライザーVSTプラグイン、それがSSL Fusion Violet EQです。

SSL Fusion は30万近くもするハードウェアのイコライザー部を抜き出したプラグインであり、その音はプロも唸るSSLクオリティです。

ハイを上げると耳が痛い、ローを上げると低域がモコモコするだけ、もちろんこれらはアレンジによってみなすべきところでもありますが、それをクリアしている人にとってはこのSSL Fusion Violet EQの質感は「まってました」と思えるクオリティでしょう。

「初心者には使えない?」と心配になるかもしれませんが大丈夫です。

クオリティの高いイコライザーをサウンドを知ることでよりただしいイコライジングが身につくということでもあります。

この記事では音質、機能性、操作性、安定性、価格の面からSSL Fusion Violet EQの魅力を解説していきます。

SSL Fusion Violet EQ
総合評価
( 4 )
メリット
  • 自然な高品質なイコライザーサウンド
  • SSLクオリティ
  • A/B比較機能搭載
デメリット
  • ヘルプ機能はあまりいらない
  • ミドル帯域は操作できない
SSL Fusion Violet EQ
SSL
タップできる目次

SSL Fusion Violet EQ 概要

メーカーSSL
製品名Fusion Violet EQ
特徴SSLFusionステレオアウトボードハードウェアプロセッサからの
2バンドシェルフEQをエミュレート
システムマック
macOS 10.12 Sierra-macOS 11 Big Sur 
(M1 MacはRosetta互換)(64ビットのみ)
2.4GHz以上で動作するIntelデュアルコアMac
最小4GBのRAM(8 GBのRAMを推奨)
AU、VST2、VST3、AAXネイティブ

ウィンドウズ
Windows 7-Windows 10 
(Windows 11は未サポート)(64ビットのみ)
2.4GHz以上で動作するIntelCore2(または同等の)CPU
最小4GBのRAM(8 GBのRAMを推奨)
VST 2、VST3、AAXネイティブ
バージョンv1.0.18(2022-07-20)
認証方式iLokアカウント認証
容量168.3MB
マニュアル英語版のみ
価格$199(公式サイト価格)
備考体験版は14日機能限定なし
購入サイトからDLできます。

SSL Fusion Violet EQは現代の宅録環境からプロユースまで幅広く使える2Uサイズのフルアナログ・アウトボードから位相の変化を最小限に抑えた2バンドのシェルビング EQだけを取り出したイコライザープラグインになります。

最新かつ最高のSSLサウンドを堪能できるSSL Fusionはプロの間でも絶大な人気を誇り、そのイコライザーセクション高く評価されているので、私自身、SSL Fusionのイコライザーサウンドには興味がありました。

聞いてみて感想としては、SSL Native Channel strip2でも思いましたが、とにかくナチュラルでふくよか、月並みな言葉ですが、この月並みな言葉がもっともしっくりくるほどの音質です。

とにかくまだSSLプラグインをもっていない人であれば購入検討の価値はあります!

SSL Fusion Violet EQ レビュー

音質4
機能性(オリジナル性)4
操作性(使いやすさ)4
安定性(CPU負荷)4.5
価格(セールバリュー)3
総合評価3.9
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音質

4

音質は無理がなく非常にナチュラルといえます。DAWに付属しているイコライザーと比べると非常に音楽的で気持ちのよいブーストカットが可能です。

まずはドラムに使用します。設定は画像の通りです。

画像
SSL Fusion Violet EQ Drum Dry
SSL Fusion Violet EQ Drum Wet

12kHzを6dBブーストしていますが、耳に刺さるような印象はなく気持ちよくハイが伸びます。またローは30Hzも6dBブーストしていますが、こちらも落ち着いた雰囲気がありながらもしっかりとしたローエンドを作り上げています。

無理がないイコライジングは音を作り上げる上で大切なので、そのクオリテイが確保されているSSL Fusion Violet EQは非常に使いやすいといえます。

続いてピアノです。

画像
SSL Fusion Violet EQ Piano Dry
SSL Fusion Violet EQ Piano Wet

16kHzを最大までブーストしていますが、こちらも耳に刺さるような印象はなく無理がないハイを聞かせてくれます。

続いて、4つうちキックとシンセのフレーズに使ってみます。

画像
4つ打ちキックのイコライザー設定
画像
シンセフレーズのイコライザー設定
SSL Fusion Violet EQ 2mix Dry
SSL Fusion Violet EQ 2mix Wet

それぞれのトラックに使ってみました。素材にもよりますが、素材の良さを十分に持ち上げるサウンドになっているように感じます。

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機能性

4

機能性としてはシンプルで、イコライザーはハイとローしかありません。ミドルがないところをデメリットととるかは人それぞれです。しかし、このハイとローだけでも十分に音を整えることができるので、私自身はあまりデメリットには感じません。

ECOモードはトラッキングと記録の目的で、レイテンシーとCPU使用量を削減することが可能ですが、環境によってはそれほど必要のない人も多いと思います。

画像

また?マークをクリックすることでヘルプ画面がポップアップしますが、こちらも最低限の機能しかないこのプラグインでは正直なところあまり必要性を感じません。

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操作性

ローは30,50,70,90、ハイは8,12,16,20で固定です。ゲインは±9dB

インプット&

インプット&アウトプットトリムは±12dB

操作性に迷うようなことは一切なく良い意味で普通のイコライザーです。

個人的にはA/B比較が可能なボタンが付いているところは高く評価できます。

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安定性

トラック一つだけに使った状態のCPU負荷です。

画像

ほとんど負荷はないと言っていいでしょう。トラックにガシガシと使っていける軽さです。

CPU負荷計測環境

パソコン  Macmini2018

CPU  Corei7(i7-8700B)6コア 

HT使用時12コア 3.2GHz/ターボブースト(TB)使用時4.6GHz

メモリ 32GB

システム OS12.4 Monterey

Audio/IF APOGEE Symphony Ensemble

バッファー 256

DAW   LogicPro10.7.4

48kHz/24bit

再生ストレージ SSD

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価格

公式価格では、$199と決して安くはありません。いくら高品位なイコライザーであってもこの価格でもほしいとなるとよほどの目的が必要になります。

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関連動画

まとめ

メリット
デメリット
  • 音が破綻しない
  • 高品位なSSLクオリティ
  • A/B比較機能搭載
  • ヘルプ機能はあまりいらない
  • ミドル帯域は操作できない
音質4
機能性(オリジナル性)4
操作性(使いやすさ)4
安定性(CPU負荷)4.5
価格(セールバリュー)3
総合評価3.9
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ぐっと持ち上げてもしっかりと音質を保持しているイコライザーサウンドは非常に気持ちよく、音作りにも迷いがなくなります。多少の使いすぎでもなんとななってくれるところも良い感じです。

SSLのプラグインはどれもしっかりとしたクオリティを持っているので、あれこれ買い漁るよりはまずここから揃えていくのも初心者にとってはよいかもしれません。

SSL Fusion Violet EQ
SSL
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