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[曲の捉え方が変化]DTMerが勘違いしているクオリティの正体!

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結論から言うと、クオリティが高いから売れるという言葉を見た時に「クオリティとはなにか」という問をしっかりと意識する必要があるということです。

多くのDTMerは「なんだかすごい曲=クオリティが高い」と思ってしまう傾向があります。これは間違いではありませんが。正しいクオリティの高さを認識することで、「えっ?なんでこんな曲が評価されてるの?」というモヤモヤとして疑問にスッキリと向き合うことができます。

この考え方が世の中の普遍である!とまでは言いません、小さいながらも作編曲の仕事をこなしてきた中で身についた考え方なので参考になると思います。

UG
  • 元ゲーム音楽屋(NintendoDSなど)
  • 作曲歴20年以上
  • DTM記事執筆500以上
  • ショートアニメ、CM、企業PV音楽を制作
  • 詳しいプロフィール
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クオリティとは

クオリティとは主に次の意味があります。

品質(ひんしつ、クオリティ = quality)は、工場で生産された製品や、サービス業が提供するサービスの有する特性、もしくは属性をいう。

主に優れている製品に対して使われる言葉ですね。

ちなみにクオリティの反対語はquantity(クワンティティ)クオリティが質に対してquantityは量という意味で、白に対しての黒といえるほど反対語ではありませんが、クオリティが高い=数が少ない。という面の反対を指してquantityという言葉が使われます。

ではクオリティとは何をするためにあるのか?それは他の製品と比較するための基準値であると私は考えています。

AよりBの方がクオリティが低い。だからAの方が高い

AよりBの方がクオリティが高い でもBの方がAより安い!お買い得だ!

このように見るとクオリティという言葉が比較の視点で機能しているのがよくわかります。

また良いものを使えばクオリティが高くなるという視点を持つ人も多いでしょう。ここで1つ例を出すとヤマハのピアノは世界中でそのクオリティの高さが評価されています。しかし、スタンウェイなどの超高級ピアノなどにはヤマハのピアノで使われている素材よりグレードが高いです。

この場合、クオリティの高さは素材だけではなくエンジニアの技術面でも評価できるといえます。

クオリティの高い音源を使えば曲のクオリティは高くなるのか?

「〇〇メーカーのストリングス音源はクオリティが高い!」という話、そして「それを使えば曲のクオリティは高くなる!」という話をSNS等でよく見かけます。

実際、専用音源といわれる音源を使うことで曲の雰囲気がガラッと代わりクオリティが高くなることもあります。

しかし、それらの音源はただ鳴らしてもそれなりの雰囲気しかつくることができません。よりらしくするためにはその音源の良さを活かせるだけの知識や技術(使い方)が求められます。

つまり、真のクオリティの引き出すためのスキルが必要になるわけですがここは一朝一夕で身につく話ではありません。

多くの音楽に触れ、それらを現状の音源等で再現を試みる。これを繰り返した先に「どうしても今の音源では無理がある」ということを気づいた時に、初めて専用音源のクオリティの高さを扱えるようになります。

プロが「音源だけ良いものをもっても意味がない」という話をするのはこれが理由です。

ちなみに作曲/編曲の練習方法の1つとしてあえてクオリティの低い音源を使う場合があります。

クオリティの低い音源でしっかりと聴かすことができれば、より良い音源のポテンシャルをコントロールできるということです。

クオリティが高い曲とは?

ではクオリティが高い曲とはどういう曲なのでしょうか?ここで大事なのは自分視点で考えないということです。

例えばアニメや映画のサントラでおもちゃのピアノ1音だけ鳴らしてシーンを成立させていることがあります。音だけ聞けば「誰もがクオリティが高い音楽」という認識にはならないかもしれません。

しかし、ここでのクオリティの高さはいかにクライアントのイメージを具体化できているかどうかというところです。

クライアントは作曲のプロではないので「こんな感じ」という抽象的なイメージイラストや言葉だけで依頼してくるケースがあります。その抽象的なクライアントのイメージを具体化したものこそが「クオリティが高い曲」になると私は考えています。

歌ものコンペにおいても同じことが言えます。もちろん歌ものなので必要最低限のクオリティの高さは求められますが、そこから先はそれが「商品」になりうるかどうかの世界です。そしてそれを決めるのはクライアントでありプロデューサーです。

これらをつくる具体的な方法はここではお話しませんが、ただ忘れないようにしたいのは「自分の視点」でものを見ながらもクライアントが何を作りたいかを考えるということです。

これらはプロのスキルとして基本レベルのことと言っていいのかもしれません。

「そんなことできない」と思うかもしれません。もちろん最初からできるわけではないですが、意識することでできるようになります。

ではアマチュアがセルフプロデュースで曲を作る時にクオリティの高さをコントロールするためには何が必要なのか、この場合は同一ジャンルと自分の曲を視聴者視点で聞いてみることです。

「最高の曲ができた!」と思っても一晩寝てみれば「駄作でしかない」という経験はプロアマ問わず通る道です。

また重要なのは自分の曲がどうなりたいのか?という目的を意識しておくことです。売れたいのか、少しの人でもいいから聞いてほしいのか、これらによってクオリティのコントロールが変わってきます。

売れるクオリティは少なくても作曲/編曲ともに自分が出そうとしている市場の傾向はしっかりと知っておかないといけません。逆に10人でもいいから聞いてくれる人、売れる売れないは関係ない。となれば前者の市場第一優先クオリティはそこまで必要ないかもしれません。

クオリティコントロールをなんのためにするのか?これがクオリティの高さを作り上げる秘訣とも言えます。

まとめ

クオリティについて私なりに解説してみましたが、この思考をベース音楽を続けたところ小さいながらに音楽の仕事をできるようになったのでそれほど外れてはいないところだと思います。

クオリティが高い=かっこいい曲ではなく

クオリティが高い=クライアントが求めた曲

このように考えることで音楽の聴き方が変わってくると思います。

作曲の参考にしてみてください。

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