DTMerの6割が作曲をするときに拘らないテンポの重要性について

音楽にとってテンポは命です。

しかし、多くのDTMerはあまりテンポにこだわりません。

なぜならば「作曲においてはテンポより、音色、いやメロディが重要だから」と

思っているからです。

確かに音楽の三要素「リズム、メロディ、ハーモニー」

そして最近は第4の要素としても語られる音色は重要です。

 

しかし、それらを活かすも殺すもすべては「テンポ」にかかっています。

 

理由は「音色の扱い方、演奏のグルーヴの意味」がすべて

テンポによって決まってしまうからです。

 

つまりテンポが決まらないということは

曲の骨格が決まらないのと同じです。

 

テンポでそんなに変わる?

でもテンポってどうやって決めればいいの?という人のために

今日はテンポの意味合いと決め方について

お話したいと思います。

テンポとは何か?

テンポとはBPM(ビットパーミニッツ)の略で

一般的な4/4拍子の音楽ジャンルでは

一分間に4分音符が何回鳴るかで決まります。

テンポ60(BPM60の場合)は4分音符が60回

120なら倍の120回という感じです。

以前こちらの記事の中でテンポについて軽くふれました。

DTM初心者の編曲の仕方で悩む理由をかんたんに理論不要で解決!

テンポとは

速いか遅いか?

テンポが遅いとやはりゆったりとした気分になります。

落ち込んでいるときは速いテンポより遅いテンポの方が

より現状の重たさを感じのではないでしょうか?

車も走行速度が上がれば車体は軽くなります。

テンポが早くなればなるど快活な気分になるので、

テンポが世界観に及ぼす影響はコード進行なみに大きいと言えます。

 

人はテンポによって支配されていると言っても過言ではありません。

高揚感を感じると心拍数は速くなりリラックスすると心拍数は遅くゆっくりになります。

このことについてはこちらの記事の「テンポ的なイメージ」の中で詳しく書いていますので

よかったら参考にしてください。

DTMerが知らないと損する「クールな曲」の正体と作り方に必要な知識

 

音楽の三要素+音色そして音の三要素、音程、音量 明るさこれらはすべて

テンポの上で成り立っていることになります。

つまりは音楽にあらゆる要素が与えられ楽曲としての情報として認識できるのは

テンポが決まってからということになります。

 

なぜテンポにこだわらないのか?

これはDTMの功罪とも言えると思いますが、

DTMでは音源はMIDIという情報で管理されます。

それは実音データではなくあくまえ「押した押さない」というオンとオフの

0と1のデータでしかありません。

 

それ故にMIDIデータ上ではテンポを動かすという行為は音質などのへの

影響が少なくなります。

しかし、オーディオデータではそうはいきません。

テンポ120で録音したギターはテンポ120によって支配された音色でありグルーヴです。

 

しかし、最近はDAWはある程度のテンポの変更においてもオーディオデータの

音色変更が起きずにすみます。

 

なので「とりあえずこのくらいのテンポで録音しておこう」くらいの気持ちが

テンポ決定の重要性をなくしてしまったように思います。

 

しかし、一度決めたらあとに戻れない覚悟の音楽にはやはり

「何度もテンポのやり直しが聴く音楽」よりパワーがあると私は思っています。

テンポが重要な理由

例えば何も変哲のない連続した8分音符のベースがあったとします。

次の8分音符がなるまで発音するのは当然です。

しかし音は減衰します。

 

その減衰するタイミングや速度は音色によって異なります。

その減衰するタイミングや速度もグルーヴとなります。

そのタイミングと速度は何を基準にするかというと

 

テンポです

 

例えばギターやベースのミュート奏法は

どのタイミングで減衰させるかでグルーヴが変わります。

 

キックで4つ打ちと言っても

そのキックが808のようなリリースの長いキックなのか

タイトなキックなのかによってもどこで減衰するのか

その速度もタイミングも違います

 

キック専用音源である

Kick2は細かく時間軸の変化がコントロールできます。

これらもテンポと音の変化の関係性がいかに重要なのかを

しめしていることになります。

シンセの音作りでもADSRにおける時間変化は当然

テンポによって決まるものです。

 

「優しい音」を作るとなった場合、

アタックの速度によってその優しさの意味合いが変わります。

 

コンプの設定も当然

テンポありきで動作するエフェクトです。

 

コーラスによるうねりも

ディレイの回数もリバーブの残響時間も

すべてテンポに左右されます。

 

ダンス曲などのベースやキックのタイミングや絡み方

このあたりがよりシビアにコントロールされるべきなのですが、

EDMキックやベースという音色名だけで「これでかっこいいEDM曲になるわ」と

思い込んで使用して「何か違う」となるのはこのためです。

テンポの決め方

正直「これをすれば間違いないテンポの決め方」はありません。

たくさん曲を聞いて

「なぜこのベースは気持ち良いのか?」

「なぜこの曲はこんなに高揚感を掻き立てるのか」

という疑問を持ちならがテンポを調べることで

テンポと音色や奏法のグルーヴ感を落とし込むことができます。

最近のDAWにはBPMカウンターなるものがついていて

取り込んだオーディオファイルなどのテンポをある程度計測してくれるものもあります。

写真はLogic ProのBPMカウンター

 

またアプリでMixMeister BPM Analyzerというものもあります。

Itunesなどのmp3などのファイルもドラッグアンドドロップで読み込ませれば

数秒内にテンポを解析します。

ある程度はやいテンポになるとその半分の表示になりますが、

およその目安にはなります。

さいごに

時間芸術である音楽はテンポの影響力はどうやっても無視することはできません。

どんなによいプラグインを買っても、

テンポは音楽におけるもっとも重要な要素です。

 

その要素を意識できるようになると

音色作りから選び、演奏技術の上達が格段に上がります。

 

このテンポで「なぜその音色変化なのか?」

神々は細部に宿るといいます。

細かいところに意識を向けられる審美眼の一つとして

テンポを意識してみるのはいかがでしょうか?

 

コメントを残す