サブベースの低域の迫力が足りないと感じたことはありませんか?超低域をしっかりと出力したいけれど、どのプラグインを選べばいいのか迷っている方も多いのではないでしょうか。
低域がいまいちどっしりとしないんだよ
そんなときはサブハーモニックシンセを使うと良いかもよ!
そんな方々におすすめしたいのが「SSL Sub Gen」です。SSL Sub Genは4バンドの独立したマルチサブベースハーモニックシンセと、SSLが得意とする3つのアナログハードウェアのサチュレーション機能とCompressorを搭載しています。
そのため、今までサブベースハーモニックシンセを使ってサブベースを作ってイメージと違う!となっていた悩みも解決できます。
このおすすめサブベースハーモニックシンセサイザーについて、音質や機能性、操作性、安定性、価格といったポイントで徹底的にレビューします。低域のサウンドに悩んでいる方は、この記事がきっと役立つはずです。ぜひ最後までお読みください。
- 20Hz〜160Hzまで1Hz単位で調整可能
- 4バンドの帯域でサブハーモニックを生成可能
- 3つのアナログサチュレーション機能
- サブハーモニックをより細かく調性するコンプレッサー機能
- SSLにしては安い!
- インプットとアウトプットのリンクボタンがほしかった
SSL Sub Gen 概要
メーカー | SSL(solid state logic) |
製品名 | SSL Sub Gen |
特徴 | 最大 4 つのバンドを設定可能なサブベースハーモニックシンセサイザー ローパスフィルターとハイパスフィルターを備えたグローバルフィルターコントロール 帯域ゲイン、中心周波数、幅を設定するための対話型グラフ 生成されたサブベースを試聴するためのバンドごとのソロ オプション カスタマイズされた3つのサチュレーション キャラクター メイクアップゲインとGRメーターを備えた内蔵コンプレッサー 効果を比較できるA/B機能 単一のコントロールからウェット/ドライ信号の任意の組み合わせをブレンド可能 プリセット間を切り替えるときに希望のミックス設定をロックします GUI にマウスを置くと詳細が表示されます クロスプラットフォームのプリセット管理 |
システム | ウィンドウズ Windows 10、11、第 12 世代インテル マック OS: ビッグサー、モントレー、ベンチュラ このプラグインは macOS のユニバーサル バイナリとして提供され、Apple シリコンのネイティブ サポートを備えています。 |
バージョン | v1.0.15(2023-08-05) |
認証方式 | iLok |
認証数 | 3 |
容量 | 383.7MB(ダウンロードファイル容量) |
マニュアル | 公式サイト英語版のみ(Google Chromeで翻訳可能) |
価格 | 79ドル |
備考 | 目立って使用者がいればその名前やコメントも追記 体験版の有無 アンインストーラーの有無 |
Solid State Logic社のSSL SubGenは、自然なサウンドのベース合成を提供し、音楽制作や映画のサウンドデザインにおける低音の補強と調整が可能なサブベースハーモニックシンセサイザーです。
このプラグインは、音楽制作や映画のサウンドデザインでの低音補強と調整に最適。SubGenの4バンドデザインは、低周波数の制御に優れ、音楽プロデューサーやエンジニアがサウンドに厚みを加えるのに役立ちます。
また、3種類のサチュレーションとドライブ機能で、様々な音色の再現が可能。SSLコンプレッサーとインスタント並列処理により、ダイナミックなミックスが実現します。SubGenは、音楽制作からポストプロダクションまで、高品質な低音を追加する強力なツールとして活躍します。
サブベースハーモニックシンセサイザーとは?
サブベースハーモニックシンセサイザーは、音響信号から新しい低周波成分を生成する電子機器またはソフトウェアプラグインです。このプロセスは、元の信号の特定のハーモニックを分析し、それらよりも1オクターブまたはそれ以上低い周波数で新しいハーモニックを合成することによって行われます。
80Hzのサイン波にサブハーモニックを適用したのが右の画像です。本来はサイン波は倍音を発生しませんが、サブハーモニックを適用するとオクターブした40Hzに倍音が倍音が発生しています。これがサブハーモニックシンセの効果です。
サブハーモニックは基本オクターブ下に倍音を発生させるのが本来の効果ですが、サブハーモニックシンセによっては上記の画像のように高次倍音が発生するものもあり、それらまた特徴の1つになります。
サブベースハーモニックシンセサイザーのメリットと使用例
サブベースハーモニックシンセサイザーは、音響信号から新しい低周波成分を生成する電子機器またはソフトウェアプラグインです。このプロセスは、元の信号の特定のハーモニックを分析し、それらよりも1オクターブまたはそれ以上低い周波数で新しいハーモニックを合成することによって行われます。
- 低音の強化:サブベースハーモニックシンセサイザーは、元の音源に存在しない低周波成分を追加することができるため、低音の強化や拡張に使用されます。これにより、音楽や映画のサウンドトラックに深みと力強さを追加することができます。
- 音楽制作: 音楽プロデューサーやミキシングエンジニアは、ドラム、ベースギター、シンセサイザーなどの楽器に対してサブハーモニックシンセサイザーを使用することがあります。これにより、楽曲に迫力のある低音を追加し、リスナーに感じさせることができます。
- 映画やゲームのサウンドデザイン: サブベースハーモニックシンセサイザーは、映画やゲームのサウンドエフェクトにも使用されます。爆発、地震、重い機械などの効果音に深みと振動を追加するために使われることがあります。
- 音質の修復: 古い録音や品質の低い素材に対しても、サブハーモニックシンセサイザーを使用して低音を補強することができます。これにより、録音の全体的な音質を向上させることが可能です。
サブベースハーモニックシンセサイザーは、音楽とエンターテイメント産業において多岐にわたる用途を持っており、クリエイターにとって重要なツールとなっています。低音のコントロールと強化が求められるあらゆるシーンで、この技術は効果的に使用されています。
SSL Sub Gen レビュー
それでは具体的なレビューをしていきたいと思います。レビュー内ででの帯の色には次のような意味合いがあるので参考にしてください。
- 青帯はメリット
- 赤帯はデメリット
- 緑帯はその中間
音質
4
しっかりとしたローエンドでトラックに厚みと深みを与えられる
SSL SUB GENによるサブベースハーモニックを与えられたトラックは重みと存在感が増します。音楽ジャンルはとくに選びませんが、映画音楽のような重厚なサウンド、ラウドなロックやEDMにヒップホップなどのローエンドに潤いを与えてくれます。
サブベースハーモニックシンセはいくつもありますが、音質面ではローエンドのにじみみたいなものが少なく、クリアなサブベースハーモニックを生成できるので、透明感のあるモダンなサウンドを作り上げあられるのは大きな魅力です。
また詳しくは機能性の項目で解説しますが、SSL独自のドライブ機能とそれらを補う3つのサチュレーション機能によって生成されたサブベースハーモニックサウンドに彩りを与えることができます。
そしてそれらをコンプレッサーで整えることで、タイトからブーミーまでサブハーモニックまで様々なサブベースハーモニックを作り上げることができます。
機能性
4.5
最高のサブハーモニックを出力するための3つの機能
SSL SubGenには他のサブベースハーモニックシンセにはない魅力が3つあります。1つ目は独立でON/OFFが可能な4つのバンドです。それぞのれバンドは20Hz〜160Hzまでの間で自由に設定が可能であり、WIDTHで周波数の帯域の幅を調性可能です。またそれらの出力量を-60〜+12dBまで調性可能なので、ピンポイントなサブハーモニックを生成できます。
サブベースハーモニックシンセで有名あBrainworksのSubsynthも複数の帯域を調性できるサブサブベースハーモニックシンセです。しかし、Subsynthは周波数が固定されており、その固定された中ノブを動かすことで量感を決める方式です。
サクッとサブベースハーモニックシンセを作りたい調性したい場合には便利ですが、もう少し細かく調性したい場合はSSL SubGenの方が使いやすい印象があります。
実際比較すると、近い設定にしても、SSLの方が余裕が感じられます。
とくにDRIVEとCompressorの機能は秀逸でSubsynthのよりはるかにサブハーモニックを細かく調性できます。
例えば、BAND4で60Hzと設定し、BAND3でも60Hzと設定して、ゲイン量を調性するとより深みのあるサブハーモニックサウンドを作り出せるようなこともできます。
つぎにSaturate and DRIVEです。トーンとキャラクターを追加するためのゲイン補正DRIVEコントロールでサチュレーションにはベース、キック、プレの3つのサチュレーションから選択可能です。
BASS | 1970年代風のドライブ感を持つベースサウンドを再現 | ベースがミックスの中でより存在感を持ち、 他の楽器との相互作用を強化 |
KICK | 1960年代や1970年代のキックドラムの歪みを再現。 | 軽いハーモニクスと微妙なオーバートーンを追加しキックドラムがよりパンチを持ち、ミックスの中で際立つ |
PRE | 1950年代のバルブスタイルのオーバードライブを再現 | ベースやキック以外の音源に最適で、ギターやボーカルなどの楽器に温かみやビンテージ感を追加 |
最後はCompressorです。このコンプレッサーは通常のエフェクトのコンプとうにあるようなスレッショルドやレシオ、アタック、リリースといった機能はありません。
コンプレッサーはシンセサイザーの音量の時間変化を調性するADSRのD(ディケイ)に相当するもので、右に回すと音が短くなり、左に回すと音が伸び続けます。
操作性
4
各バンドにはオーディション機能が搭載
SSL SubGenの4つのバンドにはオーディション機能が搭載されているので、設定した周波数のサブハーモニックをソロにして確認できるのは便利です。
また最近の設定の1つ前に戻る/進む、A/B比較機能、厳選されたプリセット(デフォルトプリセットも含む)などもあり、かんたんな操作で極上のSSLサブハーモニックサウンドを堪能できます。
ただ、個人的な要望として、サブハーモニックは出力に大きな影響を及ぼすため、INPUTとOUTPUTをリンクできるリンクボタンがあればより効率的な音作りができたように感じます。
安定性
4
CPU負荷は低くて安定
オーディオトラック(キック)に1つだけSSL SubGenを挿した状態の負荷が次の画像になります。
マルチコアへの分散も効いているので負荷の高さはあまり気にする必要はないように感じます。
CPU負荷計測環境
パソコン Macmini2018
CPU Corei7(i7-8700B)6コア
HT使用時12コア 3.2GHz/ターボブースト(TB)使用時4.6GHz
メモリ 32GB
システム OS12.6.1 Monterey
Audio/IF Focusrite RED 8PRE
バッファー 256
DAW LogicPro10.7.7
48kHz/24bit
再生ストレージ SSD
価格
4
SSLとしてはリーズナブルな価格設定
SSL SubGenの価格は79ドルと価格設定が高めのSSLにしてはリーズナブルといえます。
Leapwing Audio | SSL | Brainworx |
ROOTONE | SSL SubGen | bx_subsynth |
218.90ドル | 79ドル | 44ドル |
有名なサブベースハーモニックシンセと比較しても決して高いすぎる印象はありません。
それでいて、4つのバンドで細かくサブベースハーモニックシンセの周波数及び、出力量やバランスを細かく調性でき、なおかつSSLクオリティを得られるわけですから、低域の貧弱さや迫力に欠けるということで悩んでいる人には十分購入する価値はあります。
PluginBoutiqueで購入すると月替りプラグインが無料でもらえます。無料と行っても100ドル相当に売っているプラグインがもらえるのでかなりお得です。
9月の無料特典はAudiomodern Loopmix Lite または Mastering The Mix の How To Stem Master A Song eBook の無料版
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PluginBoutiqueでの具体的な購入方法はこちらの記事が参考になります!
SSL SUB GENに関するFAQ
- SSL SubGenの主な機能は何ですか?
-
SSL SubGenはサブベースハーモニックシンセサイザープラグインで、低音周波数の強化や追加、音源の質感やキャラクターの強化など、さまざまな音楽制作やミキシングのニーズに対応します。
- SSL SubGenはどのような音源や楽器に最適ですか?
-
キックドラム、ベースギター、シンセベースの低音周波数の強化や追加に適しています。また、薄く響くスネア、トム、ストリングスなどの楽器にも使用できます。
- SSL SubGenと他の同様のプラグインとの違いは何ですか?
-
SSL SubGenは、独自のサチュレーションタイプやSSLコンプレッサーなど、Solid State Logicの高品質な技術を取り入れています。これにより、他のプラグインとは異なる質感やキャラクターを音に追加することができます。
- イコライザーで低域をブーストするのと何が違うの?
-
サブハーモニックシンセは音として存在していないところにシンセ波形(サイン波)を生成し補うことを目的としています。そのため低域に音が存在していないものをイコライザーでいくらブーストしてもノイズ成分しか上がらないのが大きな違いです。
まとめ
SSL SubGenを使用した印象として、SSLらしい音質なので、音質面で何か劣化を感じるなどの心配は皆無です。また機能性に関しては最大で4つのバンドを調性できるのはSSL SubGenだけなので、購入メリットは大きいです。
操作性に関しては、それぞれの機能性を十分にマニュアルを理解できる操作性なので初心者であってもそれほど困ることはありません。
安定性に関してはマルチコアへの負荷分散も効いているのでソフトシンセを立ち上げたまま使用しても問題無いレベルです。
最後の価格ですがSSLの製品の多くは130ドル以上が基本であり、79ドルという価格はSSL的にちょっと価格設定に挑戦している印象があります。この価格で4バンドのマルチバンドサブハーモニックサウンドを生成し、生成したサブハーモニックにSSLのお得意のサチュレーション機能を3つ搭載し、それらにコンプでサブハーモニックの音の長さを細かく調性できるわけなので、かなりお買い得な印象です。
Subsynthを所持している人であっても比較した通り、より細かくサブハーモニックを調性したい場合はSSL SubGenの方が圧倒的にやりやすいです。
ただ、一点注意したいのは、音色によっては望ましくないサブベースが出てしまうこともあるので、ベースとキックの役割を考えながらサブベースを作るのが重要です。
低域に迫力がない!、もっと低域に迫力を与えたい!そんな人にはSSL SubGen強くオススメします。