音楽制作でのマルチバンドコンプレッションの調整に悩んでいませんか?私もかつて、そのような問題に直面していましたが、SSL G3 MultiBusCompプラグインを使ったおかげで、その悩みは一掃されました。
その理由は、SSL G3 MultiBusCompは、マルチバンドコンプレッションの機能性と音質の両方でとても優れているからです。
その精緻なコントロールが、各バンドのダイナミクスを個別に調整することを可能にし、あなたのミックスに深みと透明感をもたらします。このプラグインの使用によって、音楽制作のプロセスが劇的に向上し、プロフェッショナルなサウンドが手軽に実現できるようになります。
その使いやすさと高いカスタマイズ性から初心者からプロまで、誰でも簡単に使いこなせる設計で、あなたの音楽に完璧な仕上げを提供します。SSL G3 MultiBusCompプラグインで、音楽制作の新たな可能性をぜひ体感してください。
- SSLクオリティのマルチバンドコンプ
- かんたんな操作性
- 音作りに貢献する操作性の良さ
- コスパがあまり良くない
SSL G3 MultiBusComp 概要
メーカー | SSL |
製品名 | SSL G3 MultiBusComp |
特徴 | クラシック SSL の「Glune」効果 視認性の良いパラメータリンク SSLオーディオインターフェイスに搭載されている4Kドライブ を装備 強力なサイドチェインとフィルタリング 各帯域を個別に聞くことができきるオーディション機能 |
システム | すべてのテーブルタイポグラフィはMサイズにする |
バージョン | v1.0.12(2023-07-31) |
認証方式 | iLok認証 |
認証数 | 3 |
容量 | 83.9MB(AUプラグイン容量) |
マニュアル | (Google Chromeで翻訳可能) |
価格 | 199.99ドル |
備考 | 体験版あり(機能制限なし14日間限定) |
SSL G3 MultiBusCompは、ミックスのプロフェッショナルな仕上げを求める音楽クリエイターにとって欠かせないツールです。
SSL G3 MultiBusCompは名前の通り、SSL Native Bus Compressorを3つの独立した周波数帯域で、扱えるようにしたマルチバンドコンプでサウンド面ではSSLの伝説的な「Glue」効果を提供し、あなたの音楽に深みと魅力を加えます。
このツールは、強力なサイドチェーン、直感的な操作、バンドごとの特別なハーモニックドライブオプションを備えており、プロフェッショナルなミックスとマスターのための理想的な選択肢です。数十年にわたり業界標準とされているSSLの技術が、あなたの音楽に洗練されたタッチを提供します。
G3 MultiBusCompの高度な機能により、選択した設定間で自動的に調整が可能。これにより、作業時間を大幅に削減し、効率的にプロジェクトを進めることができます。特定の周波数にキャラクターと暖かみを加えることで、完璧なダイナミックコントロールを実現します。
マルチバンドコンプレッサーとは
マルチバンドコンプレッサーは、音響信号を複数の周波数帯域に分割し、それぞれの帯域に対して個別に圧縮処理を行うオーディオエフェクトの一種です。シングルバンドコンプレッサーが全体の音量を一括して調整するのに対し、マルチバンドコンプレッサーは各帯域ごとに異なる設定を適用できるため、より細かいコントロールが可能です。
マルチバンドコンプにはそれぞれ以下のようなメリット・デメリットが存在します。
メリット | |
個別調整可能 | 各周波数帯域を個別に調整できるため、音楽のバランスを微調整できます。 |
音質向上 | 低域や高域など、特定の部分を強調または抑制することで、全体の音質を向上させることができます。 |
柔軟性 | 異なるジャンルやスタイルの音楽に対しても、柔軟に対応できるため、多岐にわたるプロジェクトで使用できます。 |
デメリット | |
操作の複雑さ | 各帯域の設定が必要なため、操作が複雑で初心者には取り扱いが難しいことがある。 |
自然な流れの損失 | 設定を誤ると、音楽の自然な流れや一体感を損なうことがある。 |
コスト | 高品質なマルチバンドコンプレッサーは、コストがかかることがあるため、予算に応じた選択が必要です。 |
マルチバンドコンプレッサーであるG3 MultiBusCompを使うことでより、音楽のバランスを微調整し、全体の音質を向上させることが可能になります。
SSL G3 MultiBusComp レビュー
音質
Glue感がありながらクリアでスッキリとしている
G3 MultiBusCompはすでにリリースされているSSLのBusCompと同様の音質を保持しています。BusCompといえばGlue効果が有名であり、Glue効果のおかげで楽器同士の密着度が高まり一体感が生まれより聞きやすいパワーのあるミックスになります。
コンプレッションの特定の側面と、音楽の異なる要素を一緒にする能力の組み合わせによって生まれます。この効果は、ミックスが一つの統一された全体として聞こえるようにするため、音楽制作において非常に重要です。
今回のデモではG3 MultiBusCompとLogic付属のマルチバンドコンプ「MultiPressor」としてG3 MultiBusCompのシングルバンドの立ち位置となった。SSL Native BusComp2との比較してみました。
まずは何も通していない状態、次に、G3 MultiBusCompを通した状態、次にMultiPressor、最後にSSL Native BusComp2という順番です。
基本ゲインリダクション4dB程度、設定数値もほぼ同じです。
まず、MultiPressorと比較した場合、一番の違いは、低域のバンドの処理の違いです。最も低いバンドの上限を120Hzにしましたが、MultiPressorでは全然違います。
この理由はMultiPressorはクロスフェードの値のカーブの角度がかなり緩やかなのが原因です。
G3 MultiBusCompのカーブはおよそ24dB/octに対してMultiPressor 6dB/octになります。
このカーブによって周波数帯域に限定した処理が違ってくるので、パラメータの数値を同じにしても音が変わってきます。これらの違いは良し悪しで語るのではなく、その違いを理解することで両者は最適なツールになります。
他のプラグインのときにも応用が効きそうだ!
機能性
4Kドライブ機能でさらに使える音質に
G3 MultiBusCompにはSSLのミキサーである4000シリーズのドライブ回路からインスピレーションを得たドライブ機能が 搭載されています。これにより信号のダイナミックなコントロールを維持しながら、ミックスに温かみと個性を加えることができます。
defaultではOFFの状態、ONにした状態(パラメーター数値1.0)が下記の画像になります。
ただ、画像の通り1dB程度のゲイン差なので想像しているより効果は小さいと感じる人も多いでしょう。
次の動画ではピンクノイズを再生しながら、それぞれの4KスイッチのON/OFFをスペクトラム・アナライザーを表示しながら、確認してみます。動画の音量にご注意ください。
G3 MultiBusCompの設定値によってはもう少し変わってくると思いますが、そこまで大きな差ではありませんし、集中して聞き取るレベルの違いです。
ただONにすると独特な回路感的なニュアンスが加味される雰囲気があります。個人的にはMidで4KスイッチをONにして5くらいで使うのが好きです。
帯域ごとにパラレル設定が可能
G3 MultiBusCompのマルチバンドコンプにはそれぞれの帯域毎にMIXパラメーターが搭載されています。MIXパラメーターは基本100%がデフォルト値ですが、値を下げることで原音がミックスされるパラレル設定なので、特定の帯域でのコンプレッション処理がさらに柔軟かつ繊細に行えるようになっています。
インプットとアウトプットをリンク可能
G3 MultiBusCompではインプットとアウトプットをリンクできます。これにより、圧縮時の音量差自動で調整してくれるので便利です。
HQモードについて
G3 MultiBusCompには下部の項目にHQと書かれた部分があります。HQモードはオーバーサンプリングモードの別名です。HQボタンをクリックすると点灯し、HQモードで作動します。
HQモードを作動すると超高域がロールアウトします。
オーバーサンプリング時の高域ロールアウトが良いか悪いかは、その使用目的や状況に依存します。エイリアシングの抑制が目的であれば、高域ロールアウトは有用な場合があります。しかし、高解像度の音質が求められる場合には、高域ロールアウトが音の詳細を損失させる可能性があると考えられます。
使用してみて、音質差に意味を見出すかどうかが重要であり、音質や機能性を理解しないまま闇雲に使う必要性はそこまでないように感じます。
ただHQモードを作動させるとCPU負荷が高くなるので注意が必要です。
A/B比較ボタンUNDO REDO機能
G3 MultiBusCompに限らず最近のSSLのプラグインでは、設定したパラメーターを変更しても1つ前の設定値に戻せるまたは進めるUNDO REDO機能や、異なる2つの設定値を即座に変更して比較できるA/B比較ボタンが搭載されています。
適切なミックスは正しい比較から始まると思っているので、A/Bボタンを使うことで、よりベストな設定を追い込めます。
プリセットに関しては重要視しているdefaultプリセット用意されています。またプリセットの数としてはそこまで多くなく、あくまでガイドライン的な意味合いとして使ってほしい印象です。マルチバンド系となるとよりピンポイントの処理が必要になってくるので、プリセットありきで使う必要はそこまでないと感じています。
ただ、ストリングスとボーカルというプリセットは割りと参考になる部分も多い印象です。
操作性
各帯域のソロが確認しやすいSolo機能が2つあるのが便利!
G3 MultiBusCompはマルチバンド毎の音質をソロにして聴くことができるオーディション機能を搭載しています。そして個人的に便利だと思ったのは
このスイッチが2つあることです。1つは、ヘッドホンマークをしている部分、もう一つは下部のサイドチェインの設定項目にも小さくヘッドホンマークが存在しています。これよく考えられています。というのも、サイドチェインを操作して「よしソロにして確認しよう!」と思ったらマウスカーソルを上の方まで持っていくのは割りと不便です。
音を決めるのにはできるだけスピーディに決めたいところ!そんなエンジニアの気持ちをしっかりと汲み取った操作性及びGUIデザインはさすがです。
とにかく、これ触ってみるとここにオーディションボタンがあるのとないのとでは操作性の良さは雲泥の差です。
インストール・アップデートがかんたん
G3 MultiBusCompおよびSSLのプラグインは1つのランチャーソフトでかんたんにインストール及びアップデートが可能です。
今となってはランチャーソフトでインストールするのも増えてきていますが、SSLのランチャーソフトはアップデートボタンやインストールボタンを押すと専用のインストーラーが立ち上がらずに、ランチャー内でインストールを完結してくれます。
安定性
G3 MultiBusCompをオーディオトラックに1つだけまたは複数(5つ以上)挿した状態の負荷が次のようになります。
CPU負荷の一瞬を切り取った画像なのですが、ほとんど1つのときと複数使用の場合で負荷はほとんど変わりません。このレベルの負荷であれば、ソフトシンセと併用しても問題レベルだと感じます。
ただしHQモードで起動させた場合はCPU負荷が多少高くなるので、音質と操作性のバランスを考えながら使用するのがよいでしょう。
CPU負荷計測環境
パソコン Macmini2018
CPU Corei7(i7-8700B)6コア
HT使用時12コア 3.2GHz/ターボブースト(TB)使用時4.6GHz
メモリ 32GB
システム OS12.6.1 Monterey
Audio/IF Focusrite RED 8PRE
バッファー 256
DAW LogicPro10.7.7
48kHz/24bit
再生ストレージ SSD
価格
ブランドバリューは納得した人だけ購入できる価格
G3 MultiBusCompのリリース価格は199ドル、近年のプラグイン市場の価格としては正直安くない印象です。
しかし、品質の性能の向上や信頼性、ユーザーエクスペリエンス(快適な使用感)、最新の技術機能、独自性のあるブランドなど、SSLからでしか得られない体験があるのは間違いありません。
同じパソコンであってもPCとMACではその製品から得られる満足度は違うように、やはりSSLのブランドに魅了される世界があっても私は良いと思っていますし、実際好んで私は使っています。
気になる人は体験版を使ってみるのがおすすめですし、SSLでは14.99ドルでリリースされているプラグインを使い放題のサブスクリプションも提供しているので、そちらを使ってみると良いでしょう。
PluginBoutiqueで購入すると月替りプラグインが無料でもらえます。無料と行っても100ドル相当に売っているプラグインがもらえるのでかなりお得です。
9月の無料特典はAudiomodern Loopmix Lite または Mastering The Mix の How To Stem Master A Song eBook の無料版
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PluginBoutiqueでの具体的な購入方法はこちらの記事が参考になります!
SSL G3 MultiBusCompに関する動画
ここではSSL G3 MultiBusCompに関する公式動画を紹介します。
SSL G3 MultiBusCompに関するFAQ
- G3 MultiBusCompを試したいのですが、無料で試用する方法はありますか?
-
G3 MultiBusCompは14日間の無料試用版が提供されています。
試用版をダウンロードしてインストールし、DAWを起動して「Try」ボタンをクリックすると、無料試用が開始されます。iLokアカウントへのログインが必要になる場合があります。
- サイドチェーンとフィルタリングのカスタマイズ
-
G3 MultiBusCompでは、サイドチェーンフィルターをカスタマイズして特定の周波数に対する応答を強調または減少させることができます。バンドクロスオーバーと外部サイドチェーンからサイドチェーンフィルターを切り離し、異なる周波数帯域または完全に異なる信号からダイナミクスを駆動することができます。
- プラグインのインストールと管理方法について
-
SSL Download Managerを使用してSSLプラグインをインストールおよび管理できます。SSLアカウントにログインして開始できます。オフラインインストーラーについては、FAQページを参照してください。
まとめ
G3 MultiBusCompはSSL NativeBusCompをマルチバンド化したマルチバンドコンプレッサーであり、音質面では4kドライブ機能を搭載したり、サイドチェインの機能が強化されました。
音質面ではSSL Native BusCompのときに感じたクリアで少し腰高な感じになる雰囲気はそのままにマルチバンド化した印象です。Glue効果については好みの分かれるところもあるかもしれませんが、SSLプラグイン特有の雰囲気&クオリティはしっかりと保たれています。
使ってみてよかったのは、オーディション機能のソロボタンが痒いところに手が届くレベルに配置されていること、そのおかげでより早くより楽しく音作りができました。
SSLの音が大好きでSSLのプラグインはサブスクで使っているほどの人なので、今回のG3 MultiBusCompもすぐに使えるようになったのはサブスクのおかげです。
単体価格としては決して安いとは言いづらいものがありますが、しっかりとしたブランドだけにその価格に意味を見いだせるならば十分買いだと思います。