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 SSL Native Vocalstrip 2 レビュー 驚愕のボーカルサウンドへの道標

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歌声を聞いて感動する!その裏には言葉の1つ1つがはっきりと効果的にリスナーにとどくように工夫されています。そのためにはボーカルの技術が高いのは言うまでもありませんが、それを最大限に活かすために優れたボーカルプラグインが必要です。

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ボーカルトラックをもっと洗練させられるプラグインがほしい!

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おすすめはこれだよ!

SSL Native Vocalstrip 2は、ボーカルのクオリティを向上させるために必要なコンパンダー(コンプ、エキスパンダー)、ディエッサー。ディプロザー、イコライザー)の一連のツールを1つにしたプラグインです。

UG
  • 元ゲーム音楽屋(NintendoDSなど)
  • 作曲歴20年以上
  • DTM記事執筆500以上
  • ショートアニメ、CM、企業PV音楽を制作
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SSL Native Vocalstrip 2 概要

SSL Native Vocalstrip 2は、世界的に有名なプロフェッショナルオーディオブランドであるSolid State Logic(SSL)が開発した、ボーカルに特化したチェンネルストリッププラグインです。

SSL Native Vocalstrip 2はボーカルサウンドを最適化するプラグインです。Vocalstrip 2は5つの主要なツール(イコライザ、ディエッサー、ディプローザー コンプレッサー、)を一つのパッケージに統合しています。これにより、各ツールを別々に操作する必要がなくなり、効率的かつシームレスに作業を進めることが可能になります。

CPU負荷も低く、ソフトシンセと併用して使っても問題無いレベルです。

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CPU負荷計測環境

パソコン  Macmini2018

CPU  Intel Corei7(i7-8700B)6コア 

HT使用時12コア 3.2GHz/ターボブースト(TB)使用時4.6GHz

メモリ 32GB

システム OS12.6.1 Monterey

Audio/IF Focusrite RED 8PRE

バッファー 256

DAW   LogicPro10.7.7

48kHz/24bit

再生ストレージ SSD

SSL Native Vocalstrip 2 サウンドレビュー

SSL Native Vocalstrip 2を使ってみて思ったのは、コンプ、イコライザーの効果が非常にナチュラルで使いやすいです。SSL Native Channelstrip2のコンプと比較するとSSL Native Vocalstrip 2の方がダイナミクスの管理が行いやすいように感じました。

次の楽曲のボーカルだけに使ってみます。

SSL Native Vocalstrip 2 dry
SSL Native Vocalstrip 2 wet

埋もれていたボーカルが前に出てきたのがわかると思います。

このような処理はダイナミクス系のプラグインを使えばそれほど珍しい効果ではありませんが、SSL Native Vocalstrip 2ではコンプとディエッサーとイコライザーなどが絶妙に絡み合い極上のサウンドに仕立ててくれます。

SSL Native Channel Strip 2との違いについて

SSL Native Channel Strip 2も同じチャンネルストリップのカテゴリなので「SSL Native Channel Strip 2があればSSL Native VocalStrip 2は必要ない」と思うかもしれませんがそんなことはありません。

SSL Native Vocalstrip 2はボーカルに特化したチャンネル・ストリップでありSSL Native Channel Strip 2とは2つのポイントで明らかな音質の違いが見る蹴られます。

まず1つめはコンプレッサーです。

SSL Native Channel Strip 2はコンプレッサーのかかり具合がSSL Native Vocalstrip 2よりシビアなため、アタック時の調整が難しく感じるかもしれません。

続いてイコライザーのブースト感です。

次の例では同じ8.1kHzを10dBブーストしてみた結果です。両者の設定はイコライザーは同じでコンプに関してリダクション量を同じしています。

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SSL Native Channel Strip 2
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SSL Native VocalStrip 2

数値的には8.1kHzをベル・モードにして10dBブーストています。聞けばすぐにわかるようにSSL Native Channelstip 2の方がいかにもかけすぎな印象の音になるのに対してSSL Native Vocalstrip 2はボーカルの空気感だけをピンポイントで狙ったような音質になっているのがわかります。

このEQの質感はボーカルだけに限らずどのパートにかけても気持ちよくハマります。

これらの結果をスペクトラム・アナライザーで見てみると次のようになります。

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緑ががSSL Native Vocalstrip 2で白がSSL Native Channelstip 2です。音的には明らかにSSL Native Channelstip 2の方がブーストされている感があるのですが、実際はSSL Native Vocalstrip 2の方が上がっているのです。

ここまでの音質差だと自分が触っているイコライザーの周波数帯域を間違っているのは?と思ってしまいます。

今回のボーカルの素材がそこまで高域が含まれているわけではなかったので素材によって音質はよりアクティブな変化を起こす可能性があります。

操作性&機能性

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SSL Native Vocalstrip 2の音声信号は、左から右に流れていきます。画像でいうと、コンパンダー、ディエッサー、ディプローザーそしてイコライザーです。

これらは下にあるタグの矢印ボタンをクリックすることで自由に並び方が可能です。

それぞれの機能には視認性の高いアナライザーを完備しているために視覚的にもその効果を確認できるため、かけすぎ等を未然に防ぐことができます。

SSL Native Vocalstrip 2が他のチャンネル・ストリップと違うユニークなポイントはde-ploserの搭載です。

de-ploserはポップガードが防ぎきれなかったポップノイズを防いでくれる機能です。

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ディエッサーは1kHz〜20kHzの高域専用のダイナミックイコライザーであるのに対して、ディプロザーは20Hz〜250Hzの低域専用のダイナミックイコライザーです。

ディプロザーはボーカルレコーディング時に必要な破裂音を防ぐポップガードの役目に近い機能を持っています。

しかし、意図しない破裂音が入ってしまうことがあり、その破裂音を取り除くことができるのがde-ploserというわけですが、これボーカルだけに限らずギターやベースなどかぶりを抑えたい楽器にも使えます。

そこでこれをベース等に使えるのではないかと思って使ってみるとなかなかユニークな使い方が可能になります。

de-ploser dry
de-ploser wet

ベースとキックの棲み分けがde-ploserで可能になります。すべてがすべてうまくいくわけではありませんが、使える機能のように感じました。

イコライザー効き方が非常に好みで、特に8kHzのブーストしたときの質感は気持ちよく上がってくれます。イコライザープラグインはカーブと上がり方で個性がでるのですが、好みにはまらないといつまでも「イメージと違う!」と悩む原因になります。

ちなみにLogic Pro付属のEQで同じ帯域をブーストすると次のようになります。

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Logic Pro

SSL Native Vocalstrip 2でも同じ周波数をブーストしてみます。

SSL Native Vocalstrip 2

これは完全に好き嫌いの世界ではありますが、SSL Native Vocalstrip 2の方がLogic Proよりマイルドで耳に痛くない優しさがあります。

ブースト幅が10dBとあまりここまで大げさな設定にすることはないですが、これだけの使い方をしてもSSL Native Vocalstrip 2のイコライザーセクションは紳士的な振る舞いをしているように感じます。

音の作り込みで重要なのは比較です。それぞれの音の違いをしっかりと比較し、そこから検討することで音作りは上手になります。SSL Native Vocalstrip 2では、両者の違いを比較できるA/B比較機能ボタンを搭載しています。

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また、「今の音よかったのにパラメーターを変更してしまった!」というときのためにUndo/Redo機能もあるので、すぐに1つまえの状態に戻れるのは地味ながらにありがたい機能です。

各セクションのノブの位置は数値表示が可能です。そしてダブルクリックすることでテンキーによる数値入力が可能です。

些細なことですが、数値入力をする人からはありがたい機能です。

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SSL Native Vocalstrip 2に関するFAQ

SSL Native Vocalstrip 2と他のストリッププラグインとの違いについて

SSL Native Vocalstrip 2はSSLクオリティの有したコンプやイコライザー、ドライブ機能でボーカルトラックのすべてにフォーカスをあてその存在感を最大限に強調してくれます。

SSL Native Vocalstrip 2の利点と欠点について

SSL Native Vocalstrip 2の利点は、まずSSLの伝説的なサウンド品質と信頼性です。音質が良いということは音の方向性が良いということ、また多くのプロスタジオで使われているSSLのサウンドに肉薄する音質なので、レコーディング時との音質さが気になりません。しかし、SSL Native Vocalstrip 2は専用のSSLオーディオインターフェースが必要であることや、他の競合製品と比較して価格がやや高めであるという欠点もあります。

SSL Native Channel strip 2があればSSL Native Vocalstrip 2はいらない?

SSL Native Channel strip 2はチャンネル・ストリップですが、イコライザーなどは使い方が限定されます。またコンプレッサーの音質が違います。なので、お互い足りないところを補えるパートナーの存在になるので可能であれば2つもっておくのがよいでしょう。

SSL Native Vocalstrip 2の使い方のコツについて

SSL Native Vocalstrip 2を上手に使うコツはコンプの設定です。あまり深けすぎずにリダクション量を3〜6dBになるようにすると埋もれずに芯がはっきりとしたボーカルサウンドになります。

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まとめ

メーカーSolid State Logic 
製品名SSL Native Vocalstrip 2
システムマック
macOS 10.15 Catalina – macOS 12 Monterey  
(64 ビットのみ) (AAX フォーマットを除く M1 Mac をサポート)
2.4GHz以上で動作するIntelデュアルコアMac
Rosetta2 経由で Apple Silicon Mac と互換性あり
最低 4 GB の RAM (8 GB の RAM を推奨)
AU、VST2、VST3、AAX ネイティブ

ウィンドウズ
Windows 7 ~ Windows 11 
 (64 ビットのみ)
2.4GHz 以上で動作する Intel Core 2 (または同等の) CPU
最低 4 GB の RAM (8 GB の RAM を推奨)
VST 2、VST3、AAX ネイティブ
認証方式iLok認証
認証数2つ
マニュアル英語版のみ(Google Chromeで翻訳可能)
価格218ドル(メーカー価格)

時間をかけて触れば触るほどSSL Native Vocalstrip 2はボーカルトラックや他の音声トラックの品質を向上させてくれるのがわかります。

使ってみるまでは「普通のチャンネル・ストリップでしょ?」と思っていましたが。Vocalstripというだけあってボーカルに最適化されたパラメーター類の調整はさすがSSLだと思いました。

SSL Native Vocalstrip 2の利点は、SSLの伝説的なサウンド品質と使いやすさです。豊富なプリセットと直感的なインターフェースにより、初心者からプロまで簡単に利用できます。さらに、SSL Native Vocalstrip 2は競合製品と比較しても優れた特性を持っています。

SSL Native Vocalstrip 2はボーカルトラックに魂を吹き込む秘密の武器となり得ます。そのサウンド品質と使いやすさを活かして、あなたの音楽制作に新たな次元をもたらしましょう。信頼性と効果的なボーカルプロセッシングを追求するなら、SSL Native Vocalstrip 2は最適な選択です。

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