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ADAM Audio S2Vレビュー 今までの価値観が一変する音

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自分は今まで何を信じてきたのか…そう思いたくなる音がここにあります。ADAMのS2Vの音がまさにそれです。

壊れるほど聴き込んでもS2Vの魅力は1/3も伝わらない、どこかで聴いた言葉ですが、本当に音が良いです。その程度の語彙力でどんなレビューが書けるのか悩みましたが、私なりのADAM Audio S2Vをレビューを書いてみます。

本記事はメーカー様ADAM Audio(@ADAMAudioJP)様からS2Vをお借りして執筆しました。

UG
  • 元ゲーム音楽屋(NintendoDSなど)
  • 作曲歴20年以上
  • DTM記事執筆500以上
  • ショートアニメ、CM、企業PV音楽を制作
  • 詳しいプロフィール
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ADAM Audio S2Vとは

ADAM Audioのリファレンスモニターのフラッグシップ機Sシリーズ、その中で小規模から中規模のコントロールルームに適したクラシカルな2ウェイ・ニアフィールドモニター。それがS2Vです。

SシリーズはS3V、S3H、S5V、S5H、というラインナップ構成です。機種名末尾のアルファベット“H”はHorizontal=横置き型、“V”はVertical=縦置き型の意味です。

S6X、S7A MK2にもSという頭文字がついていますが、ADAM AudioサイトではMAIN MONITORというカテゴリになっています。

Sシリーズスペック

スクロールできます
S3VS3HS5VS5H
画像画像画像画像
周波数特性32 Hz – 50 kHz30 Hz – 50 kHz25 Hz – 50 kHz22 Hz – 50 kHz
重量(一本)25.0kg26.6kg52.0kg72kg
サイズ(W-H-D)293mm
536mm
380mm
585mm
280mm
380mm
390mm
698mm
520mm
885mm
430mm
500mm
アンプ合計出力RMS):850 W
 Max. SPL: ≥124 dB(ペア @ 1m)
(RMS):1350 W
​Max. SPL: ≥126 dB(ペア @ 1m)
(RMS):1100 W
 Max. SPL: ≥128 dB(ペア @ 1m)
(RMS):1100 W
Max. SPL: ≥131 dB(ペア @ 1m)
ウーファーサイズ​9” ウーファー(HexaCone)2 x 7” ウーファー(HexaCone)​12” ウーファー(HexaCone)2 x 10” ウーファー(HexaCone)
 ドイツ・ハンドメードの高精度なS-ARTツイーターとHPSウェーブガイド
​4” ドーム/コーンハイブリッド(カーボン複合材)
​AES3デジタル入力および拡張オプション
ドイツ・ハンドメードの高精度なS-ARTツイーターとHPSウェーブガイド
​4” ドーム/コーンハイブリッド(カーボン複合材)
​AES3デジタル入力および拡張オプション
ドイツ・ハンドメードの高精度なS-ARTツイーターとHPSウェーブガイド
​4” ドーム/コーンハイブリッド(カーボン複合材)とMPSウェーブガイド
 AES3デジタル入力および拡張オプション
ドイツ・ハンドメードの高精度なS-ARTツイーターとHPSウェーブガイド
​4” ドーム/コーンハイブリッド(カーボン複合材とMPSウェーブガイド
AES3デジタル入力および拡張オプション
価格(Pair)594,000円 (税込)726,000円 (税込)1,650,000円 (税込)1,925,000円 (税込
 ストアロックオンカンパニー
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ロックオンカンパニー
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ロックオンカンパニー
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ロックオンカンパニー
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価格はロックオン調べです

S2Vスペック

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左がA7X右がS2Vです。
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S2Vスペック

  • ドイツ・ハンドメードの高精度なS-ARTツイーターとHPSウェーブガイド
  • ​7” ウーファー(HexaCone)
  • アンプ合計出力(RMS):350 W
  • 周波数特性: 35 Hz – 50 kHz
  • Max. SPL: ≥120 dB(ペア @ 1m)
  • ​AES3デジタル入力および拡張オプション
  • 重量 11.0kg(一本)
  • サイズ346mm x222mm x338mm

A7Xスペック

  • ドイツ・ハンドメードの高精度なX-ARTツイーター
  • ​7” ウーファー(カーボン/ロハセル/グラスファイバー)
  • アンプ合計出力(RMS/Music):150 W/ 225 W
  • ​周波数特性: 42 Hz – 50 kHz
  • Max. SPL: ≥114 dB(ペア @ 1m)
  • 重量9.2 kg(一本)
  • サイズ337 mm x 201 mm x 280 mm

サイズはA7Xと似たようなサイズですが、重量は2kgほど重く、持ち上げてもずっしりときます(下手すると腰を痛めます)

またウーファーが同じ7インチですが、S2Vの方が7Hz低く35Hzまで再生可能です。このたかが7Hzと思うかもしれませんが、とんでもない差があります。

S2Vの価格

お値段一本、225,000円、ペアで451,000円です。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

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お値段以上の価値があるかどうかはこれを欲しているレベルによると思いますが、同価格帯でクオリティの高いモニタースピーカーを探している人にとっては一聴する価値があるように思います。今までの音の情報量と次元の違いを感じ取れます。

そんなに高いのはいらないけどADAM Audioブランドの音がほしい

という人にはTシリーズのT7Vがオススメできます。SシリーズとTシリーズは使用目的がまったく違うのでスペック的に比較すべき点はありませんが、コスパと音質麺のバランスがよく、DTM初心者のモニタースピーカーとしても使えます。

ADAM Audio S2Vのメリット・デメリット

ここでは実際使ってみてよかった点、悪かった点について簡単にまとめてみました。

キック、ベースの音作りのしやすさが8割り増しになる!

再生周波数帯域が35Hz〜50kHzということもあってか、低域の確認のしやすさは未知の領域でした。キックやベースの帯域は視界の悪い海のようなイメージです。それが水深30mまで見渡せるようなほど透き通った世界がS2Vにはあります。

T7Vのときにもチェックしましたが、Logic Proのトーンジェネレーターを使ってどれくらい下が再生されるかをチェックしたところT7Vよりさらに下まで確認することができました。

S2V低音再生テスト
T7X低音再生テスト
A7X低音再生テスト

低い音がしっかりと出るということはベースの最低音E1(41.2Hz)の基音をしっかりと感じられます。頭でわかっていてもいざその音を確認してしまうと、まだまだ自分の音作りの甘さが目立ちます。

また低域の周波数特性に目が行きがちですが、中域の再現でも文句なしで特定の音が埋もれたり飛び出したりすることないのでとても聴きやすいです。

音源の良し悪しを再確認できる情報量が多くポテンシャルの高いスピーカーユニット

S2Vを新旧問わず様々な音源を再生しながら思ったのは「80年代〜90年代の前半」に使われていたデジタルリバーブの平面感です。今まではそれほど気にならなかったのですが、近年のIRリバーブや最新のアルゴリズムリバーブと比べるとリバーブの平面感が目立って聞こえます。

再生環境が良いと「演奏の粗さが目立つ」といいますが本当に粗さも、音質のチープさもよくわかります。しかしそれ故に音の特徴もしっかりと理解できるので音に対してより深い探究心をもつことができるようになります。

正直このような内容を確認するレベルのスピーカーユニットではありませんが、改めて再生環境の大切さをS2Vに気付かされました。

とにかく空間の情報量がずば抜けて高くアンビエンスの距離や部屋の大きさまでも手に取るようにわかります。これは本当に感動します。しかし一方で何の先入観もない妻にA7XとS2Vを聴いてもらったところ、S2Vの音は音の洪水を浴びているようでずっと聴くと疲れる。という評価をしました。それほど一つ一つの音を確認できるスピーカーだということです。

独特のデザインで持ち運び(セッティングががしやすい)

音響的に最適化された重厚なキャビネットというのメーカーの回答なのですが、この角がないデザインのおかげで持ち上げがすごく楽です。持ち上げ時に角が指に当たらないだけで「11kgという重量だけどこんなにも軽く感じるのか」と思いました。一度セッティングしたら頻繁に動かすものではありませんが、音を追求したデザインの副産物はセッティングのしやすさにもつながります。

作曲テンションが上がるDSPプリセット

S2VにはDSPルームチューニングイコライザー搭載が搭載されています。

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液晶画面の下のロータリーノブを使って操作します。

6バンドのパラメトリックイコライザーを使って本体に3パターン保存できるユーザープリセットと工場出荷状態のプリセットとして以下の2つがあります。

  • Pure – ミックスなどでのモニタリングを想定した基本のフラットな特性
  • UNR – リスニングや作曲時のための若干ハイとローを上げた特性

実際聴き比べをしたところ、Pureはできる限りフラットな音質でミックス等で活躍する音です。一方UNRはメリハリの聴いた音で人によっては「わざとらしく聴こえる」という印象を持つ人もいるかもしれません。ですが作曲時にはUNRの方がテンションが上がります。ただこの切替をするのに、スピーカーの背面に回るのは少し手間だと感じます。基本はPureでも文句のつけようがないほど高音質です。

またルームチューニング用のイコライザー設定はPCからS-Controlというソフトを使って設定することが可能です。

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ただこのソフトはS2V購入者のみが使えるもので貸し出しでは使えなかったので使い勝手の詳細はわかりません。ソフトの起動はS2VとPCをUSB接続して使うことになると思いますが、S2Vには一つずつUSB端子があります。そうなるとPCとUSB接続を2本つなぐ必要があるのか?などの疑問が残ります。

DSPが壊れたとき音がでなくなる可能性は??

これは友人が他のメーカーのDSP内蔵スピーカーのDSPが故障したときに音が出なくなり修理に出さなければいけなくなったという話を聴いてS2VもDSPによるトラブルはどうなのか?という疑問があったのでサポートに確認をしたところ以下の回答をいただきました。

DSPが故障してしまった場合、壊れ方にもよりますが、通常は設計上の理由によりスピーカーの修理が必要となります。ADAMの場合、通常の2年間保証に追加して、製品登録で保証を5年間に延長できますので、安心してお使いいただけると思います。また、Sシリーズは厳密な品質管理のもと製造されているので故障は非常に少ないですが、その中でもDSPよりもアナログ領域(アンプモジュールなど)での不具合が主な割合を占めています。

それほど、不安になる必要がないのと、5年保証というのは魅力的です。

ADAM Audio S2V 口コミ

そうそうS2Vユーザーを見つけることはできないので、視聴してみた等の意見を探してみました。

ゆにばすさんとまったくの同意見ですが、「一度聴いたら返したくない」です。

今まで自分が聴いてきた音はなんだったのか?と思うほど新次元の音です。多くの人もまたS2Vに魅了されているのがよくわかります。

まとめ

Tシリーズ、Aシリーズもそうですが、ADAMの音は小さい音量で再生しても音が良いです。しかしS2Vクラスになるとやはりそれなりの音量で再生したいモニタースピーカーです。

とにかく音の見え方が今まで聴いてきたものではなくなります。自分が信じていたものが間違っていた衝撃は悲しくなりますが、新しい音に出会えた感動は大きくS2Vに感謝したくなります。その結果、ミックス作曲すべてをやり直したくなりますが、それもまた嬉しい悲鳴の一つです。

価格的に誰でもオススメできるものではありませんが、お金があるならば投資する価値は大いにあります。

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