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SY99ソフト音源「TGX-99」レビュー

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90年代のデジタルシンセが今熱いです。サンプリングクオリティも今と比べると決して高くないのですが、独特の質感が個性的であると再評価されています。しかし、デジタルシンセは場所もとりますし故障のリスクもあります。そこでそれらをサンプリングして使う方法が主流になっています。

今回紹介するのは90年代にYAMAHAのフラッグシップとして活躍したSY99をサンプリングした「TGX-99」というUVIのソフト音源です。

この音色を上手く使うことで、90年代レトロ感を作り出すことができます。当時使い込みまくあったシンセだけに思い入れも強く。再現率がどれほどのものか興味もあったのレビューをしてみたいと思います。

UG
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SY99とは

SY99とはYAMAHAが1991年に発売されたシンセサイザー76鍵盤にAFMとFMを組み合わせて音色をつくるRCM(リアルコンボリューションモジュレーション)を搭載した当時のモンスターシンセサイザーです。

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76鍵、32音ポリフォニック。RCM音源を搭載している。PCM音源部は8MBのWAVE ROMで、267種類の波形を収録している。0.5MBのバッテリーバックアップされたスタティックRAMを標準装備(最大拡張時3MB)

wikiより

定価420,000円に8MBROM…時代を感じます。当時はこれでも大容量でした。

TMNのEXPOツアーのGetWildの冒頭のシンセベルの音はSY99のプリセットの音です。

プリセットネーム再現率100%w

SY99のプリセットはすべて再現されています。名前も順番も同じです。

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これだけでもぐっとくる人がいると思いますw音色もかなり実機に近いものがあります拡張音源(フロッピーディスクのプリセット)はないみたいです。EXPO GetWildのベルの音Elegantも見事に再現されていますし、ドラムの鍵盤配置も実機と同じになっていますw

内蔵波形はモノラルサンプリング

一部ステレオサンプリングされているものもありますがほとんどはモノラルサンプリングしたものですこれを内蔵エフェクターでステレオ感あふれる音になっていますが、この内蔵エフェクターがよく出来ていてステレオサンプリングかと思うレベルの自然な広がりを出してくれます。

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リバーブはオリジナルから最新のSparkVerbまで

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SY99の実機エフェクターはSPX990クオリティでした。画像はなぜかSY77。個人的にはSPXの画像を貼ってほしかったwSPARKVERBにするといっきに今風の音になります。

SEQアルペジオ機能

実機には作曲する上でのシーケンサはありましたが、アルペジオ等の機能がありませんでした。TGX-99はアルペジオと同一音の長さを調性するゲートSEQ機能があります。

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MASTER機能

8バンドグラフィック・イコライザーにCOMP/GATE機能MASTERコンプリミッタ機能それぞれにプリセットがついているので気に入りのプリセットを使うのもありです。

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レイヤー変更はできない。追記(できました)

実機は1ボイスにつき4エレメント(レイヤー)で構成されていますが、そのあたりの変更はできません。あくまでプリセット再現機ですが、実機にない最大8Voiceを重ねられます。他にもデチューン機能やフィルタードライブで結構音をいじれます。とくに8VoiceDETUNEはシンクリード系の音のようなうねりが作れます。

FM機能がないAWMとして音色エディットが可能です。

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すべてのwaveformがありそうです。

FMはエディットできない

SY99の目玉機能である「AWM(PCM波形)をFMで変調」できるRCMもAFM(SY99)99に搭載されているFM音源)もエディットはできません。ここがいじれたらとんでもないソフト音源になってしまいますが…値段的にも技術的にも「できなくて当然だよね」という感じですw

アナログ系の音が結構太い!

シンセベース系のLowがかなり出てきます。最近楽曲にも使えるレベルの音です。

音にばらつきがある

これはハードを触り込んでいないと気づきにくいのですが、TGX-99は音にばらつきがあります。気になるものもあれば我慢できるものあります。とくに目立つのがSAX系ですが、まぁここはそれほど使わない音源なのできになりませんw

まとめ

使いまくっていたひともまたはほしかったけど買えなかった人もTGX-99を使えば懐かしいあの時代に戻してくれますwちなみにTG-500/SY85を再現した「TGX-85」も一緒に買いました。こちらもいつかレビューを書いてみたいと思います。

最近の音源のように派手さはありませんが、この時代は少ないメモリの中でいかに「らしく」きこえるかを追求した音が多く、そのため個性に溢れています。メインではなく隠し味でもないその間を補完するという使い方にはまさにもってこいの音源かもしれません。SY99ユーザーだった人はプリセットを楽しむだけでも購入価値はあるかもしれません。

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