DTMでの上達を目指す初心者からプロまで、毎日たった10分の練習で成長を実感できる方法を紹介します。
作曲、編曲、耳コピに必要なコード進行、メロディ作り、ドラムパターン、ベースラインの制作など、音楽制作の全ジャンルにわたる基本要素を効率的に学べるこの練習法は、忙しい日々の中でも継続可能。
ギターやピアノなどの楽器演奏、DAWを使った作業、さらには音源選びやフレーズのコピーなど、DTMに関するあらゆるスキルアップに対応。習慣化することで、やる気やモチベーションを維持しながら、コード知識や演奏技術、音楽理解を深め、最終的には自分だけの完璧な作品を完成させる力を養います。
10分DTMの正体は習慣
人が有事のときにどんな行動するかご存知ですか?それは習慣です。アマンダリプリーというジャーナリストが書いた「生き残る判断 生き残れない行動」という本の中で9.11で助かった人とそうでない人の違いについて
「有事を想定した避難訓練を繰り返し行っていた人は全員生き残れた」という一節があります。
これこそ習慣のなせる技です。どんなに頭が良くても習慣化されていない行動はできないというのが人間の本能です。
さてこれをDTMに当てはめると常にDTMに触れるというのが習慣になるわけです。
いやいや、DTMが有事とかって大げさでしょww
UGさん頭おかしい(有事とゆーじーギャクなの?)
たしかにDTMは命に関わる有事ではありませんが、普段とは違う行動をするために頭を切り替える必要があります。これはちょっとした有事として扱ってもそれほど間違いではないと私は考えます。
つまり「今日はやる気があるからいっぱいやろう!」ではなくとりあえず10分は触る。という習慣をつけることこそDTM成長(上達)のファーストステップだということをお伝えしたいのです。
そして大切なのは、まず10分という時間間隔を身に着けてください。この場合スマホなどのタイマーを使うのがよいでしょう。私は毎日25分という区切りで作曲をしています「えっ?もう25分」という感覚があります。
何度もお伝えしますが「今日はやる気があるからいっぱいやろう」と行動するとその反動でやらないときにモチベーションがさがってしまいます。10分から得られるのは「習慣」です。まずはしっかりと時間を測って行動してみてください。
上達するとはどういうことか?
上達とは昨日の自分ができなかったことができるようになったことを実感した状態のことを示します。
別に昨日でなくても数時間前でも構いません。要するに「できなかった自分ができるようになった」と思えればクオリティ的な部分は除外して上達といえます。
「ただうまくなりたい」というのではあまりに抽象度が高すぎて何から手をつければいいのかわからない状態です。
そこで上達のためには具体的で作曲ができていることを実感できるためには必要なものを認識する必要があります。
これらを一言でまとめると「できなかったことに気づく」ということです。この気づきの数が成長に大切なのです。
上達と理解
成長が速いDTMerはこの2つを意識しています。
上達とは技能が進んでうまくなること。という意味があります。そして上達の前には、「それが何であるか?」という認識が必要になります。例えば、作曲に必要なことを「認識」します。コードとか、メロディの作り方や打ち込み方法ですね。
この状態はそれが必要であることをぼんやりながらわかったということですが、理解のプロセスではありません。ちなみに理解とは物事のすじみちをさとること。わけを知ること。物事がわかること。「文意を―する」という意味があります。
認識に話を戻すとDTMerが「ただなんとなく作曲本を読んだだけの状態」はあくまで情報を認識した状態です。多くのDTMerが作曲本を読んだらなんだかできそうな気持ちになるのは「必要なことがわかった」という認識が「理解できた」とごちゃごちゃになるからです。
みなさんも身に覚えないですか?w
「認識した情報を使って行動に起こす」ここでは作曲をするわけですね。それがある程度できるようになってくると、それは情報が認識から理解に変わった証拠になります。
「そうか!わかった」という瞬間です。そして、それがある程度簡単にできるようになってくると、比較する状態と比べて「上達」を実感できます。一度理解できたことは忘れにくいのですが、あくまで作曲できるようになった一面を理解したに過ぎません。
その情報を使い続けないと脳は「最近、DTMについて意識してないな。重要じゃないんだな。忘れてしまおう」となります。
これは脳が常に「今一番やりたいことを優先する」という目的で動いているからです。
そこで脳に「DTMは覚えるのは大切だよ」と教えていくことで脳は「まじで!じゃあ覚えるわ。コード進行っていうのは…ふむふむ」みたいな学習が始まり、それを理解することで作曲のプロセスに入っていけるわけです。
認識は「なるほどねー」
理解は「そうかわかった」
たくさん時間かければうまくなるの迷信
ギターを6時間練習した!いや8時間練習したとかけた時間を強調する人がいますが、人の集中力はそんなにも持ちません。人間の集中力は90分が限界と言われています。
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教育系の子供番組は15分、小学校の授業は45分、大学の講義は90分ですから、納得がいきます。
これを気にせずに動き続けることは可能ですが、どこかで惰性が発生します。それでも6時間も練習できるのであれば大したものではあります。
たしかにある程度の時間をかけることで得られる上達はあります。しかし、大切なのは少しでも速く上達して自分の曲で多くの人を感動させて、自分も幸せになることではないでしょうか?
時間とは上手くなるための目的ではなく手段です。8時間かけたというところを目的にしてしまうとただただ時間を浪費するだけになりかねません。もし3時間で同じ成果を出せるならそっちの方がよいと思いませんか?
必要以上に時間をかけない方がいい理由
上達するためにすべきことを選択して行動することです。しかし、この「選択」実はものすごく集中力を使います。どれから手を付けていいかわからない状態では正しい選択ができなくなる可能性があります。人は選択と集中の繰り返しによって披露がたまります。
机に座って勉強しただけで「疲れたー」というあの状態です。つまり非効率な選択を繰り返し続けると集中力は低下して正しい判断ができなくなります。集中できない状態ではDTM上達のために必要なことはまず考えられませんし、わかっても行動に移す元気は残っていません。
具体的には1日10分何をするのか?
自分が作りたいイメージに近いリファレンス曲を用意してそれを10分聴きます。「たったそれだけ?それだったら毎日聴いてるよ!」とあまりにもシンプルな解答に呆れる人もいるかもしれません。では毎日聴いている人に質問です。
次の質問にお答えください。
- その曲は何ビートですか?
- ドラムの音色は?
- その曲の構成はどんな感じですか?
- どんなフィルですか?
- ベースはどんな音色でどんなフレーズが耳につきましたか?
- ギターは?
- ピアノは…
- シンセは?
- メロディのトップの音と一番低い音との差は何音ですか?
- コーラスはどんな感じですか…etc
などなど軽く10項目をピックアップしてみました。これらをすっと答えられる人は間違いなく上級者よりの中級者でしょう。ここでわかるのは私達は「聴いているつもりになっていて作曲につながる大事な要素はほとんど聴いていない」ということです。
作曲とは一言で説明するとパズルです。曲が成り立つためのピースを合わせていくことで完成するのが作曲です。
このパズル少し厄介なのは適当にやってもそれなりにそれっぽく出来てしまいます。しかし当然その要素のバランスが取れていないために「何か違うなー」という違和感を覚えることになります。DTM初心者が作って感じる違和感は拙い打ち込みも原因ですがこれらの要素のバランスです。
ダラダラと音楽を聴いても身体に入ってくる要素もあります。それがその人にとってしっくり来る部分なのでそういうは大事にするべきですが、上達とは出来ないことができるようになることです。そのためにはリファレンス曲から作曲の要となるとエッセンスを抽出して具体的に言葉にすることが上達の一歩です。
この方法は打ち込みだけではなく、作曲や編曲ミックスなど音楽を作るすべての基礎的な練習方法ともいえます。
集中して曲を聴くことで楽器の鳴り方もわかってきますし、その楽曲の1番のコアを理解すれば打ち込みでそれを表現するのはそれほど難しい話ではありません。
耳コピも10分でいいよ!
耳コピがDTM上達の練習方法に最適と言われるのはこれらを体感してくことが可能だからです。耳コピで得られる技術とは意識できる能力のことです。
耳コピも大量に数をこなせば曲の要素を無意識に判断できるようにはなります。しかし、耳コピは言ってしまえばただ音を追いかけるだけの作業に過ぎません。耳コピによって何を得たいのか?を具体的にすることで初めて耳コピは最大限の効果を生みます。
ダラダラと曲をコピーするならば上記の要素を意識しながら曲を10分聴くだけでも十分な耳コピになります。むしろその方が作曲上達として効果あります。
DTM上達を目指しているのであればいきなり上記の10個をピックアップする必要はありません。わかるところから少しずつ拾い上げていくようにするのが上達のポイントです。
そしてここがポイントですが必ず書き出してください。この書き出すという行為は脳が情報を客観的に捉えるのに最適です。例えばボーカリストが上手くなるためには100回練習するより10回録音してそれを聴くことと同じです。上達は「昨日よりできるようになった」つまり「実感」にこそ秘訣があると言えます。
仕組み作りこそ最強の上達方法
大げさに言ってましたがあながち間違いではありません。やりたいことについてどれくらいの時間でこなせるか?ということを知っておくことが重要です。
なぜならば人は自分が何にどれくらい集中できるのかについて知っている人はとても少ないからです。いわばみんな動き出せば何も考えずに「惰性」で動いているわけです。DTMをするときに作曲をするにも音色を作るにしても
時間を図ってこの時間でどれだけのことができたのかを知っておくことでやれることの内容とそれにかかる時間がわかればどんなときに何ができるのか?ということがわかるようになります。
同じ空き1時間という空き時間ができても「1時間だったら〇〇だけのことができる」と思えるわけですから行動の基準が明確になりより具体的な行動が可能になります。その結果、DTMのスキルアップにつながります。
さっきと言うてること一緒やんwとツッコミが欲しくていいましたが、自分が難しく考えなくても行動できる仕組みを作ってしまうことで、気がつけば行動している状態に自分をもっていく方法です。
今日は気分がいいからやる/やらない という理由でDTMをしていてもうまくはなりません。それだったら、一日10分からでもいいので、DTMを触るということです。しかし、その触ることすら億劫な場合もあります。そういうときもあります。
これを駄目だ!と言ってしまうと窮屈になるだけです。趣味でやっているのかプロを目指しているのかはわかりませんが、自分にムチを打って行動出来るひとはそれでもいいと思いますが、このブログを読んでいるといる人はそういうのが「苦手」な人かもしれません。だから「楽しく行動できる仕組み作り」を意識するのは間違いではありません。
正しい正しくないはすべて外野の声です。自分ができる仕組み作りを大切にしてそれを続けることの方がよっぽど重要です。
DTMすら開けない人が簡単にできる仕組み作りのコツは「ツイッターでDTM」と検索するこれだけです。それさえできれば今日はクリアです。
大切なのはそれに関連する行動を意識するという小さなハードルから始めるべきです。
DTMが上達する人しない人
すべてにおいて「ある」か「ない」を理由に行動する基準を決めてしまわないことが上達するコツといえます。
- 機材がある/ない
- 時間がある/ない
- 環境がある/ない
これらの「ない」行動しない理由にするといつまで経ってもうまくなりません。ないならないなりにどうすればよいか?という主体的な行動することで一歩を踏み出せばできなりなりになんとかしてしまえるのが人間です。
環境について「ある」「なし」で捉えると、結果的に学ぶ仕掛けが作られすぎたり与えられすぎたりすることで、主体的に動く姿勢がなくなったり、限界を感じたらすぐにやめてしまう可能性がある。行動の創意工夫ができなくなる。
つまり上達とは現状をいかに工夫するプロセスによって得られるものとも言えそうです。
上達する人はスキルそのもの数よりもそれらを組み合わせることで見える視点を持っている。つまり問題解決をしてきたことで新しい問題はAとBの応用というおとがすぐにわかり、それを試すことで得られる結果をさらに自分の中に蓄積させている
DTMであっても「やりたいことがやれない」という問題があり、それを解決するためにはどうすればよいか?という視点は経験とともに蓄積されていきます。
アウトプットとしてブログを使う
作曲を上達したいのであれば、ブログをすることをおすすめします。なぜなら身につけた知識を書くこと(書き出すこと)でDTMスキルを急成長できるからです。「書き出すだけでそんなうまい話があるわけない」もちろん、ただ書いていけばよいわけではありません。
ポイントは「自分はこう思った」という解釈を付け加えることです。
なぜなら情報を「自分の言葉に置き換えることができる」ことで知識になります。知識は血肉となってあなたのDTMをどんどん高みに連れて行ってくれます。
知識はさらに高い情報を求め始めます。
わからなかったことがわかるようになると「もっともっと」と勉強に対して貪欲になります。その知識を育てることができるのが「ブログ」というわけです。DTM上達のためのブログの使い方をまとめてみましたので、参考にしてみてください。
ブログがDTMの上達に役立つ理由
知識となった情報を強固なものにするには繰り返すということが効果的です。いくら時代が変わっても反復による記憶の定着維持は昔と変わっていません。そしてもう一つ重要なのが「誰かに話す」ということです。なぜこれが重要なのかというと、誰かに自分の意見をわかってもらう理解してもらうためには、相手に認識より高いプロセスが必要になります。
興味のない人からすればあなたの話は認識止まりです。それを理解のプロセスにするためには「共通言語」に置き換えることが重要になります。
相手が興味のある話に置き換えながら作曲の話をするということはあなたは自分のDTMをより深く理解している必要があります。
しかし、いきなり友人知人や家族にDTMの話をしても認識止まりでしょうし、あなたの理解の上達の速度も現在はそれほど早くはありません。そしてここで出てくるのがブログなのです。ブログを使うことで「誰かに読まれることを前提」として自分が理解したことを書くことであなたは自分のDTMライフを客観的にみることになります。
「でもブログってあれでしょ。なんかひどいこと書かれたりするんでしょ」って思う人もいるかもしれません。でも、そんなことを気にする必要はまったくありません。
あなたの目的は見ず知らずの誰かの安っぽい批判を受け止めることではなくDTMを上達させることにあるはずです。それに批判をする人のほとんどが自分では行動できない人です。だから、行動している人を批判することで自分のできていないことを棚に上げて自分ができた人間と思いたいだけです。
上達するためのDTMブログの具体的な書き方
作曲方法について掛ける人はそこから書いてもいいですし、それがわからないのであれば、音源やプラグインのレビューでもOKです。大事なのはあなたの解釈で書くことです。
「この音源は使えない。なぜならば〇〇だから」とか「このエフェクトプラグインはほかの人には必要ないかもしれないけど、私にとってはご飯一食抜いても必要」といった形です。ここで大切なのは解釈に正解はないってことほかの人から見たら間違っていても「私はこう思う」なんで書きたいように書くべきです。
スラッと書くことができるものもあればある程度触ってみたり、勉強したりする必要が出てくるかもしれません。スラッとかけるということはかなり理解している証拠です。深掘りするのもありですし、いろんな視点でみるのもありです。
わからない場合は時間をかけられる限り調べてみることでその情報が血肉となります。
メロディをかける人はなぜ自分は早くメロディを書くことができるのか?では、かりにコード進行がわからないのはなぜか?このように出来る出来ない別として「自分の行動に「なぜ」」を加えることで理解が深まります。これが上達の秘訣です。
勉強することでどんどん深い知識が身につきます。最近の私の音源レビューブログも、ブログを書くために機材を触り直すことで新しい発見があります。そしてそれを楽曲制作に活かすことでどんどん知識に深みがましていくのがわかります。
書くことで情報のアンテナの感度がよくなる
書きたい内容を調べるためにアンテナを貼っています。ブログは「自分の解釈☓情報」で成り立っています。自分の書きたい部分と新しい情報をどんどん掛け合わせていくことで深い記事になっていきますし、いくらでも書くことが出てきます。
ツイッターなどではDTMの情報交換が活発に行われています。
そこで新しい発見をすることもできますし、あなたの解釈が誰かの役に立つこともあります。私も常にアンテナを張り巡らしながら情報収集をしています。知識が集まればそこに新しい疑問が作ることができます。よりレベルの高い疑問「なぜ」によってさらにDTMスキルを上達することができます。
誰かのレビューをブログにする
音源やエフェクトプラグイン一つにとっても価値の見出し方は十人十色です。「〇〇さんの言っていた〇〇音源は本当に使いやすいと思う。なぜならば〜」「〇〇さんは良いと言っていた音源、私は嫌いです。なぜならば〜」ここでは正解不正解はないということ何度も出てきますが「解釈」はあなた個人の価値観です。
もちろんただ闇雲にけなせばよいという話ではありません。
「なぜ」に明確な理由があればそれはあなたの価値観としてDTMスキル上達にかかせないものになります。
音源を記事内で公開することも楽しい
ほかのブログではわからないですが、wordpressでは楽曲公開が簡単です。オーディオプレイヤーとかもいらずに普通に[メディアを追加]でオーディオファイルで選択すればプレイヤー付きでブログに表示されます。
追加記事2017年6月5日
たか@曲作る人さんより たしかに、備忘録としても有効な使い方です。DTMerの備忘録は買った時期やった内容のほか、使い方など情報としてとても価値のあるものが多いものがあります。忘れないために書くことも大事ですが、忘れてしまっても大丈夫の存在としてブログをアリです!
まとめ
「これだけのことをやれば…」「これだけの時間をかければ」と何かしらにすがりたいものを見出したい気持ちはわかります。私もそうでしたから…
しかし、何をするにしても「自分で考えて行動する」というのはすべての本質になります。趣味の世界だからそんな堅苦しい考えはしたくない気軽にやってみたいと思っている人も多いでしょう。しかし、ちょっとだけ上記のことを意識することで趣味の世界はさらにあなたにとって楽しく充実したものになるのは間違い有りません。
残念ながら「〇〇をすればうまくなる」というのは存在しません。
これと同じく「〇〇時間かけたからうまくなる」という保証もありません。
なぜならば、人によって解釈の仕方や吸収の仕方によって差が存在するためです。
DTM上達練習方法がただ10分聴くということに驚いたとは思います。ですが、作曲のプロはこの視点で音楽を聴いている。つまりこの意識があなたをプロレベルに近づけてくれるのは間違いありません。それほど「聴く」という行為は大切です。
音符の耳コピをすることが目的ではなくエッセンスの耳コピをしようという話です。
リアルな打ち込みに必要はなのは10分集中してその音楽の要素をすべて聞き出すということ
騙されたと思って1ヶ月10分集中して聴くことを意識してみてください。