ミックスに元気がないと感じることありませんか?どんなミックスでも音に明るさがないと音楽の持つパワーが半減してしまいます。その解決を手助けしてくれるのがHIKUというプラグインです。簡単な操作で音に明るさを取り戻してくれるので、音に元気がないと感じる人はこの記事をよんでExceed(旧 HIKU)の購入を検討する価値が生まれます。
Exceed(旧 HIKU) 概要
メーカー | PluginBoutique(旧SoundSpot) |
製品名 | Exceed(旧 HIKU) |
特徴 | オーディオを磨き上げるための多彩なマルチエフェクト。 高周波数帯域と低周波数帯域を処理するための 2 つの正確なアルゴリズム。 単一のミックスノブでお好みのエフェクト量を素早く調整できます。 20のプリセット |
システム | マックOS 10.12 – 10.15 プロセッサー: Intel Core 2 Duo RAM: 8 GB 以上の RAM 64 ビットの VST、VST3、AU、 または AAX と互換性のあるホスト アプリケーション ウィンドウズ Windows 7、8、または 10 VST VST3 AU AAX (Pro Tools 11.0.2 以降) |
認証方式 | シリアル認証 |
認証数 | 明記なし |
マニュアル | なし |
価格 | $31.90→$16.50 |
備考 | 体験版有り |
暖かさ、パンチ、明瞭さを与えてくれるプラグインということですが、マキシマイザーとマルチバンドサチュレーターとMS処理を合体させたようなプラグインです。
- 使い方は中央のmixというところでdryかwet(混ざり具合)
- 右下の20〜20000Hzの周波数のバーを動かす
これでExceedのかかり方が変わってきます。一番上20000Hzにしていると音像が中央によってきます。しかしモノラルになるわけではなく、とにかく不思議なかかり方です。おそらくMS処理をしながら周波数的なサチュレーションをかけているのかな?と思います。といってもこんな説明分かる人にしかわからないw
百聞は一見に如かずというわけで実例ですw
Exceed(旧 HIKU)
セールで3,574円が1,787円です。この価格なら買って試してみる価値はありますし、その効果にも満足できるのではないでしょうか?
Exceed(旧 HIKU)聞き分け
こちらのファンタジーっぽい感じの曲にHIKUをかけていきます。曲が長いんで、適当なところで聞き分けてくださいw
20000Hz
低音部が中央部によった印象です。その成果何もかけていないときよりスッキリとした印象になります。
8000Hz
厳密にジャスト8000hzにはできませんがパラメーター上では8042hzとなります。非常に高域がシャリシャリ感じます。おそらく、設定した周波数より上に倍音を足しているように思います。
4000Hz
このあたりからかなり高域が痩せるというかひずみすぎる印象を受けます。このあたりはmixのパラメータでかかり具合を調整するのがポイントになりそうです。
1000Hz
4khzと同じこのあたりは露骨な音の変化で位相もおかしく感じます。
20Hz
設定した周波数より上の部分に何かしらのサチュレーションを効果が与えられるためか、20hzに設定すると全周波数にまんべんなく倍音が付加される感じですが、好みの音質というか良い音質ではないと個人的に感じます。
Intensityと比べて
zynaptiqが出した魔法のプラグインIntensityの廉価版というと語弊がありますが、それに似た効果があると言われていますが、
処理の仕方は全然違いますwそもそも値段的にも比較するようなところではないですし、さすがZynaptiqといったところです。
注意
intensityの設定は一番効果をわかりやすくしています。
CPU負荷について
- パソコン :Macmini2018
- CPU :Corei7 3.2GHz 6コア
- メモリ :32GB
- 使用DAW:LogicProX
- Audio/IF :896HD
- バッファ :128
HIKUの場合
Intensityの場合
それほど重たい印象は受けません。
使い方のポイント
ミックスダウン時
こういうチート系のプラグインを使う場合はとにかく「ちょっとだけかける」のがポイントです。かかり方がオーバーなので「めっちゃ音がよくなった!」と勘違いしてしまいますが、それは音がよくなったのではなく、単に聞こえにくかったところが強調されただけこの強調された=音が良くなったと感じるのは危険です。
聞こえなかった音が聞こえることでミックスに立体感と奥行を感じるかもしれませんが、あくまでミックスの基本はバランスなので、フェーダーでバランスを取りきったあとでHIKUを使えばより心地よい立体感と奥行を作り出せると思います。
あくまでさりげないかけ方を心がけてください。それが上手なミックスのコツでもあります。
中央のミックスレベルで100%にするのは最初だけw楽曲で使う時は10%〜40%くらいのかかり方で満足できるようにしましょう。
音作り
それほど重たくないので、各パートに使うのもありかな?と思います。とくにスネアなどではEQで処理するのでもないけれどもうちょっと音がほしい…というときにこれをかけることで上手くハマる場合もあります。
しかしここでもとにかく「さりげない」これを心がけましょう。
良いミックスと悪いミックス
つまりミックスとは「あるがまま」「ありのまま」に届ける作業です。これを理解したうえで今回紹介するHIKUというプラグインを使うとあなたの作り上げた100点のクオリティの曲を余すことなく、聴いてもらえる人に届けることが可能かもしれません。
ミックスはロックだったら勢いがあるミックス、ポップスだったら明るく派手なミックスという感じでジャンルによって違います。当然使われるプラグイン等も変わってきます。ただ共通点はあります。
それは楽器のフォーカスがあっているミックスはわりかし、良いミックスがということです。フォーカスというのは各楽器の音がよく聞こえる。視覚的にいうと「音が見える」というヤツです。
音が見えるということは音が立体的ということになります。難しいとされている「奥行き感」のあるミックスも「フォーカス」があっていることで「奥行き感を感じるミックスになります。間違っても奥行き感=「じゃあリバーブだね」という話にしないように注意したいところです。立体感をかんじるからこそ奥行きを感じることができるということです。
「音がギュウギュウになって何がなっているかわからない」よく「飽和している」状態では立体感を感じることはできません。つまり奥行き感も出てきません。「いやいや、ロックなどでは奥行き感や立体感はないよ」と思う人もいるかもしれません。
確かに「飽和気味のミックス」はありますが、その中でも最低限フォーカスしないといけない楽器はきちんと聞こえるように音が作られています。
しかしそれらのミックスはそう簡単にできるわけではありません。よいミックスはミックス技術だけではなく、作編曲レベルとも密接につながっているため「このミックス方法を使えば万事解決!」とはいきません。だからミックス技術の向上は作編曲レベルの向上と直結するので、ミックス技術だけを磨いたところで「40点の曲が50点になることはありません」
しかし。「各楽器のフォーカス」を意識でき音の立体感をよりわかりやすくすることができるそれが今回紹介する「HIKU」というプラグインです。
まとめ
HIKUはオススメはコストパフォーマンスがよいプラグインです。やっぱり使って「おっ!楽しい!」と思えるものってそれだけで創作意欲の引き金を弾いてくれるきっかけになると思うんです。だからHIKUを使って楽しくなれたらまずはOKでもそこからよりクオリティの高いものを作るきっかけにするのが一番いいなーと思います。
だからある程度楽しめたら頼り切るのではなく音のバランスを整える癖をつけることの方がより大切です。なので、HIKUを手に入れたらそれと同時にミックスのバランスについてももっと勉強すればHIKUはかなり頼もしい味方になってくれると思います。