有名どころのアンプシミュを使っても気に入った音にならないどこかに良いギターアンプシミュレータはないかな?
有名なメーカーのアンプシミュを使っても好みの音になるとは限りません。誰も知らないような無名のメーカーのアンプシミュであってもあなたが「これだ!」と思えればそれが正解です。
私も色々なアンプシミュを使ってきましたが、特にお気に入りのアンプシミュレーター VST プラグインなのがBST100 SUPER OVERDRIVE GUITAR AMPLIFIERです。
アグレッシブな歪からクリーンな音まで幅広く網羅してクオリティも抜群です。
BST100 SUPER OVERDRIVE GUITAR AMPLIFIERとは?
Nembrini Audioが開発したSOLDANO SLO-100のアンプをモデリングしています。
4つの12AX7 / 7025仮想チューブによって駆動される2つのチャンネルは、最先端の90年代のギターアンプのハイゲインサウンド用に慎重にモデル化および微調整されています。
- 明るくクリーンな通常のチャンネル/クランチがクリスタルクリアからクリーミーなクランチトーンに切り替わります
- 有名なUSAハイゲインギタートーンのブーストチャンネル!
システム要求
- Intel Pentium4互換CPU
- 1GBのRAM
- Mac OS 10.9以降、64ビットDAW
- Windows 7以降、64ビットDAW
- VST2、VST3、AAXまたはAudioUnits互換ホスト
ツボを抑えたプリセット
プリセットは全部43です。クリーン、クランチ、ディストーション、ヘビーディストーション、リード系とそれらをアーティストが発展させたアーティストプリセットになります。このプリセットの数のバランスがすごく使いやすです
あまり多くても確認しきれませんし、正直「それでどこで使うの?」みたいなものがプリセットに入っているアンプシミュもありますが、BST100はどれもこれも「そうそうこういうサウンドほしかった」という即戦力に近いサウンドが多いのでそこから求める音を作り込むことできます。
丁寧なオーバードライブサウンド
ただ耳にいたい歪ではなく、とてもあたたかみがあるオーバードライブサウンドを出してくれます。トーンコントロールのBASS、MID、TREBLE、PRESENCEも音の変化をわかりやすくするための「イタイ」上げ方ではなくとても上品で、それでいてワイルドな音になってくれます。いろんなアンプシミュを触ってきてトーンコントロールの音の変化が好みなのは
あまりなかったのですが、BST100はその変化幅がとてもストライクな変わり方をしてくれます。
キャビネットモデリングとIRシミュレーターの使い分け
BST100はモデリングとIRレスポンスを選んで使うことができ、
4種類のマイクを使って10種類のポジション選び
- Ribbon121
- Dynamic57
- Condenser414
- Dynamic421
それらをミキシングして音作りが可能です。
モデリングの音がかなりよく出来ていて、私の中で「別にIRいらない」というイメージにすらなります。
モデリングの種類は以下の5種類
- SLD4X12 with Legend speakers
- Tweed 4X10 P10Q speakers
- BG2X10 with V30 speakers
- MB Rect 4X12 V30 with V30 speakers
- 1960B4X12 with G12M-2S speakers
一方IRレスポンスは次の10種類です
- Brit1960G12M_87_121_Mix1
- FdTDEAIBlu_FR_87_2035_Mix1
- BogOS412V30_GERM_421Cap_121_0_EQ
- Hess212AEV30_GERM_SM7_0_Cone
- BoogieFried412V30_7_606121_Mix1
- Brit1960G12M_CG_58_121_Mix1
- BoogieFried412V30_121_421_Mix1
- FdTDFAIBlu_CGER_160_0_CapEdgeEQ
- HESS212AEV30_CGER_121_2_Cone
- BogOS412V30_CGER_160_0_Cap
他のメーカー等から購入したIRを読み込ますこともできます。
当然といえば当然なのですが、IRレスポンスを使った場合は
マイクのポジションニングにおける音作りはできなくなります。
ノイズゲートがキレイにかかる
派手な歪を作ってしまうとそれと同時にノイズも持ち上がりますが、
BST100のゲートはかなりキレイにかかってくれます。
音の切れ際からのゲートが自然なので、ちょっと派手目にゲートをかけても
なんとかしてくれるので、ノイズ対策には強い味方になってくれます。
サウンドデモ
BFD3
SR5Ⅱ
V-metalX2
という構成でロックっぽいリフにBST100を書けてみました。
歪はBST100オンリーです。
まずはキャビネットモデリングを使ったサウンド
続いてIRレスポンスをを使ったサウンド
どちらも好みによるところが大きいとは思いますが、
太く、ワイルドでかつ繊細な歪サウンドになっていると思います。
CPU負荷
V-Metalの負荷の方が高いのでBST100の負荷を正しく計測できませんが、
あまり負荷はないように思いました。
BST100と一緒に使いたいディストーションエフェクタープラグイン
同じNEMBRINI-AUDIOから出ているPSA1000というオーバードライブプラグインがあります。
とにかく周波数レベルでの歪のコントロールが可能で、
幅広い音作りが可能です。
PSA1000に関してはこちらの記事が参考になると思います。
語り継ぐべきロックな音を出せるプラグインPSA1000レビュー
価格
通常は137ドルですが、セール中にて34,25ドルで購入できます。この1台でギターの音作りはかなりまかなえます。というか下手に数が多すぎるアンプシミュでは音作りや音選びに時間がかかってしまい結果クリエイティブな創作時間を犠牲にすることになります。
まとめ
内蔵アンプシミュ使ってるけどイマイチ感を覚えている人には
BST100は新しいギターサウンドの可能性を提示してくれるように思います。
ただ、個人的にはモデリングシミュのマイクポジションとマイクの数のバリエーションが
もう少し欲しかったとも思います。モデリングのマイクポジションの音の変化は
あまりわかりやすいものではなかったので、もう少しアンビエンス感があれば
さらに音の作り込みの幅が広がったのではないかと思います。
ですが、音はとにかく良いです。
ギターのみならず、オルガンやエレピにクラビネットとも相性がよく
程よい歪と空気感を得ることができるので嫌味なく存在感を強調してくれます。
価格は139ドルです。
セールなどもたまにするので、そういうときが狙い目かもしれませんが、
私個人的は139ドルでもこのサウンドなら満足です。