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KORG WAVESTATIONレビュー

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音源を探す時は「オススメ」という言葉を頼りにするのではなく自分が何を求めているかを明確にするのが大切です。「おすすめって言ったのに全然私には合わなかった」なんてことになりたくないですよね?

私が探す時は必ず作りたい楽曲のイメージやプロジェクトのテーマからキーワードを抜粋して音源を探します。これが一番外れにくい確かな方法です。最近では「優しく」「暖かい」「存在感」というテーマでBGMを作っています。そこでこれは使いやすいと思ったのがKORG WAVESTATIONです

27年ぶりにWavestationリメイクしたwavestateが話題になっていますが、それの元祖となった音源のソフト版です。

UG
  • 元ゲーム音楽屋(NintendoDSなど)
  • 作曲歴20年以上
  • DTM記事執筆500以上
  • ショートアニメ、CM、企業PV音楽を制作
  • 詳しいプロフィール

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KORG WAVESTATION

WAVESTATIONとは名前からわかるように最近流行りのウェーブテーブルシンセの類です。ただ他のウェーブテーブルシンセと違うのはPCM波形を搭載し、それぞれを30個別々にウェーブシーケンサーに配置していくことでリズミックに楽器が変化していくのが特徴です。

WAVESTATIONの良いところ

音が肉厚的

最初にもお伝えしましたが、音が柔らかいので音色の印象としては「優しく」「暖かい」雰囲気が強いです。その存在感は高音質的な太さではなく肉厚的です。なので人によってむさ苦しいと感じるかもしれません。シンクリード系の攻撃的な音もあるのですが、高域が突き刺さるようなトランジェントがないので逆に「生ぬるい」という表現もできます。使う人によってはこの音質傾向に馴染めない人はおそらく使うことがないシンセかもしれませんが、好みの人にはSuperSawレベルでささる人もいると思います。

KORG WAVESTATIONはどのソフト音源も全体的に質感がハード音源の雰囲気を凝縮しているので良い意味で統一されていないのが個性的です。エレピ、パッド系などは本当に肉厚的です。

ウェーブシーケンスが楽しい

オートアルペジエーターではなくあくまで音色の断片をシーケンス上でつなぎ合わせてそれを再生することで1つの音色とする。といのがWAVESTATIONです。その音の変化は近年流行りの複雑なアルペジエーターではない音の変化が逆に新しく感じられる要素とも言えます。

最大8マルチティンバーによる音作り

画像

すべてにウェーブシーケンスを配置することもできますし、1トラックはリードで他はウェーブーシーケンスという伴奏機能的な音作りもできます。

PCM音源が使いやすい

M1と同じ(おそらく)波形もあるように思いますが、ストリングスやピアノにベースにパーカッションなどの生系の波形もあるので「シンセサウンド100%」という音になりません。なので使いやすく融通がきく音色が多いです。シンセベルも多く収録されているのでそれだけでも使いたい人は多いでしょう。

WAVESTATIONの残念なところ

ソフト化されたかなり年月もたっているのでこれ以上のバージョンアップは見込めないと思いますが、改善要求の願いも込めて書くなら

GUIが小さいです。(文字は大きいですが)

小さい上にエディットするのにページを深く入る必要があったりスライドさせる場所があったりでとにかくあと少しだけでも大きくなれば使い勝手は抜群に向上します。

HOST SYNCしないプリセット

RAM00の Sk i jamというプリセットがなぜかDAWとシンクしません。これは外国のサイトでもちょっと話題になっていました

音色もよくハードで作った音色もSys経由で読み込める柔軟なソフトです。さらにTRIONと同じように拡張ハードもすべて揃っていて言うことなしですが、

GUIが小さいです。(文字は大きいですが)(二回目)

これだけなんとかして欲しいと願うばかりです。

どんな人にオススメ?

ソフトWAVESTATINは優しく柔らかくなおかつ暖かい音色が多いので映像系のBGMを作っている人やオーディオストック系のBGMにははまりやすいように思います。また昔のアクションPRG的なゲームのBGMが好きな人もウェーブシーケンスのパーカッション的なループサウンドを好む可能性がかなり高いです。

まとめ

最近ハード版のWAVESTATIONであるwavestateがあらたに発表されました。価格は税抜79,800円、発売は2月下旬予定とのことです。27年ぶりのWAVESTATIONは近年求められているサウンドの傾向をしっかり捉えながらも往年のファンも納得できるクオリティに仕上がっているようです。

KORG WAVESTATIONは最新の音色ではありませんが、色褪せることのない唯一無二と呼ばれたウェーブシーケンスサウンドを堪能できるソフト音源なので、使ってみたら以外な発見の嵐になるかもしれません。

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