ボーカルリムーバーは、オケからボーカルを抜き出してカラオケ状態にするツールです。「ボーカル抽出アプリ」や「ボイスリムーバー」とも呼ばれ、最近ではドラムやベースなど他の楽器も抽出可能です。
ボーカルリムーバーの利用に興味があるけれど、その合法性や安全性について不安を感じていませんか?
特に、動画配信や商業利用を考えている場合、著作権の問題が気になることでしょう。
結論から言えば個人使用に限りボーカルリムーバーは違法ではありません。
しかしそれ以外では注意が必要です。
このブログでは、ボーカルリムーバーを使用する際の法的なリスクや倫理的な懸念、そして適法な利用方法について詳しく解説します。ボーカルリムーバーを安心して使いたい方必見の情報をお届けしますので、ぜひ最後までお読みください。
ボーカルリムーバーサイトの音質比較についてはこちらの記事が参考になります。
ボーカルリムーバー 安全(違法)について
ボーカルリムーバーの使用に関する法的な問題は、著作権に関連します。以下の点を考慮する必要があります:
法律的にボーカルリムーバーは安全(違法)なのか?
法律的に使用することは可能なのか「安全に使えるのか?」というのは先程も説明した通り「個人で使用する」分には問題なく使えます。ただ、それを動画配信など公の場で使用することはできません。使用すると著作権法に抵触します。
著作隣接権とは
「著作物の伝達に重要な役割を果たしている者」に与えられる権利。
引用元:一般社団法人演奏家権利処理合同機構MPN 著作隣接権とは より
作詞・作曲などの「創作した者」に与えられる「著作権」とは別に、著作物の伝達に重要な役割を果たしている者に認められた権利です。
日本では、「実演家」「レコード製作者」「放送事業者」「有線放送事業者」に与えられています。
ボーカルリムーバー自体の使用は違法ではありませんが、それを公の場に当たる動画配信やライブなどで使用することはできません。
では「歌ってみた」などはどうしているのかというと、次のような方法で楽曲を使用することができます。
引用元:JASRAC 動画投稿(共有)サービスでの音楽利用 より
著作権はクリエイター守る重要な権利です。また著作権は法律であるため犯すと罰せられます。「これくらいは大丈夫」「周りのみんなもやっている」という理由はまったく通じないので注意しましょう。
著作権、出版権、著作隣接権の侵害は、10年以下の懲役又は1000万円以下の罰金、著作者人格権、実演家人格権の侵害などは、5年以下の懲役又は500万円以下の罰金などが定めれれています。 また、法人などが著作権等(著作者人格権を除く)を侵害した場合は、3億円以下の罰金となります。
引用元:著作権情報センター 著作権侵害・罰則など より
「ボーカルリムーバー 使えない」という検索キーワードには色々な解釈がありますが。法律の上で使えない(使っては行けないシチュエーション)について説明しました。
ボーカルリムーバーサイトの安全性について
ボーカルリムーバーの機能を持ったボーカル抽出 サイトトがいくつか存在します。
基本的にはボーカル抽出を無料で行えるサイトですが、多くのボーカル抽出 サイトで無料なのは機能が限定されたもので、
長時間のボーカル抽出や大容量のファイルなどを読み込ますためには有料版にしなければけないところが多いです。
基本的にどのサイトもすべて普通にアクセスは可能です。ウィルス等の心配も今のところ感じられませんが、1つだけ気になったサイトがあります。それはネイロというサイトです。
ネイロを使用するためにはメールアドレスを入力してアカウント登録をする必要があります。登録したメールアドレスにアカウント登録用のサイトにジャンプするアドレスが表示されますが、その時に次のような警告が表示されました。
この警告文が出る理由は上記の画像の中にも記載されていますが「迷惑メールフォルダ」に入っているメールに記載されたアドレスにアクセスするときの表示されます。
なぜ迷惑メールに振り分けられるのかはわかりませんが、そこから登録しても特に問題はありませんでしたが、やはりこのあたりに「ボーカルリムーバー 安全」という言葉で検索する人が出てきたのかもしれません。
ボーカルリムーバー 使えない理由とは
ここでは実際に使ってみて「これは使えない」と判断されたケースについてお話します。
ボーカルリムーバーを使えないと判断する理由は3つあると考えられます。
無料プランでは制限が多い
ボーカルの分離がうまくできない
何かしらの不具合
無料プランでは制限が多い
意図した目的とは、一曲を全部カラオケにしたい場合が考えられます。無料のボーカルリムーバーは時間制限や回数を制限しているところもあります。自分がしたい内容と一致しているかをボーカルリムーバーサイト11選で確認するようにしましょう。
ボーカルの分離がうまくできない
ボーカルの分離ができない場合は多々あります。例えば、リバーブ(エコー)やコーラスが左右にたくさん入っているものに関しては分離しきれません。リバーブが少なくすっきりとした曲であればキレイに分離してくれますが、JPOPやK-POPなどの音数がおおいようなジャンルは基本「思っていたより分離できない」と思っておくほうがよいです。
ipアドレスエラーが出てしまう
何度も使っていると「IPアドレスからのリクエストが多すぎます」といったエラーメッセージがでることがあります。
これは429 Too Many Requestsエラーと呼ばれるもので、サーバーが「リクエストの送信を止めてください」とお願いしている状態です。サーバーが悲鳴を上げている状態だと思ってください。
この場合は次のことを試すことで改善される場合があります。
- ブラウザのキャッシュをクリア
- 拡張機能を無効
- ウイルス対策スキャンを実行し、IPアドレスを更新し、
- DNSをフラッシュして、ルーターを再起動
- 時間をおいて再アクセス
ボーカルリムーバーができない理由
①プラン内容が目的と合っていない
ボーカルリムーバーが出来ないと判断する理由として。無料プランでは曲の長さやデータのサイズにおいて制限がありそのため「使えない」という印象をもったケースが考えられます。
大切なのは、ボーカルリムーバーサイトのプラン内容をしっかりと確認することが大切になります。
すぐに出来ない使えないと思い込んじゃうことあるよね
ありますねーちょっと調べたらわかることだったり…
例えば、ネイロで言えば、一回目無料ですが、最大容量が15MBになっています。CDクオリティ44.1.kHzの16bitで5分の曲を非圧縮(wav及びaiff)で読み込んだ場合、1分あたりステレオで10.3MB程度に容量になるので、15MBのファイルサイズでは容量不足になり、「使えない」という印象になります。
ファイルサイズと時間の表記を別にすると分かりにくい
vocalremover.org | lalal.ai | Moises | ネイロ | phonicmind.com | Edit Your Audio | vocalremover.com | melody ml | The Remove Vocals | vocali.se | Demucs | |
記事内 リンク | vocalremover.org詳細 | lalal.ai詳細 | Moises詳細 | ネイロ詳細 | phonicmind.com詳細 | Edit-Your-Audio詳細 | vocalremover.com詳細 | melody-ml詳細 | The Remove-Vocals詳細 | vocali.se詳細 | Demucs詳細 |
音質 | |||||||||||
ファイル サイズ | 記載なし | 50MB〜2GB | 記載なし | 最大15MB | 最大100MB | 最大30MB | 記載なし | 記載なし | 最大80MB | 最大20MB | 記載なし |
phonicmind.com、vocalremover.com、The Remove Vocals、ocali.seはサイトが英語表記になっています。基本的にはサイトにアップロードするやり方ですが、英語だとわからない場合があるかもしれません。
その場合は翻訳サイトを使うかGoogle Chrome機能拡張であるGoogle翻訳を使うことでボタン1つで英語サイトを翻訳してくれます。
Google 翻訳(機能拡張)について
Google 翻訳はブラウザであるgoogleChromeの機能拡張にあたり、他のブラウザでは使用することができません。
インストール後「拡張機能を追加」をクリックします。
インストールするとブラウザのURLウィンドウの右側機能拡張が表示されます。
それをクリックすると、次のようなタグが表示され日本語を選択するとサイトが日本語表示に変わります。
②消せないタイプも多い
ボーカルリムーバーであっても完全ボーカルとそれ以外のオケを分離出来るわけではありません。これはボーカルリムーバーのアルゴリズム(プログラムの精度)により得意なもの不得意なものも別れます。
リバーブがあまりかかっていなくてボーカルが大きいものは割ときれいに取り除くことが可能ですが、リバーブが多いものやディレイでボーカルが飛び交っているもの、左右にハモリのコーラスが多いものは、リムーバーがボーカルと認識できない(できても中途半端な認識になる)ため残ってしまうことがあります。
③保存方法やダウンロードがわからない
各サイトでサーバーに保存できる期間の有無が異なります。なので基本、保存方法はパソコンにダウンロードして保存します。
vocalremover.org | lalal.ai | Moises | ネイロ | phonicmind.com | Edit Your Audio | vocalremover.com | melody ml | The Remove Vocals | vocali.se | Demucs | |
記事内 リンク | vocalremover.org詳細 | lalal.ai詳細 | Moises詳細 | ネイロ詳細 | phonicmind.com詳細 | Edit-Your-Audio詳細 | vocalremover.com詳細 | melody-ml詳細 | The Remove-Vocals詳細 | vocali.se詳細 | Demucs詳細 |
サーバー 保存期間 | 記載なし | 記載なし | 3日 | 1時間 | 30日 | 1日は確認 | 1ヶ月 | 記載なし | 記載なし | 処理後すぐ削除 | 記載なし |
ボーカルリムーバーサイトのメリット
- 無料プランのところが充実、
- サイトにアップロードするだけ
- ボーカル以外の楽器も抽出してくれるところがある
専用のソフトをインストールすることもなくブラウザ上からできる手軽さが最大のメリットです。また多くのサイトが制限付きではあるにせよう。使用用途によっては無料で自分のやりたいことができてしまうなどコスパ的にも良いです。
ボーカルリムーバーサイトのデメリット
- アップロードやエンコードに時間がかかる
- 保存方法が異なる
- 海外サイトなどで英語に不慣れな人が使いにくい
サイトにアップロード後リムーバー用のエンコードエンジンで解析が始まるのでサイトによっては30秒〜2分程度時間がかかる場合があります。
また、ボーカルリムーバーサイトに保存(保管)できるサイトとアップロードすると以前のデータが消えてしまうなど保存方法が確立していないため、戸惑うケースもあります。
海外サイトなので英語表記のサイトが多いです。基本はアップロードすればよいだけではありますが、慣れていないと「間違ったら大変なことになるのでは?」と二の足を踏むユーザーもいるでしょう。
ただ、これらのデメリットは基本、この記事内の説明でほぼ解決は可能です。
ボーカルリムーバーサイトとアプリの違いについて
これは憶測になりますが、ボーカルリムーバーアプリとサイトによって「ボーカル除去のクオリティが著しく違う」という可能性は少ないように思います。
その理由は、基本的なアルゴリズムはそれほど変わらないためです。ちなみに、プロが使うizotopeのRXという波形編集ソフトがあります。その中にもボーカルリムーバーが可能な項目がありますが、専用アプリだからといっても無料サイトと比較するとそれほどの違いはありませんでした。
まとめ
ボーカルリムーバーを使うときに気をつけたいのは次の3つ
個人使用:
- ボーカルリムーバーを用いて個人的に音楽を楽しむ場合、著作権法に違反することはほとんどありません。しかし、法的な立場は国によって異なるため、個人使用の範囲内であっても確認が必要です。
商業利用:
- ボーカルリムーバーで生成されたトラックを商業目的(例えば、配信や販売)で使用する場合、元の楽曲の著作権者から許可を得る必要があります。無許可で商業利用することは、著作権侵害となる可能性があります。
動画配信:
- YouTubeやTwitchなどの動画配信プラットフォームでボーカルリムーバーを使用した音楽を使用する場合、プラットフォームのコンテンツIDシステムに検出される可能性があります。これにより、著作権侵害としてコンテンツが削除されたり、収益化が停止されたりすることがあります。
基本的に動画配信サービスで使うことはできない!と考えたほうがよいです。使って得られるメリットよりデメリットの方が大きいです。