Studio OneのMIDI分解能のユニークな扱いについて、特に他のDAWからの乗り換えやSMFファイルの使用に慣れているユーザーにとって、興味深い洞察を提供します。
この記事では、Studio Oneのティック表示が他のDAWと異なり、100という数値で示されることの意味と、その影響について詳しく解説しています。
Logicなど他のDAWとの比較を通じて、Studio OneでのMIDI書き出し時のタイミングズレの原因と解決策を探ります。DTM初心者から上級者まで、Studio Oneを使った音楽制作の質を向上させるための必要なTipsや操作方法、プラグインの選択と使い方についても触れており、Studio Oneユーザー必見の内容です。
ただ、この記事はStudio oneの機能を否定したいわけではないことをご理解いただきたいです。
分解能(ティック)とは
4分音符を何分割できるか?というものこの数値が細かいほど人間味だだせるというものこれは各DAWによって異なっています。
Logic | digital performer | cubase |
960 | 480(max2兆分の1拍。最高1万分の1拍の表示が可能) | 960 |
480〜960というのが一般的です。この数値が細かいほど、タイミングをシビアに調整できます。
分解能が960の場合各音符の長さは次のようになります。
4分音符 | 8分音符 | 16分音符 |
960 | 480 | 240 |
Logicのイベントリストで見るとこういう感じになります。
16分音符を4つ打ち込んでみました。イベントリストの表記では239という表記になります。これはわかりやすく見せるために1ティック短くしています。(こうしないと、0 0 1 0という表記になりわかりにくくなるためです)
16分音符の長さが24016分音符は4つで一拍なので✕4で960となります。
さてStudioOneではこのイベントリストどいう概念はありませんし、他のDAW共通の分解能とは異なります。StudioOneの場合は4分音符を100という表示され16分音符とした場合も16分音符も100と表示されます。一種のパーセンテージみたいなものだと思われます。
ではStudioOneの1/100はLogicの960分割で換算するといくらなのかという話です。
テストの方法
StudioOneのメトロノームをレンダーしてクリック音を抽出します。
その抽出した音をsampleOneに貼り付け再生領域を限界まで短くします。
こうすることパルス並の長さのクリックを作り
それを100個並べます。
当然長さは1/100です。
超絶にめんどくさいです。なんでこんなことやってんのかな?という気になりますがwこれを書き出してLogicで読み込み「ストリップサイレンスで無音部分の削除する」しきい値と無音として扱う最低限の長さを調節して、100パルスの分割を行います。
分割したあとはLogicが自動的に一拍内に100個配置します。
これをイベントリストで確認するこのような結果になりました。
結果
およそ2〜3w
割り切れてないwというかどういうタイミングで2ティックと3ティックになっているかの法則性を見いだせませんStudioOneからSmfを書き出すと「midiがずれる」という話をきいたことありますが、納得できました。
まとめ
結論として「この分解能では作曲ができないのか?」というのが気になるところだとは思いますが、そんなことはありません。プロ・アマ問わずStudioOneは音質、操作性ともに最新の技術で作られた素晴らしいDAWです。私も大好きDAWです。
これはあくまで「このような算出方法としたらこうなりましたよ」というだけの話であって、DAWの性能を悪く評価しているわけではありません。