- 書きたいけどなんだかやる気がでない。
- 頑張っても投げ出してしまう。やっぱり才能ないのかなー
こんな悩みを持っている初心者DTMerはたくさんいると思います。私もDTMを始めたばかりの頃は悩みました。そして、いまでも悩むこともありますw
初心者DTMerの場合はこのやる気が起きない=才能がないとと一緒に考えてしまいがちですが、それ間違っています。この記事ではやる気が起きない理由を明確にしたうで
どうすればモチベーションが維持できるかについてお話します。
やる気(モチベーション)とは
科学的にドーパミンが脳から出ている状態になると楽しいと感じることで目の前にあることを楽しめる「やる気がでる」というのが一般的な認識です。
DTMをやっていて上手くできないのはこのドーパミンが出ていない状態ということなんですね。それさえ出してしまえばよいという話ではありますが、そんな簡単に出せるなら誰も苦労はしませんね。
やる気がでない理由は無知が原因
先に断言しますと初心者DTMerにやる気は存在しません。ここでのやる気とは継続力を意味します。「好きで始めたんだからやる気あるよ!」
と思っている人多いと思いますが、DTMでできることはずばり音楽を作り上げるということです。
脳にとってものを作るという行為はものすごく高度なことです。芸術を理解して形作れるのは人間だけに許された機能です。子供が積み木やブロックで遊び続けるのは子供の思考力で解決できる範囲を繰り返しているだけであって理論思考を伴うクリエイティブとはまた別のものです。
子供が遊んでいるときは、ある意味無意識の世界に近いです。だから没頭してしまうと周りの声が聞こえなかったします。
話がそれました。
DTMの場合は好き勝手にキーボードを弾いて自分の好きな音楽になることあありません。音楽を作るより前にソフトの操作や音源の使い方など覚え様々な知識をベースにDTMという活動は成り立ちします。
DTM初心者がやる気がでなくなるのは自分が今やりたいことを解決できるだけの知識が存在しないために起きます。
言い換えればやる気が出ないというよりは脳はやりたけれど上手く出来ないことで「飽きてしまった」という解釈が自然です。
できることが増えてくると当然、作業する時間は長くなります。このとき脳は「やれることをやっている」という認識なので飽きるという感覚は起きません。このときにやる気がおきないということで悩むことはないはずです。
飽きないためにはどうすればいいか?
結論は出ていますが、当然知識ベースを増やす必要があります。DTMerを続けられている人で始めたばかりの頃と同じ知識量の人はまずいません。
「でも、何をどうやって増やせばいいの?」という人このキーワードがさらに行動の矛盾を作ります。
「好きで始めたことだからやる気はある」と思いこんでいたのに「どうやって知識を増やせばいいかわからない」
これを自分の中で「ジレンマ」として位置づけてしまうと動けなくなります。知識量の増やし方は簡単、
今自分がやりたいことを明確にして人に聞くor調べる
これに付きます。
その方法はネットで調べるのもいいですし、スクールや教室に通うのもいいです。つまりやる気がでない理由を考えずに努力と根性論で続けていけるほどDTMは簡単ではありません。
だから楽しくするためにも知識ベースを育てる必要があります。行動できる人の差はここしかありません。特別才能があるなしの話ではないのです。
だから「やる気がでないよー」とやなんでいる人は別に才能的になにか問題があったりするとかそういうところでネガティブになる必要はまったくありません。至って自然的な脳の反応です。
むしろ
「おっ!やる気がでないよ」ってことは次のステップにいけるチャンスだ!と思ってしまってもOKなほどポジティブに解釈できるものです。
やる気をだせる魔法の質問力
「やる気がない=才能がない」と思う必要はありません。新しい知識ベースさえいれてしまえば好きでやり始めたことに関してはそれが燃料となりどんどんと進んでいきます。
しかしあえて「やる気」継続力を促すための質問する方法があるとするなら「◯◯みたいな音楽を作りたいけど、どうしたらよいですか?」という聞き方が1番です。このときに音源があればなおよし。
やる気に火をつける答えが帰ってくることが多いです。駄目なのは「やる気がでません。どうしたらよいですか」です逆にあなたがこの質問されたら相手が納得できるレベルの的確な回答を用意できますか?ということです。
結局DTMは難しいってこと?
DTMで作曲するということは脳が高度な処理をしているということは言いましたが、難しいことではありません。音楽は複雑に絡みながらも出来上がるものは単純明快です。
それは現代曲の複雑な曲であっても解釈自体は単純なものだったりします。難しく思うのは「理論しらなきゃいけないんでしょ」と思う気持ちがそう思わせている幻想です。でなければ私が音楽を続けられている理由が説明できませんからw
「よしやるぞ!」「今度こそやるぞ!」「絶対やるぞ!」と決めたのに「なんかやる気なくなったわ」という人に「軸がないからブレるんだよ。軸がないならやめた方がいいよ」アドバイスする人は多いです。しかし、私はそう思いません。むしろそういう人は何十年も音楽をやり続けている人になっていることが多いです。
この記事はブレにブレまくった私でもゲームサウンドクリエイターとして会社に所属し、その後もフリーランスとして音楽の仕事を通して身につけた経験を元に書いています。
ブレてしまう作曲に罪悪感を覚えることなく自分らしく作曲ができる「軸」の見つけたかについてお話します。
ブレる作曲とは何か?
- すぐに曲を作るのを辞める
- 作ろうと思っていたものが違うものになっている
- 短いフレーズストックばかりで曲が完成しない
このような作り方を「ブレる」と表現します。これが続くと作曲のモチベーションは続かずに「結局何をやっても続かない駄目な自分」ばかり目につき、それが嫌で作曲をやめてしまう人もいます。
ちなみに私は高校3年間で完成した曲はおそらく2〜3曲くらいだと思います。あとはAメロだけで終わった曲や、サビの途中で終わった曲などをストックの山積みでした。
何故ブレるのか?(作曲が続かない)
他人と比較する
作曲をしていてブレてしまうのは、どこかで他人と比べているからです。比較することは悪いことではありません。しかし、他人と比べたところで、そこにどれだけの価値があるかと言われたらほぼありません。
「それを言ったらライバルも意味がないのでは?」と思うかもしれませんが、ライバルはライバルに勝つのが目的ではなく、ライバルを通して自分に打ち勝つためのもの、いわば行動を起こす動機でしかありません。
ライバルはそれ以上の存在になる必要はありません。
軸があるからこそブレる
軸がないからブレるというのは言葉としてはおかしいです。軸がなければぶれようがありません。つまり何かを始める、始めたときには少なくてもそこに一つだけ「軸」が存在しています。
軸とは何か?
何かを始めたとき、一番最初に作る軸、それは「情熱」です。しかし、その情熱は自分にとっても他人にとっても「よくわからない何か」でしかありません。
それがときに「本当にこんな自分で良いのか?」という不安を駆り立てることになります。なぜならば、自分の中で具体的な理解として落とし込んでいないからです。
強い軸よりしなる軸の作り方
地震国である日本の建築における耐震性は強い柱ではなくしなる柱です。そのしなりにおいて強い力を逃すことができます。もし強いだけの軸だと強い力の前に折れてしまいます。
これは作曲においても同じです。自分の中に「これこそ自分だ!!」と思い込んでいたのに「なんかなー」みたいな感じでテンションが下がってしまった人は強い柱の神話を信じてしなるより折れてしまった人かもしれません
私達の感情は常に大きな強い力で揺らされています。その揺れは耐えるのではなく、「逃がす」です。それがしなる軸の役目です。
軸とは寝言みたいなもの
「自分の作った音楽で戦争をなくす」寝言は寝てからどうぞって感じですが、「情熱」を言葉に置き換えていくとこれくらいの情動の方が自分の気持ちが当てはまることが多いです。軸とはそういうものです。
例えばこんな軸を考えてみましたがどうでしょうか?
- 作曲家として完全性の追求世界中の人々のからだと心、そして精神をリフレッシュする
- 世界一速く音楽を作る
- 安定したクオリティと細部に神を宿し作った曲で世界の人を幸せにする
うん、これを軸として掲げたらやっぱり「寝言は寝てからいえ!」って言われるでしょうか?
でも、上記の軸の話ってどこかで見たことありません?
なんとなくどこかの会社に掲げられているような…そんな雰囲気ありませんか?
- 完全性の追求世界中の人々のからだと心、そして精神をリフレッシュする コカ・コーラ カンパニー
- 世界一速く作る グーグル
- 安定したクオリティと細部に神を宿すし世界の人を幸せにする ウォルト・ディズニー・カンパニー
そうです。会社の企業理念です。
最初はこれらの軸も「寝言は寝てからどうぞw」というレベルでした。しかし、これを唱え続けたからこそ、その地位を築くことができました。そしてこれを突き動かしたのが「情熱」です。
つまり何かを始めた、始めたいと思ったそのときに、どんな馬鹿げたものであってもそこに「情熱」という軸はすでに存在しているのです。
しなる軸の見つけ方
自分にしっくりくる軸は自分が好きなものから見つけられます。
コカ・コーラが好きなのであれば上記の軸はあなたの中にハマりやすいでしょう。人は自分が好きなものには気持ちを寄せたくなります。
アップルコンピューターが好きな人はジョブズのThink differentに同調した人は多いと思います。好きなアーティストの一言にも何かを見いだせる場合もあります。
軸とは別に社会の枠組みにハマる必要はありません。それを唱えたからと言って誰かに迷惑をかけることはありません。もしそれを迷惑というのであればその人とは交流を持たないことをオススメします。
さて作曲における自分の軸の作り方を考えたときに、「こんな大袈裟なことを掲げるのは恥ずかしい」と思う人はいるでしょう。別に無理して公にする必要はありません。ただ公にした方があなたの理念(軸)に同調してくれる人は多いです。
軸とは自分を縛るものではなく、あくまで行動を促すきっかけです。そして行動することでその軸は強くしなる軸になります。
しなる軸を育てる作曲方法
必要な知識を身につける
自分の軸を決めてしまったら、それにそった音楽を作るだけです。ここで大切なのは、現状のクオリティに右往左往しないことです。そもそも今持ち合わせている知識や経験を超えたものを作ることはできません。
わからないならば知識を身につければ良いだけの話です。
「でもいつまでかかるかわからない」「何度勉強しても身につかない」と嘆く人はいるでしょう。私は冗談抜きでAm7を理解するのに3年近くかかりました。
周りから「なんでわからないの??」みたいなことを散々言われましたが「わからないものはわからない」のです。ですがこれは今となっては「わかろうとしなかった。わかろうとする努力を必要としなかった」というのが原因です。
Am7は難しく考える必要はまったくないA(ラ)という音から白鍵だけを数えて7番目のG(ソ)の音がたされたものです。これは理解というより「覚えてしまえばそれで終わり」というものです。そこに何かしらの理由をつけて「これが理解できないから、どうせ自分には音楽の才能なんてない」という一種の免罪符にしようとしていたように思います。
曲を完成させない
また、とんでもない暴論だと思ったかもしれませんね。ですが、大切なのは「軸」です。つまりあなたが決めた軸にそって音楽を作っているのであれば、完成させるかどうかは二の次です。
例えば「ワクワクする作曲家になる」という軸であれば作曲にワクワクしている時点でその軸にそっているわけですから、軸として成立しています。
むしろワクワクする音楽を作っていないのであればそれは軸にそっていないことになるので、作りながらストレスになるでしょう。
ワクワクを得ている「軸」にそった作曲が出来ているのであれば、そこから「どうすればもっとワクワク」できるのか?という問いを自分にもっていければ、音楽性に深みが生まれるのは想像できると思います。
軸はその時々で最良のものが見つかる
初志貫徹、初診わするるべからず、これらは最初の志の尊さを教えてくれるものですが、それは絶対的な経典ではありません。大事なのは、行動する中で変化する状況に対応することです。
そのためには、ブレることを恐れてはいけません。ブレてもまた戻ってこればいい。くらいの気持ちを持ち続けることで、そのときに一番必要としている軸が目の前に現れます。それは自分が無意識に求めているものでもあるので、自然とその軸がそのときの自分にとって一番需要な役割をもちます。
私の過去の経験もその時々で軸をしならせていたように思います。
まとめ
やる気がでなくて悩む必要はまったくありません。モチベーションを気にする必要はありません。どんどんDTMerのための知識ベースを広げていきましょう。