このオーディオ素材、すごくかっこいいけど、みんな同じの使ってるんだよなぁ…これで曲作ったらありきたりになりそう。
それなら、ShaperBox 3 Bundleを試してみたらどう?このツールがあれば、市販の素材でも一瞬で自分だけのカラーを出せるよ。
ShaperBox 3 Bundle?どうやって使うの?
用意されちている11のモジュールをつかって、リズムや音にトリッキーかつダイナミックな変化を与えられる。結果、素材が別物になるんだよ
そんなに自由にできるんだ!それなら、みんなと同じ素材でも差別化できそうだね。
市販のありきたりなループ素材に独自性のカラーを与えて、唯一無二の素材に変化させられる。それがShaperBox 3 Bundleです。この記事では、実際どのような変化をするのか?使ってみてわかった注意点などを紹介します。
ShaperBox 3 Bundleとは
ShaperBox 3 Bundleは、Cableguysが提供する多機能エフェクトプラグイン集で、10種類のシェイパーを含みます。これには新しいReverbShaper、VolumeShaper、TimeShaper、LiquidShaper、NoiseShaper、DriveShaper、FilterShaper Core、CrushShaper、PanShaper、WidthShaperが含まれており、音楽制作やミキシングにおけるリズミカルなエフェクトや複雑な問題解決を支援します。
これらのシェイパーを組み合わせることで、クリエイティブなサウンドデザインが可能になり、サイドチェイン、ステレオ拡張、ダイナミクス処理、ビットクラッシングなど多彩な機能を実現します。また、操作性の高いインターフェースで、視覚的にエフェクトを調整することができます。
ShaperBox 3 Bundleは、多機能なエフェクトツールとして、以下のような具体的な音楽制作やミキシングの課題を解決します:
- リズミカルなサウンドデザイン
- TimeShaperを用いてリズムやグリッチエフェクトを追加し、楽曲に独自性を加える。
- PanShaperでパンニングを自動化し、ダイナミックな空間感を演出。
- クリエイティブな音作り
- CrushShaperやDriveShaperを使い、サウンドに粗さや歪みを加えてユニークな質感を実現。
- ReverbShaperでリバーブの細かい設定を行い、音空間をカスタマイズ可能。
- ノイズや効果の追加
- NoiseShaperで環境音やテクスチャを追加し、トラックに深みを持たせる。
- 他のシェイパーと組み合わせてリアルタイムで動的なエフェクトを生成。
ShaperBox 3は視覚的なインターフェースを採用しており、初心者でも簡単に使いこなせる一方で、プロ向けの高度な調整も可能です。また、VolumeShaperを使ったサイドチェイン処理により、キックやベースの衝突を回避し、WidthShaperでステレオイメージを拡張し、音像のバランスを調整可能なため、クリエイティブなツールだけではなく、ミキシングツールとしても使用可能です。
ShaperBox 3 Bundleレビュー
ShaperBox 3 Bundleの特徴は、7つのエフェクトモジュールと2つの補助モジュール(コンプとオシロスコープ)を使って元のオーディオ素材を大きく変化させられるエフェクトプラグインであること。
サウンドの方向性的にはizotopeのStutter2的なこともできますが、ShaperBox 3 Bundleでは時間的変化を自由にカスタマイズできるのは大きなメリットといえます。
では、実際ShaperBox 3 Bundleを使うことでどのような変化を与えられるか聞いてみましょう。
まずは何もShaperBox 3 Bundleを使っていないドライな状態
次に、各トラックにShaperBox 3 Bundleを使った状態
何やら色々と変化しているのがわかると思いますが、何がどう変わっているのか、もう少し具体的に見ていきましょう。
まず、まずエレピトラックにプリセットFiltered scratcher 2を使用してみました。
フィルターの動きが加えられたサウンドに変化しているのがわかります。
ドラムはいくつかのパターンがありますが、メインでなっているパターンにこちらもプリセット、Crush Repeaterを使用、モジュールはCrushだけを選んでいます。
個人的に変化の度合いが気に入っているのがベースです。
ベースにはプリセットGated Sequenceを使用しています。(LiquidモジュールOFF)
まったく違うフレーズに変化していますし、それと同時にDRIVEモジュールのおかげでベースの輪郭がはっきりとわかるサウンドになりました。
もう一つお気に入りなのが、ギターに使用したプリセット、Beatification
ノイズとフィルターを駆使してギターにドラムサウンドを乗せてしまっていますww
このノイズとフィルターで作られたドラムサウンドは量も調整可能なので、任意のバランスで音作りができます。
それ以外にもいくつかのプリセットを足して音を変化させていますが、どれも音をただ激しく変化させるというよりはより音楽的な変化で扱いやすいサウンドにしてくれるのがShaperBox 3 Bundleの魅力です。
Envelope機能が強力!
普段は隠れていますが、Envelopeボタンをクリックすると詳細が表示されます。パラメーターをみればコンプと同じなのがわかりますが、モジュールのカーブに対してEnvelopeを設定することでダイナミクスの変化の度合いを調整できます。これはアマウント量を変化させることよりもはるかに実践的で効果的な機能です。
エフェクトモジュールをMIDIキーボードに最大8個まで登録が可能
それぞれのモジュールのカーブはMIDIコントローラー等(音階を指定できるもの)にアサイン可能です。リアルタイムで音を扱うシーンなどでは重宝してくれます。
方法は下に左に表示されているカーブを選んで、右にあるwave PaletteのMIDI Switchを点灯させて任意のスロットにアサインするだけです。
ただ、オーディオ素材でShaperBox 3 BundleをMIDIコントローラで扱う場合はインストゥルメントトラックにShaperBox 3 Bundleを立ち上げ、サイドチェインからオーディオ素材を選択します。
これでMIDIコントロールが可能になりますが、オーディオ素材のボリュームを下げておくようにしましょう。
MIDIコントロールについて個人的な希望でいえば、すべての鍵盤にアサインできるようにしてほしかったのと、プリセット自体を選べるようになれればもっとリアルタイムでの活用が捗りそうな気がします。
ShaperBox 3 Bundleの使い方の注意点
ShaperBox 3 Bundleは非常に強力なエフェクトモジュールですが、使用上注意しておきたいポイントがあります。
その一つがUNDO/REDOがないということ、モジュールのパラメーターを操作しても、それを元に戻したいという場合でも手動で調整する他ありません。
この部分はぜひアップグレードで対応してほしいところです。間違ってキーボードでUNDOをするとDAWの方のUNDOが機能してしまうのは注意が必要です。
価格(セール価格)
ShaperBox 3 Bundleは通常$108.90ですが、現在はセール中で$97.90で購入可能です。
それぞれのモジュールは$40程度で購入できますが、それだとあまり実用的な使い方になりません。
その理由がプリセットがそれぞれのモジュールをうまく組み合わせて作られているからです。ShaperBox 3 Bundleのポテンシャルをすべて引き出したい!という場合はやはりバンドルであるShaperBox 3 Bundleを購入するのがおすすめです。
まとめ
ShaperBox 3 Bundleのモジュール(シェイパー)の組み合わせは想像以上に刺激的です。モジュールのチェインも自由に変更できるため、モジュールの並びに縛られることもありません。
また、新しいモジュールも追加され続けているので今後の展開も楽しみです。
近年の音作りはいかに良い素材を選ぶのか?というところが重要です。
LoopCloud等で自分好みの素材を見つけても、その素材がもう他の誰かに使われていて、使用をためらってしまう。
でも使いたい!というときにもShaperBox 3 Bundleは大きく活躍してくれます。