純国産米シンセサイザーで音作りハマるArturia CZ Vの魅力について

もっと日本人は米を見直すべきです。

ただの米ではありません。

シンセサイザー界の純国産米シンセ

それがカシオのCZです。

 

時代の過渡期でもあったせいかそれほど評価がされなかったのですが、

実はこのシンセ音作りが実にユニークかつ「音が太い」です。

そんな一風変わったシンセを完全再現したのがArturiaのCZ Vです。

あまり注目されなかったシンセサイザーが近年再注目浴びています。

 

何が素晴らしいかと言えばその太さがズバッと私の好みです。

Arturianでよかった!「ありがとう」と断崖絶壁から叫びたくなります。

 

「お前の好みはしらねーよ」と思うかもしれませんが、

一度触ってみてください。

MoogやProphetとは違う

国産100%のシンセサイザーの音色は

日本人にあった音の太さ

 

言うならば純国産米シンセサウンドと言えます。

 

噛めば噛むほど音がする

いただきますごちそうさまの精神を堪能できる

それがCZの魅力です。

 

そしてCZ V「実は倍音減算方式の音作りにちょっと飽きてるんだよねー」という

DTMerの乾いた音色作成欲を満たしてくれる可能性がある

すごいソフトシンセです。

音作りが独特(でも簡単で個性的)

独特の音作りの理由は

VA(バーチャルアナログ)シンセのような倍音減算方式ではなく

かといってFM音源のような倍音減算方式でもない。

モーフィング方式のようでモーフィングとも言い切れない

ある意味で世界唯一の音源方式なのがCZの音の作り方です。

 

言い方を悪くればどっちつかずの立ち位置の音源ですが、

それが良い意味でものすごく個性を放っています。

 

それゆえに世界のアーティストから支持されています。

ちょうど日本では909が支持されなかったのに

ハウスの職人さんが909の良さに気づいてブレイクしたのと似ています。

ただCZはその再評価までの時間がかなり長かったというだけですw

地味にすごくて熱くて面白いPD音源システム

もう少し詳しく見ていきます。

CZの音源方式はPD(フェイズディストーション)と呼ばれるシンセシス方式です。

フェイズディストーション!

確実にオタク心をくすぐる攻撃的なネーミングですよねw

さぁみんなで叫びましょう

フェイズディストーション!

はい、話を戻します。

 

このシンセシス方式がユニークなのは

フィルターで波形を変化させる倍音減算方式ではなく

波形自体を時間軸にそって変化させることができる点にあります。

 

「それってウェーブテーブルみたいなもの?」と思うかもしれません。

確かにそれに近い部分もありますが、ウェーブテーブルのように大量なウェーブが並んでいるわけではなく

SAW波などの一つの波形を時間の中で変化させている点がPD方式の特徴です。

 

なんでこんなややこしいような方法を使っているのかというと

実は当時のハードシンセ開発においてフィルター(VCF)をのせるということはそれなりにコストがかかる代物でした。

そこでカシオの開発陣は「フィルターをのせずに倍音減算方式っぽい音作れないかな?」と編み出したのが

この方式なのです。

つまり「制限された環境の中で出てきた音源方式それがフェイズディストーションです」

いかにも日本らしい発想のものとで作られています。

PD音源の波形は、アタックの瞬間はサイン波から矩形波にモーフィングしていき、ディケイの段 階で再びサイン波に戻っていくように、エンベロープで波形自体が変化できました。カシオではこのこと をデジタル・コントロール・ウェーブ (DCW) と呼んでいました。これにより、トラディショナルなアナ ログシンセサイザーのフィルタースウィープといった音色変化を、コストのかかるマルチポールフィル ター (VCF) を使うことなく実現できました。レゾナンスのかかったフィルタースウィープの音作りに適し たレゾナンス付きの三角波や台形波、ノコギリ波の原形波も入っていました。

またPD音源では、最初の波形サイクルはノコギリ波で、次のサイクルではパルス波になるというよう に、2種類の波形の半分ずつを結合させることも可能です。まるでオシレーター1個分のコストで2個分の 機能を使えるようなものです。オリジナルのCZシリーズハードウェアでは、8種類の原形波から選択で き、CZ Vにもそのすべてが入っていますが、追加としてユーザーが独自に波形をドローイングできる機能 も入っています。オリジナルハードウェアでは、複数のレゾナンス波形を組み合わせることはできません でしたが、CZ Vではその制限はありません。

CZシリーズでは、2系統の「ライン」を使用して音作りができました。各ラインには固有の波形、ピッ チ、DCW、アンプエンベロープ、レベルとパンがコントロールできました。両方のラインをオンにした 場合、片方を6オクターブの範囲でデチューンすることができました。2つのラインを使ってリングモジ ュレーションをかけてそれぞれのラインのピッチ (周波数) の和と差を作り出すという、アナログシンセ のテクニックも利用できました。またノイズジェネレーターにはノイズモジュレーション機能があり、多 彩なノイズを作ることができました。

CZシリーズが良かった点の1つに、音作りの構造がシンプルだったため、例えばDX7と比べて音作りが遥 かに容易だった点があります。また、パネル上の各ボタンが単機能だったため、小さなディスプレイでも 操作しやすかったということもあります。唯一操作が難しかったのは、エディットに応じてリアルタイム に変化するグラフィック表示がないエンベロープのエディットくらいでした (もっとも、当時はエンベロ ープをグラフィカルに表示できるものなどほとんどありませんでしたが)。

arturia CZ Vマニュアルより

もう、気持ち的には

「プロジェクトXで取り上げてほしかった」くらいに熱い音源なんです。

 

日本のアニメーションが制限の中で独自の進化をしたように

カシオもまたCZを生産コストという制限のなかで独自に進化させたとも言えます。

 

しかし、その中途半端な音源方式と時代はデジタルシンセに以降していく過渡期でもあったので

あまり注目されることはないシンセサイザーでした。

 

フィルターといえば、先日お話した

arturia DX Vは倍音加算式の音源で当然フィルターはついてないのですが、

まるで怨念の如く各オシレーターにフィルターを付けるという鬼畜ぶりで話題になりました。

Arturia DX7 VとNative InstrumentsのFM8はどっちがオススメ?

その一方で今度はフィルターをつけたくてもつけられなかった。シンセをモデリングする

そしてそれをV Collection7の中で共存させるArturiaの機材選びのセンスには

頭が下がります。

音作りのポイントはDCWの使い方

ここがアナログシンセでいうところのフィルターになりますが、

オシレーターのSAW波形を選び、次をSquareを選択して

DCWを上げていくとアタックはSAWでDecayはSquareという音色になります。

そしてこのDCWの掛かり方自体をエンベロープで調整できます。

上記の画像で言えば、アタックが弱められたSAW波形で頂点に達してからSquareになる感じです。

このこの調整の度合いをDCWで行います。

またオシレーターにはCustomしたオシレーターを選べるのですが、

ここが地味にすごくてVA方式ではたどり着けない一風変わったVAサウンドを作ることができます。

CPU負荷について

ものすごく軽いわけでもなく、

重くもないです。

ほどよいCPU分散も出来ています。

サウンドデモ

現在制作中です。今しばらくお待ちを…

さいごに

マニアックです

実にマニアックです。

しかし、外国産のアナログシンセになんとか対抗しよう。

もっと安くて良い音を届けたい!

そんな開発陣の言葉が形になったCZシリーズです。

 

「CZってあんまりしらないし、なんか安いイメージあるよね?」と思うかもしれませんが

触ってください。

聞いてください。

デモってください。

 

デジタルシンセの過渡期に日本人が作り上げたシンセサイザーCZの音源の良さを

Arturia CZ Vで味わってみてください。

 

きっと「へー以外に面白いし音も良いね!」と思うことでしょう。

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