徹底解剖!!Arturia総合音源V Collection 7の実力と性能

  • Arturia V Collection 7の購入検討している
  • たくさんシンセが入っているのは知ってるけど、使い所がイマイチわからない
  • 迷っている自分に背中を蹴り飛ばしてくれるようなおすすめポイントが知りたい

という人に向けて書いたのがまさにこの記事、題して「徹底解剖!!Arturia総合音源V Collection 7の実力と性能」です。

この記事では次の3つをV Collection 7 評価の基準としながら個人的感想を書いています。

  1. 音源の特徴、
  2. 実際触ってわかったメリット・デメリット、
  3. 使用しているアーティスト

Arturia V Collection 7とは?

24のインストゥルメントを収録したArturiaの総合音源です。

使用環境

スタンドアローン、VST 2.4、VST 3、AAX、Audio Unit、NKS*(64ビットDAWのみ)

Windows:Windows 7以降(64ビット)、4GB RAM、2.5GHz CPU、16GB以上のハードディスク・スペース、OpenGL 2.0対応GPU

Mac OS X:10.11以降、4GB RAM、2.5GHz CPU、16GB以上のハードディスク・スペース、OpenGL 2.0対応GPU

Analog Lab、CZ V、Mellotron V、Synthi V、およびB-3 V2ではNKS互換性は現在利用できない

Analog Labs

特徴1000を超えるプリセット

簡易音色エディット機能

所持していないインストも簡易的に操作可能

有名アーティストによる追加プリセットを購入可能

RECOMMENDATION機能で似たサウンドを簡単に探せる

メリットArturiaのアナログ・デジタルシンセサウンドを堪能できる
デメリットインスト単体レベルの音色エディットはできない

V Collection7に付属していますが単体で購入可能、単体レベルの音色エディットを必要としないけれど

Arturiaのすべてのサウンドを堪能したい人には十分すぎる音源です。

評価ポイント

膨大でありながら戦力になりるプリセットその数と質のバランス

またAnalog Labsから直接Arturiaのストアにアクセスして音色を買えるのは便利!

Arturiaキーボードシリーズと組み合わせて使えばシームレスな音色管理が可能

ARP 2600 V3

特徴各セクションごとにモジュラー結線が可能

強力な変調機能

10HzまでLPF装備

メリット有名アニメの効果音が作れる!
デメリット操作に慣れるの時間がかかる
使用アーティストChemical Brothers Underworld 他

ガンダムやスター・ウォーズのドラゴンボールの効果音で使用されたアナログ・シンセサイザーARP 2600のモデリングです。

もちろん効果音だけでなく、リード、ベースから何にでも使えます。

音は太く、存在感があります。ARP2600で音作りができるようになればたいていのアナログ・シンセサイザーで思い通りの音作りが可能になります。

評価ポイント

結線(パッチング)しなくてもある程度音がでる。

触り込める要素が大きい

B3 V2

特徴フィジカルモデリングエンジンによるオルガンサウンド

ロータリースピーカー・モデリング

コンボリューションベースのリバーブ

メリットバンドに負けない究極のオルガンサウンド
デメリットCPU負荷が高い
使用アーティストキース・エマーソン ジョン・ロード 他

音の細部までこだわり抜いたモデリングオルガン音源です。すべての挙動をフィジカルモデリングによって再現しているためCPU負荷が高いです。

しかしその負荷の高さか出てくるオルガンの音は限りなく本物に近く、バンドなどの爆音の中にあってもしっかりと音を主張してきます。

評価ポイント

レスリーやアンプ使用時で発生するノイズまでこだわっている。(必要かどうかは別として)

Buchla Easel V

特徴パッチング式モジュラー・シンセをエミュレーション

コンテンポラリー系や飛び道具系の音作りがに向いている

70年代のマニアックなシンセサウンドの再現

GUIの質感が高い

1973年に25台程度しか生産されていない

メリットスペーシーなアンビエント音や変態サウンドが作れる
デメリットCPU負荷がめちゃめちゃ高い
使用アーティストチャーズルコーエン 他

非常にマニアック度が高いアナログ・シンセサイザーです。いかにもアナログシンセ!というような音を作るのに向いていますが、変調機能に癖があり、ワブルベース系のような音も作れます。

このソフトシンセもB3 V同様CPU負荷が高いのが難点です。CPU負荷に関しては以下の記事で紹介している「CPU負荷逃し」という方法があり、それを使うと負荷は減らすことが可能です。

グラフィックボードの有無がDAWに影響がでるようになってきていると言われています。ひょっとするとグラボがあるパソコンであれば負荷は異なるかもしれません。

評価ポイント

希少性のあるシンセを再現した。売れるものを作るというマインドからは生まれない。一つの企業がこれだけは再現したい!という熱きマインドによって作られたもの

Clavinet V

特徴2つのピックアップと6コアのピックアップデザイン

ピックアップをフェイズで使用する2つのデュアルポジション

ピック アップセレクタースイッチ • ミュート/ダンピング

メリット定番のFunkリズムカッティングはこれ!

ギターのカッティングに対抗できるリズミカルなサウンド

デメリット特になし
使用アーティストスティービー・ワンダー .レッド・ツェッペリン 他

ギターカッティングに負けないグルーヴを作り出せます。Funkの要素を入れたいならクラビネット!というほどの定番です。

Wahエフェクターと同時につかうのも定石です。

評価ポイント

数あるクラビネット音源の中でも一番音作りの幅が広い。Arturiaのモデリング技術の高さと「クラビネットでもここまで音を変えられる!」という意気込みを感じられる

CMI V

特徴Arturia初のサンプリング(PCM)

シンセCMIライブラリからの600のプリセットを移植

可変ビット深度とサンプルレート

GUIの完成度

オリジナルのサンプルインポート可能

メリット1980年代のデジタルシンセ黎明期のサウンドを再現!
デメリット音作りのパラメーターが複雑
使用アーティスト坂本龍一、久石譲、冨田勲 など

DAWの走りと言われた総合ワークステーション。発売当時の価格は1200万。ジブリアニメ「風の谷のナウシカ」や「天空の城ラピュタ」で使用されたことでも有名、

最近ではオーケストラヒットのシンセとして認知されている側面もあります。

音作りはそのパラメーターの豊富さから理解をするのは容易ではないので、まずはプリセットから「フェアライト」の音を楽しみ、そこから少しずつパラメーターを覚えていくのがよいでしょう。

評価ポイント

Arturia初のサンプル音源+VAによるハイブリッド式。質感と操作性は本物を使っていた人でも納得できるレベル。また定番のプリセットをしっかりと容易しているところ素晴らしい

CS 80 V3

特徴神話と讃えれたアナログシンセエミュレーション

CS 80の機能をすべて余すこと無く再現

微妙なピッチのズレが作り出す唯一無二のパッドサウンド

メリット生のオーケストラにも劣らないシンセストリングスサウンド
デメリットパラメーターが少しわかりにくい
使用アーティストヴァンゲリス ティーブポーカロ

CS-80は、3000台程度 定価128万 重量80kg 少しずつシンセサイザーが小型化していく中でもCS 80はまだまだ巨大なものでした。しかしCSサウンドと言われるほどウォームで存在感のある音は多くのソフトシンセに収録されるほどの人気です。

オシレーターの変更や、ADSRなどよく見るとわかるのですが、一見しただけでは「??」となる部分もありますが、慣れてしまえば問題無いレベルです。

評価ポイント

実機のCS-80のオシレーターの不安定な部分もしっかりと再現している

CZ V

特徴フェーズディストーションによる音作り

8つのオリジナル波形とカスタム波形エディター

450以上のプリセット

カシオCZハードウェアからSysExパッチデータをインポート

メリット80年代のポップヒットサウンドを得られる
デメリット負荷が高い
使用アーティスト 冨田勲 他

PD音源とはPhase Distortion(フェイズディストーション)の略称で、オシレーター波形のサイン波を読み出す際の位相角を歪ませることによって様々な波形をに変化させることで音作りが可能なユニークな音源です。CASIOが開発したPD音源搭載のシンセサイザーです。

YAMAHAのFM音源と少し似ている部分もありますが、CZ Vはとにかく簡単操作で音が変化していくので音作りの初心者でも楽しめるソフトシンセです。

こちらも負荷が多少あるのでCPU負荷の調整及び「負荷逃し」をするのがオススメです。

評価ポイント

思わず音を作りたくなる優れたインターフェイス

古びた感じがしないモダンなプリセット

DX7 V

特徴デジタルシンセの金字塔DX-7を再現

フィルター装備

オリジナルのDX7SysExインポート

12bitの質感得られる

メリット世界中の音楽シーンの定番サウンドが手に入る
デメリット音作りが複雑
使用アーティスト世界中の著名ミュージシャン

誰でも一度は聴いたことがあるFMエレピにベース、デジタルシンセでありながらウォームなパッド、近年の商業音楽からは切っても切り離せない、それがDX7です。そのDX7を完璧に再現してしまったのがDX7 Vです。

DX7 Vは実機にないフィルター、アルペジエーター、エフェクターを装備した完璧なFMソフトシンセになっています。音色エディットは簡単ではありませんが、大量のプリセットを選ぶだけでもFMシンセサウンドを堪能できます。また世界中のDX7ユーザーが作ったプリセット(実機データ)がネットに大量にありそれを読み込めるのでそれを探しに行くのもまた楽しいです。

評価ポイント

当時のDX7ユーザーが「この機能が欲しい」という部分をすべて搭載したパラレルワールドDX7。DACによる音質の違い初代の質感もしっかりと継承。Arturiaの本気がここにある

Farfisa V

特徴FarfisaCompact Deluxeplusペダルの物理モデリング

FarfisaVはオリジナルに完全

減衰時間を調整可能なパーカッションセクション

ヴィンテージライブサウンド用のギターアンプシミュレーター

個別の音声チューニング

メリット60年代のオールドな本物のオルガンサウンドが手に入る
デメリット好き嫌いが分かれる音色
使用アーティストピンク・フロイド 他 スライ&ザ・ファミリーストーン 他

知る人ぞ知る!とい割れているのがFarfisaオルガンです。

音に癖があり、好き嫌いが分かれるところではありますが、

その存在感はすさまじくオーディエンスの耳に光速で届いたあといつまでも頭のm中でぐるぐると回り続ける中毒性の高い音色が特徴です。

評価ポイント

Arturiaのオルガン音源のすべてに共通しているモデリング技術の高さがここでも十分に生かされている。とにかくFarfisaといえばこれ!というレベルの完成度

Jup-8 V3

特徴透明感のある太さと形容されるJupiter8のサウンドを再現

500以上の高品質で革新的なプリセット

最大4ボイスのユニゾンモード

メリット
  • ピッチモジュレーションによる癖のあるサウンド作れる
  • わかりやすいインターフェイスデザイン
デメリット特になし
使用アーティストデュラン・デュラン ハワード・ジョーンズ 他

定価98万に対して中古市場でもプレミアがついて現在1,738,000円の値段がついています。

Jup-8 V3の魅力はピッチモジュレーションによるアクの強いサウンドです。どんなパッドの中にいようと一瞬手で音の輪郭を掴み取ることができる素晴らしい機能です。

その他にもパッドやリード、アルペジエーターすべての音色が優等生なのでレイヤーからメインまで幅広く使うことができます。

評価ポイント

とにかくピッチモジュレーションのかかり方が気持ち良い。ローランドシンセブラスの原点を感じられる

Matrix-12 V2

特徴15のモードを備えたシングルフィルター

強力なモジュレーションマトリクス

実機のMatrix-12の波形を完全再現

メリットモジュレーションルーティングによる有機的なサウンド
デメリットモジュレーションマトリクスが少しわかりにくい
使用アーティストPrince  The Police Madonna Van Halen 他

世界の商業音楽に愛されたと言っても過言ではないのがMatrix-12です。

使用アーティストを見るとその豪華さに驚くと思います。

分厚いサウンドはブラスやパッドで使われています。またMatrix-12と言えばフィルターというほどフィルターが音作りの要になってます。

Matrix-12 Vは実機のMatrix-12を忠実に再現しながらも音作りの幅は実機を超えるレベルになっています。メインパネル上でのオシレーターやフィルター、エンベロープだけでもMatrix-12のサウンドは堪能できますが、やはりこだわろうと思うとモジュレーションマトリクスを使った方がいいです。

評価ポイント

しっかりと使い込める実機を目指して作られたインターフェイスとサウンド、Arturiaの思想がよく感じられる。

Mellotron V

特徴サンプラーの元祖であるメロトロンサウンドを再現

好みのファイルをインポートできる

トロンサウンドを細かく調整できるパラメーター装備

65個のオリジナルテープラック

メリット代替がきかないリアルなメロトロンサウンドを使える
デメリット特になし
使用アーティストビートルズ 他

数多くのデベロッパーがメロトロンサウンドを再現した音源を提供していますが、Mellotron Vはただのサウンド再現には満足せずに、実機の挙動レベルまで再現できる究極のメロトロン音源です。

なぜそんなことができるのか?それは「フラッター、テープ飽和、メカニックノイズ、ノイズフロア、ボリュームの速度、フラッターのアフタータッチ」これらのテープサウンドの要となるパラメーターを調整できるからです。

「あと少しだけ揺れていたらもっとかっこいいのに」「このメカニックノイズ邪魔だな」とこんな気持でメロトロンサウンドを聴いたことがある人は多いですが、それらを完全にカスタマイズできるのがMellotron Vの魅力です。

当然誰もが思ったことがある究極の願い「自分の好みの音色をメロトロンに入れてみたらどんな音になるのだろう」ということ、その夢を叶えてくれるのもMellotron Vです。

Mellotron Vでは好みのオーディオファイルをインポートできるのでよくあるフルート、ストリングス、のメロトロンサウンドに飽きてもどんどん自分だけのライブラリを拡張できます。

評価ポイント

メロトロンサウンドを自分の好きな音色で作ることができる。誰もが願う部分にしっかりと意識を向けたArturiaの開発陣の想像力を感じられる

Mini V3

特徴キングオブアナログシンセMoogの再現

ユニゾンモードによる野太い音色

同時発音最高32音

メリット音作りに迷わない。すぐに肉厚なアナログサウンドが得られる
デメリットバージョンによって音色が変わってきている
使用アーティスト世界中の著名なミュージシャン

説明するのが野暮すぎる究極のシンセサイザーMiniMoogを再現したものです。太さと鋭さを備えた音は曲の中で圧倒的な存在感を出します。

本来実機はモノフォニー(単音)ですがMini V3は最高で32ポリフォニーまで拡張できます。

そしてそれらをユニゾンモードで使用するととんでもないシンセリードが誕生し、ひ弱なシンセリードを駆逐します。

バージョンが上がるに連れて音色の傾向が異なり「V2の方がよかった」という人もいますがV3はV3の良さがあるので新しく購入して使うことに何ら問題はありません。

評価ポイント

似ている似ていないではなくモデリングとして新しくMoodを作るとどうなるのか?という部分を常に探求している部分が色濃く反映されている

Modular V

特徴オリジナルのパラメーターをすべて再現

Arturia製品の中で最も高周波が伸びる

600以上のプリセット

ソフトクリッピング機能

メリット太いパッドやベース、リードを曲に使える
デメリット音作りには多少の慣れが求められる
使用アーティスト冨田勲 松武秀樹

通称タンスと呼ばれる巨大な据え置き型シンセサイザーです。Minimoogはこれをコンパクトにしたものです。Modular Vは

  • 9 oscillators
  • 2 LFOs
  • 3 filter slots
  • 1 Noise Generator
  • 6 envelopes
  • 2 VCAs

これらのスペックフルに使って究極のアナログサウンドを作り上げます。しかしぱっと見た限り「何をしていいかさっぱり」ですよね?

でも実はこれ慣れの問題で音作りは思っているほど難しくありません。

Modularによる基礎的な音作りの記事を参考にしてもらえれば音作りの概要はつかめると思います。

またArturiaの製品の中でもっともハイレゾに近い周波数まで高域が伸びるのも特徴です。Mini V3よりより太く。より鋭く、そしてはやりのパッチングシステムを堪能したい人におすすめです。

評価ポイント

おそらくソフトシンセ界隈で100%レベルの再現度を誇っている。moogサウンドの真骨頂を学べる貴重な音源

Piano V2

特徴高度な物理モデリングエンジンによるピアノ音源

12のピアノモデル

ピアノモデルをカスタマイズ可能

メリット手軽で使いやすい クリスタルピアノがオススメ
デメリット高域のモデリングが少し甘い

中域がとても使いやすいモデリングピアノです。ソロよりは曲の伴奏に使う方が適しています。ベロシティを最大にしたときの弦の共鳴の仕方がまだシンセっぽい雰囲気になります。

生の代用品として使うにはまだ難しいと思います。モデリングエンジンによって作られたプラックピアノやクリスタルピアノなどは楽曲の中でも使いやいサウンドなので、割り切った使い方をするのがよいように思います。

評価ポイント

バージョンアップによって音質のクオリティが3〜4倍レベルで良くなっている。その成長速度はPianoteqより速い。今後に期待できるピアノモデリング音源

Prophet V3

特徴3つのシンセエンジンを搭載

400以上のプリセット

同時発音数を最大32まで拡張可能

メリットシンセウィエイブから現代のダンス・ミュージックまで使える音色
デメリットサスティンペダルの設定に癖がある
使用アーティスト坂本龍一、他

最近では実機のProphet5が再販されることになり注目をあつめています。ArturiaのProphet V3は完成したProphetモデリングシンセです。そしてただの完成にとどまらずProphetVSやProphet5+Vsのハイブリッド型シンセエンジンを搭載したある意味で次世代のProphetです。

シンクリードからウォームなパッドまで使える万能なサウンドのクオリティの高さはProphet5の再販を見れば明らかです。

触って気になったのは、サスティンペダルを使うとき、RELEASEを全開にしてからRELEASEボタンをチェックしないと働きません。なぜこのような使用になっているのかわかりませんが、使うときには注意が必要です。

評価ポイント

世界基準レベルをクリアしているProphet5サウンド 普通なら分けて販売するのにそこにProphetVSもくっつけてしまえ!ふとっぱらな考えに頭が下がる

SEM V

特徴32および8ボイスマルチティンバーまでのポリフォニー

変調マトリックスモジュール

iSEMプリセットのエクスポート/インポートと互換性

新しい8ボイスプログラマモジュール

メリット明るく張りのある、オーバーハイム・サウンドを得られる
デメリット特になし
使用アーティストヤン・ハマー ジョー・ザビヌル 矢野顕子 他

コンパクトな拡張モジュール方式ながら図太く荒い音が特徴のSEMサウンドは、多くの作曲家を虜にしました。そのサウンドをArturiaは再現したうえで独自機能をつけてブラッシュアップしています。

近年のパソコンのスペックでは同時発音数を増やすのはそれほど難しいことではないのですが、増やしたことで変わるサウンドにも影響が出ます。

その挙動レベルまで再現しているのがさすがArturiaといったところです。

古いシンセサイザーを再現しているからといって近年のEDMで使えないということはまったくありません。そもそも今のシンセサイザーサウンドのほとんどはこの時代のサウンドをブラッシュアップしてできているからです。

評価ポイント

とにかく良い意味で最高に荒いオーバーハイムサウンドをしっかり再現している。

Solina V

特徴ARP / EminentSolinaストリングアンサンブルのすべてを再現

ボブ・モーグのポリシンセをモデルにしたVoxHumanaサウンド

24dBのレゾナントフィルター

ソリナMK1およびMK2アンサンブルモード

メリット究極のアナログパッド(ストリングス)が使える
デメリットできれば全体にフィルターがほしかった
使用アーティストJPOPのアイドル作家に多用される

アナログストリングスの代名詞ともいえるシンセSolina は普通に聴く限りそこにリアリティはありません。しかし、レイヤーして使うとそのふくよかなサウンドに多くの人が心奪われます。

近年では、アイドルソングのアレンジの一つとしてSolinaをうっすらと使うことで広がりのある世界観を演出できるため隠し味として使われることが多いソフトシンセです。

評価ポイント

本来プレイバックサンプラーでしか使われることがない音色をモデリング技術で調整できるのがすごいの一言、ここまでソリーナサウンドに拘りを持っている音源は他にない

Stage-73 V

特徴物理モデリングエンジンによるローズサウンドの再現

ステージモデルとスーツケースモデル

モデル自体を細かく調整できる

80の極上プリセット

メリットリアルで使いやすい王道のエレピサウンドをカスタマイズ可能
デメリット特になし
使用アーティストハービー・ハンコック チェックコリア 向谷実 他

Rhodes Pianoは丸みのある音とコロンとしたベルサウンド的な音の輪郭が特徴のエレピです。モデリングでは比較的再現しやすい音色なのでArturiaでは力を入れてそのRhodes Pianoサウンドを再現しています。

また、再現するだけではなく、モデリング技術をつかってのカスタマイズも可能で、「あっとちょっと欲しい」感を見事に叶えてくれます。

カスタマイズと同様に充実したストンプボックスがよりRhodes Pianoをリアルで使い勝手がよいサウンドにしてくれます。

エレピを使うときに注意したいのはボイシングです。普通にドミソと弾くのではなくド ソ ミ(オクターブ上)のようなボイシングにすることでよりエレピらしさが強調できます。

評価ポイント

Rhodes Piano独特のベルサウンドや物理音源によるトーン調整等、細かい部分にまでこだわっているArturiaらしいエレピ音源

ストンプBOXのクオリティは単品販売レベルで使える

Synclavier V

特徴450のプリセットサウンド

オリジナルのSynclavier合成エンジン

強力なFM(周波

パーシャルの数を12に拡張

可変ビット深度

元のSynclavierライブラリとの互換性

メリット1億円のシンセサウンドが手に入る!
デメリットパラメーターの意味を理解するのに時間がかかる
使用アーティストマイケル・ジャクソン 小室哲哉 松任谷正隆 他

90年代を代表するプロデューサー小室哲哉が有名にしたシンセサイザーと言っても過言ではないです。そのお値段なんと1億円(機能とバージョンによって値段は変わります)

基本的にはFM音源に似た倍音加算音源ですが、サンプリング機能も搭載した総合ワークステーションです。

Synclavier Vにもサンプリング機能は搭載されているので好みのサウンドをインポート可能です。

評価ポイント

誰もが思った「シンクラヴィアで音作りしたらどんな音なの?」この夢を叶えてくれた音源。高機能故に使いこなせる人は限られているが、1億円のシンセサイザーを堪能できる素晴らしい音源

Synthi V

特徴波形ミックス付き3オシレーター

高度なジョイスティックオートメーションモジュール

250以上のプリセット

2つのマトリックス動作モード

メリットスペイシーなサウンドが手に入る
デメリット負荷がめちゃくちゃ高い
使用アーティストブライアン・イーノ ピンク・フロイド 他

昔の映画の効果音等につよいシンセです。独特のマトリクスパッチシステムはなれるまでに時間がかかるかもしれませんが、システムを理解してしまえばそれほど難しいものではありません。

こういう使い方が難しいソフトシンセの場合は2つ立ち上げて一つをデフォルト、一つを解析したいプリセットにしてパラメーターを変化させることで理解しやすくなります。

音の太さよりモジュレーションによる変調サウンドをメインで使う方が使い勝手がよいかもしれません。

評価ポイント

Buchla Easel V同様に強い拘りを感じる音源。他が作っていないもの、Arturiaの技術でしか再現できないもの。その回答がSynthi Vでした。企業の拘りを感じられる音源を見ると、「次はどんな音源を作ってくれるのか?」というワクワク感を与えてくれます。

Vox Continental V2

特徴VOX Continental300の物理モデリング

ジェニングスJ70のモデルを搭載

ギター真空管アンプとロータリースピーカー出力

カスタムクラシックスプリングリバーブ

メリット60年代のオルガンサウンドをカスタマイズできる
デメリット若干ノイズが気になる。
使用アーティストThe Animals The Beatles 他

レトロでメランコリックなオルガンサウンドを提供してくれるVOX Continental300は癖が強いので使い方のセンスが問われるかもしれません。しかしハマれば、サウンドが得られるイニシアチブをももにできるので挑戦しがいがあるオルガン音源です。

普通にプリセットを選ぶだけでもクオリティの高いサウンドを提供してくれますが、カスタマイズモードでは

各倍音のドローバーのピッチ調整などが可能でよりピンポイントな音作りが可能です。またクラシックタイプのリバーブはスプリングリバーブはコンボリューションタイプなので非常にリアルになおかつVOX Continental300に最適化されています。

Farfisa Vと似た癖のあるオルガンサウンドですが、マルチ音源等に収録されていることは少なくあってもクオリティが低く使い勝手が悪いので、

Farfisa VとVox Continental V2は強い戦力になること間違いなしです。

評価ポイント

Farfisa V同様、Arturiaにしか作れないオルガン音源。癖の強さまでしっかりと物理モデリング技術で再現して使う人を満足させてくれる

常に「ユーザーはVOX Continental300を使うときどんな機能があればよいか?」という考えをもって作られているのがよくわかる

Wurli V2

特徴Wurlitzer200Aエレクトリックピアノの物理モデリング

11のクラシックなストンプボックスタイプ搭載

4つのギターチューブアンプとロータリースピーカーモデリング

カスタマイズ機能により挙動をコントロール

メリットリアルで使い勝手がよいWurlitzer200Aをカスタマイズ可能
デメリット特になし
使用アーティストカレン・カーペンター 他

Rhodes Pianoとともに二大エレピと称されるWurli V2はRhodes Pianoと比べると少し歪んだ印象を受けるかもしれません。しかしそのおかげでバンドの中ではしっかりと主張してくれます。

カーペンターズなどではボーカルのカレンの音とWurlitzerの音の相性の良さからよく使われていました。

たしかにRhodes Pianoと比べるとこちらの方が少しハスキーな感じがします。

Rhodes Pianoと同じくボイシングが肝になります。ちょっと乱暴かもしれませんが、広がりを出したいならオープンボイシング、パワー感が欲しい場合はクローズボイシングというイメージです。

ただ、他のコード楽器とのバランスがとれているかしっかりとチェックしましょう。

評価ポイント

Arturiaの「本物+Arturiaマインド」によって作られている。とにかく、Rhodes PianoもWurli V2も音質調整のための機能が素晴らしく、物理モデリングエンジンの恩恵を強く受けている。

Arturia V Collection 7の価格

定価52,678円 決して安くはないですが、Komplete13Ultimate等と比べるとかなり安いです。そしてこちらの方が戦力に鳴りやすい音源が豊富揃っています。

10月26日までの期間限定セールが始まりました。今なら50%オフの26,268円になっています。

Audio Plugins from Pluginboutique.com

さいごに

まとめるとArturia V Collection 7は以下のような音源です。

  • 24のインストからなるArturiaの総合音源
  • 一つ一つの音源のクオリティは高い
  • 使い方が難しい音源もある
  • 負荷の高さは音源によって違う
  • モデリング音源が多いのでストレージ容量を圧迫しない

「Arturiaのmoogは全然リアルじゃないよ」「もっといいのがあるよ」確かにそうかもしれません。ですが大切なのは「使ってみたい」と思わしてくれる音源としての雰囲気です。

リアルかどうかより「これを使えばかっこいい曲が作れるのか?」という問いをもって音源を探すのが重要です。

そのためにはその音源の得意不得意をしって自分が今何をしたいかを明確にすることが大切です。

私はArturia V Collection 3からのユーザーですが毎回新しい発見があり、使えば使うほど自分の音楽にも強い影響を与えてくれている気がします。

本気で向かってくる人に本気で答えてくれるそれがArturia V Collection 7の最大の魅力です。

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください