パッチシンセを見ると多くのDTMerが「難しそう」と思います。なぜならば、「ごちゃごちゃしている」「どこに何をすればよくわからない」そんな印象をもたせてしまうUIだからです。下手なことしたら壊れそうと思う人いると思いますが、安心してください壊れませんw
このシンセは「パッチ式シンセと言われケーブル必要なところに差し込めば発音するという非常に自由度の高いシンセサイザーです。
正直なところ初心者がこれで音を自由に作り込むのが難しい部分があります。しかし!いま出ているシンセの発音原理はこのパッチングシンセの構造になっています。ちょっとむずかしいかもしれませんが、これで音作りの練習すれば
どんな音を聴いても「あーあのパラメーターでこうなっているのか」と思えるほど「音の構造が見える」ようになれるそんなシンセサイザーです。
ARP 2600 Vとは
モジュラーシンセの金字塔と呼ばれたARP2600をArturiaのTAEテクノロジーで再現したのがARP2600 V です。一見難しそうに見えますが慣れてしまえばとりわけ難しいシンセではなくむしろ使いやすいモジュラーシンセと呼ばれています
写真はARP2600の実機
ソフトシンセの場合は本物のケーブルを抜き差しするわけにはいかないのでバーチャルケーブル(パソコンの中でのケーブル)を使用します。
しかしこいつが曲者wつまみ動かせば音がでるというシンセではなく、きちんとパッチングしないと音がでません。私もこれを見たときに「なんか難しそう」という理由でプリセットだけ聞いて遊んでいましたが、やっぱり触らなきゃ!と思いあれこれ触ってみたらすごい勘違いをしていました。
別にケーブルを繋がなくても音がでる
パッチングしないと音がでないと思っていたので衝撃でしたw(さわれよw)例えばこの設定だとVCO2のSINE波がVCFにパッチングされています。なので発音されるのはSINE波なのですが、このケーブルを抜いてやるとPULSEPWMが発音されます。つまりPULSEPWMはVCFに内部結線されています。
サスティンが0にならない
私の設定がどこか間違っているのかわかりませんが、ADSRをすべて0にしても発音されます。なので完全に「プツっ」と切れるような音創りができません。
音は本当に太い
サスティンが若干出てしまうせいか、アナログキックを作ったときの低音感はすごいです。プリセットの909のキックの音の太さはかなりのレベルです。
シンプルなパッチから試してパッチングの意味を理解する
こういうシンセはコレに尽きると思います。プリセットテンプレートのなかに最小限のパッチから作られた音があるのでそこでまず必要最低限のパッチングを理解しましょう。
1Osc Sinusが一番シンプルなパッチです。こういう単純なパッチから音源を理解を深めていけばそれほど難しくありません。
難しそうに見える音源もシンプルな一面を見ていけば実は簡単に作られていたりします。
複雑な音源の解析はまだまだ先です。
効果音に強い
Arpで検索すると関連キーワードにガンダムと出て来る。知っているひとは知っているけれど初代ガンダムの効果音はarp2600 で作られているものが多い。他にも銀河鉄道999やパーマンなど昭和を代表するあの効果音はArpで作られている。パッチングしながらLFOとフィルターで揺らしまくった音はコミカルな音から複雑怪奇な音までなんでもだせます。
まとめ
たぶんこれで自由自在に音が作れる人は相当なマニアの領域だと思います。しかし、arpで音をコントロールできればシンセサイザーの発音原理を理解できるので時間をかけて触りこむ価値があるソフトシンセだと思います。