DTMで作った曲がイマイチかっこよくない!どうすればかっこよくできるのか。曲を良くするアプローチは様々ですが、ベースラインを強化することで垢抜けた曲にすることが可能です。
8ビートの単純なベースしか作れない。どうやればベースを強化できるのか?こんな疑問を解決してくれるベースライン強化おすすめ本を3冊紹介します。
この3冊は毎日私が勉強に使っている本ですが、毎日のように新しい発見があり、同時に今まで自分がどれだけ適当なベースラインを作っていたのかを思い知らされてます。
「でも、ベースラインなんて勉強しても身につけられる自信がない」という人でも私と同じやり方をすれば、すぐには無理で早い人で数週間、遅い人で一ヶ月程度でベースラインは変化してきます。
ベース ラインとは
一言で表すと次のようになります。
曲全体の旋律やハーモニーの基準となるもの、最も低い声部(パート)の旋律。
初心者がベースラインを作ろうとするときコードのルート(Cならドミソのド)から作り始めるのはベースがコードの基準となる役割をおぼろげに認識しているからです。
しかし、ずっと同じルートだけ弾いているとベースラインとしての面白みはありません(プロのベーシストは同じ音の演奏でも飽きずに聴かせてくるのがすごいところですが…)
そこで、ベースをメロディ的な解釈で動かすことでアクティブなベースラインになり、曲に面白みを作り出してくれるようになります。
今回学べるベースラインの本質は「メロディ的なラインの動き方」「リズムとしてのラインの動き方」この2つです。
イチからベースラインを学べる書籍もあります。しかし、往年の名フレーズを参考にフレーズ作りを学ぶことで巨匠たちの思考も一緒に学べるのは大きいです。
ベースライン教則本3選
個人的にはDTM 本の多くはDTMに特化しすぎているため、ベースやギターの打ち込みはよりらしさを求めた結果プログラミング的な解釈で書かれている本が多いです。
よりリアルな打ち込みをしたいのであれば当然プレイヤー重視の本を使うのが効率のがよいです。
ベースラインで迷わない本
ベースラインのフレーズの宝庫です。とにかく、古今東西のベースラインが網羅されています。
セクション1では98のベースラインを紹介し、セクション2ではベースラインの作り方をしっかりと体系的に学べます。
ベースのフィルインを究める本
ベースラインで迷わない本と同じ著者による教則本です。こちらはベースのフィルインに特化したもので、こちらも
セクション1では104のベースフィルインとセクション2ではフィルインの作り方を詳しく学ぶことができます。
正直なところ「ベースラインで迷わない本」「ベースのフィルインを究める本」があればベースの教則本は十分なほどです。
R&Bベースの技法
こちらはR&Bに特化したベースラインの技法を紹介していますが、個人的にはベースラインはR&Bがもっとも美しく、また基本にあると思っています。「ベースラインで迷わない本」にもR&Bはありますが、こちらはさらに詳しく、技法というだけあって、ペンタトニックを拡大解釈したフレーズの作り方や、ハイブリッドコードによるフレージングなど、理論的な解釈が多く見られます。
また、各章の終わりにおすすめの音源の紹介も非常に勉強になります。
さて、これらの教則本はすべて電子書籍かされています。またAmazon kindle unlimitedを使えば、今回紹介した3冊の教則本はすべて月額980円のプランに含まれるので電子書籍に抵抗がない人はAmazon kindle unlimitedがオススメです。
ベースラインの学び方(教則本の使い方)
私がやっているのはかんたんでシンプル、毎日最低5フレーズの打ち込みです。「そんなんで覚えられるの?」と思う人もいるかもしれませんが、すぐに覚えるのが目的ではなく、体に染み込ませていく感じだと思ってください。
イメージとしては毎日5回程度のスクワットです!
打ち込む場合はできればクオリティの高いベース音源を使うのがオススメです。クオリティの高いベース音源であれば、弦の指定や、スライドの打ち込みなどより参考音源に近づけることでより生きたベースラインを再現できます。
個人的にはMODOBASSやEZBASSあたりががオススメです。
ただこれらのベース音源がないと今回の教則本から学べないということではありません。ベースラインの強化するという視点はDAW付属の音源でも問題はありません。
紹介している本は過去有名なアーティストが作り出したベースラインをBLUES、FUNK、JAZZ,JAZZ FUSION、JATIN、ROCK、R&Bとジャンル別に紹介しています。
それらのフレーズの長さは教則本によっても違いますが、2小節〜8小節程度です。私は最低5フレーズは打ち込みますが、慣れていない人は1日フレーズでも大丈夫です。
大切なのは「毎回完璧に覚えなければ行けない!」と気張る必要はありません。時間をかけて大丈夫という意識が大切です。
フレーズ打ち込み時に重要な2つのポイント
フレーズを打ち込む際に大切なのは使用している音程と歌うことです。
一般的には強迫(4/4における1と3拍目)はルートやコードの構成音が多いですが、それ以外、「コードとのつなぎ目はどうなっているのか?」を見ていくとよりベースラインとしての役目と「そういうアプローチはありなのか?」ということに気が付きます。
それらを意識しながら歌うことでベースライン強化に必要な音程感が身につきます。
歌には2つのアプローチがあり、一つは音程、一つは譜割り(リズム)です。
歌うことで音程を理解できます。ベースには鉄板となる音程の飛び方があります。その飛び方を歌うことで身につけられます。ラインとしての理解が深まります。
次に、譜割りはリズムですが、俗に言うグルーヴの理解に役立ちます。どれくらい音の長さ(音価)を調整すれば自分の求めているグルーヴになるのか、これらを学ぶことで、同じ音だけの演奏であっても、飽きないアプローチも可能になります。
また、教則本にある譜面と参考音源の音の長さはかなり違う場所があります。歌うことでこのような違いにも耳が行くようになります。
歌うのが下手場合…
「音程には自信がない」という人は、譜割り(音の長さ)だけでも大丈夫です。手で譜割りを叩くのもいいです。
「でも参考音源は早すぎるからうまく出来ているか自信がない」たしかに教則本の参考音源は慣れていない人には速いです。(特に16分音符のシンコペーションなんてパニクるだけです)
こういうときに打ち込んだフレーズが役に立ちます。打ち込んでしまえば、DAW上でBPMを変更できます。
元のBPMで歌えないのあら思い切って半分くらいにすると良いでしょう。そこからBPMを5ずつくらい上げて歌っていけば必ず歌えるようになります。
音程が難しいようならばまずは譜割りを意識するようになるのがオススメです。
まとめ
ベースラインの強化は曲のクオリティに大きく影響します。もちろんベース以外にもキーボードやギター、ドラムなど様々な要因はありますが、ベースラインの強化に意識を向けているDTM初心者や中級者は意外と少ない印象があります。
紹介したすべての教則本を1ヶ月でできればかなりの上達を感じられますが、まずはどれか一冊(おすすめはベースラインで迷わない本)向き合ってみてください。
紹介した以外のベース教則本もAmazon kindle unlimitedの対象となっているものがあるので、気に入ったものがあればそれらもチェックしてみるとよいでしょう。