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D16 DECIMORT 2レビュー ハードサンプラーの質感を高品質に再現!

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ソフト音源をいっぱい使っているけれど、なんだかどれも似たような質感で面白みがかける。もっと1つ1つの音色のカラーを打ち出したい!。こんな悩み持っていませんか?

クオリティの高いソフト音源であってもDAWの中で処理している限り音質の幅や表現力には限界があります。プロはこういうときにハード音源を使ったりして音色のカラーを打ち出しているわけですが、DTM初心者やお金がないアマチュアDTMerにはハード音源はポンポンと買えません。

そういうときに使ってほしいのが今回紹介するビットクラッシャーの「DECIMORT 2」です。DECIMORT 2は往年のハードサンプラの質感を決めるADDAを再現することで、ソフト音源であってもハード音源のような質感に変化させることが可能です。

「ビットクラッシャーって音を劣化させるやつでしょ?」という人もいるかもしれません。たしかにDECIMORT2にもビットクラッシャー的な音を壊すことを目的とした機能もありますが、ビットクラッシャーというよりはハードウェアの質感の再現に特化したエフェクトプラグインです。

「でもそういうのって使い方すごいややこしいよね?」って思うかもしれませんが。DECIMORT2には大量のプリセットがあり、それを選ぶだけでもOKなほどシンプルです。

この記事では使い方のコツや実際使ってみてわかったメリット・デメリットについて解説します。

総合評価
音質
操作性
価格 
購入のしやすさ
安定度(CPU負荷)
話題性
評価の根拠について
UG
  • 元ゲーム音楽屋(NintendoDSなど)
  • 作曲歴20年以上
  • DTM記事執筆500以上
  • ショートアニメ、CM、企業PV音楽を制作
  • 詳しいプロフィール
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DECIMORT 2とは

DECIMORT2はRolandのSH-101や808に909などROLANDの音源をハイクオリティでモデリングして高い評価を得ているD16 Group AudioSoftwareが開発したハードサンプラー再現エフェクトプラグインです。

DECIMORT 2はビットクラッシャーという立ち位置ですが、音を壊すには正直もったないほど、ハードの質感を再現してくれます。

触った第一印象は私の好きなASR10というエンソニックのサンプラーの質感にかなり似ていて、「音が前出てくる!」「ドラムやストリングスなどにも使いやすい」と思いましたが、それ以上にDAWにハード音源を取り込んだような質感を簡単に再現できることが何よりも嬉しかったです。

またDECIMORT 2はZEEDやデヴィッド・ゲッタなどダンスミュージックのトップクリエイターが高く評価しています。あくまで1つの可能性ですが、ZEDDやデヴィッド・ゲッタのようなサウンドを作りたい!となったらDECIMORT 2は持っておいて損はないように思います。

「私はDecimortが大好きです。これは、最高のサウンドのビットクラッシャーの1つです。シンセサイザーやボーカルで常に使用しています。」ゼッド。ドイツのレコードプロデューサー/ DJ /ミュージシャン。主にエレクトロハウスの音楽を制作していますが、プログレッシブハウス、ダブステップ、クラシック音楽の影響を受けて、ジャンルや音楽スタイルを多様化しています。

「Decimortは、特にビンテージサンプラーのサウンドを取り戻そうとしている場合、サウンドデザインに欠かせないツールです。」Dj MichaelTrance。90年代を通じて、Dj MichaelTranceという名前はハウスミュージックの代名詞でした。彼は、コールドプレイ、リアーナ、黒目豆、ケシャ、エンリケ・イグレシアスなどのアーティストのためにプロデュース&リミックスされた曲を持っています。

「これらのプラグインは素晴らしく聞こえます…いくつかは私の最新の作品の秘密兵器です。」デヴィッド・ゲッタ。フランスのDJ、レコードプロデューサー。GumProductionsをLisaDodgsonと共同設立しました。

引用:PluginBoutique DECIMORT 2 販売ページ 和訳より

DECIMORT 2の特徴

超高精度のリサンプリングアルゴリズム(ADCエミュレーション、22kHzを超える高調波なし)

近似(前)フィルターと画像(後)フィルター、どちらもリサンプラーと結合

調整可能なジッター

制御されたディザリングによる量子化

2つの量子化方法(ミッドレイザー、ミッドトレッド)

レゾナンスとカットオフを調整可能なアナログのようなフィルター

タグベースのプリセットブラウザ

2つの代替GUIサイズ

全体を通してMIDI学習機能

64ビット内部処理

出力に不要な高調波歪みはありません

引用:PluginBoutique DECIMORT 2 販売ページ 和訳より

DECIMORT 2の特徴で目を弾くのは、プリセットの豊富さとディザリングの音質のわかりやすさです。バウンスするときの使うディザリングですが、DECIMORT 2にもディザリングが搭載されていて、ディザリングを使うとどういう効果を得られるのかよくわかります。

ディザリングについて

ディザリングについて

ビット変換をしたときに変換における劣化を緩和するために微量のノイズを加えることをいいます。おもに高い解像度(24bit)から16bitにダウンコンバートするときに使います。

DECIMORT 2の価格

価格は$55です。ハードサンプラーの再現に特化したプラグインはいくつかありますが、再現の幅の広さとそこから作り込める音の多さはDECIMORT 2の得意領域とするところです。

すべてのトラックに異なるハードサンプラーの質感を自由にアサインできることを考えると、$55はかなり安いように思いますし、何より、世界トップのダンスミュージッククリエイターが絶賛している同じプラグインをあつかえるというのサウンドクリエイターにとって心強いものがあります。

\ デモもある! /

DECIMORT 2のメリット

ティザリングについて語るのが今回のテーマですが、あまりにもビットコンバータープラグインとして優秀なので少しだけDECIMORT 2について語らせてください。

ビットコンバーターを使うと最近はやりのLofi−HipHop系の音を作ることができるというのがこのブログでもよくお話しています。DECIMORT 2は多くのビットコンバーターの中でもクオリティの高いビットダウンサウンドを再現できます。

PREAMPで太くできる

0dB〜48dBまで変化させるプリアンプです。

下手なプリアンプモデリングを使うならばDECIMORT2を使った方がその質感と太さを堪能できるほど音の太さを演出できます。

ビットコンバーターとサンプルレートコンバーターが優秀

44.1kHz〜44Hzまでを調整できるFREQUENCYの効きがものすごく滑らかです。私が気にっているTAL-audioのビットクラッシャーであるTAL-DACは質感は良いのですが、このFREQUENCYの効きがかなり大雑把でいきなり大きく質感が変わるところがあります。しかし、DECIMORT2はそういう部分がなくなめらかにざらつきの変化を楽しめます。

そしてそれと同じくしてビットコンバーター(RESOLUTION)の効きがとても自然です。というのも、多くのビットコンバータープラグインはこのbit RESOLUTIONを下げたときの音の歪みが極端で8Bitにするとかなりノイズがわざとらしく乗ってしまいます。しかし、DECIMORT2は8bitにしても単に歪が増えただけのノイズが乗るのではなく、しっかりと8bitの質感を維持しています。

DITHERING(ディザリング)の効果について

DC SHIFTとDITHERING(ディザリング)によって低ビットによっても音の滑らかさを保てるのがDECIMORT2の特徴です。ディザリングはマスタリング時に使う24Bitを16Bitにダウンコンバートしたときに音が劣化しないようにするあのディザリングです。

24bitから16bitでのダウンコンバートしたときに差がわからない人でも、6BitにしてディザリングをMAXにした場合「あーディザリングってこういうことしていたのか?」とわかります。

というわけでディザリングの効果について確認してみたいと思います。

オフの状態を24bitと想定して、ONの状態を16bitとした場合に音が途切れてしまっているのがわかるとお思います。

ディザリングをMAXにするとノイズが入り音のつなぎ目がスムーズになったのがわかると思います。これがミックス時にマスタリングで行われていディザリングです。

今回はその効果を分かりやすくするために1bitまで下げました。24bitから16bitにするとこのような音の間引きが行われれてます。これを補正するのがディザリングです。

サウンドデモ

ディザリングの話が終わったので、ここからは引き続きDECIMORT2のサウンドについてお話します。

SP-1200の質感を再現してみたものです。オンとオフでは質感の違いは当然ながら、キックの張り付き具合がよいので音の存在感が強調されます。

またエレピもBPフィルターをかけることでさらにLofiな質感を簡単に作り上げることが出来ています。

またRX950とTAL-DACとの聴き比べをしてみます。

設定は12bit 11kHz インプット10dB程度です。

質感の変化は好みによるところもあると思いますが、TAL-DACが一番音が暗く、RX-950には音の太さがあり、DECIMORT2には低ビットにしても音の解像の高さを維持したままです。

現状でビットコンバーターを持っていない人であれば音の幅広さとクオリティからDECIMORT2を選択するのが良いでしょう。

DECIMORT 2システム要求環境

Windows PC

  • Windows 7、8または10
  • CPU:2.0 GHz SSE(マルチコア2.3 GHzを推奨)
  • RAM:8 GB(16 GBを推奨)
  • ソフトウェア:VST / AAX互換のホストアプリケーション(32ビットまたは64ビット)

Mac OS X

  • macOS 10.7以降(macOS 11 Big Sur互換)
  • CPU:Intelベースの2.0 GHz(2.3 GHzを推奨)
  • RAM:8 GB(16 GBを推奨)
  • ソフトウェア:AU / VST / AAX互換ホストアプリケーション(64ビットのみ)

オーソライズ方法シリアル入力方式なのでilok等の電子キーは必要ありません。

まとめ

ディザリングを内蔵しているおかげで、より幅広いビットダウンコンバーターの質感を幅広く堪能できるプラグインです。

各音色の質感を少しずつ変化させるとソフト音源特有のどれもこれも同じ質感に聞こえる…癖みたいなものを少なくできるのでオススメです。

キック専用最強音圧音源と言われるPunchBoxが9,143円が5,486円です。

D16のソフトシンセはどれもクオリティが高いので、もっておいて損はありません。

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