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コンプを使わずに簡単に音を太くできるプラグインRX950が使いやすい

DTMでミックスや音作りをするときにコンプレッサーを使う目的は「音を太くしたい」からではないでしょうか?音の太さは言い換えれば音圧ともいえます。その音圧を求めてコンプの設定をこねくり回しているDTMerもいると思いますが、そんなことをしなくても太い音を簡単につくれる方法があります。それにはRX950というプラグインを使います。

RX950はビットクラッシャーと言われるプラグインです。音の解像度を下げて音を汚くするものです。「え?それって音がクリアじゃなくなる?ってことでしょ?それでどうやって音圧があがるの?」と思うかもしれません。確かに使い方は間違えれば「抜けの悪い音になるだけです」しかし解像度を下げることで独特の歪が出てきてそれがトラックの中で存在感を出す目的に使われます。

ビットクラッシャーはフリー有料含めてかなりの数が出ていますが、私がオススメするのはRX950というビットクラッシャーです。今日はそのRX950についてお話します。

RX950とは

AKAI S950というサンプラーのAD/DAコンバーターをエミュレートしたプラグインです。

S950とは

1988年に発売されたAKAIのサンプラーです。950より前に出た900のアップグレードバージョンという立ち位置です。

スペックは
内蔵メモリー1MB
サンプリング方式12bit
サンプリング周波数7.5KHz-48KHz
サンプリングタイム63.35秒-9.89秒
最大同時発音数8

12bitで48khzというスペックでサンプリングできる時間は10秒以下今の人達からするとこれで何ができるの?という話ですが、HIPHOPの人達から「独特の太さがある」という評価がありこぞって使われました。その独特のS950の音質が手に入るプラグインが

RX950なのです。

操作できるのは

  • INPUT GAIN
  • AUDIO BANDWIDTH
  • FILTER
  • OUTPUT LEVEL
  • MONO

の5つ。

ん?と思った人鋭いですね!実はビットクラッシャーといいながらこのプラグインにはビット(解像度)を変更できません。あくまでS950の12bitの質感を再現するためのものです。なので正式には「AD/DA CONVERTER」ビットではレートクラッシャーというべきかもしれません。

  • INPUT GAIN 音の入力です。上げれば上げるほど音が飽和していきます。ここが音の太さのキモになります。
  • AUDIO BANDWIDTH 3000Hz〜19200Hzまでのプリフィルターです。
  • Perfect modelling of the whole audio signal path from the original Akai S950 (Line Input > Analog gain > Pre-filtering > A/D conversion > D/A conversion > Post-filtering > Line Output)公式サイトではパーフェクトモデリング!というくらいですからS950に内蔵されているフィルターのことだと思われます。
  • FILTER AUDIO BANDWITHに対してポストフィルターになります。幅としては600HzくらいまでのLPFと言った感じです。
  • OUTPUT LEVEL ボリューム調整です。ここでの音質の変化はありません
  • MONO S950はモノラル録音しかできないのでそのエミュレートです。

使い方

RX950で音を汚すというよりはAD/DAの質感を手に入れるという使い方がよいと思います。イメージとしてはパソコンの中でミックス完結させているというより一度外部のエフェクターを通してそれをパソコンに戻すみたいな感じです。では効果の程を確認したいと思います。設定は以下の図の通りです。

最初の4小節はバイパス

  • 5小節〜インプットゲインを上げて戻す(0:00〜0:07)
  • 9小節〜BANDWIDTHを上げて戻す(0:08〜0:15)
  • 13小節〜FILTERを上げて戻す(0:16〜0:23)
  • ドラムトラックだけにかけています。(0:24〜0:31)

やはりインプットゲインをあげたときの質感はいいですね!ちなみにSIN波でチェックするとインプットゲインを0.42dBまで上げると強烈な倍音が出始めます。

コンプの代わりになる?

コンプの代わりになるわけではありませんが、インプットとアウトプットの使い方でLimiter的な使い方が可能になります。内部処理は12bitというこで少しノイジーな雰囲気になりますが、それが音の太さと独特の存在感になります。

2mixで使えるわけではありませんが、ベースや、キック、スネアなど特定のどうしても「音の太さと存在感」がほしいときかけるのがよいです。

Audio Plugins from Pluginboutique.com

誰におすすめのプラグイン?

音を太く嫌味がない程度に汚すことができるので最近流行りのLofi−Hip−hop系にはどストライクではまると思います。また、RX950を1つだけ使うことで良い意味で解像度が下がるので音が目立つ効果もあります。

さいごに

音質は非常にマイルドながら独特の歪の質感があって好印象です。ビットクラッシャーではないためビットディストーションはできませんが、マイルドな音の変化とその質感は隠し味としてはかなり強い武器になります。

残念なのはADインプット時のサンプリング周波数を変更できないということ低ビット高レートという音質の変化まで再現できればまさにパーフェクトといえたでしょう。

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