DTMクリップノイズが発生した場合の回避方法と改善方法について

どんなに頑張って作った曲であっても意図しないノイズがのってしまうと、楽曲の魅力はゼロです。どれだけ美しい曲であってもそのノイズ1つでリスナーは聴くのをやめてしまいます。

それくらいクリップノイズはDTMerの敵です。

今日はクリップノイズがのる原因と改善対処方法について詳しく説明します。

なぜクリップノイズが発生するのか?

そもそもクリップノイズとは何か?クリップノイズとは主にレベルオーバーによる音割れで発生したノイズのことで、主に「音割れ」を使うことが多いです。

さてレベルオーバーといっても2つの要因が考えられます。

  1. 録音入力レベルが高すぎたためインプット時に音が割れてしまう
  2. マキシマイザー系のプラグインで音圧をあげすぎてしまうことで音割れてしまう

マキシマイザー系で音が割れるのであれば、マキシマイザーの設定を変更することで対処できますが、録音時に割れてしまった音は基本元には戻りません。修復ソフトを使うことで割れていないようリペアはできますが、それは本来元々あった音ではないので、完全に戻っているわけではありません。

録音入力に関しては「出来る限り大きい音で録音した方がいい」というのが一般的です。しかし、音が大きすぎるとあるときにメーターがレッドゾーンに突入して音割れの原因に…ボーカルなどのダイナミクスが大きい楽器にはよく起こる問題です。Aメロとサビでは全然音量が違いますからね。

「じゃあどれくらいの音量を目安にしたらいいの?」という疑問になります。これはエンジニアや環境によって違う人もいますが、「一番大きい音が-6dB」を目安にすると良いと思います。これを「-6dBのマージンを取る」という言い方をします。

LogicProXのミキサー画面で緑の数字が書いてあるのがそれです。ここが-6dBを超えないようにします。

0dBを超えない範囲でめいいっぱい音圧を上げることができる。それがマキシマイザーです。

マキシマイザーで音割れをするというのは、そもそもマキシマイザーに大量の情報が流れ込んでいる状態になっているのをさらにギュウギュウに押しつぶしている状態です。なので一つの箱(マキシマイザー系)に押し込むのではなく、2つの箱に押し込むことで、隙間の空いたゆとりのある音を作ることができます。

このときのマキシマイザーでのリダクションは多くても-4dB基本は-3dBを目安にします。これ以上やるとノイズの原因になりやすくなる。という意識を持っておくと安全です。

なので、マキシマイザーで音がわれていると思ったら、まずはマキシマイザーに音が入りすぎていないかをチェックします。

ミックス時のレベル管理について

各トラックのボリュームがレベルメーターのレッドゾーンに入ってい待っている場合でもマスターはレッドゾーンでない場合この場合書き出したファイルに音割れはありません。このあたりはDAW上でのミックス処理の仕方(16bit 24bit 32bit)で変わります。

しかしレッドゾーンに入っているトラックがあればあるほど最終的なマスターアウトに入ってくる量が増えるのでレッドゾーンになってしまいます。レッドゾーンを超えているマスターアウトにマキシマイザーを指した場合、無理やり潰すことになるので予期せぬクリップが発生してしまいます。クリップとはミックス時にデジタル処理しきれなかったことで起きるこういう考え方ができます。

マキシマイザーは煮えたぎっている鍋の蓋をするものではありません。そんなことをしたら鍋から吹きこぼれてしまます。えっ?料理経験ないって?やってみくださいw料理と音楽は通じるものがあります。

最終ミックスはレッドゾーンにつくかつかないかではなく余裕を持ってプラグインによる味付けが可能なスペースをあけるミックスすると音割れはおきません。DAWによっては音割れしたミックスは書き出し時に教えてくれるものもありますのでそのあたりも注意してみておくと良いでしょう。

楽器によって音割れの原因が違う

フェーダーのレッドゾーンが音割れの原因と説明しました。しかし、大事なのは楽器によってレッドゾーンに入っている周波数成分には違いがあります。

例えば、キックの場合、レッドゾーンに入る周波数は50Hzなどの超低音域です。しかしクラッシュシンバルの場合は10kHzの超高音域です。またピアノの場合、コードで抑えるのか、単体のメロディなのかによって、レッドゾーンに触れる原因は変わってきます。

つまりフェーダーのレッドゾーンは周波数によって変わってくるということを理解するとことでミックスとマキシマイザーによる音割れをふせぐことが可能になります。

ノイズの種類

クリップノイズとは主にレベルオーバーによる音割れで発生したノイとさきほどお話しましたが、他にも以下のようなノイズがあります。

  • リップノイズ(ボーカリストが歌っているとき唇同士がぶつかるときに出る)(ピチャピチャ音)
  • クラックルノイズレコードの針が飛んでしまうときにでる(ブツッブツッ音)
  • ヒスノイズアナログ楽器などによる(サー音)
  • ハムノイズ低い音で鳴り続ける(ブーン音)

これらのノイズが総合的に合わさってしまいクリップノイズになることもあります。

レコーディング時による不要なノイズ

ノイズの種類は最初に説明しましたが、たとえばボーカルの場合、歌っているときにお腹がなる。服が擦れるなにかにあたる場合があります。レコーディング時に気がつかなくてもあとでエフェクト処理をしている工程でどんどん見つかる可能性があります。

そしてそれらが原因でクリップノイズになります。まず大切なのはノイズレスのレコーディングをすることは絶対必要です。

楽器ループのノイズ

気にかけていない人が多いですが、サンプリングされた楽器はメモリの関係でループ処理されているものが多いです。バイオリンでいえばこの赤線のみをループさせるみたいなイメージです。こうすることで鍵盤を抑えている限り音が途切れることなく鳴り続けます。

ちなみにこの画像の状態でループするとブツブツいいまくってとても使えるレベルではありませんがwほとんどの音源は使うのに支障がないレベルでループ処理されていますが、たまに「ブツ」と途切れてしまうような音色もあります。そういうところもクリップノイズの原因になります。やっかいなのはかなり小さいループ処理ノイズが発生しているときです。

これをプラグインで音圧処理してでてきたときは原因解明に時間がかかります。なので音源のループ処理が適切かどうかしっかりチェックしましょう。

MP3書き出しノイズ

音を圧縮することでノイズが出ることがあります。mp3は聞こえない帯域をカットするのと音が埋もれて認識にしにくい音をマスキングしてしまうことにあります。その工程でノイズが発生してまうことがあります。これはmp3のソフトレベルの話なので解決方法は多岐にわたりますが、mp3後に音割れをしていないか確認するソフトがありますのでそういうのを使って確認するのが1番です。

有名なところではoxfordのCodec Toolboxです。これはmp3などの圧縮で失った帯域を書き出す前に確認できるものでこれを使うことで圧縮時に起こる可能性のノイズを確認することができます。

ノイズを取り除く

ペンシルツールと言われているものでノイズ自体をDAW上で削ってしまうことができます。ただStudioOneのようにペンシルツールがないものもありますのでそういう場合は単体の波形編集ソフトを使う必要があります。私はゲーム会社にいたのでこのペンシルツールでよくノイズをとっていましたが、SOはそれがないのでちょっと困っています

プラグインで取り除く

ノイズを取り除くプラグインはいろいろとありますが、とにかく現時点で最強なのはRX6(7が発売されました)です。ありとあらゆるノイズはほぼ一発で確実にとってしまいます。

 

これの最新版RX7はさらに進化していて噂えはノイズだけではなく任意の楽器も取り除けるという噂があります。

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RXはizotopeのバンドルのなかにも含まれているのでより編集したことが多い場合はそちらを購入した方が良い人もいるかもしれません。

MP3ノイズを取り除く

MP3を低圧縮で書き出したときに起こるノイズを取り除くことができるソフトプラグインもあります。ZYNAPTIQのUnchirpというソフトを使えばmp3特有のシュワシュワノイズをある程度抑えることができます。

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安くはないですが、非常によくできたソフトです。

ノイズ対策の心構え

レコーディングノイズは決して良いものではありません。しかし多くの人は「まぁこれくらいはいいかな」という意識で小さいノイズのチェックをスルーしてしまいます。もちろんそれが結果的にリスナーからは聞こえないものであるかもしれません。ですが、自分の曲を出来る限り完璧な状態で作り上げるのは作曲家がやるべき基本的なことです。

「でも、そんなところまで意識がむかないよ」という人は外注でノイズ処理ができる人に頼めばよいだけの話です。クオリティの高い曲を作るにはこういう小さいな部分をスルーしない能力から始まります。

もし気づいてはいたけどそれを無視してしまいそれが原因で「なんかあの曲途中で変な音なるから聴きにくいんだよね」なんて言われたら目も当てられませんよね。たしかにノイズチェックは面倒くさい部分もあります。でもそこにまで意識がしっかりと回る人は必ず良い曲を仕上げられるセンスをもっていると断言できます。

さいごに

DTMクリップノイズが発生した場合の回避方法と改善方法についてまずはノイズの原因を探ることです。そして次からはそのノイズが発生しないようにしなければいけません。

ノイズの種類はなにか?

  • リップノイズ
  • クラックルノイズ
  • ヒスノイズ
  • ハムノイズ

ノイズの原因は

  • レベルオーバー?
  • 音源ループ処理?
  • レコーディング時のノイズ?

ノイズ対策の秘訣はずばり原因を見極めることです。