三味線 音源3選から選ぶ実践的で使えるソフトはこれだ!

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三味線音源の選定は、和風BGMや伝統的な日本音楽をデジタル制作する際に重要な要素です。

この記事では、Sonicaの「TSUGARU SHAMISEN」やVERSUSの「VS SYAMISEN」と「VS SANSHIN」など、高品質な三味線のKontakt音源を詳細に解説します。

これらの音源は、津軽三味線の力強いストロークから沖縄の三線まで、多彩な奏法とアーティキュレーションを提供し、あなたの音楽に本物の日本の響きをもたらします。リアルな演奏感を追求するDTMerや音楽制作者にとって、これらの音源は制作の幅を広げる貴重なツールとなるでしょう。

UG
  • 元ゲーム音楽屋(NintendoDSなど)
  • 作曲歴20年以上
  • DTM記事執筆500以上
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三味線とは

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軽く三味線について触れておきましょう。どの楽器もそうなのですが、その楽器を深く知り楽器の歴史を感じることで、より楽器本来がもつ音色を引き出せると私は思っています。そういう部分を大切にしている曲はいつまでも色あせないものです。

歴史

  • 弦楽器そのものの発祥は中東とされる。
  • その後構造的に変化しながら、インドを経て中国に入り、
  • 中国南部において「三絃」が成立。
  • これが三味線の元祖とされる。
  • この「三絃」が15世紀から16世紀戦国時代に琉球(現在の沖縄県)から伝来する(諸説あり)
  • 江戸時代中期に日本独特の三味線となる。
  • 以降、三味線は日本各地の土着芸能と融合して様々に発達し、
  • 当時日本最北端であった津軽地方において津軽三味線となる。
  • 他の多くの和楽器と比べ「新しい楽器」
  • 演奏は基本的にはヘラ状の撥を用いる
  • 三味線音楽の種目により細部に差異がある。

呼び名

  • 「三弦(さんげん)」「みつのお(三つの緒)」三線(さんしん)
  • 蛇の皮を使っていることで蛇皮線(じゃびぜん)といい
  • このじゃびぜんが変化したものとされる(俗説)

その他

  • 日本音楽史上、一般民衆が手にすることの出来た楽器は、神楽の笛、太鼓、鈴であり、ついで三味線であった。
  • 文政年間のオランダの商館長メイランは日本の音楽事情について「楽器の中では三味線が一番ひろく用いられる」と記している

面白いのは沖縄から津軽まで渡っていたというところですね。もともと楽器属性はリュート俗(ギター)なので手軽に音を奏でられる楽器として重宝されたのでしょう。

さぁそんな歴史を意識しながら最新のテクノロジーで作られたソフト音源を見ていきましょう。

Sonica TSUGARU SHAMISEN

私のメイン三味線音源。Sonicaの津軽三味線。たぶん今一番熱い三味線音源だと思います。とにかくトランジェントがキレイ。眼の前の弾いている感じで実にトラディショナルな音を出してくれます。そしてアーティキュレーションも豊富。ちなみに尺八の記事で公開させてもらった芦沢さんの和風ファミマ入店の三味線もこれらしいですw

総合音源に入っている三味線を使うときはいかにベンド情報を上手く入れて出音のピッチを狂わせるかでそれっぽい感じになりますが、この音源のベンド感はまさに本物w実にリアルですw熱い熱い音源ですが、お値段も29,800円とアツアツですw

VERSUS VS SYAMISEN

こちは安いわりにかなり頑張っている音源です。弦のバチがこすれる音が非常にリアルです。こちらは弦が揺れる感じが非常にリアルです。ベンベンしたい人はSonicaの津軽三味線よりこちらがオススメです。

VERSUS VS SANSHIN

またもVERSUSです。なんと沖縄の三線ですwいかにも沖縄なフレーズを得意としそうな音色です。

VERSUSは全品50%オフのサマーセールをやるので狙い目はそのときです。しかし元がそれほど高くはないので元値で買ってもそれほど後悔はしないと思います。

三味線音源を買う前にしておきたいこと

DTMerの多くは三味線音源に限らず「リアルでそれっぽい音源」を買うと満足してしまいます。もちろんそのまま鳴らしてもリアルなのでそれはそれで良いのですが、リアルな音源をさらにリアルに打ち込む方法があります。それは三味線の音楽を聴く!です。

「えー?」と思うかもしれませんが、ゲーム音楽で使われている三味線の音を聴くのではなく、三味線がメインの曲を聴くことが大切です。そのとき注意したいのは「ピッチ」「タイミング」「ダイナミクス」です。

三味線に限らずトラディショナルな楽器いわゆる民族楽器はこのピッチによって決まる部分もあります。三味線はスライドさせながら演奏することが多々あります。そういう時はピッチベンドで少しだけしゃくりあげたりモノモードであるならば実音の前に一音前のノートを置いたりシてしゃくりあげを強調します。

そうすることでよりリアルな打ち込みができるようになります。

タイミングに関して三味線は三味線はバチで叩きつけるような演奏方法がメインです。当然アタック音は強調されやすくなります。これはダイナミクスにも通じる話ですが、速い曲では良いのですが、アタックを強調したくないような曲の場合はどうしているのか?そういうことを楽曲から学ぶとよいのです。

どうして三味線が必要なのか?

おそらく多くの人は「三味線を入れたら和風っぽさがでる」ことを目的としていると思いますが、大事なのは三味線でないと和風っぽさは出せないのか?という視点です。他の音源で代用は効かないのか?この視点が本当のクリエイティブな視点です。逆にそこを突き詰めるだけの思考力を持っていると「とりあえず三味線いれておけばいいや」というサウンドクリエイターを一掃できますw

仕事面でも「あなたに頼みたい!」というクライアントが増えます。そして三味線を入れるのであればそれは日本古来の音楽文化を取り入れているというイメージをもつことが大切です。音楽や楽器には歴史があります。その歴史から最も遠いところにいるのが私達です。トップミュージシャンたちは常に音楽の歴史と対峙して自分たちの音を奏でます。「ただ雰囲気がでるから三味線」ではなく古来の伝統音楽の楽器が自分の音楽の中でどうあるべきなのか?そういう意識をもっていれば適当なフレーズにはなりませんし、もっと音楽に真剣に向かい合うことになります。

そういう姿勢から生まれた音楽こそが人の心をうつと私は思っています。

まとめ

sonicaのクオリティはさすがですが、VERSUSはコストパフォーマンスがすごいです。とくに今はセール中なので、とりあえずちゃんとした専用三味線音源がほしいと思ったらVERSUSはいいかもしれません。

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