FM8を手に入れたけれど、難しく音作りがわからない。という人は大勢います。
安心してください。FM8の音作りは複雑です。その音作りの深さと複雑さは往年のソフトシンセの中でもベスト5に入ります。
そこでオススメなのが無料プリセットです。実はFM8はかなり多くの無料プリセットが存在するソフトシンセとしても有名です。
今回は有料と無料のプリセットサイトをいくつか紹介しますので、参考にしてみてください。
FM8とは
Native Instruments社によってリリースされているソフト音源で音源方式はFM音源を採用しています。
FM音源とはある波形に倍音を加えていくタイプのシンセサイズ方式(厳密にはもう少し複雑ですが)で往年の名機と言われたYAMAHA DX7も同じ方式です。
アナログシンセのように倍音を削って音を作る倍音減算方式ではないため、音の鋭さ、抜けのよさなどが特徴的でいかにも「デジタル的」と表現される音色がメインです(もちろんアナログシンセのような音も出せます)
なのでFM8は近年のEDM系からシンセウェイブまで幅広いジャンル対応できるソフトシンセです。
しかし、音作りの幅があまりにも広すぎる(複雑)なため参考動画などを見ても「どのパラメーターをどう動かせばいいのかわからない」とユーザーを音作りの迷宮に誘い込むため、音は良くてもいまいち多くのユーザーに普及出来ていないソフトシンセでもあります。
しかし、最初にもお伝えしましたがFM8は多くのプリセットが無料でDLできるソフトシンセです。
また実機のDX7やTX802など実機データもインポートできるのもメリットです(インポートがうまくいかない場合もありますが)最新の音源から過去の遺産まで幅広くかんたんに手に入れられるので可能性は無限大です。
「シンセはわからなければプリセット」
こんな格言はありませんが、プロでも気に入ったプリセットから作曲の着想を得るので、プリセットに頼るのは個人的にありですよ。
FM8プリセットインポート方法
FM8のプリセット保存場所は以下の中にあります。
OS X: Macintosh HD → ユーザ → *ユーザ名* → 書類 → Native Instruments → FM8 → Sounds
ただ多くのユーザーの場合は左の「よく使う項目」に書類があるのでそこから見つけることができると思います。
もし「よく使う項目」に書類がない場合やユーザーの場所がわからない場合は以下の方法でだどりつけます。
Finder→移動→ホーム
あとは「SOUND」にプリセットをコピペorドラッグアンドドロップするだけOKコピーするとすぐにFM8のSOUNDの「My FM8」に表示されます。
もし表示されない場合は「My FM8」のフォルダを一度閉じて再度開くと認識されます。
FM8無料/有料プリセットサイト
rekkerd.org(無料)(登録不要)
多くのプリセットがダウンロード可能
kvraudio.com(無料)(要登録)
世界最大級のcomputermusic情報サイトと言っても過言ではないkvraudio.comでは多くのユーザーによってFM8に限らず多くのプリセットが公開されています。
ダウンロードにはアカウント登録が必要ですが、メールアドレスとパスワード入力だけなのでかんたんです。
注意が必要なのはプリセットによって音量のばらつきがあるため、小さい音のあとの大きな音が出てくる場合があります。
samplephonics(無料)(要登録)
アカウント登録後、厳選されたプリセットを無料でDL可能
humanworkshop(無料)(登録不要)
10個の無料プリセット、有機的なFXサウンドが特徴
ADSR(有料)
こちらもプラグインの販売からプリセットまで多くを扱っています。個人的に1986というプリセットが坂本龍一のソロを思わせるような音色なので気に入っています。
PluginGure(有料)
音の作り込みが非常に丁寧でバランスの取れたプリセットが高く評価されています。
PluginBoutique(有料)
最新のダンスミュージックにフォーカスしたプリセットが310あります。PluginBoutiqueの場合は今まで買ったプラグインで得たポイントを使えるのも大きいですし、プリセットを購入することでも高額なおまけがもらえるのは嬉しいです
おまけ
Dave Benson の DX7 ページ(無料)「登録不要)
FM8は実機データ(SYX ファイル)インポートすることが可能なので手間はかかりますが、ここでの膨大なDX7のプリセットをFM8に移植することが可能です。
インポートはFileからImport SysExから行えます。
FM8関連動画
まとめ
FM8は時代の流行に流されない優れたソフトシンセです。音作りはかんたんではありませんが、プリセットを分解しながら勉強すればある程度は作れるようにもなります。
SerumやAvengerなど色々なソフトシンセはありますが、やはりFM8でしか出せない音が存在するほど、存在感があるソフトシンセです。
もっておくと後々「あってよかったFM8」と思える場面が出てきます。