本物のタッチに拘っている電子ピアノはどのメーカーが弾きやすい?

「ピアノを始めたいけど、または昔やっていたけどまた始めたい」という人が電子ピアノに求めるものは次の2つです。

  • タッチ
  • 音色

これら2つのバランスが良いものが弾いていて楽しくなる電子ピアノです。

ですが、電子ピアノもピンきりで何がよいのかわからないですよね。そこで今日は各メーカーの電子ピアノのスペックと実際私が弾いてみて感じたことをまとめた記事を書いてみたいと思います。

最近の電子ピアノは生ピアノに勝る??

音色のクオリティも高い最近の電子ピアノは本当構成ので目を閉じて聴いている分には本物なのでは?と思ってしまうような音色もありますが、それでも生ピアノには叶いません。どれだけリアルであってもエレピやシンセサイザーと生ピアノとではリアルさも表現さもすべてが違います。

シンセサイザーや電子ピアノと生ピアノの最大の違いは生ピアノはピアノ自体が共鳴して音をだしているということ。わずかなタッチによってそのピアノの共鳴する音色に変化をもたらしそれが表現につながるということです。

それに対してシンセサイザーや電子ピアノは「スピーカー」の音でしかありません。ピアニストとしての求められる表現の幅がそこにあります。しかし、そこまで求めないのならば、電子ピアノやシンセサイザーのピアノでも音色レベルだけならばリアルな音色を聞かせてくれます。

それでも今日紹介するピアノの音源方式であるモデリング音源では素晴らしいの一言です。タッチによる僅かな音色の差もいままでの電子ピアノの何十倍の精度で再現します。

モデリング音源とは?

モデリング音源は本物のピアノの音をコンピューターで作ったものです。その響きは従来のエレピの音色とは次元が異なります。今日はこのモデリング音源について説明したいと思います。

モデリング音源と従来の音源の違い

従来はピアノの音色を一つずつ録音して、それを電子ピアノやシンセサイザーの鍵盤を使って発音させていました。なので電子ピアノの鍵盤はあくまで音を鳴らすための「スイッチ」という概念になります。そのスイッチをどこまで生ピアノに匹敵できる弾き心地を作れるかどうかがメーカー技術人の腕の見せどころといえます。鍵盤さえしっかりしていれば多少リアリティがない音源でもそれなりに聞こえることができますが、やはり音源は重要です。

そして、その鍵盤を押すことで再生されるのが音源ですが、最初ににも説明しましたが今までは「録音されたピアノ」の音を再生するのが主流でしたが、これは制作にかなりのコストと手間を必要とします。例えばピアノの強弱を4段階で分けて録音したとします。88鍵盤あるわけですから88X4=352回の録音工程を必要としますが、最近は強弱の段階が8段階や12段階というものがあります。当然強弱の段階が多ければ多いほど表現の幅が広がります。かりに12段階の場合は88X12=1056回の録音工程になります。

ノイズがのっていないかなどの最新の注意を払って録音(以後サンプリング)していくわけですが、あくまで一つ一つの音を別々にサンプリングすることになるので、ドミソと押したときにピアノのうに弦が共鳴するという減少は生まれません。生ピアノでは中央のドをそっと発音しないように押してオクターブ高い音をならすると低い音の倍音を出すことができますが、こういうことができません。

あくまですべて一つ一つの独立した音が再生されているだけです。音がキレイにときに濁って混ざり合う表現が従来のサンプリング方式のピアノ音色では再現できません。しかし、近年はそれが変わりつつあります。それがモデリングという技術です。これはサンプリング方式ではなくコンピューターのなかでその音色を作ってしまうイメージです。そのため、強弱の幅は通常の12段階というものではなく、無限の強弱が付き独立したサンプリングではないため、ドミソの音も本物とまったく同じレベルで良い意味で濁り、オクターブによる倍音の発生も可能になります。

「本物とほとんど変わらない」これがモデリング音源です。

モデリング電子ピアノはどれ?

最近の電子ピアノはどれもこれもモデリングなのか?と言われたらそうではありません。従来のサンプリング方式の方がまだまだ主流です。なぜならば、毎回新しい電子ピアノがでるたびに音色をサンプリングして作っているわけではありません。高価なものであればそういう作り方をしているものもありますが、基本は鍵盤のグレードを上げたとか音色を増やした、音色のクオリティを上げた。などが新製品になります。そして、それらはある程度値段が抑えられているものも多いです。なので、そういうところは今までの資産を使って作られているのが現状です。ではモデリングを使った電子ピアノはどんなものがあるのか

ローランドのモデリング電子ピアノ

最新ではLX700シリーズ(LX708、LX706、LX705)が有名です。

スピーカーにも定評があり、限りなく生ピアノに近いと呼ばれていますが、大きさが普通のアップライトくらいはあります。生ピアノではないので、音量調整は可能ですしヘッドホンを使っての演奏も可能です。他にもLXシリーズやHPシリーズなどもモデリング音源を搭載しています。

最上位機種は生ピアノの中古モデルが買えてしまいます。だから、環境が許せるならばこの値段を出せるならば、やはり生ピアノを買った方がよいですが、値段は出せるけどやっぱり生ピアノは難しい。でもしっかりとした弾き心地は欲しいしリアルな音色は絶対欲しいという人はLXシリーズLX708、LX706、LX70は選択肢に入れておいて良いと思います。

そこまではいらない、あくまでたまに電子ピアノを弾いて楽しみたい。でも安いからと言って音色クオリティが低いのはいらないという人にとってはHPシリーズの購入を考えてみるのも良いと思います。ただ両者は鍵盤の質からスピーカーなど多くの違いがあるので、

値段の差が音色だけというわけではないのはしっかりと覚えておきたいところです。

ヤマハのモデリング電子ピアノ

ヤマハの電子ピアノは「クラビノーバ」と呼ばれています。クラビノーバはエレクトーンと同じでヤマハの登録商標です。最近のヤマハもモデリング技術を採用していますが、サンプリングとモデリングのハイブリッド方式になっています。どちらがよりリアルなのか?と言われるとまだサンプリングの方が「ぱっときいた感じ」リアルだと言えますが、演奏表現においてはモデリングの方が上になります。ヤマハはこの部分で美味しいところどりのハイブリッド方式を使っています。

ヤマハはCLP-600シリーズがモデリング技術とサンプリング方式のハイブリッド電子ピアノです。

最上級版のCLP-685PE/685Bはグランドピアノのタッチにこだわった鍵盤GrandTouch鍵盤

  • 945はナチュラルウッドエックス(NWX)鍵盤、象牙調・黒檀調仕上げ、エスケープメント付き88鍵
  • 935はグレードハンマー3エックス(GH3X)鍵盤、象牙調・黒檀調仕上げ、エスケープメント付き88鍵

 

と言った仕様でグランタッチは私も経験がありますが、かなりグランドピアノに近いタッチです。グランドピアノ特有の鍵盤を押し込んだときの「カタっ」といった遊びの部分までしっかり再現されていて非常にリアルです。ナチュラルウッドとグレードハンマーもその部分があるかはわかりませんが、やはりグランタッチの触り心地は別格と言えます。その分お値段もしますが…

さいごに

昔ピアノをやっていたからもう一度ピアノを弾きたいけど本物はいらない。でも手軽ながらにリアリティは欲しい。という人はモデリング音色は魅力的に見えると思います。ただ音色だけがリアルでもやはりスイッチである鍵盤の質は大きく影響しますのでそのあたりもしっかりと見極めたいところです。