Optoコンプは初心者〜上級者まで使える光学式コンプです。その操作性と音質の良さで今後普及してくるのが予想されます。
今日はそんなお手軽で高音質なVST プラグインOptoREDを紹介します。
OptoREDとは
OptoREDはTone Empireが作った光学式タイプのコンププラグインです。
Opto=光学式とは、音声を電流に変換して電球やLEDなどを発光させ、それをフォトセルという受光体で検知すると抵抗が働くという仕組み。音が大きいほどパネルの光量が大きくなり、リダクションが深くなります。このような構造のため、一般的にアタックの反応速度が遅く、ぬるい感じのかかり方になりますが、それがナチュラルなコンプ感となるのです。
主にボーカルやストリングス、ピアノ、ドラムOHなどに使用されることが多く、ダイナミクスを自然に保ちたいけどアタックはほどよく抑えたい楽器に向いているコンプといえます
Tone EmpireについてはMODEL 5000というVCAタイプのコンププラグインもリーズナブルで使いやすくオススメです。
OptoREDの特徴
OptoREDは、無数のヒットレコードで使用されているアメリカンクラシックチューブオプティカルコンプレッサをベースにした透明な光学式コンプレッサーです。
無数のヒットレコードで使用されている光学式のコンプと言われたらもうみんな大好きLA-2Aしかありません。
機能面としては次の4つが内蔵されています。
- サイドチェーン回路
- ローパスフィルター
- 自動ゲイン
- ウェット/ドライミックス
光学式はシンプルな操作性がうりなのでこれだけも十分すぎるほどリッチで豪華な圧縮サウンドを作り出してくれます。
LA-2AはIk-multimediaのTR5 White 2AやGem Comp LAなどがあります。これらを比べるとOotoREDのサウンドの傾向は少し違っているので用途に応じて使い分けることが可能なサウンドです。
システム要求環境
Mac
- macOS High Sierra 10.13 or later (Catalina Supported – 64-bit only)
- VST3 / AU / AAX (64-bit host required)
- AMD Ryzen or equivalent
- 2 GB RAM / 300 MB HD Required
- Screen resolution: 1024×768
Windows
- Windows 10 (64-bit only)
- VST3 / AAX (64-bit host required)
- AMD Ryzen or equivalent
- 2 GB RAM / 300 MB HD
- Screen resolution: 1024×768
Important Note:
- This software is 64-bit compatible only and will not function on 32-bit systems.
- AAX format is not compatible with Catalina.
一点だけ注意が必要なのは現状でAAX形式はCatalinaと互換性がないということです。
OptoREDの使い方
基本的にはインプットの量と真ん中のCompressorを回すだけです。よくミキサーなどについてるコンプだけのノブなどがありますがほぼそれと同じ操作性です。
個人的にLO CUTが便利です。トータルコンプで使う場合もローカットを調整することで馴染みやすいコンプサウンドになってくれます。
OptoREDのメリット
色付けがないタイトなサウンドで透明感のあるコンプサウンド
使ってみて思ったのはオールドコンプ特有のサチュレーション(倍音付加)はきつくないために音の印象はクリーンなサウンドです。
重心も少し上にあがるような印象があります。
メーカーによってはコンプの特色として必要以上に倍音を加えることで「暖かみ」を強調することがあります。ただ倍音が付加されるということは特定の周波数に何かしらの音量感が発生することでもあるので、その倍音がときに邪魔になることもあります。
OPTE REDは多少きつくコンプをかけてもクリーンなサウンドを保持できるのでコンプをしっかりかけることで不要な倍音がでることに心配する必要はありません。
OPTOを使ったサウンドデモ
GRは-7dBくらいまでつぶれていますがナチュラルな質感を保っているのがわかります。全体的に音像も大きくなりスケール感があがったような印象です。
他社の光学式コンプとの聴き比べ
バイパス
OptoRED
TR5 White 2A
Gem Comp LA
Comp FET-76(おまけ)
といった流れです。
聴いてわかるように、OptoREDはかなりリリースが短いのがわかります。針の触れ方もFET-76に近いですね。
イメージ的にはGem Comp LAとComp FET-76の中間的な音になっている気がします。
ドラムのOHやROOMをしっかりと圧縮してドラム全体のまとまりを強化できる
OPTO REDは光学系特有の粘りみたいなものが少なくサウンドとしてはタイトな印象です。光学式の特徴は良い意味でもアタックに反応する遅さが特徴です。しかしOPTE REDはスネアやキックにアタックにかなり速く反応している感じがあります。
そのせいなのかつぶれすぎに音の輪郭を保ったまま圧縮しているので、OHでドラムサウンドを作り上げる場合などにも芯が残るサウンドになります。
CPU負荷にについて
- パソコン Macmini2018
- CPU Corei7(i7-8700B)6コア HT使用時12コア 3.2GHz/ターボブースト(TB)使用時4.6GHz
- メモリ 32GB
- システム OS10.14.6 Mojave
- Audio/IF Motu896HD
- バッファー 256
- DAW LogicProX10.4.8
- 再生ストレージ HDD
上記の環境で
11トラックにOPTOREDを使ってみた結果です。
多少の負荷はありますが激重で一つ使えばとんでもないことになる!というレベルのものではありません。
まとめ
OptoREDは
- シンプルな操作性でコンプくさいくないクリアなサウンドが魅力
- コンプだけにとどまらずリミッターも使える
- スピード感を殺さないタイトなコンプ
初心者から上級者まで幅広く使える高音質光学コンププラグインOptoREDかなりおすすめです!
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