洋楽のような左右に広がりながらも暖かみのあるクリーンギターってどうやって作るの?
それはコーラスを使ったギターサウンドです。「なんだコーラスか、じゃあDAW付属のやつで十分よね」って思いますよね!
ちょっと待って下さい
コーラスはプラグインによってクオリティが大きく左右されます。「えっ?たかがコーラスでしょう?コーラスプラグインにお金かけるの??」今回紹介するTriceraChorusはその「たかがコーラス」を「されどコーラス!」に変えてくれるプラグインです。
[rate title=”TriceraChorus評価”]
[value 4]コストパフォーマンス[/value]
[value 3.5]音質[/value]
[value 4]使い勝手(操作性)[/value][/rate]
TriceraChorusとは
TriceraChorusは、ギターエフェクターで圧倒的支持されたEventideよりリリースされたコーラスエフェクトプラグインです。モデル元となったのはエレクリックピアノで有名なRhodesピアノを改造していた工房Dyno-My-Pianoが作ったコーラスです。
Rhodesの音色をよりRhodesらしく聴かせたとも言われるコーラスで透明感と広がりが特徴です。EventideのマルチストンプBOXH9のアルゴリズムとして多くのギタリストに注目されていましたが、DAWで使えるプラグインとして満を持してDAWで使えるTriceraChorusがリリースされました
コーラス聴き比べ!
たかがコーラスなのかされどコーラスなのか、それを体感していただくためには聴き比べが一番です。この動画では「Logic Pro X付属のChorus」「bx_blueChorus」「Logic Pro X付属のEnsemble」そして「TriceraChorus」という順番で
聴き比べしていきます。
パッと聴いた感じLogic Pro X付属のプラグインは検討しているようにも思いますが、TriceraChorusを聴いたときに音の芯がはっきりと感じられるのがわかると思います。わかり易い表現をすれば「音が太い」と感じられるでしょう。コーラスの多くは位相をずらすことで芯が弱くなる印象が多いですが、TriceraChorusは芯を残したまま音の輪郭が消えないコーラスサウンドを聴かせてくれるのが強みと言えます。
ちなみにギターエフェクトプラグインで有名なBIAS FX2の中にもいくつかコーラスエフェクトありますが、TriceraChorusクラスはありません。
さすがEventideクオリティです。
システム環境
System Requirements
PC
- Windows 8+ (32/64-bit)
Formats
- AAX 32/64-bit
- VST2 32/64-bit
- VST3 32/64-bit
Mac
- macOS 10.9+ (64-bit only)
Formats
- AAX 64-bit
- AU 64-bit
- VST2 64-bit
- VST3 64-bit
認証方法はIokではなくシリアルナンバー方式になります。
TriceraChorusの特徴と使い方

左、中央、右の3つの三相LFOコーラス
あまり深く考えずに触ってみるのが一番わかり易いですが、基本的にはDEPTH L C Rでコーラスの深さを調整します。左に回しきるとオフになりますが、オフにしたものはミックスから削除され、他のボイスのレベルはウェットドライブレンドを維持するために自動的に調整されます。
リアルタイムのパラメーター操作可能なリボンコントローラー
実にユニークな機能と言えます。リボンを使用すると、複数のノブをリボン一つで動かすことが可能です。
軽く触った感じの動画です。
アコースティックギターに使ってもとてもナチュラルなコーラスになってくれます。
また、一昔前にディストーションギターにコーラスを付けるのが流行りましたが、その再現性も当然の如くいい感じになってくれます
TriceraChorusのメリット・デメリット
とにかく芯があって広がりが美しい究極のコーラスサウンド!
これぞ「Theコーラス!」と言わんばかりの最高のコーラスサウンドです。DAW付属のコーラスプラグインが逆立ちしてもさすがにTriceraChorusには勝てません。圧倒的な音質です。ギターにかければどこまでも広がる荒野が見えますし、シンセにかけても暖かみがあり広がったサウンドが優しく包み込んでくれるような安心感があります。
最初にもお伝えしていますが、「音の芯」を感じられるというのは本当に強みです。
当然RhodesやWurlitzerにかけても「本物以上に本物を感じるエレピサウンド」になります。プロのコーラスの音ってこういう音だよな!と思わせてくれます。
弾けないギターが弾きたくなる!
個人的にはやっぱりギターにかけるの一番気持ち良いです。アルペジオをしたときの気持ちよさはTriceraChorusでしか味わえません。
癖がないゆえに癖になる!
デメリットとしては、あまりにも気持ちよすぎて全パートに使いたくなります。しかしそんなことをしたらTriceraChorusの良さはなくなってしまいますが、DTMを初めたばかりの人はその葛藤に耐えるのに苦労するかもしれません。
一世風靡した音ゆえに少し古い印象もうける
R40からすれば必ず一度はどこかで聴いた音です。それほど「プロが使いまくったコーラスサウンド」なので、多少「あーちょっと時代を感じるなー」という印象があります。
しかし、それでも「やっぱり使いたい!」「そうそう求めていたのはこういうコーラスだよ!」と声を張り上げたくなるほどのクオリティです。
TriceraChorusの価格
メーカー希望価格は10,405円ですが、現在期間限定セールにより4,099円で販売しています。
正直な感想として、このコーラスクオリティがでるプラグインはそうそう無いと思いますし、TriceraChorusさえあればとりあえず当分はコーラスプラグインは必要と言い切れますので、
このタイミングで買っておくのが良いように思います。

さいごに
TriceraChorusは
- 3声、BBDタイプのステレオトライコーラス。
- RIBBONを使用すると、2つの異なる設定間で効果をスイープできる
シンプルではありますが、とにかく圧倒的な音質で中毒性が高いコーラスプラグインです。
どれにでも使いたくなりますが、やはりギターとの相性は抜群です。ナチュラルなコーラスによる音の広がりを是非楽しんでみてください。
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