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Baby Audio Super VHS レビュー極める80’sバイブス!

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どうもレトロ感なサウンドに弱いUG(@96bit_music )です。


80’sレトロな質感の音楽は聞く人に心地のよい時間を提供してくれます。しかし、レトロな質感と言ってもその音質をゼロから作り出すのは難しいです。

そこで使ってみてほしいのがBaby Audio Super VHSというテープエミュレータープラグインです。

Baby Audio Super VHSは、80年代のVHSサウンドを再現します。その音質は世界中のLo-Fiサウンドを愛するヒップホップメーカーや多くのアーティストによって評価されています。

あなたがBaby Audio Super VHSを使用すれば80’sのバイブスがユーザーに伝えらられるようになります。

レトロな質感はそれこそ機材の状態やテープの状態など様々な経験劣化、つまりちょっとした歴史によって生まれるものですが、Baby Audio Super VHは時間をかけずに最高なレトロ感を作り出せます。

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バックトゥーザレトロサウンドの世界へ!

UG
  • 元ゲーム音楽屋(NintendoDSなど)
  • 作曲歴20年以上
  • DTM記事執筆500以上
  • ショートアニメ、CM、企業PV音楽を制作
  • 詳しいプロフィール
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Baby Audio Super VHS 概要

メーカーBaby Audio
製品名Super VHS
特徴具体的に4つ(短文)改行で最大8
システムマック
Mac OS X 10.7以降
(64ビットのみ)
Intel または M1 Apple Silicon プロセッサー (ネイティブ互換性)
フォーマット: AU、VST、VST3、AAX
互換性のある DAWS: Ableton Live、Pro Tools、Logic Pro、FL Studio、Cubase、Nuendo、Reaper、Reason、およびその他の市販の主要 DAW ソフトウェア
ウィンドウズ
Windows 7以降
(32/64ビット)
フォーマット: VST、VST3、AAX
互換性のある DAWS: Ableton Live、Pro Tools、FL Studio、Cubase、Nuendo、Reaper、Reason、およびその他の市販の主要 DAW ソフトウェア
バージョンv1.1.2(2023-05-10)
認証方式シリアル認証
認証数3
容量111.3MB
マニュアル英語のみ
価格49ドル(メーカー価格)
備考体験版あり、60秒毎に5秒無音が出力

輝かしい80年代のサウンドを現代の音楽制作に取り入れたいと願うクリエイターのためにBaby Audioが開発した革新的なマルチエフェクトプラグイン、それがSuper VHSです。

Super VHS懐かしのVHSビデオテープの音質等を再現し、あなたのトラックに古き良きバイブスを注入してくれます。

開発者のBaby Audioについて

Baby Audioはアメリカ合衆国に拠点を置くオーディオソフトウェア開発会社です。彼らは主にプラグインやエフェクト、さまざまな音楽制作ツールを開発しています。会社の規模について正確な情報はありませんが、彼らは比較的小規模で、独自のアイデアと革新的な技術を用いて、多くのミュージシャンやプロデューサーに愛される製品を提供しています。

Baby Audio Super VHS レビュー

音質3.5
機能性(オリジナル性)3.5
操作性(使いやすさ)3.5
安定性(CPU負荷)2.5
価格4
総合評価3.4
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それでは具体的なレビューをしていきたいと思います。レビュー内ででの帯の色には次のような意味合いがあるので参考にしてください。

  • 青帯はメリット
  • 赤帯はデメリット
  • 黒はどちらでもない

音質

3.5

古き良き心地よいレトロサウンドをかんたんに再現

Baby AudioのSuper VHSは、80年代の懐かしい音を手軽に楽しめる魔法のようなツールです。音楽や映像作品に、あの昔のVHSテープの雰囲気をたった6つのボタンを操作するだけで再現します。

個別のトラックに使うのもいいですし、ミックスに使えばよりらしい雰囲気が出ます。

今回のデモは次の2mixに使用します。

Super VHS Dry
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上記の設定で得られるサウンドは次のようになります。

Super VHS wet

Driftを上げればよりヨレヨレなサウンドになります。上記のパラメーターではそこまでレトロ感ではないように思います。

続いてSuper VHSの真骨頂ともいうべきMagicボタンを押した結果が次になります。

Super VHS Wet
+Magic

コーラスの名機であるJuno-6のコーラスを元にレトロ感を追求したのがMagicです。Magicによるコーラスと味付け程度だったDriftがよりFOCUSされ良い意味でかなりモヤモヤしてくれます。

ノイズは音程感があるので使用に注意が必要

STATICのパラメーターでノイズ成分を加えることができます。しかし、このノイズは音程感があるノイズなので曲によっては邪魔になる可能性があるので注意が必要です

この手のノイズはあまり歓迎されないのですが、ハマればよりレトロ感が出てきます。

Super VHS Wet
+Magic+noise

このノイズ量はパラメーターでいうところの半分くらいです。MAXにしてしまう意味はあまりないでしょう。

機能性

3.5

6種類のエフェクトで作るVHSサウンド

Super VHSはSTATIC、HEAT、SHAPE、MAGIC、DRIFT、WASHの6つを組み合わせVHSサウンドを再現します。

言葉の意味と効果については次のようになります。

概要効果
STATIC静的ノイズシンセサイザーノイズ負荷
ピンクノイズオシレーター
HEAT アナログテープサウンドエミュレーターサチュレーション
「民生用」テープ マシンの歪み
SHAPEサンプルレートリデューサーサンプルレートコンバーター
8 ビット ノイズを付加
MAGICダークコーラスFXコーラス
Juno スタイルのコーラス
DRIFT テープの揺れを    LFO
テープの保存状態による音質を再現
WASH「バッドホール」リバーブ
Lo-fi感あふれるリバーブ

さらに直接パラメーターは操作できませんが、内部機能としてEQ、ビットクラッシャー、リミッター。なども搭載されています。

機能面で注目したいのはドリフトです。ドリフトはアナログ機器に見られるピッチ変動を再現するエフェクトでこれにより、音源に微妙なピッチの揺らぎが生じ、ノスタルジックなムードが演出されます。

このドリフトはメーカーによって微妙に異なるさじ加減がありここが気に入るかどうかがLo-Fiサウンドプラグインの決めてとも言えます。

操作性

3.5

シンプルな操作性DRY/MIXがあるのが便利

Super VHSはDry/Wetの微調整が可能なパラレルミックス仕様になっています。原音に対してリバーブやモジュレーション効果を微調整できるのは音作りの面において非常に便利です。

プリセットはない

Super VHSは状況に応じて自ら作り上げるというのがコンセプトなので基本プリセットはありません。ただLogic Proの場合はプリセットを作り保存することができます。

方法は次の通りです。

STEP
プラグインの上にあるウィンドウをクリック
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STEP
別名で保存選択

好きな名前をつけても大丈夫ですが、基本は英語の方が良いと思います。

STEP
プリセット欄に表示される
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安定性

2.5

CPU負荷は少し高い

マスターに1つだけSuper VHSを使用した場合の結果です。

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個人的に思っていたより負荷がある印象です。

続いてCPU負荷逃しをするとマルチコアが効きますので使用する際はCPU負荷逃しをするのがおすすめです。

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CPU負荷計測環境

パソコン  Macmini2018

CPU  Corei7(i7-8700B)6コア 

HT使用時12コア 3.2GHz/ターボブースト(TB)使用時4.6GHz

メモリ 32GB

システム OS12.6.1 Monterey

Audio/IF Focusrite RED 8PRE

バッファー 256

DAW   LogicPro10.7.7

48kHz/24bit

再生ストレージ SSD

海外サイトでは「Super VHSが不安定である」といった指摘も見られます。例えば、Gearslutzのフォーラムには、Super VHSを使用しているユーザーから「稀にフリーズすることがある」という書き込みがあります。また、MusicRadarの記事には「一部のユーザーは、Super VHSがDAWをクラッシュさせることがあると報告している」とあります。

ただすべての環境が同じではないことから、特定の環境による不具合の可能性が高いと感じています。

価格

4

49ドル

Super VHSの価格は通常$49ですが、販売期間によっては割引価格で提供されることもあるようです。例えば、現在はキャンペーン期間中で30%オフの$31.00で購入することが可能です。

PluginBoutiqueで購入すると月替りプラグインが無料でもらえます。無料と行っても100ドル相当に売っているプラグインがもらえるのでかなりお得です。

4月の無料特典は

Audiified U78 Saturator または Excite Audio VISION 4X Lit

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注意点
  • Rent To Own プランは、無料トランザクション ギフトの対象外
  • Plugin Boutique アカウントが登録されていることを確認してください。アカウントをお持ちでない場合は、 こちらから作成できます。
  • 有料製品をバスケットに追加します (この特典は 無料製品には適用されません )。
  • 無料ギフトを選択し、チェックアウトを完了してください。
  •  取引の全額 に対してバーチャル キャッシュやクーポンを使用し ないでください。 (ただし、100% 未満の量でも問題ありません。)
  • このオファーの製品をすでに所有している場合、代替製品を提供することはできません。
  • この製品のコピーを別の製品と交換することはできません。
  •  この製品のコピーを再販することはできません。 
  • このプロモーションでは、製品の 1 コピーを請求する資格があります。
  • 1 回の取引につき 1 つの無料製品のみを請求できますが、複数の無料ギフトの場合は、すべての無料ギフトを取得するまで個別のトランザクションでこのオファーを引き換えることができます。

U78 Saturatorについてはこちらで詳細を確認できます。

PluginBoutiqueでの具体的な購入方法はこちらの記事が参考になります!

VHSエミュレーターとテープエミュレーターの違い

VHSエミュレーターとテープエミュレーターは、どちらもアナログ時代の録音メディアの特性を再現することを目的としたオーディオエフェクトですが、それぞれ異なるメディアの特性に焦点を当てています。以下に、それぞれの違いを説明します。

VHSエミュレーター

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VHSエミュレーターは、1980年代に一般的だったビデオテープ(VHSテープ)の特性を再現することを目的としています。VHSテープは、映像と音声の両方を記録することができるメディアでしたが、テープの保存状態や経年劣化により音質が劣化し独特のピッチの揺れやノイズ/ヒスノイズが含まれていました。

これらの特性をデジタル環境で再現し、80年代のノスタルジックなサウンドを作り出すことができます。

VHSエミュレーターは、シンセウェーブやヴェイパーウェーブなど、80年代の音楽や映像文化を意識したジャンルでの使用が特に効果的です。

豆知識

VHSは後にHIFIサウンドでの録音が可能になり、そのスペックはCDとほぼ同じため、VHSのローファイサウンドはHIFIモードのビデオ録音ができるまえのものになります

テープエミュレーター

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テープエミュレーターは、オーディオテープ(リール・トゥ・リールやカセットテープなど)の特性を再現することを目的としています。

オーディオテープは、音楽録音や放送用途で広く使われていたメディアで、アナログ機器特有の温かみやサチュレーションが特徴です。テープエミュレーターは、テープの速度揺らぎや、周波数特性、ハーモニックディストーションなど、オーディオテープに固有の特性をデジタル環境で再現し、ビンテージ感のあるサウンドを作り出すことができます。

テープエミュレーターVHSテープエミュレーター
効果音質向上(Hi-Fi的アプローチ)音質加工(Lo-Fi的アプローチ)
使用方法アナログの音の温かみを与えるが
原音を崩さない
アナログ的な音の温かみとコーラス的なピッチの揺れ
原音を大きく変えてしまう
使用ジャンルロック、ジャズ、ソウル、
基本選ばない
シンセウェイブなど80’s系の特色が出るジャンル

これらの違いから分かるように、VHSエミュレーターとテープエミュレーターは、それぞれ異なるアナログメディアの特性を再現することを目的としています。

テープエミュレーターと呼ばれるプラグインでは、テープだけではなくテープデッキ自体の再現にも力を入れています。これはテープデッキ自体が音楽的な響きを持っていたためです。

VHSもデッキによって音質が違うのはテープデッキと同じですが、音楽再生および音楽録音という意味合いではあまり大きな影響力を持ち合わせてません。(90年代にはADATと呼ばれるVHSテープデッキによる高音質なデジタル録音方法がプロのレコーディング業界で一般化しましたがそれを今プラグインとして再現する意味はあまりないのかもしれません)

そのため、Lo-Fi化したVHSテープサウンドの方が音質面として個性的でなおかつ近年のLo-Fiブームにありプラグイン化しているのでしょう

Baby Audio Super VHS以外の類似プラグイン

VHSテープミュレーションプラグインという名目でリリースされているのはBaby Audio Super VHSだけですが、いくつかのプラグインにはVHSサウンドをエミュレーションしたプリセットが入っています。

XLN Audio – RC-20 Retro Colorとの違い

XLN Audio RC-20  Retro Colorもレトロサウンドを追い求めるというコンセプトなのでXLN Audio RC-20  Retro ColorとBaby Audio Super VHSは似た傾向の製品といえます。XLN Audio RC-20  Retro ColorにVHSのサウンドをエミュレートしたプリセットがあります。

しかし、パラメーターの多さなどはBaby Audio Super VHSよりXLN Audio RC-20  Retro Colorの方が多いのでより細かい音作りが可能です。

XLN Audio RC-20 のVHSプリセット

XLN Audio RC-20 VHSプリセット

XLN Audio RC-20  Retro ColorにはMAGICのようなコーラスがないのでBaby Audio Super VHSと同じような音色にはならないので、似たような音色にするには別途コーラスプラグインが必要になります。

同じ傾向のプリセットでいうとArturiaのChorus Juno6を使ってみると似たような傾向になります。

ただ、音質的にはBaby Audio Super VHSの方がクリアで聞きやすいサウンドです。

TAIPとの違いについて

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Baby Audio にはTAIPと呼ばれるテープエミュレータープラグインがあります。こちらはテープエミュレーションのカテゴリになります。

Baby Audio TAIPはBaby Audio Super VHSと一部類似した機能(ピッチの揺れやLo-FIサウンドアプローチのパラメーター)がありますが、一番の違いはAI アルゴリズムによる解析方法を採用したことでテープサウンドのエミュレーションの精度が高くなっています。

Baby Audio Super VHSとは基本的なサウンドは異なるのでサチュレーションによるテープサウンドエミュレーションを求めるならばTAIPを使ってみるのが良いかもしれません。

Baby Audio Super VHSに関するFAQ

テープエミュレーターとVHSエミュレーターの違いは

VHSエミュレーターは、レトロなLo-Fi感を作り上げるのに対してテープエミュレーターはアナログ機器特有の温かみやサチュレーションが特徴です(ただしテープエミュレーターにはVHSと同じでLo-Fi感をメインにしているものもあります)

Baby Audio Super VHSの類似品は?

XLN Audio – RC-20 Retro ColorにVHSというプリセットがありますが、XLN Audio – RC-20 Retro Colorの方が劣化感が大きく、80’Sのクールな雰囲気とは言えない音質です。

Baby Audio Super VHSはマスターにも使える?

モジュレーション効果(音のゆらぎ)があるので、プラグインスロットのどこに挿すかが重要になります。モジュレーション系は基本、プラグインの後方になりますが、レベル管理が難しく音割れも出やすいので、プロジェクトにあった音量調整をしながらベストな場所で使うのがおすすめです。

まとめ

音質3.5
機能性(オリジナル性)3.5
操作性(使いやすさ)3.5
安定性(CPU負荷)2.5
価格4
総合評価3.4
リンククリックで読みたい内容の箇所に飛ぶことができます!

前から一度は使ってみたBaby Audio Super VHSですが、絶妙なレトロ具合がくせになるサウンドです。

機能性や操作性もかんたんなのでとりあえず「レトロ感がほしい!」というトラックやミックスに使ってみるのがいいでしょう。ただ、使いすぎると飽きられてしまう傾向もあるので、使い所を見極めたいです。

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