オーディオインターフェイスの必要性についての議論は、音楽制作や録音の世界でよく見られます。
どんなときにどんなオーディオインターフェイスが必要なの?
それを今回は詳しくわかりやすく説明するよ
一部の人々は、高品質なサウンドを得るためにオーディオインターフェイスが不可欠だと考えていますが、他の人々はそれが必ずしも必要ではないと感じています。
結論から言えばオーディオインターフェイスはどんな音楽制作環境を構築したいかによって必要/不必要の意味が変わります。
この記事では、オーディオインターフェイスの重要性と、それを使わない選択肢について詳しく解説します。プロの音楽制作者から初心者まで、オーディオインターフェイスの必要性についての異なる視点を提供し、あなたのニーズに最適な選択をサポートします。
オーディオインターフェイスとは
オーディオインターフェイスの役目は次の2つです。
マイクを使った録音時に適切なレベルでパソコンにデジタルデータとして取り込む
クオリティの高いサウンドを再生(アナログ出力)できる
オーディオインターフェイスは、楽器やマイクからのアナログ音声信号をデジタルデータに変換する装置です。主に以下の2つの基本的な機能を持っています。
信号変換: 生楽器やマイクからのアナログ信号を、コンピュータで扱えるデジタル信号に変換します。
入力ゲインの調整: 録音する音量を調整する機能で、音が大きすぎると割れてしまい、小さすぎると詳細が失われるため、適切なバランスを取る必要があります。
最近のモデルでは、エフェクトの追加など、これらの基本機能に加えてさらなる機能を提供するものもあります。
簡単に言えば、オーディオインターフェイスは楽器の音をコンピュータで扱える形に変え、その音量を適切に調整する役割を果たします。
オーディオインターフェイスのスペックについて
オーディオインターフェイスの多くは24bit(32bit)/96kHz(192kHzや384kHz)のスペックに対応しています。
これは数値が高いほど音質面で有利になりますが、その反面扱うデータ容量が増えるのでパソコンに負荷がかかってしまいます。
オーディオインターフェイスが24bit/192kHzだからと言ってそれらを守らなければいけないわけではなく、DTMのDAWのソフト上で設定が可能です。
制作環境の多くは24Bit/48kHzが一般的です。
ADCとDACについて
オーディオインターフェイスは、ADC(アナログ・デジタルコンバーター)とDAC(デジタル・アナログコンバーター)によって構成されます。
ADCは生音をデジタルデータに変換し、DACはデジタルデータを再生するために使用します。最近のパソコンのADC-DACは精度が上がっていますが、オーディオインターフェイスのものと比べると見劣りするため、高品質な録音・再生にはオーディオインターフェイスが必要です。
アニメ攻殻機動隊のような脳にぶちゅっとケーブルを挿す時代がきたら…
DACはなくなるかもしれないね!
オーディオインターフェイスの規格について
オーディオインターフェイスの規格はパソコンとの接続規格のことです、
規格の違いについてかんたんにまとめると次のようになります。
オーディオインターフェイスの規格の主な違いは転送速度の違い
転送速度が初心者にもわかるレベルで音質変化は皆無
転送速度はUSB2.0でも問題はない
パソコンに搭載されている端子から選ぶの無難
TYPE CのUSBとThunderbolt3は端子は同じだけが中身は別物
大切なのは使っているパソコンがどの接続規格に対応しているかを知っておくことです。
オーディオインターフェイス接続について
オーディオインターフェイスはマイク入力やギターの入力さらにはパソコンとの接続端子の形状が初心者にとってわかりにくい部分でもあります。
まずはパソコンとの接続端子について解説します。
近年のオーディオインターフェイスの接続規格は次の3つ(USB3.0のバージョン違いはUSB3としてカウントします)です。
接続規格 | 速度 |
USB2.0 | 480Mbps |
USB3.0(Gen1) USB3.1(Gen2) USB3.2 | 5Gbps 10Gbps 20Gbps |
Thunderbolt3 | 40Gbps |
オーディオインターフェイスとパソコンを接続する方法でもっとも一般的なのがUSB2.0による接続方式です。USB2.0は480Mbpsという速度でデータを転送できます。
オーディオデータはフォーマットによって異なりますが、例えばオーソドックスな24bit/48kHzの場合
1秒間に1.1M程度の容量で問題ありません。
また最大スペックでもある24bit/192kHzの場合であっても4.6Mになります。
USB2.0の転送速度は480Mbpsなので転送速度の面だけを見れば、特に問題ありません。
さて、そのUSB2.0の端子(コネクタ)にはいくつかの型があります。
引用元:パソコン工房NEXTMAG USBコネクタ 種類 一覧より
間違えやすいのはType-CのコネクタであればUSB3.0やThunderboltと勘違いしそうですが、これらはあくまでコネクタの形状なので、TYPE-Cを搭載しているオーディオインターフェイスであっても規格がUSB2.0ならば転送速度自体は480Mbpsになります。
基本上位規格は下位規格に対応できるのでUSB3.0のものであれば、USB2.0に接続しても使用は可能です。ただ、メーカー推奨する基本動作のスペックは出来る限り同じ規格どうして接続するのが望ましいとされています。
また、USB 2.0 製品は USB2.0 ポートへ、USB3.0 製品は USB3.0 ポートへ接続してください。USB3.0 は USB2.0 と互換性はありますが、最高パフォーマンスを発揮させるためには、同規格のポートへ接続してください。
引用元:メディア・インテグレーションWindows 環境で Duet 3 の出力音声からノイズが発生する・音切れが発生する場合より
オーディオインターフェイスの必要性とは?
オーディオインターフェイスの必要性にについてはどういうシーンや用途でDTMを行うかを明確にするのが大切です。
オーディオインターフェイスは、音楽制作や録音の際に、外部の楽器やマイクロフォンとコンピュータを接続するための機器です。しかし、その必要性やメリットを正確に理解していないと、最適な音楽制作環境を構築することが難しくなります。
高音質な録音・再生がしたい!
まずオーディオインターフェイスを使用すると、コンピュータの内蔵サウンドカードよりもはるかに高品質な音を録音・再生が可能です。これにより、プロフェッショナルな音楽制作が可能となります。
後述する内容と一部重複しますが、パソコン内部にもオーディオインターフェイス機能は搭載されています。しかし、それらはパソコンにおける機能の一部であって専門的なものではありません。
近年のパソコンのスペックとともにそれらの機能のクオリティは上がってはいますが、やはり専用のオーディオインターフェイスの音質等には及びません。
ただ、数千円店程度のオーディオインターフェイスの場合は、PC本体のオーディオインターフェイスとそこまで音質が変わらない(その差を聞き取れない)可能性もあるので、価格と音質のクオリティは比例関係にあると言えます。
私が以前勤めていたゲーム会社にはオーディオインターフェイスはありませんでした。ゲーム会社としてイレギュラーな環境ですがパソコンにLogic8と多少のソフト音源、入力用のMIDIキーボードにヘッドホンだけです。
ヘッドホンに変換端子を使ってイヤホン使って音楽を聴きながら音楽を作っていましたw
そしてその環境で楽曲を納品していましたが、社外/社内から音質についてのクオリティを指摘されることは一度もありませんでした。私の友人でCM関係の仕事をしている人もいますが、イヤホンジャックにこちらのスピーカーを使って音を確認していました。
一人で何でもできてしまうのがDTMのメリットでありデメリットでもあります。高いクオリティの音楽を作るには「正しい再生環境をもつべき」かもしれません。しかし、パソコン内蔵の音源だけで作ったものを聴くという環境であればオーディオインターフェイスもつ重要性はありません。
多様な接続オプションが欲しい
多くのオーディオインターフェイスには、さまざまな楽器やマイクロフォンを接続するための入力端子やワードクロックにデジタルアウトなどが備えられています。これにより、複数の楽器を同時に録音することも容易になります。
たとえば、バンド録音等をする場合は複数のマイクインプットが必要になりますが、自宅環境ではマイク入力さえ必要ない高音質で再生できればよいという人もいます。そのため必要性の観点から見ると、多様な接続オプションが必要なのかどうかを見極めるのが重要になります。
遅延をなくしたい!
高品質なオーディオインターフェイスは、音の遅延を最小限に抑えることができます。これにより、リアルタイムでの演奏や録音がスムーズに行えます。
遅延問題にについては、入力のソース、つまりオーディオ録音の有無が重要になります。オーディオ録音する場合、パソコンに取り込まれた音をヘッドホンかスピーカーで聴く場合、必ず遅延という問題が発生します。
オーディオインターフェイスによってはこの遅延の数値が異なるため、少しでも音の遅延を感じたくないという人は良いオーディオインターフェイスを購入、またはオーディオインターフェイスに搭載されているゼロレイテンシー機能を活用することになります。
音を自由にカスタマイズしたい
一部のオーディオインターフェイスには、DSPエフェクトやイコライザー機能が搭載されており、音の調整やエフェクトの追加が可能です。
オーディオインターフェイスの導入は、音楽制作の質を大きく向上させるための鍵となります。しかし、必要性を理解し、自身の制作環境や目的に合ったものを選択することが重要です。
[余談]オーディオインターフェイス オーディオインターフェースどっち?
いきなりですが、質問です。
「オーディオインターフェイス」
「オーディオインターフェース」
どちらが正しいかご存知ですか?正解はどちらも正解です。その昔「カメラCamela」を「キャメラ」と読んでいた人がいる。その程度の読み方の違いでしかありません。
しかし、ネット上では「オーディオインターフェイス」「オーディオインターフェース」のどちらでも検索している人も多いのが現状です。それゆえに「どちらが正しいの?」と思ってしまう人もいますが、あくまで読み方の違いでしか有りません。
オーディオインターフェイスのメリット
オーディオインターフェイスは、音楽制作のプロフェッショナルから初心者まで、多くの人々に利用されています。その背景には、以下のような独特のメリットが存在します。
拡張性の高さ
オーディオインターフェイスは、様々な外部機器との連携が可能です。これにより、制作環境を柔軟にカスタマイズし、独自のサウンドを追求することができます。
オーディオインターフェィスでは入出力の拡張機能別によって価格が異なるため、自分が求める使い方に合わせて購入できますし、高価なオーディオインターフェイスではその同じオーディオインターフェイスであっても拡張機能だけを自分でカスタマイズできるものもあります。
例えば、ヘッドホンアウトが2つあるとレコーディング時に演奏者とミックスを担当する人でそれぞれ別の音量環境を提供できる。これなどはヘッドホンアウトが2つあるオーディオインターフェイスならでは拡張性といえます。
耐久性と安定性
プロフェッショナル仕様のオーディオインターフェイスは、長時間の使用や過酷な環境でも安定した性能を発揮します。これにより、ライブパフォーマンスや長時間のレコーディングセッションでも信頼性が保たれます。
高度な音質調整
オーディオインターフェイスには、高度な音質調整機能が搭載されていることが多いです。これにより、細かな音のニュアンスやダイナミクスを自在にコントロールすることができます。
モバイル制作のサポート
現代のオーディオインターフェイスは、モバイルデバイスとの連携も考慮されて設計されています。これにより、外出先や移動中でも高品質な音楽制作を行うことが可能となります。
使用環境別オーディオインターフェイス使い分け
オーディオインターフェイスの選択は、使用する環境や目的によって異なります。以下に、主な使用環境とそれに合わせたオーディオインターフェイスの選び方を解説します。
ホームスタジオ
限られたスペースでの音楽制作や録音が主な目的の場合、 コンパクトでシンプルなデザインのものや、必要最低限の入出力端子を持つオーディオインターフェイスが適しています。
初音ミクなどのボーカロイドとDAWの音源やギター音源などを使ってDTMをする場合、正直オーディオインターフェースはなくてもOKです。
再生環境もパソコンのイヤホンジャック及びUSBによるヘッドホンなどで再生はできます。また、生レコーディングによる遅延(音が遅れて聴こえる)などのデメリットもありません。
近年では自分の歌声を録音してストリーミングサイトに投稿する「歌ってみた」という活動が活発であり、そのような場合にもオーディオインターフェイスは必要です。
プロフェッショナルスタジオ
複数の楽器やマイクを同時に接続し、高品質な録音やミキシングを行う。多数の入出力端子や高度な音質調整機能を持つ高性能なオーディオインターフェイスが必要です。
ライブパフォーマンス
ステージ上でのリアルタイムの音楽演奏やDJプレイ。 耐久性や堅牢性が高く、移動やセッティングが簡単なオーディオインターフェイスを選ぶことが重要です。
この場合、オーディオインターフェイスからどれだけ出力する必要があるのかが重要です。
例えば作ったカラオケを流すだけならば、2OUT使用のオーディオインターフェイスで問題ありませんが、たとえば、ボーカルとギターしかいないライブの場合、ベースや、ドラムなどを別々で出力してミキサーにおくる場合はそれだけの出力を持ったオーディオインターフェイスが必要になります。
モバイル制作
外出先や移動中でも音楽制作を行いたい場合。軽量でバッテリー駆動が可能なオーディオインターフェイスが最適です。
この場合、オーディオインターフェイスがモバイルデバイスで使えるかどうかをチェックしておく必要があります。
ポッドキャストやストリーミング
インターネットを通じての音声配信やライブストリーミングを行いたい場合。シンプルな操作性と、PCやスマートデバイスとの互換性が高いオーディオインターフェイスを選びます。
オーディオインターフェイスの選び方は、使用環境や目的に応じて慎重に行うことが重要です。それぞれの環境に最適なオーディオインターフェイスを選択することで、よりクリエイティブで効果的な音楽制作を実現することができます。
DTMerはストリーミングする場合必要になるのはループバック機能です。
ループバック機能は、オーディオインターフェイスの特性で、コンピュータ上の音声を再入力として取り込む機能です。主に、ライブ配信や録音、オンラインミーティングでの音声共有に利用されます。従来のアナログ接続に比べ、デジタルのまま音声を取り込むため、音質の劣化が少なく、設定もシンプルです。ただし、フィードバックやエコーの発生に注意が必要です。この機能は、音声の取り扱いを簡単かつ高品質にするための便利なツールとして多くのシチュエーションで活用されています。
最近のオーディオインターフェイスにはループバック機能がついているものとそうでないものがありますが、ソフトウェアでもループバック機能を設定できる、blackholeやLoopBackというものがるのでそちらで代用も可能です。
オーディオインターフェイスどのくらいの価格のものが必要?
ここまでの解説でオーディオインターフェイスの概要はなんとなく理解できたと思いますが、では実際の問題としてもし必要であるならばどのくらいの価格のものが良いのか、これが一番悩むところです。
まず安いに越したことはないと思いますがあまりに安すぎるものは何か不具合があった場合、ネットでその情報を見つけるのが困難な場合があります。
その理由としてはオーディオインターフェイスのエキスパートとして思いつくのはプロの人でしょう。しかし、プロの人はそこまで安いものは使いません。一応オーディオインターフェイスというくくりの範囲で答えられる人もいるかもしれませんが、「マイクが反応しない」といった基本的なトラブル要因程度しか答えられないのがほとんどです。
そのため、ある程度の価格帯の方がユーザーの数も多く、得られる情報が多いので、単に安いだけでオススメできません。
価格帯的には3万〜5万がオーディオインターフェイスのエントリーモデルとしてリリースしているメーカが多いので、初心者の場合、3万〜5万のものであれば機能性及び操作性等も含め、上記で解説したオーディオインターフェイスの必要性は十分にカバーできると考えられます。
次に紹介するオーディオインターフェイスはエントリーモデルながらプロが認める音質クオリティに機能と操作性が認められたものになります。
再生音質で選ぶならMotu M2
リリース当初、購入したのがオーディオマニアという噂があった同価格帯では抜群の音質を誇るオーディオインターフェイスです。
外見、機能性、操作性、何よりの音質の良さは何十万というオーディオインターフェイスを扱うプロ中のプロであってもその音質には太鼓判をおすレベルです。
M2シリーズにはインプット機能が拡張されたM4、M6がありますが、自宅でDTMを楽しむレベルならばまず間違いないオーディオインターフェイスといえます。
録音音質と機能性で選ぶならSSL 2+
SSLは世界最高峰のオーディオメーカーであり、その音質のクオリティは言うまでもありません。SSL 2+には録音時にSSLが誇るSSL4000というミキサーの音質を再現した4Kスイッチが搭載されており、アナログ録音のクオリティに磨きをかけることができます。
また、本機はヘッドフォンアウトが2つあることからホームレコーディング時にミキサー担当者と演奏者が別々のバランスで音楽を確認できるのも大きなメリットといえます。
SSLにはヘッドホンアウトを1つにしたSSL 2と入出力を大幅に拡張したSSL12がありますが、エントリーモデルとしてSSL 2+のバランスはよくできていると言えます、
太い音で録音したいならUniversal Audio VOLT 276
Universal Audioの「Volt 276」は、ミュージシャンやプロデューサー、ライブ配信者、そしてコンテンツ制作者など、高品質なサウンドでの録音を求める方々のためのオーディオインターフェイスです。Mac、PC、iPad、iPhoneとの互換性があり、どこでも手軽にスタジオクオリティのサウンドを実現できます。
特筆すべきはUniversal Audioの610チューブプリアンプモードを活用することで、ボーカルやギターの録音が一段と豊かになります。また、1176をベースにしたアナログコンプレッサーが搭載されており、明瞭でパンチのあるサウンドを提供します。
シンプルな2イン/2アウトの設計で、レイテンシーなしのオーディオモニタリングが可能です。堅牢なデザインと、業界のトップブランドが提供する音楽制作ツールやプラグインがバンドルされているため、音楽制作を始めるのに最適な製品と言えるでしょう。
またMotu M2,SSL 2+にはない機能としてDC電源が用意されているのでしっかりとした電源供給により安定した動作が見込めます。
老舗ブランドクオリティ&見た目で選ぶなら Apogee Boom
Apogee BOOMは、そのユニークなパープルカラーの筐体で目を引くオーディオインターフェイスです。この製品は、高品質なESS SABRE DACを採用しており、音楽鑑賞やゲームプレイ時に優れた音質を提供します。特に、ゼロオームのヘッドフォンアウトが搭載されているため、さまざまなイヤホンやヘッドフォンを選ばずに使用することができます。
また、内蔵されているDSPとECS Chanel Stripを使用することで、音質の調整が非常に簡単に行えます。さらに、高いゲインのマイクプリアンプが搭載されているので、ダイナミックマイクの使用も問題ありません。このような高品質な機能を持ちながらも、価格は手頃であるため、コストパフォーマンスが非常に高いと言えます。
BOOMは、特にゲームや配信を行うユーザーにとって、非常に使い勝手が良い製品です。付属のApogee Control 2ソフトウェアを使用すれば、さまざまな設定を簡単に行うことができます。全体として、Apogee BOOMは、デザイン、音質、価格のバランスが取れた、おすすめのオーディオインターフェイスと言えるでしょう。
参考程度に4つほど挙げてみましたが、もちろんこれらが絶対的にオススメというわけではありませんが、どのメーカーもブランド力があり、一定のサポートの質とクオリティがあるため、トラブルがあった場合でも速い対応が期待できます。
これらのオーディオインターフェイスの機能は以下のようになり、シンプルながらクオリティの高い音質で録音再生が可能です。
機能/製品 | Motu M2 | SSL 2+ | Universal Audio VOLT 276 | Apogee Boom |
---|---|---|---|---|
入力チャンネル数 | 2 | 2 | 2 | 2 |
出力チャンネル数 | 2 | 2 | 2 | 2 |
サンプリングレート | 最大192kHz | 最大192kHz | 最大192kHz | 最大96kHz |
ビット深度 | 24ビット | 24ビット | 24ビット | 24ビット |
接続タイプ | USB-C | USB-C | USB-C | USB-C |
iPad対応 | ✓ | ✓ | ✓ | ✓ |
プリアンプ | 高品質 | 高品質 | 高品質 | 高品質 |
価格 | ¥31,418〜 | ¥38,250〜 | ¥33,323〜 | ¥35,200〜 |
オーディオインターフェイスがなくてもDTMは出来る!その理由
オーディオインターフェイスは音楽制作の際の重要なツールとして知られていますが、その存在なしでも一定の音楽制作は可能です。以下に、その理由を詳しく解説します。
パソコンの進化
現代のパソコンは、高性能な内蔵サウンドカードを持っており、基本的な録音や再生が高品質で行えます。そのため初心者や趣味で音楽制作を楽しむ方にとって、追加の機材投資なしで手軽にスタートできます。
近年では、YOASOBIのAYASE氏がmacbook にDAWのLogicを入れた状態で楽曲制作をしているツイートが話題になりました。そのため、オーディオインターフェース いらないという考え方を持っている人も出始めている傾向があります
ですが、よりよい音楽制作環境を整えるためにはオーディオインターフェイスの必要性を感じる人が多いです。
ソフトウェアの進化
DAWやオーディオ編集ソフトウェアが高機能化しており、オーディオインターフェイスがなくても多彩なエフェクトやミキシングが可能であり、ソフトウェアだけでプロフェッショナルな音楽制作を模倣することができます。
パソコンの進化によってCPUがより効率的に動き、その結果、一昔前では動かなかったDTM関連のソフトもいまでは快適に動けるようになりつつあります。
バーチャルインストゥルメントの普及
MIDIキーボードやソフトウェアシンセサイザーを使用することで、実際の楽器を持っていなくても多彩な楽器の音を再現でき、多種多様な楽器の音色を使用して、幅広いジャンルの音楽制作が可能となります。
とくに最近のMIDIキーボードにはオーディオインターフェイス機能を搭載したMIDIキーボードがあります。
それらを使えば、オーディオインターフェイスなくてもパソコンに内蔵しているオーディオインターフェイスよりクオリティの高い録音再生ができるケースもあります。
クラウドベースの音楽制作
オンライン上のプラットフォームを利用して、リモートでの共同制作や音楽編集が行えます。オーディオインターフェイスがない環境でも、他のクリエイターとのコラボレーションが容易になります。
オーディオインターフェイスがなくても、上記の理由により一定の音楽制作は十分に可能です。しかし、より高度な制作やプロフェッショナルな仕上がりを目指す場合は、適切なオーディオインターフェイスの導入を検討することが推奨されます。
結論として、外部録音をしない。イヤホンまたヘッドホンをイヤホンアウト及びUSBデジタルアウトで接続するのであればオーディオインターフェイスがなくてもDTMは可能です。
録音と再生環境を一緒にしたマイクが人気!
近年、録音と再生の両方の機能を持つマイクが市場で注目を集めています。これは、一体型のデバイスが提供する多くの利点に起因しています。以下に、その理由と特徴を詳しく解説します。
シンプルなセットアップ
伝統的な録音環境では、マイク、オーディオインターフェイス、ヘッドホンやスピーカーなど、複数の機器が必要でした。しかし、一体型のマイクはこれらの機器を一つにまとめ、シンプルなセットアップを実現し、初心者や非専門家でも手軽に高品質な録音と再生を楽しむことができます。
コンパクトで持ち運びやすい
一体型のデザインは、外出先や移動中でも使用できるようにコンパクトに設計されています。そのため、 ポッドキャストやストリーミング、フィールド録音など、さまざまなシチュエーションでの利用が可能です。
高度な技術の採用
最新の一体型マイクは24bit/96kHzまでのハイレゾ録音に対応しているものもあり、一昔まえのものと比べると高度な技術を採用しています。そのため、プロフェッショナルな音質を、手軽なデバイスで実現することができます。
経済的な選択:
複数の機器を個別に購入するよりも、一体型のマイクを選ぶことでコストを抑えることができます。初期投資を低く抑えつつ、高品質な録音と再生の環境を構築することができます。
一体型のマイクは、その利便性と高機能性から多くのユーザーに支持されています。これからの音楽制作やコンテンツ制作のトレンドとして、さらなる普及が期待されます。
マイクの音質にこだわるならばAntelope Audio Axino
Antelope Audioの「Axino Synergy Core」は、スタジオクオリティのサウンドを実現するためのオールインワンの録音システムです。
USBケーブルのみでコンピュータに接続することで、高品質な録音が可能となります。この製品には、10種類のエフェクトがバンドルされており、これらは録音を豊かにするために特別に選ばれています。
エフェクトには、伝説的なスタジオ機材をモデルにしたコンプレッサー、イコライザー、プリアンプ、ダイナミックプロセッサーなどが含まれており、これによりプロフェッショナルなラジオ放送に適したサウンドを実現することができます。さらに、ユーザーは、Grove HillのLiverpoolやAntaresのAuto-Tuneのようなアナログモデルエフェクトやサードパーティのエフェクトを追加で購入することで、エフェクトのコレクションを拡張することができます。
価格帯はサウンドハウスで購入すればギリギリ5万を切る価格帯なので、マイク一体型ではこのクオリティが最高峰といえます。
Audio-TechnicaのAT2020USB+は、USB出力を備えたカーディオイド指向性のコンデンサーマイクロフォンです。
このマイクは、デジタルで音楽やアコースティックな音源をキャッチし、お気に入りの録音ソフトウェアで取り込むために設計されています。AT2020の評価の高いサウンドを持ち、スタジオクオリティの明瞭さと理解しやすさを提供します。これは、シンガーソングライター、ポッドキャスター、ボイスオーバーアーティスト、フィールドレコーダー、ホームスタジオのレコーダーに最適です。
また、USB出力とゼロレイテンシーモニタリング機能を持ち、ミュージシャン、ストリーマー、ポッドキャスターなどのコンテンツクリエーターに理想的です。このUSBマイクは、プロフェッショナルなオーディオをホームスタジオにもたらします。
パソコン内蔵オーディオインターフェイススペックについて
近年のパソコンは、高性能な内蔵オーディオインターフェイスを持つものが増えてきました。これにより、専用のオーディオインターフェイスを持たないユーザーでも、一定の音楽制作や録音が可能となっています。以下に、そのスペックや特徴を詳しく解説します。
パソコンに内蔵されているオーディオインターフェイスのスペック
イヤホンジャックのすぐ近くにマイク入力というものがある場合これがパソコンに内蔵されているオーディオインターフェイスになります。スペック的には「モノラル入力、ステレオ再生」1IN 2OUTという形になります。
サンプリングレートとビット深度
現代のパソコンには、高品質なDACが内蔵されており、デジタル音源をアナログ信号に変換する際の音質が大幅に向上しています。
どのような音質で録音できるかはOS側のスペックに委ねられます。ちなみにMACの内蔵オーディオインターフェイスのスペックは入力出力ともに24bit/96kHzです。
CDのクオリティが16bitの44.1kHzです。そして24bitの96kHzとは最近流行りつつあるハイレゾ環境です。パソコン内部のレコーディング環境はハイレゾ環境に対応しているということになります。
多くの現代のパソコンは、44.1kHzや48kHzのサンプリングレート、24ビットのビット深度をサポートしており、CD品質以上の録音や再生が可能です。
ソフトウェアとの連携
内蔵オーディオインターフェイスは、専用のドライバーやソフトウェアとの連携が強化されており、カスタマイズや高度な音質調整が容易になっています。
パソコンの内蔵オーディオインターフェイスのスペックや技術は、日々進化しています。これにより、専用のオーディオインターフェイスを持たないユーザーでも、高品質な音楽制作や録音を楽しむことができるようになっています。USBとマイク入力の音の差オーディオインターフェイスよりも大切にしたいもの
まとめ
オーディオインターフェイスの必要性については、そのシーンや用途がどのようなものであるのかが大切です。
パソコン内部で一切の録音しないのであればオーディオインターフェイスは必要ありませんが、クオリティの高い音質で音楽を再生したいのであれば必要と言ですし、バンド録音やライブパフォーマンスをするのであれば、そのシーンに求められた機能性をもったオーディオインターフェイスが必要になります。
2〜5万円のオーディオインターフェイスはエントリーモデルになり、それ以下の価格帯では安定性や耐久性が懸念されたり、使用者が少ない、またはそれ自体を使っているのが知識のない人の場合、トラブルがおきたときに有効な情報を入手できない可能性があります。
本記事で取り上げたオーディオインターフェイスについては、プロから見て、音質、機能性、操作性、ブランド力それらのバランスもよく、サポートや使用者が多いため、安心して使うことができます。
オーディオインターフェイスの必要性について悩んでいる人はこの記事の内容が少しでもお役に立てれば幸いです。