ギターサウンドをリアルにするキャビネットシミュレーター の特徴と選び方

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ギターサウンドのリアリズムと深みを大きく左右するキャビネットシミュレーターについて、その特徴と選び方を解説するこの記事は、ギタリストとDTMerの両方にとって貴重なリソースです。

キャビネットシミュレーターは、アンプからの信号を実際のキャビネットが再生するかのようにシミュレートし、レコーディングやライブパフォーマンスで本物のキャビネットを使用しているかのようなサウンドを提供します。

選択肢はサイズ、スピーカーの数、メーカーによって異なり、Mesa、Marshall、Fenderなどの有名ブランドから、IR(インパルスレスポンス)技術を搭載したモデルまで幅広く存在します。この記事では、キャビネットシミュレーターの基本から、サウンドを最適化するための選び方、そして具体的な製品の機能と価格に至るまで、簡潔に説明しています。

UG
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キャビネットでは音を作っていない

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キャビネットに詳しくないDTMerからすればキャビネットで歪を作っているように思うかもしれませんがそうではありません。キャビネットはあくまでスピーカーです。アンプで作った音を出力するためのものということを覚えておきましょう。

アンプで作った音をどうつ伝えるか?という部分がキャビネットの仕事です。

キャビネットの大きさとスピーカーの数

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キャビネットのサイズの種類は主に4つあります。

8インチ・10インチ・12インチ・15インチ

コンサートで多く使われているのがだいたい10インチと12インチです。つまりDTMerが迫力のあるギターサウンドを作りたい場合は12インチと書かれてあるものを選べぶとよいでしょう。

4X12(12インチのスピーカーが4発)

2X12(12インチのスピーカーが2発)

音圧的な迫力を求めるならば前者になります。ただ、曲のジャンルによってはそれほどギターに音圧が必要がない場合もあります。そういう場合は2X12などを使うとハマることがあります。

そのギターサウンドは楽曲に求められているのかどうかを見極めるためにも自分がどういう音を作りたいかしっかりとイメージしておくとよいでしょう。そうすれば「とりあえず4X12」という「とりあえず選択」がなくなり楽曲レベルが向上します。

メーカーのキャビネットの音の傾向

似たような大きさのキャビネットとスピーカーの数でも音の傾向は大きく変わります。この場合スピーカーの性能が一番音に影響するので、どのスピーカーを使っているのかを知っておけばそのサウンドの傾向を深く理解できるのですが、DTMerの場合はあくまでメーカーと音の傾向を覚えておくのが一番てっとり早いと思います。

マーシャル1960

ライブの定番的なキャビネット俗に「マーシャルの壁」と言われています。音の特徴は歪にめっぽう強い構造で全体的にダイナミックな音を作ることが可能標準的な歪がほしいときは「これ」を選択すると大きくハズレない。

Mesa/Boogie

ローエンドのブースト感が特徴的なキャビネットより強く歪ませたいけど高域も欲しいときには重宝する可能性たかいまたクリーンサウンドにも定評がある。どちらにしても使えばMesaBoogieと解るサウンドなので癖が強い

FENDER USA

ギターアンプの性能をあますことなく伝えることを目的としたキャビネット俗にビンテージトーンと呼ばれる低音に物足りなさを感じる人もいるが、それ以上に「甘いトーン」としての評価が高い

Engl

キャビの重さで有名なEngl中域に独特の特徴を持ち音のスピード感や特徴的な抜けがあるものの荒々しさはなく、クリーンも歪みも優等生的なイメージアメリカなハイゲインサウンドもそつなくこなすので、MesaBoogieほど暑苦しくもなくでもハイゲインなサウンドもほしい」というときに向いている

コレ以外にも無数にキャビネットはありますが、音の傾向としてはまずはこのあたりから覚えてみるのもよいと思っています。

モデリングとIRインパルスレスポンス

モデリングコンピューターの中で作り上げたものそれに対してIRインパルスレスポンスは本物のキャビネットの音を録音しています。どちらが生々しいか?という点においては、IRの方がモデリングより上ですが、「生々しい=優れたギターサウンド」というわけでもありません。

その曲に合わなければたとえどんなにリアルなキャビネットシミュを使っても意味はありません。デジタル的なロックであればモデリングによるキャビネット感の方がはまることがあります。どちらが上で考えるのではなく、「どちらがハマるか?」という視点をもつことが最良の音を選ぶもっとも有効な方法です。

キャビネットをカスタマイズできるプラグイン

普通のアンプシミュでは「自分の作りたい音が作れない」「もっと細かいところまで音を作りたい」「なんならキャビネットのスピーカーを好みのものに選びたい」というDTMerも中にはいるかもしれません。

そういう人は

IK MultimediaのAmplitube4がよいでしょう。

31種類のスピーカーと50を超えるキャビネット5種類のマイクを使って自由なマイクポジションを選択し音を作ることができます。

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ただ、あまりにも作り込みの幅が広いため、音を作っていたら1日が終わってしまったということにもなりかねないので注意が必要です。

まとめ

ギターサウンドに迫力がない。思うような音にならないというときはアンプシミュのキャビネットを見直すことでイメージに近いサウンドをつくることができるかもしれません。

しかし、歪ばかり追いかけるとダイナミクスがない平坦な曲になってしまうので注意が必要です。もともと歪はダイナミクスがなくなってしまうので音の作り方も非常に繊細な調整が求められます。そこを失敗すると「音抜けが悪いギターサウンド」になってしまいます。

キャビネットサウンドを求める前に必ず出音のイメージを明確にしてから音を作ることをおすすめします。ギターの音つくりに関してはこちらも一緒に読むことでより音作りの可能性を広げてくれます。

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